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Channel: LOVEシアターでつかまえて!
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彼女の辞書に美魔女という文字なし~『サンセット大通り』1~2回目観劇

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相変わらず今更感満載なレポですが……。
ロイド=ウェバーの再演演目を赤坂ACTシアターで観て参りました!

ダブルキャストだったので、2回観劇です。
いつもの如く、レポはまとめて書こうかと(^^ゞ

キャストは以下↓

“『サンセット大通り』~2015年7月8日(水)公演キャスト【マチネ】”

ノーマ・デズモンド       /安蘭 けい  アーティー・グリーン/水田 航生
ジョー・ギリス         /平方 元基  シェルドレイク   /戸井 勝海
マックス・フォン・マイヤーリング/鈴木 綜馬  セシル・B・デミル /浜畑 賢吉
ベティ・シェーファー      /夢咲 ねね

★その他の皆様★
小原 和彦、高原 伸輔、戸室 政勝、那須 幸蔵、橋本 好弘、ひの あらた、安福 毅、若泉 亮
彩橋 みゆ、家塚 敦子、石井 亜早実、石井 咲、木村 晶子、栗山 絵美、福麻 むつ美

席は2階J列12番、下手側。


“『サンセット大通り』~2015年7月10日(金)公演キャスト【マチネ】”

ノーマ・デズモンド/濱田 めぐみ
ジョー・ギリス  /柿澤 勇人

席は2階H列17番、センターブロック下手側。

初演のあらすじ&キャスト、レポ⇒


★全体の感想★

初演は青劇で観たような記憶にすり替わっていましたが、場所は変わらずACTシアターですね(駄目)。
アリスと混じったかしら……(どうでもいい)。
そういえば、場内アナウンスはマックス役の綜馬サンがやっていました。
劇中と同じく、静かな声で雰囲気たっぷりでした。

セットは初演から大きな変化はなく、盆の上を大きな階段のついたセットにはノーマの家やらのセットがついていて、それがぐるぐる回って色んな役割を果たすという感じですね。

初演から共通だと思いますが、今回感じたことは

ベティやアーティー達のいる世界と、ノーマの世界の差が判りやすい

というところ。
セットやライティングの雰囲気だとは思いますが、ノーマの家って完全に時間が止まっているんですよね。
そこに、ジョーがふらふら迷い込んだ感じ。
同じ舞台上に華やかな現実世界と、忘れ去られた過去の世界が上手く作り上げられているなぁと改めて感心でした。
スタンダードナンバーの『サンセット・ブールバード』がスリリングに、効果的に使われているのも良いですね。

キャストは前回からの残留組+新規組。メインはダブルキャストで組み合わせは固定。
選ぶ手間が省けて良かったですし(笑)、観た感じではこの組み合わせ一択だろうなと思いました。
新規組も大方良かったですが、一部に不満がなきにしもあらずな感じです(すみません・汗)。
歌唱に関してはそこまで危ない人はいなかったので良かったです。

演目としては音楽のインパクト含めて、非常に良作だと思うので、是非繰り返し再演を続けて欲しいなと思います。
では、お次はキャストさん感想へ↓
軽めに

ノーマ・デズモンド

安蘭けいサン
初演に引き続きのトウコさん。初演も素晴らしかったですが、今回の方が年齢が判りやすかったなと思います。
実際に前回から3年の時が経過しましたしね(^^ゞ
歩き方が上手いのですよ。老人ではないのだけど、50~60代ぐらいの女性なんだろうなというのが歩き方で判ります。

とにかく、登場した瞬間の往年の女優オーラが凄い。
って、これは初演の時も言いましたけどね。改めて。
どんなに年を重ねても現役で続けているなら、時代によって芝居が変わっていくものだと思いますが、トウコさんのノーマは一線から退いて洗練されないままここまで来てしまったというのが非常に判りやすい。
頑なに自分のスタイルを変えない事もあって、仕事がなくなったのかなぁなんて想像力も働きます。

『With One Look』の目力は初演同様の迫力がありましたが、今回は手の動きや背筋の動きなどにも目がいきました。古臭いんですよね(褒め言葉)。
古臭いというか、オバさんが若作りしているというか(褒めてますって)、痛々しさが上手く表現されてました。
サロメっていうか妖怪だよねと(笑)。メデューサみたいってジョーにも言われますし( ̄∀ ̄)
まぁ、50歳で10代のサロメやろうとすれば妖怪にもなるよな……(いや、少女役が上手い年輩の女優サンもいますけどね!)←謎のフォロー

初演時は、2幕の撮影所で歌う『As If Me Never Said Goodbye』に感動しましたが、今回はそこよりもラストのインパクトの方が印象に残りました。
いや、ラストに関しては前回も衝撃だったのですが、どちらかと言うと白髪になったインパクトに気をとられていたというか……(駄目)。
お馴染みの(笑)某Tサマが、「前回は隠してた白髪が露になったのかと思ったけど、今回はショックで白髪になったのかどっちなのだろうと思った」と言っていたのを聞いて、確かにと思いました(遅)。
ノーマは狂人になる一歩手前の状態で、そこをマックスが現実を見せないようにして何とか支えているんですよね。
でも、ジョーに捨てられた上に現実を知り、ショックで完全におかしくなってしまったように見えました。
これは、狂気の度合いが違うとはいえ、どちらのノーマも共通だと思います。
その流れが見えた事もあってか、ラストの階段のでのお芝居が怖凄くて(どんな日本語だ)圧倒されました。
今回に関しては、ショックで白髪になったという解釈でもしっくりくるのかなと思います。
公式はどっちだか判りませんが(^^ゞ
あと、老いの演技が上手いから、ラストの哀れさが凄まじいんですよね。
若い娘のつもりなんだけど、そう演じようとすればする程老いが際立ってしまうという……(ノД`)・゜・。

平方くんとの組み合わせは、完全にトウコさんが助けているなという感じで、もうちょっと違う組み合わせでも観たかったかも(すみません)。
綜馬サンとの連携に関しては、経験済とあって濱田サンより判りやすかったです。

トウコさんのノーマは、普通に年相応の役なら映画に出られた女優サンのように思えました。
撮影所では何だかんだ皆感動してたワケですから。
今は美魔女という言葉もありますし、50代でもキレイな人山ほどいますからね(^^ゞ
初演時の3年前以上に日本ではそういう風潮があるので、ノーマのように若い自分こそ美しい!老いた自分は全否定!という考え方は風化していくかもしれませんね。
そうであるように願います。大女優でも美人でもないにしろ、私もオバチャンなので(笑)。

濱田めぐみサン
今回初参加の濱田サン。
衣装はほぼ同じだったと思いますが、登場シーンのストールみたいなものは、濱田サンは虎柄でトウコさんは豹だったような……。
いや、かなり曖昧です。同じだったかも(駄目)。
口紅が黒かったので迫力がありました。

トウコさんのシングルキャストだった初演も良かったですが、濱田サンがいる事で見比べる楽しみが広がりました。
個人的な印象として

安蘭ノーマ→老いた事や落ち目を認めたくない人
濱田ノーマ→老いた事や落ち目を分かってない人

こんな感じでした。
正統派な安蘭・平方組に比べて、濱田・柿澤組は良い意味でアンダーっぽいというか、自由な感じ。
加えて元四季同士というのもあって演技の応酬も判りやすいです。
特に冒頭は、かっきーと並ぶと何故かコミカル感がありました(かっきーの芝居の受け方のせいもある)。
往年の大女優という感じのトウコさんと比べると、変わり者で気難しい女優サン(例:桃井かおりサン)のようにも見えたので、その辺りもコミカルさに拍車をかけたのかなと(笑)。

『With One Look』はやっぱり歌が上手いですね。歌唱力に関しては、トウコさんよりも聴き応えがありました。
ここのお芝居を見比べて、トウコノーマは今でも通用する大物女優に見えたけど、濱田ノーマは完全に時代が過ぎ去った主演女優に見えたので、その違いが非常に面白かったです。
演技モードになると一気にスイッチが入るところが普段の時との落差でちょっと笑えました。

そんな変わり者の側面を持つ、濱田ノーマが、ジョーと出会って女である事を思い出したように見えたのが面白かった。
かっきーとの演技の連携も上手くいっていて、1幕最後やラストの下りは両組観る事で上手く補完ができました。

今回、ジョーの終盤ノーマにかける台詞がちょっと変わって「ノーマ、50歳であることは悲劇ではないよ。25歳のふりをしない限りは」(台詞不確か)となっていました。
かっきージョーは優しく言ってはいましたが、濱田ノーマはそこでスイッチが入ってしまったように見えました。
トウコさんは最初は強がって辛がっていたけど、カメラの前に出て完全にスイッチが入った感じなのかなと。

ラストの濱田ノーマは、哀れさよりも狂気的な部分が際立っていてトウコさん以上に怖かった。
老いの演技がそこまで上手くないので(すみません)白髪になったインパクトは薄かったのはちょっと残念でしたかね。
あと、時折寄り目になるところも苦手だったかも(^^ゞ

個人的な好みですが、前半はコミカルな雰囲気が新鮮だったので濱田サンが好きで、後半に関しては哀れさのあるトウコさんの方が好きでした。
濱田サンはノーマをやるにはちょっと若かったかなぁ(トウコさんと年はそんなに変わらないんですけどね)。
もう何年か後にまた、円熟した濱田ノーマが観たいです。


ジョー・ギリス

平方元基くん
う~~ん(初っ端から……)。

この演目は、一応ノーマが主演の扱いですけど、実質主役はジョーですよね。
そもそも、彼の目線で話が進みますし。
考えてみれば、平方くんを主演扱いで観る事自体が初めてだと思うのですけど、真ん中を務めるのはまだ早かったのではないかなと(すみません)。
華がないというか、オーラがないというか……(本当にすみません・汗)。

初っ端の歌は歌唱力不足が目立ちました。
平方くん自体は音痴ではないし、決して歌えない人ではないのですが、単純に表現力がない。
抑揚が下手で、鼻にかかった声になって全体的に軽くなってしまうのも大分不利ですね。
カラオケで上手い人の域を出ない歌唱だと思います。
脇役でいた時は、そういう部分をあまり気にしていなかったのですけど、主演って求められるモノが大分変わってくるのだなと今更ながらに痛感しましたく(´□`;)

お芝居に関しても全体的に軽いんですよ。
ジョーは軽い人だとは思うので、役として軽く演じる分には問題ないとは思うのですが……。
ノーマに対してどういう感情を抱いているのか、どう気持ちが動いていったのか、段階を踏んで表現していないので、1幕最後は大分唐突に思えました。
どう考えても、ノーマを捨てて行きそうな人に見えたもんな……(汗)。

あと、マックスに対してもあまりにも上から目線で感じが悪すぎなので、こんな人ベティが好きになるかな……というか、婚約者のアーティーを差し置いてこの人を好きになるベティってどうなん?とか思ってしまい、間接的にベティまで嫌な人に思えてしまいました(すみません)。

ただ、ベティと惹かれ合う段階に関しては、かっきーよりも平方くんの方が判りやすかったです。
でも、これは平方くんもかっきーも共通……何ならねねちゃんも共通ですが、全く脚本を書きそうな人に見えない
ゴシップ記事ばっかり書いてる三文ライターみたいにしか見えない……(コラコラ)。
ここは、平方くん以下、若手陣はもうちょっと頑張って欲しかったかなと。

エリザのルドや、ロミジュリのベン様とか、平方くんの好きだった役はいくつかありますが、主演を演じるにはかなり課題ありだなと思います。
歌唱力も、最初にロミジュリのティボルトで観た時からあまり変化が感じられないので、オーラがないなら歌唱力や演技力ぐらいはもうちょっと磨いておかないと物足りないかなぁと思いました。
スキル面に関しては、ダブルのかっきーとは大分水をあけられている印象でした(かっきーをエコヒイキしているからではないですよ!)←説得力皆無

今回は初演経験者のトウコさんに大分助けられていたので、もし再演で演じる事があるとしてら、もっと頑張って欲しいです。

厳しい意見満載で、好きな方は大変申し訳ございませんでしたく(´□`;)
平方くんは決して嫌いではないのですが、主演は早かったように思います。
もう暫くは、オイシイ脇役の立ち位置で観ていたいかなぁ。

柿澤勇人くん
こちらも初参戦組のかっきー。
平方ジョーは、チャラ男で嫌な奴という感じでしたが(オイ)、かっきージョーは

懐疑主義のクズアメリカン

という印象でした(どっちにしても酷い)。
平方くんで観て単に感じが悪いなぁと思ったところ……主に最初の方のベティへの返し等ですが、大体アメリカ人的なユーモア交じりの皮肉に聞こえました。
とはいえ、結局感じは悪いし、その上ヤカラっぽいんですけど(笑)。
同じ台詞なのに、平方くんとここまで印象が違うのは面白いところですね。
あと、身振り手振りのクサさもちょっとアメリカンっぽいかなと思いました。

かっきーへの勝手な印象ですが、正統派なお芝居をするには気恥ずかしさがあるというか、本当は現代劇のコメディとかラフに台詞が喋れたり、自由にお芝居ができる演目の方がやりたい人なんじゃないかなと思うんですよね。
何となく今回も端々にそれが表れていて、全体的に台詞の後にひと芝居挟むんですよ。
余計っちゃ余計なんですけど(すみません)、それでクスッとできたりして、ここはかっきー本人のキャラが出ているなと思いました。
受けの芝居もコメディなノリがあって、特に冒頭は彼の受け芝居で濱田ノーマが大分面白い人になっていました(笑)。
掛け合いのテンポも安蘭・平方組とは違うコミカル路線でした。

非常に感心どころだったのは、ジョーがノーマに対してどういう想いを抱いていて、どうしてそうなったのかを判りやすく演じていた事。
これは、平方くんは元より、初演のマリオくんもあまり上手く演じられていない部分だったので、今回かっきーを観る事で補完ができました。

見所は1幕終盤の大晦日のシーン。
ノーマとジョー2人でタンゴを軽く踊るところがありますが、何気に足捌きがカッコよかった( ̄∀ ̄)
かっきーって踊りが下手だって公言してるけど、全然そんな事ないと思うのだけどなぁ。
ただ、リフトは下手でした(オイ)。
「ノーマ、腰が痛いよ」と言う下りで、ノーマが離れてからこっそり腰を回しているのがウケました。
これも、前述の通りの台詞後のひと芝居ですな( ̄∀ ̄)

この一連のシーンで、ジョーが今までドン引きしてたノーマに対して別の感情が芽生えてきているのだなというのが分かります。
2人の時間を過ごすうち、だんだん彼女の世界に引き込まれてヤバイと感じてるんですよね。
だから、その後のナンバーで“誰かに会いたい”と言うのだなとすんなり繋がりました。
ここはピンときていないシーンだったので、なるほど!と感心。
ジョーがこの心持ちだったら、多分また屋敷に戻るだろうなと思いました。
恋愛とはちょっと違うかもしれませんが、一種の“情”のようなものが芽生えたのでしょうね。

安蘭・平方組は、多分1幕最後で関係を持ったのだろうなと思いましたが、濱田・柿澤組はちょっと微妙なラインかも。
いや、ただの感覚ですけど(駄目)。

ラスト、ノーマとベティとの間で板挟みになり、苦しんでいる様も良かった。
恋愛感情を抱いているのはベティだけど、ノーマの事も完全に退けられないぐらい情が芽生えていて、だからめちゃくちゃになって自分から立ち去ろうとしたのだなと思いました。
ベティを追い返して泣いているシーンは本当に辛すぎて、ジョーにがっつり感情移入してしまいました。
そして、前述の「ノーマ、50歳で~」の台詞。
この言い方が非常に良かったのですよ。あんなクズアメリカンなのに(言い方)、この台詞はとても優しく言っていて、これがジョーのノーマに対する最後の愛情で、最後の説得だったのだなと。

ノーマに出会ってから死ぬまでのお芝居に一貫性があって、尚且つ彼女への想いを段階を踏んで見せたのは凄い。
かっきーが、こんなにお芝居ができる子だったとは……(どんな立場?)。
濱田サンとの演技の連携も◎。さすが元四季の先輩後輩同士( ̄∀ ̄)

ただ、ノーマに対しての愛情は分かりやすかったですが、ベティというかねねちゃんとのお芝居の相性はイマイチでしたかね。
平方くんはクセのない人なので多分相手はそこまで選ばないと思いますが、かっきーはラフな部分があるので、宝塚芝居そのままでやって来たねねちゃんとは相性が良くないのかも。

歌唱は、音域ドンピシャではないですが上手く歌いこなしていました。
抑揚がちゃんとついているので、歌詞がちゃんと耳に入ってきます。
抑揚がイマイチで、歌詞があまり耳に入ってこなかった平方くんと比べると大分スキル面で上をいっていると思います(すみません・汗)。

今回、かっきーが私の想像していた以上にお芝居ができる人だという事が分かり嬉しい驚きでした(どんだけ見くびっていたのか)。
アリス初演以来の濱田サンとの共演も何気に嬉しかった( ̄∀ ̄)
平方くんとは大分愛情に差がある感想になってしまった事をご了承下さいませ(汗)。


マックス・フォン・マイヤーリング●鈴木綜馬サン&アーティ・グリーン●水田航生くん
綜馬サンは、初演同様眼差しのお芝居が印象的。物静かにノーマやジョーを見つめていると思いきや、ピアノを弾くシーンではちょっとお茶目だったりします( ̄∀ ̄)
マックスの正体については、既に分かっているのでその新鮮さには欠けましたが、トウコさんとの組み合わせに関しては前回以上に結びつきを感じられました。
濱田サンとはその部分がちょっと希薄に感じられたので(トウコさんとに比べればの話ですが)そこはやっぱり回数の差ですかね。
あとは、濱田サンが50歳より若く見えてしまったからというのも原因かもしれませんが。
そういえば、安蘭・平方組の日、ノーマの過去の映画を鑑賞するシーンで『ジャンヌ・ダルクの試練』を『ジャンヌ・ダルク悲劇』と綜馬サンが言い間違えていて、平方くんが「じゃあ、見てない」と言うやりとりが生まれておりました(笑)。
私は気づいていなかったのですが、後のトークショーで知りました(遅)。
このシーンで、ジョーに寄り添うノーマを見つめるマックスの視線も鋭くて良かったです。

水田くんは、出番があまりないですが、やさぐれているジョーと比べて爽やかで幸せな雰囲気で良い対比になっていました。
ねねちゃんとの組み合わせも悪くなかったと思います。
やっぱりダンスシーンがないのは残念ですね。歌はイマイチなので(コラ)
しかし、アーティって親友と婚約者の関係を何も知らずに気の毒ですね(汗)。


ベティ・シェーファー●夢咲ねねサン
蘭はなちゃん同様、大分キャスト発表を待たせましたよね(汗)。
その上、ベティシートとか変に特別扱いで、正直開演前からげんなりという感じでした(すみません)。
というか、稽古時間は十分にあったのだろうか……。

宝塚を退団して直後の舞台との事で、本当にそのまんまで来たなという感じでした。
全然宝塚節が抜けていなくて、キャストの中ではかなり浮いた存在だったと思います。
そもそも、宝塚節を抜く時間もなかったですよね……。

歌唱に関してはそこまで悪くはなかったですが、全部裏声で処理をしているのがちょっと気になりました。
地声でおかしくなるよりはずっとマシだったと思いますが、そこもキャストの中では浮いた存在になる一因だったかも。

前回がゆみこサン(彩吹)という、かなり年齢的にナシな(コラ)キャスティングだったので、ジョーが惚れる若い娘サンという点に関しては大分ねねちゃんの方が分かりやすかったし、妥当な線だったと思います。
ただ、どうにも脚本の良し悪しが分かる女性にも、手直しができる女性にも見えない(すみません)。
今回のジョー2人も脚本を書きそうに見えなかったので、ねねちゃんだけがどうって事ではないのですが……。
でも、あまりにも歌も声も芝居も喋り方もおバカっぽい上、走り方もおバカっぽくて、キャラクターの説得力には大分欠けるかなと思いました。

後半、ジョーに惹かれる展開。前回のゆみこサンは落ち着いていたのと、ジョーとの年齢差に気がとられていたのもあって(コラ)「どうなん?」と思いつつもややスルーでしたが、今回は大分気になりました。
いや、そもそも私がねねちゃんのキャスティングに物申したい気持ちがあるから気に障ったとか、それもなきにしもあらずなんですが(大人げない)、多分若い女優サンが演じれば大抵共感は得られない展開だと思われます(ゆみこサンでも共感はできなかったけど)。
いや、だってジョーって定職にも就いていない感じだし、正直人間性も微妙ですよね(散々)。
ただ少しまとまった時間を一緒に過ごして共同作業をして……って、完全に文化祭カップルが誕生する構図で好きになったようにしか見えないのですけども。
あとは、マリッジブルーで他の男に引っかかりやすくなっていたとか。
何にしてもただただ、事実を知らないアーティーが気の毒(汗)。

カップルとしての組み合わせは、前述の通り平方くんとの方がバランス的に良かったと思います。
かっきーとは、お互いの持ち味が邪魔をして芝居の相性がよろしくなかったです(すみません)。
ただ、面白かったのはそれぞれの組み合わせでベティの印象もちょっと変わって、

平方ジョー相手⇒ベティも大概だけど、ジョーはもっと嫌な奴だな
柿澤ジョー相手⇒ベティしつこい!

という具合。
どっちにしても、ベティはあまり良い印象でなくてすみません(そもそもジョーも良い印象じゃない)。

辛口な意見……というか、何の愛情もない感想になってしまって申し訳ございません(汗)。
蘭はなちゃんといい、宝塚トップ娘役の人事のせいで外部の舞台が掻き回されているのがどうにも嫌な気分で、どうしても素直には観られなくてですね……。
ただ、ねねちゃんに関しては、もともと全てにおいてめちゃくちゃ上手い人ではないという事は宝塚で観て知っているので、予測の範囲内のベティだったなと。
ただ、宝塚節だけは抜いてくれないと、かっきーだけでなく他のキャストとも合わないと思うので、『1789』までにはもうちょっと頑張って欲しいです。あと歌も……。


シェルドレイク●戸井勝海サン&セシル・B・デミル●浜畑賢吉サン
戸井サンは、メインのソロ曲がないのは残念。
でも、変わらず嫌味な上司みたいな役柄がお上手です( ̄∀ ̄)
イケメンなのに、何でかああいう軽い役柄が似合うのですよね。

浜畑サン、撮影所の他の人は、彼女の事を過去の遺物としてバカしている人もいそうでしたが、セシルは彼女の為に明るく振舞おうというのが見て取れました。勿論、盟友の再会したという素直な喜びもあるのでしょうが(^^ゞ
初演同様にノーマと再会した後で歌うソロ曲が良いです。
セシルが哀れむ姿を見せる事で、ノーマが外の世界では現在どう思われているのかというのがよく判りますね。
歌っている最中は泣いているの?というぐらい瞳がキラキラしていて、ちょっとウルッとできます。


安蘭・平方組の日はトークショーがあり、ちょっと得をしました( ̄∀ ̄)
平方くんが想像以上にバカっぽくて(褒め言葉)、サングラスという単語が出て来ずに「丸い日除け」と言ったのには驚きました。
城田がアイライナーを思い出せずに墨汁と言った時以来の衝撃(笑)。
そのトークショー内で、ジャンヌ・ダルクの下りが出て来て、平方くんの冷たい返しに大して綜馬サンが文句を言っていました( ̄∀ ̄)

相変わらず遅いレポでしたが、こんなところで。
一部、厳しくなってしまったところもございましたが、ご容赦下さい(汗)
ちょっと色々言わずにはいられないところがありましてですね……く(´□`;)

では、お付き合い頂いた方がいましたらどうもでした!

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