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家族を大切に~『LITTLE WOMEN~若草物語~』 by Seiren Musical Project

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時間経ちまくりですが、よく観劇している学生ミュージカル劇団サンの舞台を観に行きました。

“『LITTLE WOMEN~若草物語~』~2015年3月6日(金)公演キャスト【マチネ】”

【チーム虹】
ジョー /粕谷 日香里   ローリー /大關 崇仁
メグ  /行友 理美子   ブルック /金子 進太郎
ベス  /佐藤 まりあ   ママ   /吉野 恵子
エイミー/櫻井 汐里    マーチ叔母/石川 慎一郎
ベア教授/阪本 健     ローレンス/小原 悠輝

フェアリーズ/赤坂 智美、坂本 美聡、白浜 貴子
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マーチ家の4姉妹を中心に夢、愛、絆、『思う』ことの大切さを描く、ルイーザ・メイ・オルコット原作『若草物語』のブロードウェイミュージカル「LITTLE WOMEN」、Seiren初上演!!
喜び、悲しみ、多くのことを乗り越えて、少女は大人(リトルウィメン)になってゆく……。
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画像とあらすじは公式からお借り致しました。
もうすっかりお馴染み(と勝手に思っている)のSeiren Musical Projectサンの公演です。
2チーム制でしたが、私が観たのはチーム虹。

やって来たのは、初見参

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日暮里のd-倉庫

日暮里に行ったのは非常に久しぶりだったので、ふらふらしながら劇場に向かいました。
駅からはちょっと遠めですね。
上へ昇る劇場なので、ロビーが明るくてキレイです。

で、今回のお芝居ですが

すごく良かった!

これは、是非プロの方々にもやって欲しい!

では、レポへ~。

★全体の感想★

セットはセンターにかっちりと組んでありました。
階段がついた高座で、下手側に屋根裏へ続く階段(出捌け口も兼ねている)、他の出捌け口はセンターと上手側の出入口。

原作は言わずと知れたルイーザ・メイ・オルコットの『若草物語』
それが、ブロードウェイで05年にミュージカル化された作品が今回の『LITTLE WOMEN~若草物語~』。
あちらでは、主人公のジョー役をサットン・フォスターさんが演じていたんですね。
日本では、以前にJMSという団体サンが上演したみたいですが、商業用ミュージカルとしてはまだ未上演という感じですかね。

物語は、ジョーが小説家修行としてニューヨークにいるところから始まり、自分の家族、過去を回想していきます。
2幕で現行の物語になるって感じでしたかね。
ミュージカルらしく、フェアリーズというアンサンブル的な3人が1幕最初や2幕最初などにアクセント的に出てきます。
私は、『若草物語』自体をちゃんと見た事がなく、むしろ世界名作劇場の『若草物語 ナンとジョー先生』の方が印象が強いんですよねく(´□`;)
あとは、『ガラスの仮面』でマヤが瀕死の状態でベスを演じて“のばら”を歌っていたな……とか(そこかよ)。
そんな状態での観劇でしたが、やっぱりストーリーがちゃんとしているから物語にもぐいぐい引き込まれるし、曲も良かったので非常に楽しめました。
ストレートに、“家族を大切に”というメッセージが伝わってきますな。

ナンバーはJason Howlandという方の作曲で、素朴な物語が原作な割にはスケール感があって聴き応えがあります。
物語の盛り上がりにも一役買う判り易い曲調。
キャッチーで大衆に好かれそうな音楽なので、日本の客層にも好かれそうです。
特にジョーのソロは、ザ・スタンダードナンバーという曲調で、『ウィキッド』の“Defying Gravity”なんかが好きな人にはオススメです( ̄∀ ̄)

キャストの皆様も非常に歌が上手く、戯曲の面白さを際立たたせておりました。

では、お次はキャストさん感想へ↓
記憶が怪しいので、主要な方をめっちゃ軽めに(駄目)

★キャストさんの感想★

ジョー役の粕谷サンは、コロッとした感じの(太っているというワケではなく、全体のフォルム的に)女の子でした。
気の強そうなお顔立ちで、ジョーのキャラにもピッタリ。
正に“跳ねっ返り”という言葉がしっくりくるキャラですが、小説家を目指しているという文学少女(この表現が合っているかは謎)という一面もあります。
2幕で、彼女の描いた物語が劇中劇で表現されるところがありますが割とカオスで、あの勝気なキャラからは想像もできないファンタジーさでなかなか意外でした。
『ダディ・ロング・レッグズ』のジルーシャにも同じことを言った覚えがありますが、キャラの性格的に普通にエッセイとかを書いた方がウケるんじゃないだろうか……とか、ちょっと思いました。
粕谷サンは、勝気なジョーをイキイキと演じており、真っ直ぐな演技で非常に好感が持てました。
最初は恋愛に拒否反応を示していましたが、ベア教授との出会いで少しずつ変わっていくところもとても素直に演じていました。
特筆すべきは、やはり歌。声量もあるし、音域もカバーしていて非常に素晴らしい。
ソロナンバーは、スケール感がある曲調でかなり体力を消耗しそうでしたが、疲労感もなく最後まできっちりと歌いこなしていました。
あ、あと、ジョーってジョゼフィンが本名だったんですね。初めて知りました( ̄∀ ̄)←無知


メグ役の行友サンは、何度か目立つ役で拝見していますが、大人の女性のキャラが似合ってますね。
長女らしい落ち着きのある佇まいと、優しい笑顔が◎。
包容力があり家庭的で、ジョーとは真逆の性質の女性だなと思いました。
最初からお母さんっぽい(笑)。
行友サンは、元々の声がキレイで、歌も上手なので安心して聴いていられました。
ブルックとの恋愛も、乙女らしい面が窺えて良いです。


ベス役の佐藤サン、ベスと言えば、やっぱり『ガラスの仮面』でマヤが“のばら”を瀕死で歌ってた役……という印象が強いです(そればっかり)。
でも、本当に死んでしまう役とは知りませんでした(泣き)。
佐藤サンは、小柄で可愛らしい女性。おずおずとした仕草もベスらしさが出ていて◎。
歌もとてもお上手でした。
ローレンスさんと、歌をうたうシーンは引っ込み思案な彼女と、不器用なローレンスが少しずつ歩み寄る様子が可愛らしくて、思わずニヤニヤしてしまいました(キモイ)。
終盤のジョーとの会話では、死期が近い事が感じられて、胸を締め付けられる想いでした。
しかも、死ぬ事を知らなかったので、余計に笑顔で召されて行く彼女の姿にショックを禁じ得ませんでした(ノД`)・゜・。
佐藤サンは、丁寧にベスを作り上げていてとても良かった。
一番仲が良かったというジョーとの関係性もしっかり感じられて、粕谷サンの演技の連携も◎でした。


エイミー役の櫻井サンは、金髪ツインテール色白の、とても可愛らしい末っ子ちゃんでした。
実際の『若草物語』では、“美人ではない”設定らしいのですが、櫻井サンは確実に4姉妹一番の美少女でした( ̄∀ ̄)
こまっしゃくれたお嬢サンで、ジョーとはよくぶつかっていましたが、実は彼女を羨んでいるかららしい。姉妹ではあるあるですよね。
ジョーが頑張って書いた物語を燃やしてしまったりして、とんでもないガキだな(言葉遣い)と思いましたが、そういう理由からだったんですね。
エイミーは「ジョーは何でも持ってる!」と主張していましたが、明らかに一番の美少女が言うその言葉はあまり説得力がなかったような……(すみません)。
これは、まぁお芝居で何とかするのは難しいところですよね。
終盤は、本当のレディになり、随分大人びておりました。
ローリーとのカップルは、一番バカップルっぽい(笑)初々しい2人で可愛らしかったです。
お歌は、ちょっと苦手なご様子でした(コラ)。


ベア教授の阪本サンは、穏やかで落ち着いたお芝居が◎。
ジョーのお相手がローリー……というのは、全くピンときませんでしたが、不器用ながらも包容力を感じさせる大人のベア教授は正にジョーにピッタリ。
跳ねっ返りの彼女に手を焼きつつも、惹かれていく様は漫画的なときめきどころだと思います。
立ち姿からも、ジョーより大分年上なんだろうなと感じさせますね。
歌もなかなかお上手でした。
ラスト、傘を差して去って行く2人の後ろ姿が微笑ましくも、感動的でした。
こう、物語はここで終わりではなく、彼らも含み、皆の人生はこれからも続いて行くのですよね。
皆が幸せでありますように、なんて願いつつ、うるっとさせて頂きました。


ローリー役の大關サンは、ピノキオ役も記憶に新しい、小柄の可愛らしい男の子。
明るくて朗らかなお坊ちゃん。
ジョーの事が好きですが、思いっきりふられてしまいます。
あの、無遠慮なふられ方はショックだったろうな(;´Д`)
でも、ジョーを支えられる程の度量はないよなぁなんて思っていたら、いつの間にやらエイミーと良い感じになってました。
2人の組み合わせは、どちらもお人形のよう。デュエットも可愛かった。


ブルック役の金子サンは、『42nd Street』の敏腕プロデューサーをやってましたよね。
メグのお相手ですが、早々に徴兵されていきます。
後に結婚し、双子も授かりますが、一番お父サンがしっくりくる落ち着いた佇まい( ̄∀ ̄)
メグとも大人のカップルで◎。


マーチ叔母役の石川サンは、男性ですが叔母様の役とベア家にいる家政婦?として出てきます。
家政婦役は、体格が良いのでかなり迫力があります。
思い切りのあるお芝居で、観客の笑いを独り占めしておりました。
メインは、マーチ叔母。最初は意地悪な人なのかな?と思いましたが、彼女は彼女でちゃんとマーチ家の事を考えているのが判りました。
『エリザベート』のゾフィーのような感じですかね(笑)。
ジョーの事を気に入っていましたが、最終的にはエイミーを連れて憧れの?海外旅行へ行きます。
ラストのジョーとの会話も、ちょっとイヤミっぽい言葉の中に、大きな包容力が感じられて良かった。


ローレンス役の小原サンは、マーチ家の裕福なお隣サン。最初はマーチ家の事を毛嫌いしてるのかな?と思ったんですが、ベスとの会話では、不器用ながらも優しい人柄が垣間見えます。
たどたどしく、ベスと歌い合う姿は可愛らしくて思わずニヤニヤ。
お髭とメイクの奥の小原サンは、背の高いイケメンさんでした。若い役でも観てみたい。


簡単ですがこんなところで。

原作も古いし、時代背景が一昔前なので、会話の内容や価値観が古いなと感じる部分はありますが、家族や人との繋がりという普遍的なテーマを扱っている作品なので、今見ても十分面白いです。
加えて、スケール感のある楽曲が物語のドラマチックさを上げています。
原作をよく知らない私でしたが、この戯曲を通して、何故未だに愛されているのかを改めて知る事ができました。

こういう昔ながらの物語は、劇団四季辺りが強そうなので、是非『サウンド・オブ・ミュージック』なんかとセットで上演して欲しいです。
自由劇場ぐらいのキャパで丁度いいんじゃないかな~。
是非、ご検討を(誰に言っているのか)。

では、自己満レポですが、お付き合い頂いた方がいましたらどうもでした

懐かしき男役~『十二夜』(ジョン・ケアード版)

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時間経ちまくりですが……。
音月サンの舞台を観に行きました。

“『十二夜』~2015年3月16日(月)公演キャスト【マチネ】”

ヴァイオラ(シザーリオ)、セバスチャン/音月 桂    サー・トービー・ベルチ/壤 晴彦
オーシーノ       /小西 遼生   フェステ   /成 河
オリヴィア       /中嶋 知子   マライア   /西牟田 恵
マルヴォーリオ     /橋本 さとし  船長     /宮川 浩
フェイビアン      /青山 達三   アントーニオ /山口 馬木也
サー・アンドルー・エイギュチーク   /石川 禅

★その他の皆様★
生島 翔、内田 紳一郎、折井 理子、キム スンラ、河野 しずか、佐々木 誠二、扇田 森也、平野 潤也、真瀬 はるか

『十二夜』は、以前串田和美演出のものを鑑賞済み。
こちらは、かなりまぁまぁな作品でした(汗)。
キャスト、あらすじ&レポ⇒

やって来たのは日生劇場。
席は、2階A列29番。2階最前どセンターでした。

で、肝心の感想は

面白かった!

正統派な出来栄えですね。
懐かしき、音月サンの男役にも涙がちょちょぎれました(嘘)。

では、早速レポへ~
忘却気味なので軽めに
串田版と色々比べた発言もあると思いますが、予めご容赦下さいませ。

★全体の感想★

開演前からオーシーノが登場し、悩ましげに椅子に腰かけていました( ̄∀ ̄)
2幕開演前がはフェステがいたかな?(曖昧)

セットは盆に沿って円形に配置。庭園の草の壁なんかも盆に沿って曲線で立てられています。
屋敷の門とか、ベンチとか、全体的にセットはシンプルでした。
あと特徴的なのは下からせり出て来るマルヴォーリオが囚われていた牢とかですかね。
ステージのサイドにはベンチシートがあり、その分舞台が少しせり出していました。

原作は言うまでもなくシェイクスピアの喜劇。
以前観た串田版は、変化球な出来栄えで、入り込めないまま終わっちゃったんですよね(すみません)。
でも、今回は正統派な喜劇で、誰が観ても楽しめる舞台になっているのではないかなと思います。
演出のジョン・ケアードさんは、やっぱりちゃんとツボを押さえてますな。

ミュージカル系のキャストが揃っておりますが、主に歌うのはフェステなので、他のキャストの歌唱シーンはほとんどありません。
ちょっと残念。
ヘイホーみたいな哀愁漂いまくりの歌(どんなだよ)を最後に皆で歌ったりはしていましたけども(^^ゞ
旧演出のレミゼの演出をしていたジョン繋がりなのか、ミュージカル系キャストはほぼレミゼ出身者ですね(笑)。

ラストのヴァイオラとシザーリオ対面シーンも上手く作ってあったので、私は演出の思惑通りに騙されてビックリしとりました( ̄∀ ̄)←良い客
大団円の横で色々と不幸な人もいたりして、物悲しい笑いに包まれたラストでした。
観ているこちらも、笑っていいやら何なのか複雑な思いで劇場を後にしました(笑)。

とりあえず、音月サンの往年の男役姿が観られたというだけでも、非常に意味のある舞台でした(ノД`)・゜・。


では、お次はキャストさん感想へ↓
ヴァイオラ(シザーリオ)、セバスチャン●音月桂サン
音月サン(ノД`)・゜・。
舞台で観る度に久々なので泣けてきますな。
年一でいいから、舞台に(できればミュージカルに)出て欲しいところですが……。

今回は、男装含む2.5役という事で非常に楽しみにしていましたが、期待を裏切らない演じ分けでした。
串田版の松サンも非常に上手かったのですけど、男役に関してはやっぱり宝塚出身者の方が判り易かったですかね。

冒頭、ボロボロ状態のヴァイオラ。音月サンは元々マニッシュな顔立ちなので、育ちが良くて品の良い女性というよりかは、快活な女性に見えますね( ̄∀ ̄)
だからこそ、ナチュラルに見えるメイクが生きて、正に“紅顔の美少年”という容姿になっていました。
何というか、ショタ寄りの趣味の人にウケそうな容姿というか……(台無しな表現)。

その容姿のせいもあり、彼女はオーシーノのやや気持ち悪いぐらいの寵愛(オイ)を受け、オーシーノの想い人であるオリヴィアにもすっかり惚れ込まれてしまいます。
オリヴィアの屋敷に行った時、彼女の心を開こうと?会話を続けるシーンでは、すっかり男役スイッチが入っていて、ヴァイオラはなかなか役者だなぁと思いました(笑)。
彼女に惚れられてしまったと判った時の心の声は素のヴァイオラでしたが、頬を膨らましたりとやたらと可愛らしく話していて、若干恥ずかしかったです(コラ)。

ヴァイオラ自身は、オーシーノに想いを寄せていますが、立場上打ち明ける事はできません。
彼に対する仕草や表情等、少女らしい瑞々しさがあって可愛らしかった。
相手がコニタンだから、こちらもどうにも恥ずかしかったんですけど(コニタンを何だと?)。

シザーリオもセバスチャンも基本的には同じ白い衣装ですが、サッシュベルト黒⇒シザーリオ、赤⇒セバスチャンで一応色分けされています。
でも、色分けがなくとも、シザーリオとセバスチャンの演じ分けは見事で、体型まで変わったのでは?と思わせるほどに印象が違います。
やっぱり、本当の男性のセバスチャンの方が動きが大きいからそう見えるのですかね。
不思議と、セバスチャンはショタ趣味の人にウケそうな感じには見えなかったです(笑)。
あと、オリヴィアとの会話の時、本当の男の彼の方がエスコートが自然だし上手いんですよね。
ここは、元男役の経験が生きていて感心。そして、やっぱりシザーリオとの演じ分けがお見事です。

串田版でもそうでしたが、演じ分けの上手さが顕著に出るのが殺陣のシーン。
松サンもシザーリオの時と、セバスチャンの時とで上手く動きに差を出していたんですよね( ̄∀ ̄)
音月サンも、シザーリオの時はへっぴり腰で情けなく、セバスチャンの時は身軽な上に、気性が荒くドヤな表情で(笑)上手く演じ分けていました。

一番の見せ場ともいえる、シザーリオ(ヴァイオラ)とセバスチャンの対面シーンですが、いつの間にやら真瀬はるかサンと入れ替わっていてビックリ!

音月サンが2人おる(;゚Д゚)!!

と、まんまと騙されておりました(笑)。
サッシュベルトを2人で持ち替える事で、交互にシザーリオとセバスチャンを演じていたかと思います(曖昧)←駄目
真瀬サンも男役経験者なので、安定の演じ分けですな。

ただ、欲を言えば、髪型はショートが良かったかも。
中性的な役柄を演じるには効果的だったかもしれませんが、さすがにセバスチャンを演じる時には女性的すぎるような……。
セバスチャンの中身は全く中性的じゃなかったので(笑)余計にあの髪型に違和感を感じてしまう。

とはいえ、音月サンを舞台で観られて大満足でした。
一瞬だけですが、歌も聴けましたしね( ̄∀ ̄)
シェイクスピア台詞もしっかりこなしていたし、是非また舞台に戻って来て欲しいです(ノД`)・゜・。


オーシーノ●小西遼生くん
串田版では石丸サンがやっていた役をコニタンが!(笑)
串田版のオーシーノはかなり変なキャラになっていたのでちょっと不安だったんですが、今回は正統派なイケメンでした。

コニタンは、『ブラック メリーポピンズ』に引き続き、音月サンと共演ですね。縁がありますな( ̄∀ ̄)
彼の出演作は、ちょこちょこと観て来ていますが、それでも未だに私の中ではファーストインプレッションであるマリウスのイメージが抜けなかったりします。
なので、髭の役にはちょっと驚き。でも、似合う!
コニタンって、こんなに精悍なお顔立ちだったのね!と今更気づきました(マリウスのイメージが…以下略)。
年を重ねて、マリウスの時の顔立ちとはやっぱり違ってきているんですね。しみじみですな(どんな立場?)。
貴族っぽいヒラッとした服も、きっちり着こなしておりました。

何となく包容力に欠けるイメージがあったので(すいません)、音月サンのご主人様ってどうなの?と思っていましたが、ちゃんと偉そうだったし(褒め言葉)、座っている姿もどっしりしていたので、関係性が見えました。
年齢差もそれなりに感じられます。
音月サンの瑞々しいお芝居のお陰でもありますけどね( ̄∀ ̄)←ただの贔屓

シザーリオに対しては、男だと思っている間から手つきや態度が怪しくて、「ゲイ?」「ショタ趣味?」と色々ツッコミどころでした(オイ)。
シザーリオへの手の触れ方とか、少女漫画のイケメンっぽい仕草なので、ときめきどころだったのかもしれませんが、どちらかと言うとゾワッとする事の方が多かったです(すみません・汗)
いや、だって、どういう目で彼(彼女)を見ていたのかなと考えると……。
ただ、見ているこちら側としてはちょっとキモくても(オイ)、された方がときめくだろう事は判ったので、ヴァイオラが彼を好きになるのはよく判りました。
石丸サンのおかしなキャラを思えば、ずっとカッコイイですしね(まだ言う)。

鬼門なのは台詞回しですかね。
コニタンはもともとミュージカルでも歌唱力が不安な人で(すみません)、歌うと抑揚に欠けて平坦になっちゃったりするんですよね。
今回のシェイクスピアの台詞は、普通の台詞と違ってよりリズム感や響きが重視されると思うのですが、ちょっと平坦だったかもしれません。
出演者の中で、一番台詞が耳に入って来ないというか、台詞に振り回される感があってモゾモゾしてしまいました(オイ)。
声質が高いのも、オーシーノを演じる上ではやや不利なんですよね。
古典劇の台詞って、役者のスキルが試されますしねく(´□`;)
台詞の基礎から学んでいる人の方が強そうですし、そこは仕方ないのかも。

役自体は合っていて良かったです。
髭が似合う事も判りましたしね(そこ?)。


オリヴィア●中嶋朋子サン
串田版ではりょうサンが演じていました役。
中嶋サンはりょうサン同様の痩せ型なので、見た目の雰囲気は近いかなと思いました。
キャラ的には、中嶋サンの方がトゲトゲしかったかも。
喪服を着ている段階では、本当に取り付く島もなくて感じ悪いです(笑)。

串田版のオリヴィアとシザーリオはショタ趣味のマダムと少年に見えて複雑でしたが(オイ)、今回の音月サンとの組み合わせはそう見えなかったので、まずそこが良かったです(そこ?)。
音月サン自身はショタ好きにウケそうな容姿ではあるんですけどね(笑)。
まぁ、元男役なので女性と並ぶと対等に見えたのだと思います。
どうにも、シェイクスピアの台詞を上手く噛み砕く程の脳を持ち合わせていないので、あの会話の流れのどこでそんなにゾッコンになってしまったのかはよく判りませんでしたが……古典劇の台詞って難しいね(何?)。

コニタンの想い人だと思うと、ちょっと薹が立っているかな?と最初は思いましたが(すみません)、育ちの良さや可愛らしさも感じられたので案外気になりませんでした。
ちょっと大竹しのぶサンが演じた若い娘に近いものを感じました。
声質が似てるんですよね(^^ゞ

串田版のオーシーノは変な人だったので、毛嫌いされるのも納得だったのですが、コニタンは普通に二枚目だったのでどこがそんなに嫌だったのですかね。
まぁ、シザーリオみたいな男が好きなぐらいだから、単にタイプじゃなかったのでしょうが。

彼(彼女)に恋をしてからは、絵画がプリントされた思い切ったデザインのドレスを着ていて度胆を抜かれました。
喪服からの振り幅が凄まじすぎる(笑)。


マルヴォーリオ●橋本さとしサン
会場の笑いを独り占め状態だったのが彼。
こういう役、上手ですよね~。

見せ場は、やっぱりマライアが作った偽ラブレターをオリヴィアのものと勘違いして浮かれるところ。
手紙を読んで一喜一憂している様子は、はっしーの独壇場。
マライアの思惑通りにキレイに騙されていて、見ているこちらもニヤニヤが止まらない( ̄∀ ̄)
フェイビアン達には嫌な奴かもしれないけど、あまりに単純すぎて憎めないのですよね。
その後は、出て来る度に客席の期待感を煽り、笑わせどころにハズレなしでした。さすが!

でも、やっぱり可哀想さはあって、何というか、

『ホームアローン』で、明らかにマヌケそうでどこか憎めない泥棒達が、子供の容赦のない罠にハマってボロボロになる

のを見ているのと同じような可哀想さ(判らない人すみません)。
簡単に言うと、そこまでする事ないじゃん!って話です(笑)。
串田版では、串田サンご本人が演じていて、あまりに酷い仕打ちで哀れさが目立っていましたが、はっしーは“かわいそ面白い(何それ)”感じで、ラストは笑いながらも同情してしまいました。
背中から滲み出る惨めさが秀逸。

でも、一歩間違うとただただバカで哀れな人になってしまうので、難しい役どころですね。
今回は、はっしーのキャラのお陰で大分哀れさは緩和されたのでは(串田版比)と思います。

しかし、ラブレターのMOAIって何の略なんですかね。彼は無理やりマルヴォーリオのスペルに当てはめて、自分の事だと解釈していましたが。
あと、そのまま素直に“モアイ”とも読んでいましたが、確かにはっしーはちょっとモアイっぽい顔立ちですよね(オイ)。
劇中で答えは明かされなかったので、ちょっと気になりどころでした。


フェイビアン●青山達三サン&サー・アンドルー・エイギュチーク●石川禅サン
青山サン、マルさんを陥れる悪巧みの時に、突然存在感を出してきた!ってイメージでしたが、その前から目立ってましたっけ?(聞くなよ)
物静かで頭が良さそうなおじいちゃん。台詞がキレイで聴きやすかった。
自分達の悪巧みを良い感じにまとめて謝罪してましたが、マルさんには結構酷い事をしていたので、あの謝罪で済むのか……とちょっとツッコミどころではありましたが、落ち着いた語り口で上手く煙に巻かれた感じでした(笑)。

禅サン、串田版の亀蔵サンは、見た目は奇抜だし、中身もよろしくなかったので、オリヴィアに好かれなくても仕方ないよなって感じでしたが(オイ)、こちらのアンドルーは頭は弱いけど、おっとりした可愛らしい方でした。
禅サンのマシュマロのような笑顔が生きてますな( ̄∀ ̄)
まぁ、確かにこれはこれであまり男としては見られない気もしますが(オイ)。
笑いを取りに行っているだろうところは全体的にスベリ気味で、ここはいつもの禅クオリティですね(褒め言葉)。
トービーは完全に見下されていて、いいように使われていて気の毒。
想いを寄せてるオリヴィアは彼の事が全く眼中にないし(ノД`)・゜・。
使用人達に嫌な態度をしていたらしいマルさんはともかく、アンドルーは何もしてないので、ただ可哀想(笑)。
最後は、マルさん、アントーニオと共に、哀れ三人衆みたいになっていて、悲哀感満載のラストシーンでした。


サー・トービー・ベルチ●壌晴彦サン&マライア●西牟田恵サン
壌サンのイメージは、未だに『ルドルフ the Last Kiss』初演のフランツだったりするので、今回の役はあまりにイメージとかけ離れていて驚き。
酔っ払いの役ですが、本当に一杯引っかけて来たんじゃないかと思えるぐらいリアルな酔っ払いぶりでこちらも驚き。
舌の回らなさも芝居がかっていなくて自然で、それがよりリアル感を上げておりました。
アンドルーとマルさんが酷い目に遭ったのは彼が元凶でもあるのですが、ちゃっかりマライアと結婚して首謀者2人が幸せいっぱいになっていて、この世の理不尽をヒシヒシと感じました(笑)。
明らかにどうしようもない人なんですが、要領は良いんですよね。
壌サンは変わらずの低音美声と、芝居の上手さで見せてくれました。

西牟田サン、舞台で観るのは初めてですかね。
サバサバした喋りとお芝居で、悪知恵の働くマライアを好演しとりました。
串田版の荻野目サンは、ちょっと頭が弱そうなキャラだったので、西牟田サンのチャキチャキしたしっかり者キャラの方が知恵を与える人間としては判り易いですね。
トービーとは意気投合し、気づいたらスピード結婚(笑)。
彼女も騒動の元凶なのに、ちゃっかりしてるなと思いました。


フェステ●成河サン&船長●宮川浩サン&アントーニオ●山口馬木也サン
成河くん、彼を観るのは『ハムレット』ぶりですね。
それ以降、『ビッグ・フェラー』のTV放送なんかでも観てますが、舞台で観るのは久々の2回目。
名だたるミュージカル俳優を差し置いて、一番歌が多いです(笑)。
彼も歌ウマさんなので、その点に何の不満もないですが( ̄∀ ̄)
狂言回し的なオイシイ役割で、喋り倒すシーンもあったりしますが、台詞の明瞭さは飛び抜けてよくて多少早口になっても聞き漏らしはまずありませんでした。お見事(だが聞こえたところで、台詞がよく理解できないという罠)←罠じゃない。
串田版の笹野サンは、もはや彼が主役かよ!と言わんばかりの扱いでしたが、こちらは脇役に徹した存在でした。
成河くんはお顔の可愛らしさもさることながら、芝居も上手く、彼の器用さや小柄な体格、身軽さが生きた道化の役割はピッタリでした。
表情も豊かで◎。
牢屋に入ったマルさんを騙すシーンでは、身軽さと達者さが同時に楽しめました。

宮川サン、出番が最初と最後ぐらいしかなくて残念。
そういえば、串田版ではアントーニオと兼任でしたよね。それでも良かったような……。

馬木也サン、舞台で観るのは初めてですかね。
がっちり体型で目力のある顔、舞台映えするイケメンさんでした。
殺陣も披露してくれますが、身のこなしもカッコイイ。
セバスチャンの協力者で、串田版では「ゲイなの?どうなの?」という感じでしたが、こちらでは完全にそっちの人だなと確信(せんでいい)。
もともとそうなのか、セバスチャンが中性的な見た目だからなのかは謎ですが……。
シザーリオをセバスチャンと勘違いし、めちゃくちゃ文句を言うところは目力が生きまくっていて迫力がありました。
私まで怒られているような気分になってしまった……(何故お前が)。
しかし、船長といい、アントーニオといい、あの兄妹に協力した人達は皆不幸になっていく……。

☆その他の方々☆
内田サン、串田版ではフェイビアンを演じてましたよね。こちらにも出ていたとは……(後から気づいた人)。
真瀬サン、音月サンの影武者の役でラスト出てきます。さすが元男役だけあって姿勢がキレイで、真っ白い衣装もしっかり着こなしていました。

スンラさんが出ていたのをすっかり忘れていて、全然チェックできんかった(駄目)。


レポはこんなところで。

古典劇なので台詞はちょっと難しかったですが、楽しい舞台でした。
音月サン、また舞台……できればミュージカルに出て欲しいなぁ。

では、相変わらずの薄レポですが……お付き合い頂いた方がいましたらどうもでした!

まるい素敵な夢~『天国のシャボン玉ホリデー』

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時間経ちまくりですが……。
桜花サンが出る舞台を観に行きました( ̄∀ ̄)

“『天国のシャボン玉ホリデー』~2015年3月29日(日)公演キャスト【マチネ】”

植木 等       /小松 政夫  ハナ 肇       /佐藤 正宏
谷 啓        /小倉 久寛  エルヴィス・プレスリー/赤井 英和
美空 ひばり     /藤田 真弓  青島 幸男      /大和田 獏
マリリン・モンロー  /熊谷 真実  谷啓の母       /清水 よし子
渡辺 晋(ナベプロ社長)/林 与一   越路 吹雪      /桜花 昇ぼる

安田 伸    /立花 伸      秋元 近史(元日テレディレクター)、マイケル・ジャクソン/入山 学
桜井 センリ  /大上 こうじ    ザ・ピーナッツ   /加藤 唯(平成琴姫)
石橋 エータロー/岡田 のりかず             /沙月 美祐(平成琴姫)
榎本 健一   /めだち けん一   若かりし日の清川虹子/桃屋 マミ(平成琴姫)
沢田 研二   /安立 源      天使        /大塚 加奈子
笠置 シヅ子  /立花 かおり              /菅井 玲
けん玉AD    /千葉 ゆうじ              /山本 麻貴
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霧が立ちこめる天国。今日も一人の男がやって来た。
谷啓である。彼はまだ、自分がどこに来たのか解っていない。
呆然とする谷の前に昔の偉人や有名人が次々に現れる。
そこにクレージーキャッツの仲間だった植木等も登場する。
植木は、とまどっている谷にここは天国であることを教え、一緒に楽しもうとすすめる。
まだ、なじめない谷に既に天国に居る人達は天国の良さを説明する。
美空ひばり、マリリンモンロー、渡辺プロダクションの社長だった渡辺晋、青島幸男も集まって来る。
勿論クレージーキャッツの他のメンバーのハナ肇たちも谷に一緒に楽しもうと提案する。
谷が質問する。「天国って本当に楽しいの?」
一同は考える。果たして天国は本当に楽しいのか?何の苦労もない。誰とでも会える。
しかし・・・一同は気づく。何かが足りない。
地上で味わった緊張感!どきどきするようなスリルや歓び!それが足りない。
考え込む一同。渡辺晋が言う。
「シャボン玉ホリデーの天国版をやらないか!」
全員が一気に盛り上がる。
かくして、天国で第一回「シャボン玉ホリデー」のテレビ放送が始まる。
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あらすじをまとめる自信がなかったので、公式から引用させて頂きました(汗)。

パンフなどの販売がなかったので、役名と役者名が一致してないんですよねく(´□`;)
キャスト表もチラシになかったので、ネットから情報を拝借致しました。

やって来たのは三越劇場
席は1階12列22番。上手側です。

で、肝心の舞台は

面白かった!

元ネタがちゃんと判っていればもっと面白かったのだろうと思いますが(^^ゞ

では、レポはかなり軽めに……
いつもながら大分ウロっておりますし、時系列も怪しいですが……(駄目)

★全体&キャストさんの感想★

基本的に場所は天国なので、セットはシンプルでした。学芸会っぽいセットは出てきましたが(笑)。

物語は、今回の実質主人公である、小倉サン演じる谷啓サンが死んで天国に来たところから始まります。
かわいい天使たちがいる、正にテンプレート的な天国( ̄∀ ̄)

戸惑う彼の前に、往年のスター達が続々登場。
1幕は主にスター達の紹介や思い出話が語られる感じでした。

最初は赤井サン演じるエルヴィス・プレスリー
ライザップのCMで痩せていた赤井サンですけど、若干リバウンドしていたような……(すみません)。
でも、がっちりしていた方がプレスリーっぽい気がしないでもない(どっち?)
しかし、そもそも関西弁のプレスリーって(笑)。
一応、天国に行くと皆共通の言語で喋る~という設定にはしてましたけど、方言はどう処理されているんだろうか( ̄∀ ̄)
まぁ、その辺りはツッコむべからずですかね。
確か、赤井サンの出番はここだけだったような……。

小松サン演じる植木等サンは、名曲『スーダラ節』を披露。

スターではないですが、ピンクの電話の清水のよっちゃんが演じている谷啓の母が強烈な個性で笑えました。
というか、いつもの甲高い声のよっちゃんそのものなんですけどもね(笑)。
谷啓サンも何か違うと思ったのか戸惑い気味( ̄∀ ̄)
割烹着は意外にも(?)とても似合っていました。

藤田サンは美空ひばりサン役。
『川の流れのように』を披露していましたが、ちょっと音と遅れ気味で気になりました(すみません・汗)。
確か、植木等か谷啓が逢いたい~とリクエストする流れで登場するのが、熊谷サン演じるマリリン・モンロー
上手側のドアから登場したのでちょっと驚きました。
ドアがあったのは知っていたけど舞台演出で使われるとは!ただの荷物の搬入口だと思っていた……。
熊谷サンはスタイルも良く、腕の辺りも程良く筋肉質で色っぽかったです。
『I wanna be loved by you』を披露。歌もなかなか雰囲気が出てました( ̄∀ ̄)
そういえば、『七年目の浮気』通風口から風が巻き上がってスカートが煽られる~という名シーンも扇風機で再現してました。
扇風機とはいえ、スカートがキレイ舞っていてちょっと感心(そこで?)。

その後、美空ひばり&マリリン・モンローでしみじみ会話するシーンがあり、状況を考えるとありえなさすぎておかしい。
マリリンが「ジョニー・デップと共演してみたかったわぁ」と言うと、ひばりサンが「ディカプリオは?」と聞くのが、地味に面白かった。
ディカプリオは二枚目の代名詞としてはちょいと古いんですよね~~(余計なお世話)。
今なら誰なんですかね……ヒュー・ジャックマン?
最近は、正統派な二枚目よりも、ロバート・ダウニー・Jr.とか、ベネディクト・カンバーバッチとかオッサン勢が強いですよね(どうでもいい話)。

その他、登場する有名人は、
佐藤サン演じるハナ肇サン
銅像姿で登場します。最初、全く誰だか判らなかったんですが、赤井サンと佐藤サンがプレスリーとWで演じていたんですね。
佐藤サンを観るのは、初演の『ダンス・オブ・ヴァンパイア』以来だと思うので、めちゃくちゃ久しぶりでした。

立花サン演じる安田伸サン、大上サン演じる桜井センリさん、岡田サン演じる石橋エータローさん等、クレイジー・キャッツの面々も一堂に会します。
中では、桜井センリさんがキャラが立っていて判り易かったかな?ルーチョンキ!(キンチョールの意)。

林サン演じる渡辺晋社長は、ナベプロの社長役。『シャボン玉ホリデー』ってナベプロの制作だったんですねぇ( ゚Д゚)ホォ
背筋がピシッとしていてとてもカッコ良かった。
元ネタは全く判りませんが……。

面白かったのは、めだちサン演じるエノケンさん(榎本健一)
ちゃんと眉太でエノケンっぽくしとりました( ̄∀ ̄)
名曲『洒落男』を歌って登場します。今、ビールのCMでぐっさんが歌ってますよね。
歌詞がイマイチ何を言ってるか聞き取れてなかったんですが、“♪オレは村中で一番 モボだと言われた男”って言ってたんですね。
モボ!モダン・ボーイの略ですね。女性の場合はモガ(モダン・ガール)。
幼い頃、『ちびまる子ちゃん』の漫画で学びましたよ(どうでもいい)。

めだちサンと小松サンの会話がぐだぐだで非常に面白かったのですよ。
小松サンは元々植木サンの付き人で、その話をしたかったようなのですが、小松サンご本人と演じている植木サンがごちゃごちゃになって、小松サンとして喋るという感じになっていました(笑)。
しかし、当時のクレイジー・キャッツはやっぱり凄かったんですね、劇場のロビーまでお客サンが溢れ返っていたとか。
今だと席がしっかり決まってるのでロビーに人が溢れ返る事自体がないですからね。時代を感じますな。

小松サンはおとぼけおじいちゃんで、すぐにぐだぐだになっちゃうんですが、めだちサンがそれを上手くツッコんで回収していて、見事な連携プレーでした(笑)。

因みに、注目の桜花サンは越路吹雪サンの役でした。
黒いロングドレスとピンヒール。
大きい!そして、スタイル抜群ですねぇ。
身体を大きく使って、ダイナミックに『サン・トワ・マミー』を歌い上げておりました。
女役の桜花サンを観た時に、唐突にもうOSKでは観られない事を痛感してちょっとうるっときてしまいました(今更?)。
初めて桜花サンを観たのが同じ三越だったからかもしれないですなく(´□`;)

で、何だかんだで天国がやる事なさすぎてつまらん!となった谷啓氏たちは、一回限り『シャボン玉ホリデー』を復活させる事にします。
そこで続々、大和田サン演じる青島幸男サンとか、続々出てきます。

同番組の顔である、ザ・ピーナッツは平成琴姫のお2人が。
双子ではありませんが、ピーナッツはまだ妹サンがご健在なので、本人役でなく代役という形でした。
琴姫のもう一人、桃屋マミちゃんは若き日の清川虹子サン役でした。
しかし、大分ノリがオタク女子っぽかったので、清川サンのノリとは違うような(笑)←清川サンの事はよく知らないけど


そして、2幕。
ディレクター役の入山サンが幕前で前説。
けん玉AD役の千葉サンとの軽妙なやりとりとけん玉芸の後、一回限りの『シャボン玉ホリデー』が復活。
ブラウン管の中で、モンローがシャボン玉を膨らまし、牛乳石鹸提供なので楽器の音が牛の鳴き声になったり……。
ピーナッツの“♪シャボン玉ルルルルルルン”のお馴染みのテーマ曲も再現。
ハーモニーもなかなか上手くいっていました。
私は世代じゃないので全く判りませんが、動画サイトで見た限りはかなり忠実に再現していたので、元ネタが判る人には楽しかったのではないかなと思います。

何故か、谷母の清水サンも登場。
生のCMコーナーで、牛乳石鹸の宣伝を一生懸命しておりました( ̄∀ ̄)

内容は歌とコントで構成されています。
日本の『エド・サリヴァン・ショー』みたいなノリなんですかね。

番組定番と思われる、ピーナッツとハナ肇の“おかゆコント”。
ピーナッツ2人が娘に扮し、ハナさんは寝たきりの父親。
「おとっつぁん、おかゆができたわよ」と娘がおかゆを持ってきて、「いつもすまないねぇ」と父親。
震える手で、ピーナッツにめちゃくちゃなメイクを施したりとやりたい放題(笑)。
正に、昔ながらのコントですな( ̄∀ ̄)。

あとは、植木サンの「お呼びでない、こりゃまた失礼致しました!」で皆がずっこけるコント。
今回は、台風で停電になってしまったとある家で、最後の一本のろうそくを立てて家族が震えているところに「ハッピーバースデートゥーユー」と歌いながら植木サン登場。ろうそくを吹き消してしまい、上記の台詞という流れでした。
アロハみたいな場違いな服装で突如登場した小松サンがウケました。
知っている人には読めた展開だと思いますが、知らずに見るとなかなかの予想外展開で笑えます。

谷サンが親分を演じるギャングコントでは、桜花サンが親分の女として、ドスを利かせた声を響かせてくれました(´∀` )カッコイイー
桜花サンは、『ラストダンスは私に』の歌唱も披露してくれましたよ~。

その他は、ひばりサンとモンローの夢のデュエットとか(笑)。
ザ・タイガースに扮したキャストの歌唱。『君だけに愛を』だったかな?
安立サン演じるジュリーは、見た目こそ往年のジュリーとは似ても似つきませんが(オイ)、甘い歌声はなかなか雰囲気が出とりました。
前説で呼びかけてただけあり、お客サンもタオルを投げたり「ジュリー!」と声援を上げたりと盛り上がっていました。

あと、入山サンのマイコーがダンスにキレがあってカッコ良かった。
ちょっとぽっちゃりなんですけどね(コラ)、お見事。

フィナーレは皆揃っての歌唱。
桜花サンは飾り付の黒燕尾で登場!往年の男役が拝めて感動(ノД`)・゜・。
何気に衣装持ちで嬉しいですな。

ラストは、並んでいるピーナッツの間に植木サン(多分…)が入ってまとめを述べます。

エンディングクレジットは、渡辺社長がギターを弾き、それをバックに流れます。
本当は、クレイジー・キャッツの犬塚サンがその役割なんですよね。
犬塚サンは今回ゲスト出演するはずでしたが、体調不良で降板されたので、多分その替わりに林サンがやったのだと思います。

クレジットの最後の方では「ワンちゃんあとは頼んだ!」(言葉曖昧)と天国のキャッツメンバーからのメッセージという体の言葉が流れてきました。
そうか、もうメンバーでご健在なのは犬塚サンしかいないのですね。


この日は千秋楽だったので、アンコールが2度ほどあって、喜劇人協会の会長でもある小松サンからご挨拶があり、最後は三本締めで終わりました。

元ネタを知らない分「懐かしい!」という思いはないですが、コントのスタイルに関しては確実にザ・ドリフターズが引き継いでいたのだなぁと思いました。
お呼びでないのコントなんて、完全に“変なおじさん”だし、おかゆコントなんかも志村サンのひとみばあさんのコントを彷彿とさせますし( ̄∀ ̄)
なので、コントに関しては懐かしい気持ちで観られました。

お目当ての桜花サンは、出番こそ少なかったですが歌も燕尾姿も観られたし満足でした。

ただ、ツッコミどころがあるとすれば、出ているキャスト陣がそれぞれ喜劇役者としての個性が強すぎるので、他の喜劇役者を演じるのに強烈な違和感があるという事。
やっぱり、小倉サンは小倉サンだし、小松サンは小松サンだし、真似するワケじゃないのならオマージュという形で『シャボン玉ホリデー』を再現する~っていう形でもいいんじゃないかなと、ちょっと思ってしまいました(すみません・汗)。
まぁ、その辺りはツッコむなかれだとは思うのですけどね(^^ゞ

牛乳石鹸提供という事で、平成琴姫ちゃん達が開演前に赤箱をくれました。
今は青箱の方が人気で、赤箱は置いてない事も多いぐらいなんですが、当時は赤箱が主力商品だったんですね。

では、順番めちゃくちゃな上にウロっとりますが、レポはこんなところで。
あぁ、他レポの先が長いなぁ……。

では、お付き合い頂いた方がいましたらどうもでした!

非リア充はアースラさん支持~『リトルマーメイド』

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時間経ちまくりですが……。
かなり久々に四季演目を観劇してきました。

“『リトルマーメイド』~2015年4月10日(金)公演キャスト【マチネ】”

アリエル        /三平 果歩   エリック  /神永 東吾
アースラ        /原田 真理   トリトン  /芝 清道
セバスチャン      /飯野 おさみ  スカットル /荒川 務
グリムスビー      /星野 元信   フランダー /玉井 晴章
フロットサム      /品川 芳晃   ジェットサム/中橋 耕平
シェフ・ルイ、リーワード/清水 大星

★男性アンサンブル★
塚田 拓也。分部 惇平、菱山 亮祐、野村 数機、光田 健一、佐藤 圭一
☆女性アンサンブル☆
観月 さら、秋元 恵美、芦澤 瑞貴、倉斗 絢子、久保 佳那子、山本 紗衣、光井 さや
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好奇心旺盛でお転婆な人魚の娘・アリエルは、地上の世界に憧れていた。
ある日、航海中の船に興味を示した彼女は、そこに乗っていた人間の王子・エリックに一目惚れしてしまう。
しかし、アリエルの目の前で船が転覆。彼を浜辺まで運び出した彼女は、歌を口ずさみながら介抱する。
他人の気配にすぐに身を隠してしまったアリエルだったが、エリックは、朦朧とした意識の中で聴いたアリエルの美しい歌声が忘れられず、彼女を必ず見つめると決心。アリエルもまた、父親・トリトンの忠告も聞かず、エリックへの想いを募らせる。
そんな彼女に目を付けたのが、海の魔女・アースラ
彼女は、アリエルの美しい声と引き換えに3日だけ人間にし、エリックからのキスを得られれば一生人間の姿でいられるが、それができなければ魂を奪われるという契約を持ち掛けてきた……。
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やって来たのは、四季劇場[夏]
外のパネルを撮って来ました( ̄∀ ̄)

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『リトルマーメイド』が公演2周年という事で、ポストカードを頂きました。
もう2年も経ったのか(汗)。

席は2階10列9番。下手側です。

何気にこの日はお誕生日観劇でした。
一応狙って獲ったんですが、自分ながら何故四季にしたのかよく判りません(オイ)。

で、肝心の舞台は

まぁまぁでした

すいませんく(´□`;)
ちょっと期待しすぎたかも……。

では、早速レポへ~。軽めに
色々と辛めの意見もあるかもしれませんので、予めご了承下さいませ。


★全体の感想★

セットはちゃんと場所をカバー。
海の中、海辺、エリックの屋敷等々。
海の中のセットで目立つのはやっぱりギリシャ彫刻的な石膏像ですね。かなりデカくて存在感あります。
今回の登場人物の中で一番のイケメンです(笑)。

アリエルの姉妹達のドレスは皆カラフルで美しい。
『Under the Sea』の時の海の生物たちの衣装やセットも鮮やか。
『ライオンキング』の海版みたいな感じですかね。
まぁ、同じディズニーですしね( ̄∀ ̄)

物語は、言うまでもなく有名なディズニー映画『リトルマーメイド』。
08年にブロードウェイでミュージカル化されたものの日本版です。

個人的な話ですが、私はもともとの『リトルマーメイド』があまり好きではないのですよね(すみません)。
最初に見た時に、元の『人魚姫』とは随分違う能天気な話になっていて、「同人誌かよ」と心無い言葉を浴びせかけた学生時代……(オイ)。
ミュージカルパートは良かったんですけどね(^^ゞ
あと、ディズニーは毎回話のパターンが同じというか……と、これはもう今更だし、その王道が良い所でもあるんですけど。
だから、ちょっと入り込めないところがあったのだろうとは思いますが、それにしても色々と物足りなく感じたところがありました(コラ)。

まず一番大きいのは、人数が少なかったところ。
明らかにアンサンブルさんが足りない気がするんですけども……。
特に『Under the Sea』の、海洋生物大集合のところは、少ない人数で何回も同じ人が行き来してるなというのがモロ判りでちょっと悲しくなりました(でも、エイのセットは好きだった)。
少人数でもそれを感じさせないぐらい気迫があったり、上手く回せていればそこまで気にならなかったのかもしれませんが、せめてもう何人か増やせなかったかなぁ。
実際、BWでもこの人数なんですかね?
それとも、宝塚の観劇回数が増えたので、少なく感じたのだろうか……(汗)。
それに、セットも少ない気が……やっぱり、物理的な問題なんじゃないかな。
舞台写真のイメージをそのまま抱いて観劇すると、ちょっと騙された感があるかもしれませんく(´□`;)スミマセン
でも、エリックの屋敷の上から出て来る大きいアースラは迫力あったな( ̄∀ ̄)

あとは、笑いをとりにいったと思われる場面が結構スベってたなというのも気になりました。
ちょっと客席で居たたまれない気分になりました(コラ)。

役者陣は、役も合っていたし良かったです。
泳ぎ方も上手いですよね。実際水の中じゃないのに、身体がキレイにうねっていてすごい(;´Д`)
あと、歌が下手な人が一人もいなかったというのも良かったですね。
最近、歌下手が混じっていても当然ぐらいな気持ちで観ているので(※それも宝塚のせい←オイ)、ちょっとこの感覚が懐かしかった(笑)。
そして、久々に聞くと染みるのが四季喋り(汗)。
特に男性陣が厳しくて、これも懐かしく聞いておりました( ̄∀ ̄)

後半は駆け足になりましたが、何だかんでちょっとときめきどころもあり、楽しめたところもありました。
でも、やっぱり人数とセットの少なさが舞台のチープさを上げていた気がするので増員希望です。


お次は、キャストさん感想へ↓
こちらも軽めに

アリエル●三平果歩サン
観た瞬間に、「ちょっと肩幅がごつい……」と申し訳ながらに思ってしまいましたく(´□`;)スイマセン
でも、歌は正統派でお上手だし声もキレイ。
何より笑顔がめちゃくちゃ可愛らしくて心惹かれました。
特にそれが際立つのが声を奪われてからで、あの笑顔を見せられたら、王子がたらしこまれる(by アースラ)のも納得!
動きも可愛らしく、女の私までキュンキュンしてしまいました(キモイ)。
美しい声と、それと相反して声がなくてもキュートというのがアリエル役に求められる部分だと思うので、三平サンは満たしているなーと思います。

エリックとの絡みも実に少女漫画でキュンしまくりでした。
特にデュエダンにちょっと感動してしまった。
最近デュエダンと言えば宝塚みたいな感じだったので、きっちりとした体格差と安定感のあるダンスに目が覚めた気が……(すみません・汗)。
やっぱり女性同士と男女というのは違うものですね。今更だけど。

エリックとキスをしなければ、一生声を奪われてしまう彼女。
スカットル達がムードを作り、ボートの上で良い雰囲気になるアリエルとエリック。
お互い意識しているのになかなかキスをしそうでしない2人にヤキモキ。

はよキスせいや!(;゚Д゚)<キースしろ!キースしろ!

と、もうオッサンみたいなヤジを心で叫びながらで手に汗握ってしまいました(最低)。
こんなに「はよキスせいや!」という気持ちになったのは

香港映画の『ラヴソング』を観た時以来です(どうでもいい)。

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↑このシーンです。めっちゃキスしろ!ってなります(更にどうでもいい)

自分の中の乙女とオッサンを目覚めさせる、なかなかの見所シーンです( ̄∀ ̄)

最後は泡になる事もなく、勧善懲悪的なストーリーでエリックと大団円を迎えました。
考えてみれば、あんな学生みたいな恋愛していた2人がもはや子供とかいるんだもんな……(『リトル・マーメイド供抻仮函法
現実に引き戻されるわ(  ̄- ̄)

それはともかく、三平サンはとてもかわいいアリエルでした。
あの笑顔を観られただけでも行った価値がありました。


エリック●神永東吾サン
ソンダンのコーラスでは観ていますが、ちゃんとした役付きで観るのは初めてです。
鼻筋が通って、はっきりとしたお顔立ちの正統派なイケメン王子様。
身体つきもキレイで、王子様な衣装も全部似合っておりました。
ちょっと辛源くんを彷彿とさせる容姿だなと思ったのですが、やっぱり韓国の血がそうさせるのでしょうか( ̄∀ ̄)←どうさせるんだ
ジーザスキャストさんだけあって、歌もとてもお上手。これまた正統派な歌声ですな。

ただ、今回一番四季喋りが厳しかったのが彼でした(すみません)。
四季では、海外の方か声楽系(特に女性)の方が最も四季喋りが厳しいと感じる事が多いのですが、正に……。
一言喋った瞬間から「うっ!」となってしまいました(本当にすみません・汗)
まぁ、ザ・王子様な役なのではっきりした喋り方でも良いのかもですがく(´□`;)

端正なお顔立ちとは逆に、内容物(物って)はヤンチャでかわいい。
ちょっと夢見がちなところもあり、そのギャップも萌えどころだったりします( ̄∀ ̄)

前述の通り、アリエルとのデュエダンの安定感が見どころでした。
踊りながら心を通わせる様子もちゃんと判ったし、息もピッタリ合っていて◎。
リフトも力強い。
あと、ボートの上のシーン( ̄∀ ̄)
何となくキスしそうになりながらも、目をそらしたりわざとらしい誤魔化しをしていたりしてハニカミました(笑)。
見た目は肉食っぽく見えないでもないのに、ギャップですな。

神永くんは、四季喋りこそ拒否反応はありましたが(ここは個人的な問題です)、正統派イケメン王子様でカッコ良かったです。
目鼻立ちがはっきりしているのも、ディズニーの王子様っぽくて良かった。


アースラ●原田真理サン
以前、LKのシェンジで観て以来だったかと。
迫力のある歌声で良かったです。
メイクが釣り眉で、意地悪な役をしている時の桜一花サンみたいだなと思いながら観てました(笑)。

今回観ていて、結構共感できたのがアースラでした( ̄∀ ̄)
大体、こういうお伽噺の男女関係って展開が速すぎてツッコミどころ満載だと思いますが、アースラは正にそこをツッコんでいて

魔法に勝るのは思春期のホルモン、たった一晩で王子をたらしこむとは(台詞不確か)

と、結構現実的な事を言っていてウケました。
自分の過去を色々と語っていましたが、結構可哀想なんですよね。
でも、非常にポジティブな悪役ぶりで、非リア充の鏡だなと思います(笑)。

ただ、どうしてもセットがショボイので、見た目のインパクトに欠けるのが残念でした(すみません)。
原作のアースラはふくよか体型で見た目の迫力がありますからね。
原田サン自体も歌は上手いけどあまり迫力はないような……(コラ)。
アニメの声ってモリクミさんがやっていて、絵の見た目もモリクミさんっぽいのでどうしても彼女のようなインパクトを求めてしまったりして……(^^ゞ
もうちょっとセットで補完できるところもあると思うので、もっと大がかりなタコ足セットがあれば印象も変わるのかもなと思います。

アースラは、決して褒められた人ではないけど、思わず肩入れしたくなるような魅力のある悪役でした、
憎めないキャラが◎。

トリトン●芝清道サン
芝サンは、チョイ悪オヤジみたいなイメージがあったんですが(全てタガーのイメージ)、お父サン役も素敵でした。
立派な王様ではあるんですけど、娘の気持ちはイマイチ判らず、典型的な思春期の娘を持つ不器用なお父サン。
海の中も親子関係の難しさは現実世界と同じなのね( ̄∀ ̄)
明らかに末っ子のアリエルに一番肩入れしてますよね~。
何となく、他の姉妹達の描き方がモブっぽいというか、可愛くないというか(笑)、悪意があるので(偏った目線)こちら側にも必然的にアリエルが一番可愛く見えてしまうので、トリトンが贔屓気味なのは判ります。
ちょっと複雑な想いではありますが(^^ゞ

低音美声で迫力のある歌声は、正に王の貫録。
時折芝サンらしいチャーミングな表情も見せてくれて、厳しいけど可愛いお父様でした。


セバスチャン●飯野おさみサン&スカットル●荒川務サン
飯野サン、役柄的にはLKのザズーみたいな感じですよね。
やっぱり、ディズニーってパターンが……(以下略)。
声の雰囲気といい、セバスチャンのイメージにピッタリ。
『Under the Sea』も明瞭な歌声で◎。
何だかんだと文句を言いつつ、アリエルの為に奔走する姿が泣かせます(笑)。
厨房での一連の大騒ぎが笑えました。

荒川サンは、主役級の役で観る事が多かったので、こうモロ脇役で観劇するのは新鮮でした。
というか、何でこの役を荒川サンがやってんだろう、もっと若手で良くない?とか思ってたんですが、ソロナンバーでタップをするシーンがあるので納得でした。
それまで、笑いをとるシーンがサムいとかちょっと思ってたりしたんですが(してたんか)、あの軽快なタップを見せられたら納得するしかない。
さすが、CFYのボビー!他のアンサンブルさんのタップとは一線を画すステップで感心でした。
短い時間ながらもかなり印象に残りました。
いや、まぁ当然っちゃ当然なんですけど、改めて(^^ゞ

☆その他の方々☆
フランダー役の玉井サン。原作では子供の役だったと思いますが、玉井サンは限りなく年齢不詳でした(笑)。
いや、彼に限らず大人がやる以上は年齢不詳は否めないのだろうと思いますが(^^ゞ
そこを気にしなければ可愛らしいフランダーでした(オイ)。

シェフ・ルイ役の清水サン。新感線の右近健一サンを思い出すような容姿。立派な顎をお持ちです(コラ)。
厨房シーンはマッド・サイエンティストならぬマッド・シェフ状態でインパクト抜群。
芝居も思い切っていて笑わせて頂きました。

グリムスビー役の星野サン。ヤンチャな王子の横にいる理解ある執事。穏やかな喋りが◎。


相変わらず適当なレポになっとりますが、こんなところで。
そもそも何か月前のレポだよって感じなんですけどねく(´□`;)
もう仕方ないよね(何がだよ)。

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一応、自分へのお誕生日プレゼントとして四季のチャーム購入( ̄∀ ̄)
キラキラでかわいいですなぁ。

色々と辛めな意見もありまして、失礼いたしましたく(´□`;)
もうちょっと豪華な舞台なのかな~と思っていたので、色々と期待外れだなと思った部分も多くてですね……。
でも、ご家族揃って安心して観られる作品なので、夏休みに向けてはオススメな舞台だとは思います。
『アラジン』も気になるところですな。いずれ観に行きたいですな、


では、もしお付き合い頂いた方がいましたらどうもでした!

暇を持て余した吉田神の遊び~『デス・ノート THE MUSICAL』1~2回目観劇

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時間経ちまくりですが……デスノミュージカル観て来ました!


“『デス・ノート THE MUSICAL』~2015年4月15日(水)公演キャスト【マチネ】”

夜神 月 /柿澤 勇人    死神レム  /濱田 めぐみ
L    /小池 徹平    死神リューク/吉田 鋼太郎
弥 海砂 /唯月 ふうか   夜神 総一郎/鹿賀 丈史
夜神 粧裕/前島 亜美

★その他の皆様★
松原 剛志、麻田 キョウヤ、上野 聖太、岡田 誠、木内 健人、坂元 宏旬、辰巳 智秋、俵 和也、遠山 裕介、西野 誠、安福 毅
井上 陽子、今泉 由香、大月 さゆ、小此木 まり、河合 篤子、樺島 麻美、栗山 絵美、森 実友紀、吉田 玲菜
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警視総監の父の元に生まれ、成績優秀な高校生・夜神月。彼はこの世に蔓延る犯罪等の悪行を裁けない現在の法律制度に疑問を感じていた。
ある日、月は不思議な黒いノートを拾う。それは、死神リュークが落としたデスノートで、そこに名前を書かれた者は必ず死ぬという。
彼は、そのノートで犯罪者たちを裁く事を決意し、次々と名前を書いていく。
やがて、世間も犯罪者を裁く見えない者の存在に気付き、“キラ(KIRA)”と呼んで持て囃した。
しかし、黙っていられない警察は、謎の名探偵・Lに協力を仰ぎ、キラの捜査に乗り出すが……
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“『デス・ノート The Musical』~2015年4月27日(月)公演Wキャスト【マチネ】”

夜神 月/浦井 健治


月がWだったので二回観て来ました。

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やって来たのは日生劇場
ロビーにパネルがありました( ̄∀ ̄)
かっきーの日も帰りに撮ろうと思ったらお見送りがあったのでパネルが下げられてしまいました……残念。

でも、パネルメンバー全員のお見送りは本当に漫画のようでした(私は列には並ばなかったけど)。
皆様2.5次元な容姿だわ……。
かっきーは相変わらずお肌ツルツルでした(笑)。

席は1回目が2階F列29番、2回目が2階F列28番。
ほぼ同じ席ですね、センターでした。

で、肝心の舞台は

まぁまぁでした


すいませんく(´□`;)
危惧した通りの結果になったなと思いました。
キャストは良かったし、曲も好きなのはあったんですけどね。
やっぱり、色々と無理はあったかな~

では、レポへ
色々と辛口な感想も飛び出していると思いますが、予めご了承下さいませ。

※ネタバレあり

★全体の感想★

セットは後方に二階建ての骨組のようなセットがあり、それが一番大きかったですかね。
全体的に奥行きや空間を生かしたシンプルなセットでした。全体的に黒っぽいです。
映像が効果的に使われていて、デスノートに名前を書かれた人間が死ぬまでのリミットである“40秒”のカウントダウンが上手く挟み込まれていました。

舞台前に、センターから二分割された宝塚の銀橋みたいな通路ができてました。
開演前に、上手側のその部分にりんごが意味ありげに置かれていました。

原作は、少年ジャンプで連載されていた、大場つぐみ先生作、小畑健先生作画の同名漫画。
実写映画にもなったし、アニメにもなったし、これからドラマ化も控えている言うまでもなく有名原作ですよね。
原作漫画は、難しいので(馬鹿)3巻までしか見ておりません(ミサミサが登場するあたり)。
映画版はLのスピンオフ以外はリアルタイムで劇場で鑑賞済みです。懐かしいですな……(  ̄- ̄)

作曲は、フランク・ワイルドホーン氏、演出は栗山民也サン。ザ・ミュージカルな布陣です。
曲はそこまで耳に残るものはなかったですが、スケール感のある曲やスリリングな曲は如何にもワイルドホーンで良かったです。

で、……以下、辛口な感想が並ぶかと思いますがご容赦下さいませ……


前述の通り、“まぁまぁ”だと感じた理由。
これは、漫画を舞台にするとどうしても避けられないところなので、言っても仕方ないなとは思いつつも、大きく印象が変わっている部分の1つなので一応……

物語の緻密さが著しく削がれている。

というところ。
これは、物事を大きく見せたり、歌で処理をするミュージカルの特性上仕方がないんですよねく(´□`;)
映像な上に、二部作になっている映画ですら、漫画程の緻密さはなかったですもんね。
でも、デスノと言えば着眼点の面白さとか、月の悪魔的なアイディアや策略、Lとの頭脳戦など、細かい部分を面白いと感じていた方も多かろうと思うので、そこを期待した人には感覚的になったストーリーはやや物足りなかったかもしれません。
ただ、大幅に一般向けになっていた映画版と違い、大仰な音楽でハッタリが利いていた分、原作の雰囲気は割と守られていたようにも思います(笑)。

ラストに関して。
私は映画版のラストしか知りませんが、あのラストは映画オリジナルのもので、作り手側の良心が感じられる優しめ?なものになっていました。
今回の舞台のラストで私が感じ取れたのは、“人間というのは実に愚かしい生き物”、“余計な事を考えると自分に返ってくるぞ”、“諸行無常”……ってところでしょうか。
いや、もっと色んなメッセージがあったのかもしれませんが、私の理解力ではこれが限界でした(駄目)。

このラストが個人的には一番しっくりきませんでした(すみません)。
同じ展開でも、そこに至るまでの経緯がもうちょっと違えば、他の受け取り方もあったのだろうと思いますが、何というか押しつけがましいというか……(コラ)。スマートじゃない皮肉さというか……。

人間って愚かだろ!上手くまとめたろ!(ドヤァ←幻聴

みたいな……。
もうちょっと違う描き方はなかったかな~と思いました。
まぁ、どうしても時間的に駆け足になっちゃうので、ここも仕方ないと思うのですけどねく(´□`;)
ただ、これを月やLが主役ではなく、リュークから見た物語だったと解釈すれば、無常観が強いラストも納得できなくはないのかもしれません。

ここは更に私の感覚的な部分ですが……。
漫画原作の割にはキャラがあまり魅力的に感じられなかったのも痛いなと思いました。
こう、如何にも原作に愛情のない人が作ったように見えるというか。
日本の漫画原作の実写化や映画化って、総じてそういうものが多かったりするんですけど、今回も似たようなものを感じました。
あの原作に愛情も何もないと思いますが、作風とは別の部分で、ただただこの原作なら他国にも持っていけるだろうというドライさや大人の事情が垣間見えて、色々と残念な気持ちでした。
少なくとも、映画版は作り手の愛情が感じられたのだけどな……。

これが韓国でウケるかどうかは謎ではありますが、曲は多いので、スターが出て来て歌い上げて歌い合って……という作品も多い韓国ではもしかしたら受け入れられるかもしれません。
ワイルドホーンの曲は声量のある人が次々出て来て歌い上げたらさぞかし迫力があろうと思うので、韓国俳優サンの歌唱力なら力技で日本版とはまた違う面白さになりそう。
さすがに韓国には行けそうもないですが、観てみたいな~( ̄∀ ̄)

キャストはそれぞれ良かったと思いますが、一部歌がイマイチと感じる人がおりました。
ワイルドホーンは歌唱力のありなしがモロに判りますからね(汗)。
あとは純粋にアンサンブルさんの人数が少ないかなと思いました。

色々と辛口な意見もありまして失礼いたしましたく(´□`;)
どうすれば良いものができたか……ではなくて、単に舞台向きの原作ではなかったのではないかと思います。
ドラマ化にしても、舞台化にしても、ちょっと今更感もありましたしね……。

実力派キャスト陣を観るのと、月のWキャストの個性が違って面白かった部分に関しては、観る価値がありました。

では、お次はキャストさん感想へ↓

夜神月●柿澤勇人くん&浦井健治くん
かっきー、最初に観た月はかっきーでした。
かっきーのクールな天才役の代名詞としては、やっぱり『スリル・ミー』のリチャードかなと思いますが、かなり彷彿とさせる部分がありました。
大物ぶってるけど実は小物臭い感じとか、中二病っぽさとか、なかなかのリチャードぶり(笑)。
月って、サイコパスタイプの人だろうと思うので、小物臭さが前面に出ていたかっきーのキャラ設定は、ちょっと如何なものかと思うところはありました(すみません・汗)。
馬鹿っぽいんですよね~。
かっきー本人がお馬鹿っぽいから仕方ない気もするんですけど(とても愛情)。
何をやってもお馬鹿っぽさが付き纏うのは彼の良さともいえるし、ウィークポイントでもあるのかなと(すみません)
ただ、お芝居は一貫していて、一応最初は真面目(他を見下し気味)な学生なんだけど、徐々にノートに憑りつかれて度を越した正義に溺れていくところは上手く演じていました。
自分の事を“新世界の神”とか、勘違いしちゃう人のメンタリティとしては説得力があったと思います。
要は度を越した中二病というか(笑)、判り易くクレイジーというか。
Lのキャラによっては、かっきー月じゃ敵わん感じになりかねないと思うのですが、徹平くんのLの人物像もイマイチはっきりしなかったので何となくバランスはとれていた気はします。
個人的に小物っぽさがかなり印象づいたのはリュークとの対面シーン。
めっちゃ驚いてビビりまくっていて

スゲー小物だ!( ̄□ ̄;)

と思わず心で叫びました(黙って)。
ミサに対する態度は、相当相手を見下している様子であんなに可愛い女の子(しかもアイドル)に好かれても全く興味を示さないとは、本当に健全な男子かよ!とツッコみたくなってしまった(笑)。
って、原作の月もそうなんですけどね。いや、かっきーの月って結構人間っぽかったから普通に興味ありそうに思えたもので( ̄∀ ̄)

ラストの死にざまはかなり無様に描かれていると思いますが、本人は叫びまくっていて結構楽しそうでした(笑)。
そういうラストに至るのだろうなというのも判り易い月でした。

歌に関しては音域もカバーしていて非常に◎でした。声量もありますしね。

私が原作を見て思った頭がいいなーすごいなーという月よりかは、バカっぽい上に偉そうで嫌な奴だな、イケメンだけどという印象が残る月でした(酷い)。
原作の月のイメージで観た人には、ややイメージと違ったかもしれません。


浦井くん、次に観たのは彼でした。
いやー、参りました。本当に上手いです(ボキャ貧)。
原作のイメージを持っている人には、浦井くんの月の方が入り易かったのではないかなと思います。
月は、かっきーが演じていたように幼稚で小物っぽいところもありますが、基本はサイコパスタイプの人なんだろうと思うのですよね。
浦井くんは、最初の学校シーンでは面倒臭い程真面目な生徒である月を印象付けた後、『ジキル&ハイド』のジキル博士のように徐々に度を越した思想(=正義)に飲み込まれていく月を非常に丁寧に演じていて、説得力があります。
頭が良すぎて家族とも少し距離があるように見え、何を考えているか読めず、ところどころ人間味を感じさせないところなんかも、月のサイコパスっぷりを際立たせていました。
リュークにもあまり驚いていなかったですしね。大物です( ̄∀ ̄)←そこ?
テニミュの如くの、Lとのテニス対決シーンでは、普段大人しそうなキャラだけに負けず嫌いぶりが引き立っていて面白かったです。
Lの考察が合っていたっていうのも判り易いですね。
ふうかちゃんのミサがかなり幼かったので、かっきーだったらまだしも浦井くんとじゃ犯罪になるのでは……と心配していましたが杞憂でした。
かっきー月はミサの事を見下していたけど、浦井月は人間とすら思っていない様子で、本当にただの道具としてしか彼女を観ていないのがよく判ります。
その距離感だったら、ミサとの年齢差に違和感が生じることもないので、ここはさすが浦井くんだなぁと感心しきりでした。
ただ、あまりに芝居力が圧倒的すぎて、完全に徹平Lとの実力差が浮き彫りになってしまったというか……(すみません)。
憑依型の芝居をする浦井くんと、キャラを演じている感が否めない徹平くんとでは悪い意味で方向性が違って、ぶつかり合いに欠けるなと思ってしまいました(コラ)。
多分、浦井月には徹平Lは絶対勝てないだろうな……って、最終的にそうだから良いっちゃ良いんですけど、途中までは実力が拮抗していないとラストが面白くないんですよねく(´□`;)
ラストの無様なところは、それまでスマートな部分も見せていただけにインパクトがありました。
掠れ気味の叫び声が、ちょっと藤原くんチックでした(笑)。
最後のLとの会話はやたらと早口でボソボソ喋っていたので、もうちょっと聞こえやすく喋って欲しかったなと……(すいません・汗)。

歌唱に関しては、高音がちょっと苦しかったのが気になりました。
それでも、ちゃんと歌いこなしていたんですけどね。
お芝居は浦井くん、歌唱はかっきーという感じでしょうか。欲を言うなら2人を足して2で割ると原作の月に一番近くなるんじゃないかなと思います。
色々と脚本に足りない部分はありまくりでしたが(オイ)、そこを演技でしっかり補完した浦井くんはやっぱり凄いなと改めて実力を思い知りました。


個人的な好みは浦井くんでしたが、2人とも全然違う月を作り上げていたので、見比べる楽しみがありました。
しかし、月と書いてライトと読ますって、随分なキラキラネームじゃないですかね。
あのお父様から、この名前が出るとは思えないんですが(妹然り)、名前のアイディアはミーハーそうなお母様なんだろうか……。
と、これは、漫画を読んだ時からずっと気になっていたところだったりします(笑)。


L●小池徹平くん
実写のLと言うと、当時まだ人気のなかった松山ケンイチくんが、一躍名を挙げた事でも有名役なのでどうしてもイメージが……と思いましたが、徹平くんは予想以上にちゃんとLでした。
見た目も原作に寄せていたし、Lの数々の不自然な動きも舞台で観るとあまり気になりません。
映画版は、どうしても不自然さがあったので(^^ゞ

ただ……、以下辛口になりますので、好きな方はご容赦下さい……。

ワイルドホーンの歌をちゃんとこなせていたかというと、それは及第点には達していないなという感じでした(すみません)。
彼の楽曲は、音程がとれているだけでは到底歌いこなせるものではなくて、抑揚とか聴かせる技術とか、そういうものがないと一気に曲負けしたつまらん歌になってしまうのですよね。
ロングトーンの美しさなんかも求められると思いますが、そこもただ伸ばしているだけで、聴かせる歌にはなっていなかったかなぁ(コラ)。
徹平くんは、メリリーの時も音程はとれてるけど平坦なところが多くて(あれもまたソンドハイムで難しかったのですが…)、ワイルドホーンを歌いこなすにはまだまだ課題が多いと思います。
ただ、Lのキャラを守りながら感情豊かに歌うというのも難しそうなので、どうすればより良くなったか判りませんが……。
そもそも、声がやっぱりミュージカル向きではないんだよな、仕方ないところなんですけど。
月2人とも歌えるので、歌で勝負できないのはちょっと痛い。

あと、やや小物臭かったかっきーの時は良かったけど、浦井くん相手にはまるで敵わないように見えたのが個人的にはかなり厳しいところでした(すみません・汗)。
前述の通り、歌唱の面もありますが、相対的に見て浦井くんは憑依型のお芝居をしていて、徹平くんはLのキャラを再現する事に終始しているように見えたのも大きな理由の1つではないかなと。
映画版もそうだったんですけど、そこは映像作品だから色々と誤魔化しが効くんですが、舞台だとなかなかそうはいかない。
Lはキャラが濃いし、原作を知っている人も多数いる中、Lのイメージを壊すワケにはいかないし、そうなってしまうのは致し方ないんですが、もうちょっと違うアプローチがないと2人の対決シーンが全く引き立たないのですよね。
この作品に関しては、Lはあっさりやられてしまうので、まぁ良かったといえば良かったのかもしれませんが……。

徹平くんとは別に、脚本段階であまりLが魅力的でないのも問題なのかなとも思います。
Lって、事件解決を楽しんでいる部分もありますが、本来は正義感もあるしチャーミングな人なんですよね。
そういう部分があまりなかったのも残念。
そこでより引き立っちゃうのは、脚本の欠落した部分まで補完した芝居を見せてくれた浦井月との差……。
徹平くんはキャラの再現に関しては健闘していたけど、脚本にない部分まで客席に伝えてくれるほどの芝居はしてくれてはいなかったと思います(本当にすみません)。

個人的には、Lも月同様にダブルにしたら良かったのではないかなーと。
もうちょっと違う人のLが観てみたかった。
徹平くんも決して悪くはないんですけどね。
あと、更に希望としてかっきーのLが観たかったです。
色が白いからLメイク似合うと思うのですよね(そこ?)。
歌唱は不安がないし、小物臭ささえ消せれば……(笑)。

辛口の感想が飛び出しまして、好きな方大変申し訳ございませんく(´□`;)
せめて、もう少しワイルドホーンが歌こなせる歌唱力が習得できていたら、また印象が変わったのかもしれません。


弥海砂●唯月ふうかちゃん&夜神粧裕●前島亜美ちゃん
ふうかちゃん、元々アイドル活動もしていたという事で、アイドル役は合っていたと思います。
でも、皆に好かれるアイドルというよりかは、普通にオタク受けしそうなロリータ顔のアイドルですかね( ̄∀ ̄)
そもそも、原作のミサミサもイマイチ人気のあるアイドル像としてはピンとこなかったので、ふうかちゃんは判り易かったかなと。
ライブシーンは、ダンスはそれなりで、しかも唐突にそんなアイドルコンサートみたいなノリになったので客席は割と引いていたような……(すみません)。
吉田サンのノリで何とか場がもってました。これは、ふうかちゃんと関係ないですけどね。
歌唱はちょっと頼りないかなぁ(すみません)。
特にレコーディングシーンで歌った曲はかなり尺が長く感じられて、ちょっと厳しかったです(汗)。
個人的な見所は、警察に捕えられたシーンで見える二の腕。

筋肉スゲェ(そこ?)

あの可愛らしい顔で、がっつり筋肉がついている腕にギャップ萌えを感じました(笑)。
月に対する想いに関しては、脚本段階でそこまでミサの心情が重要視されているように思えなかったので、これで良かったのかなと。
キャラは大分中二感満載で、何でそんなにレムが彼女に入れ込むのかはちょっと謎でした。
でも、やっぱりこれも原作と同様な部分だと思うのでふうかちゃんの問題じゃないですかね。


亜美ちゃん、SUPER☆GiRLSの子なんですね。名前だけしか知りませんけど……(駄目)。
う~ん、妹ちゃんとしては可愛らしかったと思いますが歌が……。
今回の出演者の中で唯一聴けないレベルの歌唱でした(すみません・汗)。
発声がそもそもミュージカルのものではないし、音程もかなり危うい。
彼女の唯一のソロ部分はそこまでミュージカルっぽいナンバーじゃなかったので、まだ良かったと思いますが……。
さすがにもうちょっと完成させてからじゃないとミュージカル及びワイルドホーン楽曲を歌うのは厳しいと思います。


辛口な感想がありまして、失礼いたしましたく(´□`;)
この2人は、どちらもロリータっぽくてアニメ声で、かなり似通ったキャスティングだったので、どちらかもうちょっと違うタイプの女優サンで観たかったなと思いました。
2人は少しですがデュエットがあるので、どちらも歌に課題ありだったのも残念。


死神レム●濱田めぐみサン
濱田サンはやっぱり高値安定。
原作のレムの容姿は骸骨っぽい見た目ですが、濱田サンは白い衣装を纏いつつも普通に人間っぽい見た目でした。
人間なので当然ですけど(笑)。
感情の起伏に乏しい役柄なので、終始抑えた演技でした。
ミサに対しては、かなり度を越した想いを抱いていていて、あんな絶賛思春期中二病メンヘラ女子のミサ(酷過ぎる)に何であんなに執着するのか気になっていましたが、レムは“愛情”が好きだからなんですね。
だから、月へただただ尽くすミサに執着しているのだなと判って、ちょっとスッキリしました(wiki情報ですが)。
レムはミサの事を純粋だと言いますが、多分一番純粋なのって母性溢れるレムだよな……とちょっと思いました(笑)。

お茶目な面もあり、ミサにくっつくリュークを無言で叩いて守るようにミサを抱きしめるシーンが笑えました。
その後、ファンに追いかけられるミサと一緒にいそいそと走り去る姿も妙に人間らしくて可愛かった( ̄∀ ̄)

濱田サンのソロは文句のない歌唱力で聴かせます。
ミサへの愛情を歌うナンバーですが、他と一線を画する歌声で、多分客席の拍手も一番大きかったんじゃないかなと思います。
うーん、ミサの親でもないのに見事な包容力……。

最終的に、レムはミサを守る為に自分を犠牲にします。
ここの流れももうちょっと詳しく描かれていれば面白かったんですけどね。
濱田サンのお芝居で補完はできますが、もうちょっとレムがミサに対して愛情を抱くまでのプロセスを観たかったなと思いました。


死神リューク●吉田剛太郎サン
今回、一番ビックリしたのが吉田サン。いやー、凄い存在感ですね。
正直、彼が舞台にいると全部持っていくんですよ。
喋ってなくても彼にしか目がいかない。影の主役だと思います。

歌唱はあまり聴いた事がないので、どうなのかな?と思いましたが、これがなかなか上手い。
声が良いんですよね。
音程は多少危うい部分もありましたが、そこは台詞調で上手く処理したりしていて不自然じゃなかったのも◎。
この力技が成り立つのも、吉田サンのキャリアあってこそですね。

舞台の笑わせどころは、大体吉田サンで、ちょっとしたツッコミや動きで笑わせてくれます。
ミサのライブシーンで一生懸命手拍子して息切れしてるのがオッサン臭くてウケました(笑)。
でもその反面、得体の知れない怖さも内包しているんですよね。
それは、月との距離感が上手くいってるからなのかなと思いました。
月とは、一見仲良く?しているように見えるけど、どこか突き放している部分があるというか、いずれ見捨てるだろう事は何となく予測ができました。
まぁそれが判っていても、ラストの展開は割と唐突なんですけどねく(´□`;)

今回の脚本では、舞台で起こったすべての事がリュークの手の内、彼が黒幕という展開になっていましたが(多分原作より、そこがかなり強調されていたと思われる)、吉田サンの存在感と演技力もあり納得せざるをえないですね(笑)。
むしろ、死神界で一番偉いの彼なんじゃね?と思わせるぐらい貫録があったし、悪知恵の働く死神に見えました。素晴らしい。


夜神総一郎●鹿賀丈史サン
デスノがミュージカルにされるに当たって

月父が鹿賀サンで、ミサが平野綾ちゃん(※アニメ版のミサ役)ってオチじゃなかろうな。

と予想していましたが、半分当たりました(笑)。
映画版でも総一郎を演じていた鹿賀サンが今回も登板。ホリプロですもんね。
もし、綾ちゃんが実現していたら、もはや月も宮野真守くん(※アニメ版月役)でよくね?って感じですが( ̄∀ ̄)

それはさておき、鹿賀サンはいつもの鹿賀サンでした(オイ)。
リュークに「かっこいい~」とイジられたり?していましたが、確かにスーツがピシッと決まっていて素敵でした。
さすがのスタイルの良さですね(´∀`人)

映画版程印象的なシーンがないのがちょっと残念。月との絡みももっと観たかった。
でも、最近の鹿賀サンの体調やらを考えると、あれぐらいの出演時間で良かったのかなとも思います。
大きなソロは確か一曲だけ。月への親心を歌うナンバーですが

突如、歌謡曲の世界

という感じでした(オイ)。
いや、そこも鹿賀サンの通常営業ですけどね。


☆その他の方々☆
松原くんは、最初に出て来る教師役と松田役。
パンフにはちゃんと表記されてないのですが、見た目からして松田だろうなと原作を知っている人はすぐ判ったと思います。
でも、途中のナンバーで「子供がいる」という衝撃発言をしていたので、「え、松田だよな……」とかなり困惑しました。
原作の彼は未婚だし、むしろ月の妹の粧裕に熱を上げてたぐらいなので、さすがにその設定変更は予想だにしておりませんでした(笑)。
妻子がいる設定だからなのか、松原くんの松田は原作よりもしっかり者っぽく見えました。
歌唱は言うまでもなく素晴らしい。

安崎サンは、体調不良で私が観た日には既に休演されていたようです。残念。


レポはこんなところで。
辛口になってしまい申し訳ございませんでしたく(´□`;)
予想の範囲内とはいえ、色々と気になったところが多かったもので……。

私は、テニミュ等の2.5次元系ミュージカルは毛嫌いしている方ですが(すみません)、このキャストやレベルの2.5次元ミュージカルなら歓迎しております。
浦井くんやかっきー等の、見慣れたミュー俳優サンが漫画キャラを演じるときめきは、宝塚の2.5次元ミュージカルにも通ずる楽しさがありますしね。
でも、折角やるならもうちょっとミュージカル向きの漫画を選んでくれんかなと思いました(コラ)。
やっぱり、デスノみたいな話はそもそもミュージカル向きじゃないんですよね。
曲も良かったのものがあるだけに、ちょいと残念でした。

では、お付き合い頂いた方がいましたらどうもでした!

神様はここにいた~『Colm Wilkinson Broadway and Beyond Japan~コルム・ウィルキンソン 日本スペシャルコンサート』

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相変わらず今更感満載ですが……。
コルムさんのコンサート観て来ました!

“『Colm Wilkinson Broadway and Beyond Japan~コルム・ウィルキンソン 日本スペシャルコンサート』~2014年4月22日(水)公演キャスト【マチネ】”

コルム・ウィルキンソン

★ゲスト★
アール・カーペンター
スーザン・ギルモア
則松 亜海

セットリストは配られなかったので、ネットから拾ってきたものを……

【ACT 1】
1. Overture
2. Music of the night
3. All I ask of you (Earl&Ami)
4. Tennessee waltz
5. Folsom prison blues
6. I dreamed a dream (Susan)
7. Buidoi (Earl)
8. Don't cry for me Argentina (Ami)
9. House of the rising sun
10. Danny boy
11. This is the moment


【ACT 2】
1. The man of La Mancha/Impossible dream
2. Anthem
3. Winner takes all (Susan)
4. Stars (Earl)
5. Let it go (Ami)
6. Hallelujah (Colm with Earl and Susan)
7. Mama don't allow
8. Beatles medley
    (Get back,She's leaving home,Hey Jude)
9. Imagine/Peace
10. Bring him home

やって来たのは、東急シアターオーブ
席は3階2列1番。下手端ですね。

で、肝心のコンサートは

めちゃくちゃ素晴らしかった!(ノД`)・゜・。

これは本当に行ってよかった!
まさか、日本で観られる機会があるとは思っていなかったので、行くまでは、

コルムさんって本当に実在するのか、皆が作り出した空想上の存在ではないか。行ったらCGが出て来るのでは……

と、突如コルムさんが実在するかどうかも不安に感じられる心境でした(どんな心境だよ)。

でも、コルムさんは実在した!そして、大袈裟でなく本当に神様だった!!
都市レジェンドではなく、生けるレジェンドであった……。

では、レポへ~
情報精度の怪しさはご了承下さいませ……。
軽めに

★ACT 1★

Overture~Music of the night(ミュージック・オブ・ザ・ナイト)=『オペラ座の怪人』
最初は『オペラ座の怪人』から。
オーヴァーチュアもオペラ座からで、最初はオケの演奏から始まります。
後方にモニターがあり、そこに曲名や映像が流れます。

オケの演奏が終わるとコルムさん登場。会場が拍手喝采で迎えます。

オペラ座は個人的にはそこまで思い入れはなく、舞台で観たのも1回きりでCDも大して聴きこんでないので曲もそこまでよく判ってないのですよねく(´□`;)ダメ
『ミュージック・オブ・ザ・ナイト』は、その1回観たきりの舞台でファントムだった佐野サンの最後の音程が彷徨っていたのが激しく印象に残っていたのですよね(コラ)。
この長い難ナンバーを、70歳オーバーのおじいちゃんのコルムさんってどのぐらい歌えるのだろう……と申し訳ながら思っていたのですが

心底スライディング土下座ですε≡ ヽ__〇ノ… _| ̄|○←使いたかった顔文字

いやー、一発目に持ってくるだけあります!
ロングトーン、高音、全く不安なく、もうむしろ今出ている若い人達よりずっと声出てるんじゃない?というぐらい声量もあって、涙なしで聴けない素晴らしさ(ノД`)・゜・。
この曲って長いので、私的には割と船漕ぎポイント(オイ)だったりしたのですが、この歌唱だったら、いくら暗くなったら無条件で眠くなる私でも(観劇やめろよ)寝るなんて事は絶対ないでしょう。

途中の拍手が起こった超ロングトーン。ラストの“♪ナァア~~~~↗↗↗イト”とクレッシェンドで上がっていく高音も素晴らしかった。
客席も更に拍手喝采。

正直、未だにここまで声が出るとは思っていなかったので(すみません)、本当に驚きました。
レジェンドの名は伊達ではなかった!

All I ask of you(オール・アイ・アスク・オブ・ユー)=『オペラ座の怪人』
ゲストであるアール・カーペンターさん&則松亜海ちゃんのデュエット。
アールさんの事は良く知らなかったので、もっとオジサンなのかなと思ったらかなりのイケメンさんでした( ゚Д゚)
則松亜海ちゃんは、ヅカ好きには(様々な意味で)お馴染みの、夢華あみちゃんですね。
梅芸所属になったからの配役だと思いますが、今回の面子の中では場違い感があって謎キャスティングでした(汗)。
宝塚でも変なゴリ押しでより嫌われていたから、あまりこういう使われ方は本人の為にもならん気がするのですが……。
それに、どうせクリスティーヌをやらせるなら沼尾サンとか経験者の方が良かったような気もします。
別に沼尾サンの事が好きだった訳ではないですが……(一言余計)。

アールさんと亜海ちゃんは向かい合っての歌唱。
アールさんは低音美声で、亜海ちゃんの手の甲にキスをしたり非常に紳士で、めちゃくちゃカッコ良かった!
というか、彼ってファントムキャストさんですよね?ラウルが聴けるというのは非常に貴重なのではないでしょうか。
日本語で言うと“♪君が~すべて~~”のところが優しくて甘い雰囲気で良かった。
亜海ちゃんの歌は知ってましたが上手いですね( ̄∀ ̄)
ご本人にクリスティーヌのイメージはないですけど(コラ)、歌唱は安心して聴けました。

Tennessee waltz(テネシーワルツ)~Folsom prison blues
カントリーミュージックな流れ。テネシーワルツは日本でも色んな方がカバーしていると思いますが、コルムさんのはまた胸に染みます。
最初の歌い上げの力強さも声量があって素晴らしく、またミュージカル歌唱とは違うのですよね。
手抜きとかでなく、もっとカジュアルに歌っているというか(上手く言えない)。
カントリーミュージックを歌わせても、やっぱり一流なんだなぁと思い知らされます。
ラストの高音もしっかりロングトーン。さすが


続いて『Folsom prison blues』。
こちらは、ノリの良い一曲。ジョニー・キャッシュの曲ですかね、大分アレンジが違うと思いますが。
手拍子を煽りますが、裏拍だったので日本人には難易度が高かったです。
みんなだんだん表拍になっていたような……(笑)。

ロックっぽい曲調でしたが、コルムさんは「ヘイ!」などと合いの手を入れたりしてノリノリで歌っておりました( ̄∀ ̄)<オジイチャン,カワイイ~
ホント、おじいちゃんなのに凄い体力だわ……。

I dreamed a dream(夢やぶれて)=『レ・ミゼラブル』
次はゲストのスーザン・ギルモアさんの歌唱。
無知な私はスーザンさんの事をよく存じ上げなかったのですが(それを言ったらコルムさんもアールさんも大した知識はなし。亜海ちゃんしか知らない)、素晴らしかった!
現在の日本版のファンテーヌの歌唱は推しが強いというか、地声を引っ張ってるなという感じがあって、まだ消化しきれないところがあるのですよね。
スーザンさんの歌唱は、力強さもあるけどしかるべき時に泣きの部分や、自分の人生への嘆きもあって劇中のように気持ちの入った歌声ででした。
気持ちの積み重ねも感じられて、最後の盛り上がりも申し分なし。
やっぱり、ある程度年を重ねた人の方がこの歌は聴き応えがあるのかなと。勿論、スーザンさんの歌唱力あってのものですが。

歌の途中で少し日本語詞で歌ってくれるサービスがありました“♪夢は悪夢に~”あたりかな?
嬉しかったけど、日本語は舞台で聴けるから(当時レミゼ東京公演期間中)全部英語で良かったのになと思いました(すみません)。

Buidoi(ブイ・ドイ)=『ミス・サイゴン』
こちらはアールさんの歌唱。
このブイ・ドイがまた素晴らしかった(ノД`)・゜・。
ポケットに手を突っ込みつつ、ちょっとニヒルな雰囲気のアールさん。
きっちり役に入っております( ̄∀ ̄)
コーラスはありませんが、物足りなさは勿論ナシ。
最初の“♪They're called Bui-Doi”は静かに、曲に合わせて徐々に盛り上がっていきます。
この盛り上がりが本当にどこまで盛り上がるの!?という感じで(ボキャ貧で申し訳ない)、ラストには最高潮に。
あまりの大迫力に圧倒されっぱなし。

このジョンならすぐにでも寄付します

むしろ、「ブラボー!」と言ってお札を投げ入れたいぐらいです(おひねりか)。
いやー、もう素晴らしいという言葉しか出て来なくて申し訳ないですが、言葉通りです。

歌唱後は拍手喝采。なかなか拍手が収まりませんでした( ゚Д゚)スゴイ

Don't cry for me Argentina(共にいてアルゼンチーナ)=『エビータ』
ちょっとアールさんのあの歌の後に歌うのは気の毒な気がした亜海ちゃん。
しかも、選曲も流れ断ち切り気味なんですけど……とちょっとツッコミたくなりました(すみません)。

私は『エビータ』未見なので詳しい歌詞を知らないのですが、聴く限りは四季版とあまり変わらないような……と思って某Tサマにお聞きしたところ同じとの事でした。
四季も寛大になったものだね(  ̄- ̄)
ただ唯一、四季版では“♪共にいてアルゼンチ~ナ”と歌っているところは英語で“♪Don't cry for me Argentina”と歌っていました。

この曲をフルコーラスで聞いたのは初めて。めちゃくちゃ名曲ですね(今更)。
サビだけで結構感動できます。
色々と文句も言いましたが、亜海ちゃんの歌唱はなかなかでした。
彼女の音域にも合っていたと思います。
いずれ、『エビータ』も観てみなくては。

House of the rising sun(朝日のあたる家)~Danny boy(ダニー・ボーイ)
こちらはコルムさんの歌唱ですが

アールさんとスーザンさんをコーラスに従える。

というとんでもない贅沢使い!それが許されてしまうコルムさんはやはり神様なのね。
こちらは、フォークソングらしいですが、随分ノリの良いロックっぽい?アレンジになっていました。
コルムさんもノリノリ。最後の盛り上がりどころの2人のコーラスも力強くて良かったです。

続いて『Danny boy』はコルムさんの故郷のアイルランドの民謡。
MCで色々と語ってくれましたが、あまり覚えていない……(駄目)。

ウィスパー気味の声で始まり、しっとりとした歌唱。
歌い上げる部分の豊かな包容力。眠る前に聴きたいわ( ̄∀ ̄)←劇場では寝てないよ!

This is the moment(時が来た)=『ジキル&ハイド』
1幕最後は、ジキハイのスタンダードナンバー!
これも、実に壮大な歌声で泣かせます。
いや、

もうジキル博士じゃない、別の何かなのではないか(何なの?)

と思わせるぐらいの包容力のある歌唱でした。
この歌って、別に包容力は求められていないと思うのですが、コルムさんの年齢とキャリアともなるとやっぱり隠し切れないのですかね(´∀` )ホウヨウリョク
最後のサビでコブシを回すように歌うのが力強く、がっつり聴かせてくれます。
しかし、こんなに声が出る事にも改めてビックリです。凄いなぁ……。


★ACT 2★

The man of La Mancha(ラ・マンチャの男)~Impossible dream(見果てぬ夢)=『ラ・マンチャの男』
お次はラ・マンチャから2曲。
そうか、コルムさんはラ・マンチャもやっていたのか( ゚Д゚)ホォ←無知

ラ・マンチャと言えば、私の中では幸四郎版ではなくて以前観た韓国のカンパニーさんだったりします。
それが本当に素晴らしくて、私の短い観劇人生の中でも未だにかなり上位の演目で、タイトルナンバーの『ラ・マンチャの男』での歌唱、演技には泣かされたものです。
あれからもう8年も経ってしまったのだなぁとか色々思い出した事もあり、うるうるとしてしまいました。
コルムさんの力強い歌唱とイキイキした表情がまた絶品。
もう、完全にドン・キホーテがそこにおりました。

『見果てぬ夢』は、どちらかと言うと朗々と歌い上げる曲というイメージがあったのですが(声楽系の人が歌いたがるイメージがあるからかな?)、終始語り掛けるような歌唱で、客席の女性のアルドンサ気分を盛り上げます(謎)。

舞台を観ている時は、スタンダードナンバーである『見果てぬ夢』の方が断然好きなんですが、コルムさんの歌唱に関しては『ラ・マンチャの男』の方が熱くて好きでした。


Anthem(アンセム)=『CHESS』
今年日本でも遂に本公演が予定されている『CHESS』から。
再びアールさんとスーザンさんをコーラスに従えるコルムさん( ̄∀ ̄)

『CHESS』のナンバーって、アービターが歌っていた“♪わたしーこそがしんりだー”ってやつしか覚えてないのですが(とても駄目)、こんな名曲があったとは……(今更)。
スロー~ミディアムテンポで、たっぷり歌い上げる曲なので、肺活量や声量がないととてもこなせないと思いますが、コルムさんは勿論豊かに歌い上げます。
最後の“♪My Heart”(で、いいのかな?)の歌い上げも凄い。


The Winner Takes It All(ザ・ウィナー)=『マンマ・ミーア!』
続いてABBA繋がりでマンマから、お馴染みドナのソロ。
こちらはスーザンさんが歌います。

この曲って、歌いようによっては退屈になりがちな気がするんですよね。
映画版のメリル・ストリープも他曲は良かったけど、この曲では「長ッ!」と思わず心の中でツッコんだ覚えが(オイ)、それぐらい体感時間が長くなってしまうというか。

勿論、スーザンさんはそんな事はなく、歌詞一つ一つに感情が乗っていて表情豊かに歌ってくれます。
ロングトーンも単調にならずに、同じ音の繰り返しでも退屈せずに聴けます。すごいなぁ……それしか言えない(駄目)。
こんな凄い人をバックコーラスに置いちゃうコルムさん……(笑)。

Stars(星よ)=『レ・ミゼラブル』
そして皆様お待ちかねのアールさんの『Stars』!

あちらのレミゼの曲って、日本版よりも早めなんですよね。と、後日に某T様に窺って納得。
本当にあっという間に終わってしまって、「もっと聴きたいのに~!」となってしまいました。勿論、良い意味でございますよ。
アールさんは芝居に入っていて、きっちりジャベールでした。
彼の舞台は観た事はないですが、公演で聴く曲と遜色ない歌唱だったのではないでしょうが。
海外の方の『Stars』を聴くと、日本の俳優サンよりも自由に歌ってるように聴こえます。
単に、一つの音符に入る言葉数が日本よりも多いから細かく感情が乗っているように聴こえるのかもしれませんが、アールさんも抑揚や感情の乗り方が本当に細かくて、言葉が判らなくてもどんな歌かが伝わるようなのですよね。
いや、この曲に関しては私が大体の歌詞が判っているからってのもありますけど(台無し)。

でも、とにかくこの『Stars』は一聴の価値のある素晴らしさで、会場の拍手もなかなか鳴り止みませんでした。
さすが、世界一のジャベと言われるだけある!(ノД`)・゜・。

さっきから、素晴らしい連呼で申し訳ないですが本当にそれに尽きるのですよね~。
彼のジャベが観たいとか贅沢は言わないので、是非今度はソロコンサートで来日してくれないかな……(それも贅沢?)。

Let it go(レット・イット・ゴー~ありのままで)=『アナと雪の女王』
アールさんの後でこの構成はないだろ……と思った亜海ちゃんのレリゴー。
選曲的にも失敗だし、もはや流行過ぎ去ってるし、見ているこちらも戸惑うばかりで彼女にも気の毒だった気がします。
コルムさんが選んでくれた~と言ってたけど、本当だったらコルムさんも随分適当だなと(笑)。

ただ、歌自体は上手いのですよ。
私は去年、OSKの恋羽みうちゃんが歌ったレリゴーが娘役らしい華やかさで好きだったので、亜海ちゃんも正に娘役らしい歌唱で良かったと思うです。
いやでも……、とにかく色々残念でした(すみません)。

因みに歌唱は英語版でした。

Hallelujah~Mama don't allow
再びコルムさん登場。アールさん、スーザンさんと3人での歌唱です。
この曲は映画なんかでも、一番盛り上がる時に使われたりと非常に有名な曲ですが、まさかコルムさんの歌唱で聴けるとは( ̄∀ ̄)
いや~、何と神々しい(ノД`)・゜・。
3人のコーラスも美しく、感動的な一曲でした。


お次は、アップテンポでロックな一曲。
こちらもカントリーミュージックからの曲ですね。
コルムさんは跳ね回って(謎)歌いまくり。
神々しさとは打って変わって、チャーミングなロックおじいちゃんでした(オイ)。
この振り幅の大きさも実に魅力的です。

Beatles medley(Get back(ゲット・バック),She's leaving home(シーズ・リーヴィング・ホーム),Hey Jude(ヘイ・ジュード))
再びゲスト2人をコーラスに従えて、ビートルズメドレー。

『Get Back』も、続いてアップテンポな曲。2曲連続で凄いな( ̄□ ̄;)
お2人の“♪Get Back”のコーラスも決まっていてカッコイイ。

『She's leaving home』コルムさんのファルセットと、2人の美しいコーラスにうっとりできる一曲。
この曲、初めて知りました(駄目)。

そして、さすがに私も判る『Hey Jude』。
こちらは、お2人もコーラスでなくちゃんと参加して歌っていたかな。
サビの時のコルムさんのファルセットを使った歌い上げがまた素晴らしい(ノД`)・゜・。
会場参加型になっていて、“♪Na na na~Hey Jude”は、観客を巻き込んだ大合唱になりました。
この一体感……胸熱です。

Imagine/Peace
平和を願うコルムさんのお言葉と、スクリーンにもメッセージが。
歌うのは、ジョン・レノンの『Imagine/Peace』。
歌い出しのところは、ちょっとコルムさん風にアレンジして歌っていて、ジョン・レノンとはまた違った雰囲気。

いや、本当この歌声聴いたら戦争なんてなくなるよ!と訴えたい気持ちです(ノД`)・゜・。
もう、全世界の人に聴いてほしい!
徐々に盛り上がるお2人のコーラスも胸が熱い。

Bring him home(彼を帰して)=『レ・ミゼラブル』
事実上、イマジンが最後の曲で、こちらはアンコールという感じです。
鳴り止まない拍手の中、コルムさんがバルジャンの軍服を着て登場( ̄□ ̄;)オォ!
歌うのは勿論お待ちかねのレミゼ。

改めて聴くと、この曲は本当に高いキーなんですよね(今更感満載)。
そりゃ、日本では祐一郎サンしか歌えないと言われる筈です。

そして、この曲には相当打ちのめされましたよ。
勿論、今まで聴いてきた日本のバルジャン達のこの曲も本当に素晴らしかったけど、コルムさんは本当にバルジャンそのものというか、この曲は彼のものなんだなと思い知らされました。
こんなに美しい声で、尚且つ豊かな包容力でこの歌を歌える人は、世界中どこを探しても、もう2度と現われないのだろうなと思います。
涙なしでは聴けない一曲でした。


レポは以上で!
会場は大盛り上がりで、なかなか拍手が鳴りやみませんでした。
本当に、それだけ素晴らしいコンサートだったのですよ(ノД`)・゜・。
生きているうちに、観られて本当に良かったです。
あぁ、世界にはこんなに凄い方がいるのだなぁ……。

レポはウロな上に素晴らしいとか凄い連発のボキャ貧で申し訳ございませんでしたく(´□`;)
でも、本当に素晴らしいの一言で、それ以上は何も言えないです。
ゲストのお2人の歌唱力にも圧倒されっぱなしでした。
できれば、新旧バルジャベで『対決』が観たかったですけど、それはアールサン的には恐れ多かったりするのでしょうか(^^ゞ

唯一、亜海ちゃんだけが梅芸の事情満載でねじ込まれた感があるのが残念。
別に彼女を擁護しようという気持ちはありませんが、実力はあると思うので、もっと違う使い方を考えてあげて欲しいです。
一応、元・雪組生なので(^^ゞ

では、激今更レポでしたがこんなところで。
お付き合い頂いた方がいましたら、どうもでした!

あの名探偵再び~『シャーロック・ホームズ2 ブラッディ・ゲーム』

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時間経ちまくりですが……。
続編ミュージカル観て参りました。

“『シャーロック・ホームズ2 ブラッディ・ゲーム』~2015年4月30日(木)公演キャスト【ソワレ】”

シャーロック・ホームズ/橋本 さとし   ジェシカ、オリビア、他/まりゑ
ジェーン・ワトソン  /一路 真輝    エミリー院長、他   /春風 ひとみ
マリア・クララ    /秋元 才加
エドガー       /良知 真次    レストレード警部   /コング桑田    
テイラー・バトラー、他/竹下 宏太郎   クライブ・オーウェン /別所 哲也

★その他の皆様★
香取 新一、ひの あらた、中山 昇、染谷 洸太、藤岡 義樹
木村 晶子、遠藤 瑠美子、香月 彩里、大泰司 桃子
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1888年ロンドン。5人の売春婦が惨殺されるという事件が起こる。殺人鬼“切り裂きジャック”の登場に騒然とする街。
捜査を依頼された探偵のシャーロック・ホームズは真犯人をおびき出す為に別の犯人をでっち上げる。
そして、バーミンガム警察から派遣された警部・クライブ・オーウェンと共に事件を追うのだが、真犯人に辿り着けないまま次の殺人が起き、追い詰められていく……。
崇拝される謎の盲目の少女・マリア、彼女に傍らで不審な動きを見せるエドガー、そして有能な探偵助手・ジェーン・ワトソンを巻き込み、徐々に真相が明らかになっていくのだが……。
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因みに前作のレポ⇒『シャーロック・ホームズ~アンダーソン家の秘密』(

ジャック繋がりでコレも⇒『ジャック・ザ・リッパー』

やって来たのは、東京芸術劇場 プレイハウス
席は1階G列25番。上手側です。

で、肝心の公演は

なかなか良かった!

でも、前作の方が好きだったかな~。
では、相当ウロですが、早速レポへ!短めに……

※ネタバレあり

★全体の感想★

セットはセット自体が凝ってるという感じではなく、プロジェクションマッピング的な映像が凝ってました。
後方にある階段のセットは常駐していたかな?
無機質な灰色の壁に映像が映し出されて場所だけでなく、ホームズの閃きや推理の説明もカバー。

前回は青山劇場での公演でしたが、残念ながら劇場閉館(涙)という事で、今回は東京芸劇に場所が移りました。
印象としてはそこまで変化がないですね。
メインキャストの人数はそんなに変わりませんが、アンサンブルさんは随分増えて、前回は3人で回していたのが12人(春風サン・まりゑサン・竹下サン含む)に。
取り上げているテーマがテーマだけに街人達が必要ですもんね。
その人数が増えたせいなのか判りませんが、若干タイトさに欠けたような気も……(すみません)。

原作は言わずもがなの同名小説。それを韓国でミュージカル化したものの日本版。
三部作構想のようで、前回に引き続き二作目です。
前回も原作にはないオリジナルの物語でしたが、今回もそのようです。
小説にも『シャーロック・ホームズ対切り裂きジャック』というものがありますが、あれはコナン・ドイルの原作ではないですよね(^^ゞ

そういえば、今回のタイトル何か聞き覚えがあるなぁと思ったら、映画版の『シャーロック・ホームズ シャドウゲーム』が似たタイトルだからですね。
意識したのかしら( ̄∀ ̄)赤と黒?

プロローグは、前回のスピード感のある展開ではなく大人しめです。
前回は笑いどころもあり、後味の悪さがありつつも楽しく観られたのですが、今回は話が暗くて重苦しかったです。
こう、登場人物達をがっつり追い詰めるという、如何にも韓国的な容赦のなさが(笑)。
『ブラック メリーポピンズ』を観劇している方は、後半の展開も含め彷彿とさせるところがあるかもしれません(キャストが3人もかぶっている・笑)。
途中までホームズも苦悩しているシーンが多く、それが余計に重たさに拍車をかけている気がします。
まぁ、2作目が前作と雰囲気を変える為にシリアス路線に走るというのはよくある事なので、続編の宿命といったところでしょうか(謎)。

推理の掛け合いが歌になっているのはテンポが良くて面白く、『デスノート』もこんな感じで推理がテンポよく歌になってれば面白かったのになとか思いながら観ていました(余計)。
ただ、キャスト陣の歌唱力の関係で聴き取り辛いところがあったのが残念(すみません・汗)。
あと、娼婦たちの殺され方を説明する歌が、事細かに状態を説明していて気持ち悪かったです。

キャスト陣はメインと一部アンサンブルさんが前回からの続投。
前回に比べると全体的に歌が弱かったかなと感じました(コラ)。
物語の性質上、説明する歌が多く、歌詞が聞こえないっていうのは致命的だと思うので、もうちょっと頑張って欲しかったかも。

前作も本作に繋がる引きがありましたが、今回もそれがあり、次作は『ホームズVSアルセーヌ・ルパン』になるようです。
非常に楽しそうなので、次回も是非メインキャスト固定でお願いしたい!
今回が暗かったので、できれば明るめで……。

でも、ホームズのライバルといえば有名なのは、モリアーティ教授なのでは?思うですが、彼は出ないまま終わるのだろうか……。
気になる……。

では、お次はキャストさん感想へ↓
軽めに~

シャーロック・ホームズ●橋本さとしサン
前作に引き続きのタイトルロール。
このエキセントリックで変人事件オタクのホームズ(褒め言葉)は、今まで観て来たはっしーの役の中でも上位でハマリ役だと思っているのですが、今回も期待裏切らず。
ただ、前述の通り苦悩シーンが多いので、前作ほどイキイキした姿が観られなかったのが残念。
街の人に責められたり、余裕がなくなったり、苦悩の曲を歌ってみたり……。
しかも、あっさりエドガーに毒針刺されたりとか、マヌケなシーンも多かったような。

歌唱に関しては、今回はやや課題ありだったかも(すみません)。
特に、クライブとデュエットする推理の歌は、がっつり歌詞が説明になっているので、耳に入ってこないのは厳しい。
そこは、べっしーにも言えるのですが……。
ただ、元バルジャンのお二人の並びは背も高く、ガタイも良くて眼福。

やっぱり、オッサンが2人並んでいると安定感あるわ~(オイ)

と、妙に嬉しい気持ちになりました(レミゼもエリザも全体的に若返っているのでオジサンに飢えていた奴)。
しかも、当時クワトロキャストだったバルジャンの中では、私はこの2人がダントツで好きだったので懐かしさもあったりして(^^ゞ

2幕からは事件解決に向け盛り上がっていくので、ホームズのいつもの調子が戻ります。
推理が軌道に乗っていくところはカッコ良くてぐいぐい引き込まれます。
ラストの事件解決の流れは、かなりご都合主義が発動していましたが、まぁこの際気にしない事にします(そうですね)。

ワトソンとの関係は前回と変わらず。特に恋愛関係に発展する事もなかったです(笑)。
前回は結構彼女をこき使ってた気がしましたが、今回は彼女に解毒剤打たれたりと助けられていましたね。
本来、一路サンの方が頼れそうですし(コラ)。

ラストはピタゴラ装置で遊んでいてキレイに決まりました。
旗が上がっていた気がするけど、何て書いてあったかは忘却(駄目)。
嬉しそうにはしゃいでいるホームズは、すっかりいつもの調子を取り戻しておりやした。

次作のVSルパンも物凄く期待しております。
今度は楽しそうなホームズが観たいなぁ。


ジェーン・ワトソン●一路真輝サン
一路サンも前回に引き続きのワトソン役。
2人の関係が恋愛関係に発展する事は特にありませんでしたが、ホームズを意識している部分は少しばかりはっきりしたようにも思います。
前回、体術も使える~というような事をホームズが言っていた割には、それを披露するシーンはありませんでしたが、今回はちょっとだけありました。終盤のシーンだったかなぁ……(曖昧)。
さすが宝塚男役で培った身のこなし。強いですな( ̄∀ ̄)

前回も説明歌詞が多いナンバーは聴きとるのが苦しかったのですが、今回もそこは変わらずでした(すみません・汗)。
終盤のクライブを追い詰めるナンバーは長い上に難しそうで、聴き続けるのは厳しかったですく(´□`;)スイマセン
いや、あの歌唱で本当に追い詰められる?とか思ってしまって(オイ)。
でも、磔にされてクライブを挑発するところは非常に良かった。セクシーだった(誤解を呼びそうな褒め方)。

今回は毒針に刺されたホームズをすぐに助けたりと、有能な部分も目立ちました。
ホームズにブスッと注射針を刺すワトソンさんは実に勇ましかった(笑)。

ホームズとの掛け合いに関しては、前回ほど印象的じゃなかったのが残念。クライブがいましたしね。
2人の関係については、発展もありうるのかな?と思わせる部分もありましたが、ホームズにその気がなさそうなのでどうなるかは気になりどころですな。


マリア・クララ●秋元才加ちゃん&エドガー●良知真次くん
オカロちゃん、『ロックオペラ モーツァルト』以来ですね。
勝気な役なのかな?と思ったら、皆に崇拝される聖女の役で違和感が……(すみません・汗)。
いや、どうしてもご本人のイメージがあるからか清楚なお嬢サンに見えづらかったのですよね。顔立ちも強そうだし(オイ)。
とはいえ、きっちりおしとやかに徹して演じてはいたので、彼女の事をよく知らない人(私もよくは知らないけど)はそこまで違和感はなかったかもしれません。
ただ、いつ

「兄さん!私が殺るわ!!」

とドレスを脱ぎ捨てて、アマゾネスのような肉体をさらけ出して両手に剣を握りしめるのかと、心待ちにしている自分がおりました(ない)。
ホント、彼女はドレスで隠すのは勿体ないぐらい健康的で素敵な身体をしているのですよ。
ダンスミュージカルに出て欲しいわぁ。
という、私の希望はさておき、マリアは盲目の役柄ですが、視線の外し方も自然で判り易かったです
聖女という事で、美しい高音域が必要なナンバーがありますが、そこは課題ありかなと思いました。
頑張ってはいたけど高音は苦しそう。
ミュージカル歌唱に関しても、まだ腹で支えられずに不安定になったりしているので、あと一歩かなと(すみません)。
マリアの過去は、暴行こそ受けていませんが『ブラック メリーポピンズ』のアンナを思わせるところがありますね。
盲目になってしまった理由も(ノД`)・゜・。
ラストも辛すぎる。さすが韓国産ミュージカル……←変な信頼感


良知くん、彼と小西遼生くんのWキャストでしたが、特にこだわりがないので選ばずに獲った結果良知くんでした。
良知コニはセットな事が多いですね、事務所も違うのに(ただの感覚)。
今回は割と前方席だったので思いましたが、本当にキレイな顔で目の保養になりました( ̄∀ ̄)
イケメンな事は知ってましたが、お肌までキレイだった!(そこ?)
途中まで、犯人はエドガーではないかとミスリードするように話が進みますが、キャスティング的に真犯人が違う事は予想がつくところだと思います。
ただ、上手かったのは“兄”というキーワードがあるところですね。
マリアのお兄サンだと思うと、べっしーよりは良知くんの方が想像しやすいし、違うだろうと思いつつも騙されかけました(笑)。
必要な役だったの?と感じるところがなくもなかったですが、観客を惑わす存在としては必要だったのですかね。
あとは、マリアの今後の人生を支える為とか……。
良知くんは今回に限らずですが、お芝居が真面目すぎるというか、硬いのですよね。
台詞の喋り方が直線的なのと表情が硬いからというのもあるかもしれませんが。
エドガーに関してはそれでも良かったと思いますが、観ていると疲れる部分もあるので、もうちょっと緩急が欲しいかなと(すみません)。
歌唱はいつものクオリティでした(オイ)。


クライブ・オーウェン●別所哲也サン
今回の黒幕。
どんなにミスリードしたところで、チラシの観たら一目瞭然だろうという(笑)。

しかし、べっしーを舞台で観るのは実に久々ですね。
それこそ、旧演出のレミゼの最後以来ではないかと(;゚Д゚)
前述の通り、はっしーと共に好きなバルジャンだったので、2人の並びが観られたのは嬉しい。
何ならはっしージャベールで、べっしーバルジャンとかでもいいよね( ̄∀ ̄)←何の妄想?
2人とも大きくてガタイも良く、並んでいるとほくほくのカッコイイおじさまコンビでした。
衣装のせいもあるのか、べっしー足長いなぁ。

刑事部分のお芝居は良かったのですが、切り裂きジャック部分の狂気的なところが少し弱く感じました。
落差があまりないというか。
自分の延長線上で演じていたと思えばそこまでおかしくないのかもしれませんが、あそこまで人を残忍な方法で殺した犯人だと納得させるにはちょい物足りない気がします(すみません)。
真面目すぎなんですよね。
こういう役柄はあまり引き出しにないのかな?と思いました。
どうせなら、ホームズとジャック、別方面でのキ●ガイ対決ぐらいな迫力は欲しかったなと(笑)。

これは、べっしーの芝居が云々なのか、脚本のせいなのか判りませんが、何となく娼婦を狙う動機が弱いような。
話を追っていると、「それなら、むしろ貴族狙うんじゃね?」とツッコミたくなりました。
まぁ、クライブの経験した事を考えるとそういうツッコミは無意味なような気もしますが。

ラストは前述の通りかなり辛い展開でした。
うーん、痛めつけるなぁ……。


レストレード警部●コング桑田サン&テイラー・バトラー●竹下宏太郎サン
コングさん、ウエーブおかっぱヘアーの憎めない刑事サン。今回もお笑いシーンに一役買っていました。
ホームズに人工呼吸しようとしているところは面白すぎでした(笑)。

竹下さん、色んな役をこなしていましたが、今回も門番?みたいな役で出て来て、「エイシャー!」のパンチは健在でした。今回の被害者はホームズでなくレストレード警部でしたが(笑)。
テイラーさんはダンスが上手かったです。


☆その他の方々☆
春風サンは、エリザのママのイメージがあるから、どうにも朗らかな印象があるのですが、今回は憎たらしい院長役。
死んで若干スッキリしたような……(本当にすみません・汗)

まりゑサン、宇野まり絵サンから改名したんですね。前回から引き続きの出演。
今回もセクシーなダンスシーンが必見もの。


最後に舞台挨拶があり、はっしーが

「明日は休演日なので、明日着てもロンドンはありませんが、明後日からはぶっ続けで1800年代のロンドンになるので、恋しくなった人は来て下さい!」

みたいな事を言っていました。大分要約しました( ̄∀ ̄)

今回は重苦しい舞台でしたが、ルパン編は楽しくなるといいな。
また、はっしーのアドリブが聴きたい!
とはいえ、楽しんで来たのですけどね。

では、レポはこんなところで。
今更すぎなレポでしたが、お付き合い頂いた方がいましたらどうもでした!

更にパワーアップ~15年レミゼ1~4回目観劇・前半戦

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遥か昔に終わったレミゼ東京公演のレポをまとめたいと思います。
私にとっては遥か昔でも、今は巡演中でどこかでレミゼが上演されているのか……。
何だか不思議な気分ですな。

それはさておき、見参したのは勿論の帝国劇場
観劇したキャストさんは以下↓

“『レ・ミゼラブル』~2015年4月24日(金)公演キャスト【マチネ】”

ジャン・バルジャン/福井 晶一    コゼット    /若井 久美子
ジャベール    /岸 祐二     テナルディエ  /KENTARO
ファンテーヌ   /知念 里奈    テナルディエの妻/谷口 ゆうな
エポニーヌ    /平野 綾     アンジョルラス /上山 竜治
マリウス     /海宝 直人          

ガブローシュ/與名本 睦  リトルコゼット/上山 りのん  リトルエポニーヌ/黒川 胡桃  

★その他アンサンブル★
司教/中西 勝之、工場長/田村 雄一、バマタボア/宇部 洋之、グランテール/菊地 まさはる、フイイ/神田 恭兵、コンブフェール/杉山 有大、クールフェラック/高舛 裕一、ジョリ/川島 大典、プルベール/立崇 なおと、レーグル/持木 悠、バベ/櫻井 太郎、プリジョン/北村 がく、クラクスー/土倉 有貴、モンパルナス/大津 裕哉

ファクトリーガール/三森 千愛、買入屋/廣野 有紀、かつら屋/三戸 亜耶、マダム/吉川 恭子、女(宿屋の女房)/児玉 奈々子、女(身代わりの妻)/藤咲 みどり、女(病気の娼婦)/石田 佳名子、女(鳩)/穂積 由香、女(あばずれ)/島田 彩、女(若い娼婦)/松本 ほなみ

席は2階L列8番。下手側。


“『レ・ミゼラブル』~2015年5月13日(水)公演キャスト【ソワレ】”

ジャン・バルジャン/福井 晶一    コゼット    /磯貝 レイナ
ジャベール    /川口 竜也    テナルディエ  /駒田 一
ファンテーヌ   /和音 美桜    テナルディエの妻/森 公美子
エポニーヌ    /平野 綾     アンジョルラス /上山 竜治
マリウス     /原田 優一          

ガブローシュ/北島 大輝  リトルコゼット/加藤 希果  リトルエポニーヌ/吉村 宇楽

★その他アンサンブル★
司教/中西 勝之、工場長/田村 雄一、バマタボア/宇部 洋之、グランテール/丹宗 立峰、フイイ/上野 哲也、コンブフェール/杉山 有大、クールフェラック/高舛 裕一、ジョリ/篠田 裕介、プルベール/立崇 なおと、レーグル/照井 裕隆、バベ/櫻井 太郎、プリジョン/北村 がく、クラクスー/萬谷 法英、モンパルナス/西川 大貴

ファクトリーガール/三森 千愛、買入屋/般若 愛実、かつら屋/柳本 奈都子、マダム/本田 育代、女(宿屋の女房)/児玉 奈々子、女(身代わりの妻)/王子 菜摘子、女(病気の娼婦)/石田 佳名子、女(鳩)/綿引 さやか、女(あばずれ)/島田 彩、女(若い娼婦)/山岸 麻美子

席は1階P列40番。上手側。


“『レ・ミゼラブル』~2015年5月27日(水)公演キャスト【マチネ】”

ジャン・バルジャン/ヤン・ジュンモ  コゼット    /清水 彩花
ジャベール    /川口 竜也    テナルディエ  /駒田 一
ファンテーヌ   /里 アンナ    テナルディエの妻/浦嶋 りんこ
エポニーヌ    /昆 夏美     アンジョルラス /野島 直人
マリウス     /原田 優一          

ガブローシュ/松本 涼真  リトルコゼット/黒川 胡桃  リトルエポニーヌ/上山 りのん

★その他アンサンブル★
司教/伊藤 潤一郎、工場長/石飛 幸治、バマタボア/日浦 眞矩、グランテール/丹宗 立峰、フイイ/神田 恭兵、コンブフェール/原 慎一郎、クールフェラック/高舛 裕一、ジョリ/川島 大典、プルベール/安部 三博、レーグル/持木 悠、バベ/藤田 光之、プリジョン/森山 大輔、クラクスー/土倉 有貴、モンパルナス/大津 裕哉

ファクトリーガール/三森 千愛、買入屋/般若 愛実、かつら屋/三戸 亜耶、マダム/本田 育代、女(宿屋の女房)/児玉 奈々子、女(身代わりの妻)/藤咲 みどり、女(病気の娼婦)/中西 彩加、女(鳩)/穂積 由香、女(あばずれ)/島田 彩、女(若い娼婦)/松田 ほなみ

1階T列34番。センターブロック上手側。


“『レ・ミゼラブル』~2015年5月31日(日)公演キャスト【ソワレ】”

ジャン・バルジャン/吉原 光夫    コゼット    /若井 久美子
ジャベール    /岸 祐二     テナルディエ  /駒田 一
ファンテーヌ   /知念 里奈    テナルディエの妻/谷口 ゆうな
エポニーヌ    /笹本 玲奈    アンジョルラス /上山 竜治
マリウス     /海宝 直人          

ガブローシュ/松本 涼真  リトルコゼット/陣 あいり  リトルエポニーヌ/吉村 宇楽

★その他アンサンブル★
司教/中西 勝之、工場長/石飛 幸治、バマタボア/宇部 洋之、グランテール/丹宗 立峰、フイイ/上野 哲也、コンブフェール/杉山 有大、クールフェラック/高舛 裕一、ジョリ/川島 大典、プルベール/安部 三博、レーグル/照井 裕隆、バベ/櫻井 太郎、プリジョン/北村 がく、クラクスー/土倉 有貴、モンパルナス/西川 大貴

ファクトリーガール/三森 千愛、買入屋/般若 愛実、かつら屋/三戸 亜耶、マダム/吉川 恭子、女(宿屋の女房)/児玉 奈々子、女(身代わりの妻)/王子 菜摘子、女(病気の娼婦)/中西 彩加、女(鳩)/綿引 さやか、女(あばずれ)/島田 彩、女(若い娼婦)/山岸 麻美子

1階W列36番。上手側。

レポの前に帝劇コレクションなどを

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正面玄関

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垂れ幕コレクション

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柱コレクション

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ロビーのモザイクアート

こんな感じで( ̄∀ ̄)


今回のレミゼは大きく変わったところはありませんが、ちょこちょこマイナーチェンジがありました。
確実なのは、

●ファンテが娼婦になった後の最初の客が工場長。その後の娼婦が歌う歌詞が“♪靴のままかい工場長”(不確か)と変わっている。

●結婚式にウェディングケーキが出て来る(それをマダムテナが食う)

あと、仕事中のバルジャンが転んだ子供助けようとして警戒されるところとか、前回あったかなぁ?と(記憶が曖昧)

で、公演自体は

凄く良かった!(ノД`)・゜・。

です!
新演出元年は、良かったけどまだ気持ちが入らないまま終わりましたが、今回はキャストさんのタイトさや熱さが断然増して、のめり込んで観られました。
前回は休演やらいろいろあったので大変だったのでしょうねく(´□`;)

新キャストさんも個人的に皆様好みで、どの日も充実した観劇になりました。
もうちょっと観たかったなぁ……。
と、心残りもありつつ、次回に想いを馳せる事にします。

では、キャストさん感想へ↓
記憶は相当曖昧なので軽めに……

ジャン・バルジャン

福井晶一サン(4/24、5/13)

一応バルジャンは制覇。福井サンは2回観られました。

最初の年よりも、演技が深まっていて判り易くなったと思います。
でも、年の重ね方はやっぱり気になりました。
姿かたちは老いてるのですけど、どうしても声が若くて甘いので歌うと設定年齢より若く聞こえてしまうのですよね。
あまり最初の時と変化がないというか……(すみません)。
ここがもうちょっと枯れた(声が枯れてるという意味でなく)感じになると、また印象が変わる気がします。

ジャベとの組み合わせは、川口サンも良かったのですが岸サンの方が個人的には見応えがありました。
最初の仮釈放の許可証を渡された時点で因縁が感じられて、2人のシルエットも心なしかドラマチック(笑)。
今までこのシーンを特に気にした事がなかったのですが、2人の醸し出す空気が後の展開を暗示するようで印象的でした。

一応順を追って……。

船上シーンは前述の通り、因縁めいたバルジャベが良かったです。

こちらも前述しましたが、転んだ子供を助けるシーンが印象に残りました。
どのバルもそうですが、荒々しい雰囲気で近づくので警戒されるのも判るかも。

これは、13年もそうでしたが、銀の食器を盗んだ後の“♪逃げた~~!”は、シャウトというかファルセットになっていて驚きました。
いや、2年前にも聴いてるんですけど、改めて聴くと唐突でビックリするんですよね(笑)。

マドレーヌ市長になった後の彼は、3バルジャンの中で一番身綺麗で紳士な雰囲気。
以前は和服の方が似合いそう……とか思った記憶がありますが、自分が見慣れたのか様になっていたような……(謎)。

『対決』はどちらのジャベとも良かったですが、やっぱり鎖引っ張り合ってる姿は少々マヌケに見えてしまう(すいません)。

コゼットとのシーン。“♪お前さみしい子よ”のところの歩き方は、かなり老人っぽいのですが、どうしても声の若さが……(しつこい)。
ちょい気になったのは、コゼットに詰め寄られた時のはぐらかし方が

彼女に責められて、やましい事を隠している彼氏

っぽく見えて笑えてしまった(コラ)。

『彼を帰して』は、やっぱり声の若さがネック。
どうしても、老いた人が若者に歌っているように聴こえないのですよねく(´□`;)
歌自体は勿論上手いのですけど、せいぜい中年のお父サンぐらいというか……。
福井サンのお芝居の方向だと、やっぱり老人っぽさがある方が感動できる気がします。
こう、はっしーみたいに信心深さの欠片もない歌唱(笑)をするなら、老人っぽくなくても成り立ちそうですが。

個人的に、福井バルの見所だと思うのはバリケード内のシーンですかね。
“♪死のう僕らは~”で一気に死に向かっていく学生達に驚愕して頭を抱えているところは、バルジャンの戸惑いが伝わってきて良かったです。
今まで、このシーンは学生達の盛り上がりに気圧されて泣いていたのですが、福井サンのお芝居で初めて“怖い”と感じました。
集団心理というか……。勿論、彼らには大義があるのだけど、一時の盛り上がりで若者が迷わず死を選んでしまうって異常な状況ですよね。
仮釈放の紙を破ってまでしぶとく生きてきた彼が寄る年波で己の寿命が迫り、マリウスに娘を託そうと思っている中、自分よりずっと若い人達が目の前で自ら死を選んで絶命していくって、かなりの衝撃だったのではないかなと。
少なくとも、苦労して生き抜いてきたバルジャンには理解できそうにない気がします。
福井サンのお芝居で、バルと学生達の価値観の違いが浮き彫りになったのが面白いところでした。

倒れたマリウスに対しては「マリウス!」と名前で呼びかけていました。
前は「オイ!」とかじゃなかったですかね?……覚えていない(駄目)。

終盤『マリウスとコゼット』あたりでは、見た目はやっぱり老いてるんですよね。
背中の丸め方や、歩き方も上手い。ただ、声……(以下略)←しつこい

ラスト、司教様と再会した時、3バルジャンの中で一番紳士で穏やかだと思います。
まぁ、死んでますしね(元も子もない)。

福井サンはどことなく気品のあるバルジャンでした。
これは13年の登場時から変わらないところですかね。
声はやっぱりもうちょい年老いて欲しいかなぁ……しつこくてすみませんく(´□`;)
年を重ねても観て行きたい……というか、年を取ったバルジャンを観たいので、是非次回も登板して欲しいです。

ヤン・ジュンモさん(5/27)

前回のジュンヒョンさんに続いての韓国からの刺客(笑)。
ジュンヒョンさんと違って、日本にいた経験もなさそうなので日本語が若干不安だったんですが、そこは上手くこなしていました。
それでも、多少訛りが気になるのと、日本語が宙に浮いているように聴こえる事があって気になりました。
ここは、まぁ致し方ないところですかね(^^ゞ

今回3バルジャンの中で、個人的に一番お芝居にビビッと感じるところが多く、色々と考えさせられたのがジュンモさんでした。
今までのバルジャンとはお芝居の解釈がまた違う気がします。と言っても、大きく違うワケではなく、本当に細かい部分なんですけども。

印象としては

優しい気弱ゴリラ

って感じでした(褒め言葉です)。

ヤンバルは悪い人ではなかったのに、長い牢獄生活の末に性格が卑屈で卑怯になってしまった人に見えました。
他のバルの印象は

福井バル⇒元々育ちが良い紳士だったのに牢獄生活で荒んだ人
吉原バル⇒元から育ちが悪くて荒くれ者で、牢獄生活で更に荒くれた人

という感じです。
実際、バルジャンがどういう人間かという事は置いておいての私の勝手な解釈です( ̄∀ ̄)

印象的だったのは、食器を盗んで捕まった時。
ここって、今まで観たバルジャンは旧演出も含めて、大概攻撃的かすねてる(間違い)かだったような気がするんですが、ジュンモさんは額を床に擦り付けるようにしてペコペコ謝罪しながら怯えていて、何だか可哀想(汗)。
と同時に、微妙な卑怯者感が(オイ)。
ジュンモさんのお芝居はとにかく哀れ感が凄まじくて、この人を何とかしてあげなくては!という気にさせます。
それが、司教様との演技の連携に繋がっていて、2人のやり取りが非常に心に残りました。
目も合わせられず俯いているヤンバルに、“♪あなたの魂 私が買った”と懸命に訴える司教様の姿に涙腺が緩みます。
確かに、ここまで落ちぶれた人が目の前にいたら、あの司教様なら放っておかないだろうな……。

その後の『独白』シーンはお芝居が派手で新鮮でした。
こう、舞台の前っ面に来てドーン!と大きな演技をするところは、正に韓国のミュージカル俳優サンですね。
明らかに、日本人俳優の表現方法と違うので、この後の劇中で浮かないかやや不安になりましたが、それは杞憂に終わった事を先にご報告しておきます(笑)。
独白の最中は、体育座りをしてみたり、乙女座りになったり、ゴリラになったりと(オイ)忙しく動いていました。

コゼットとのファーストインプレッションを観るに、一番子供が好きそうに見えました。
“♪もう怖がらないで”と伝えるところでは、紳士的に礼をしていて彼女の警戒心を解こうとしている様子でした。
その後の対応も優しくて◎。

10年後の老いの芝居は、あまり変化がなかったかな?
あと、ヅラが似合わない……。やたらと顔が目立っているような……木の精?

ちょっと面白かったのは、マリウスの手紙を読むところですかね。
“♪君の恋人”のところだか、途中驚いて絶句してから再び読み進めるという芝居が入り、一瞬「え?歌詞忘れた?」とドキッとしました。
今まで手紙を途中で止めるバルジャンはいなかったような。
オケも一瞬演奏を止めたので、生オケだとこういうお芝居も可能だよなと改めて気づかされたりしました。

『彼を帰して』ここは、歌唱も良かったのですが、キラキラした表情が感動的でした。
いや、このシーンでキラキラするって何か変な表現ですが、照明で瞳が一際キラキラ輝いているように見えて、バルジャンのピュアな部分が引き立っていたというか……。
父性ともまたちょっと違って、慈愛に近いものを感じました。

そして、非常に感動したのがラストのお芝居。
弱り方や表情で既に泣かせるのですが、コゼットが来てからが(ノД`)・゜・。
とにかく、コゼットの手を離そうとせず、ずっと握ったまま愛おしそうにしていて(コゼットが多少困るぐらい縋っている・笑)かなりうるうるきてしまいました。
驚いたのは、コゼットだけでなくもう片方の手はマリウスにとらせる芝居をした事。
両方に手を持たせる芝居ってあまり記憶にない気がします。
ここで涙腺決壊でタオルが手放せなくなりました(涙)。

死んでから、再会した司教様と抱き合う時も、司教とのやり取りが印象づいていた為に感動倍増でした。
解き放たれたような幸せそうな表情も泣かせます。

ジュンモさんは、今までのバルではあまり観た事のないお芝居をしていたので、最終的に一番印象に残るバルジャンになりました。
歌唱も感情豊かで良かった。
日本語だけ多少気になるところはありましたが、ここまで歌えていたら十分だと思います。
多分、次回はキャスティングされないと思うので、もう1回観ても良かったなぁと後悔中です。


吉原光夫サン(5/31)

前楽及び、私が最後に観たバルは吉原サンでした。
以前に比べると随分痩せていてビックリ。横幅が大分すっきりしておりました。
それでも大きいんですけどね( ̄∀ ̄)

吉原バルは前述の通り……というか、以前のレポでも言っていたと思いますが、かなり荒くれ者のバルでした。
多分、元々あまり育ちが良くなくて荒くれてたんだろうなと……。
人を殴るシーンも真に迫っていて迫力満点。むしろ、手慣れてるような(笑)。

司教様に対する態度も大分尊大で、食器を盗んで捕まり司教様に燭台を差し出されても、反省するどころか奪う始末。
大分やさぐれとりました( ̄∀ ̄)
でも、司教様の慈悲に触れ、徐々に野獣が人間へ……。
『独白』の迫力は素晴らしい。
何より、声量に関しては3バルの中で一番で、どの歌も声量が凄くて気が遠くなりました。
この日は彼も楽だったので、より気合いが乗っていたのかもしれませんが、気持ちが良かった。

市長になってからも、荒々しさの名残りがあるというか、ぶっきらぼうな雰囲気。
確かにファンテ追い出しそうだな(笑)。

岸ジャベとの組み合わせは、どちらも暑苦しい感じで良かった。
今回観た組み合わせの中では一番好みでした。岸サンのお芝居には、何となく吉原サンが合ってるような気がします。
コゼットへの接し方は、無口で不器用な父親という感じですかね。
“♪いつも悲しそうだ”と歌うけど、いや貴方の方がそうじゃない?とか言いたくなってしまった(オイ)。

『彼を帰して』は、これもまた声量が凄まじくて、1階席だと圧倒されますね。
ロングトーンの伸びやかさもまた凄い。
慈悲深い歌とはちょっと違うのかもしれませんが、若い世代に訴えかける歌としては胸に迫るものがあります。

以前も書いたと思いますが、吉原バルは最後の老い方が一際ですね。
あんなに強そうだったバルがコゼットがいなくなったことによって一気に老いてしまい、哀れで仕方ない。
コゼットがやって来ると、割とコゼットしか眼中になさそうな感じで、マリウスへの対応はそれなりでした(オイ)。
というか、ジュンモさんのマリウスへの対応が手厚すぎたので、後で観た吉原バルがそう見えてしまったのかもしれませんが(笑)。

ラスト、司教様と再会した吉原バルはハグはせず、礼をするだけですね。
心なしか体育会系(笑)。

吉原サンは次回も続投なのかな?
末永く観たいバルジャンなので、祐一郎サン同様に長く居てもらいたいなと思います。

どうでもいいですが帰り道、レミゼ初観劇っぽかった中学生ぐらいの男の子2人組の片方が

「いやぁ、すごかったよ、何よりバルジャンの人の声が凄い」

と感嘆気味に褒めていて、私も「その通りだな」と後ろで頷きながら帰宅しました(笑)。
中学生男子の心を魅了する吉原サンの歌声は、やっぱり素晴らしいなと再確認です(何の話だ)。


ジャベール

岸祐二サン(4/24、5/31)

今回一番楽しみにしていたのが岸ジャベでした。いずれキャスティングされたらな~と思っていたので、実現は本当に嬉しかった。
最初は1回だけの予定でしたが、非常に好みのジャベだったのでもう1回観たくて某様にチケットを譲って頂きました( ̄∀ ̄)
旧演出のジャベに比べ、新演出のジャベは見た目がもっさりしがちですが(コラ)、岸ジャベはなかなかカッコ良く、旧演出のイメージに近いものがありました。

前述の通り、最初に観劇した対福井バルの時のファーストインプレッションが印象的でした。
仮釈放の紙を渡すシルエットが様になっている!
これは、席位置とか見え方によって違うとは思うのですけどね(^^ゞ

川口ジャベと見比べて、印象としては

岸ジャベ⇒真面目
川口ジャベ⇒堅物

という感じ。
岸ジャベは、寡黙で得体の知れない雰囲気があってそこも良かった。
バルジャンとの腹の探り合いも、本当に鎌をかけたのか、それとも気づいていないのか(多分気づいているのだろうけど)計りかねる部分がありました。

個人的に一番感動したのは『星よ』。

これぞ、“ザ・スターズ”!!

と言わんばかりの王道スターズで泣かせます(ノД`)・゜・。
スケール感といい、声量といい、新演出になってからのスターズでこんなに感動したのは岸ジャベが初めてでした。
間奏で後ろを向いた時に空を仰ぐように手を広げる動きをするのですが、これもただ十字を切るよりも動きが大きいので背中からも彼の表情が伝わってくるようで良かったなと思います。
ラストのロングトーンも十分で大満足でした。

岸ジャベは無表情という事はないですが、ややポーカーフェイスなジャベなので、バルジャンに助けられてからの感情の揺れ動きが面白かった。
あんなに泰然自若としてたのに、助けられた事で一気に自分の中の世界が崩れて狼狽したのだなと判りました。
この辺りは前半の芝居とメリハリがついていて◎。

そこから自殺までは一気に畳みかける感じでした。
可哀想というのも変な話ですが、不器用そうな岸ジャベの自殺シーンは、彼が芯の通った人間だからこそ余計に悲しく思えました。
あぁ、要領よく生きられないのね、判るわ(ノД`)・゜・。←何の感情移入?

岸ジャベは歌唱力は勿論ですが、全てにおいて初ジャベとは思えない程の安定感。何年かやってきてるだろ!と疑いたくなるぐらい(笑)。
骨太のジャベールで、新演出で観たジャベの中ではダントツで一番好きでした。
是非、次回も登板して欲しい!
やっぱり、アンサンブル上がり(間にアンジョを挟んでいるけど)の方がメインキャストに入って来るというのはレミゼの醍醐味ですものね。
長くキャスティングされて欲しいものです。


川口竜也サン(5/13、27)

川口ジャベは、新演出ジャベの中で一番回数を観ているので安心感が( ̄∀ ̄)
いや、他のジャベも観たかったんですけど日程とか色々……(どうでもいい)。

川口ジャベはヤンバル、福井バルとの組み合わせで観ましたが、やっぱり慣れてる分福井サンとの方が連携が上手くいってるかなと思いました。
彼は最初に観た時から高値安定というか、何の不満もなく、相変わらずの堅物オジサンでした。というか頑固オヤジ?(笑)。
いや、川口ジャベって他ジャベ以上に日本のオジサン感があるというか、ちゃぶ台ひっくり返しそうというか……(コラコラ)。
眉間に寄るシワが、気難しい性格を物語っていて◎。
ちょっと嫌み臭そうな雰囲気があるのも、岸ジャベとまたタイプが違って面白いところ。

ちょいと残念だなと思うのは『星よ』ですかね。
前回もそうでしたが、ぶつぶつと歌が切れ気味なのが残念なのですよね。
ラストのロングトーンももう少したっぷり欲しいなと。
ここは、完全に好みの問題なのですけど(^^ゞ

彼のジャベの面白いところは、バルジャンに助けられた後。

一気にメンヘラ化(オイ)

昔気質(は、ちょっと語弊がありますが…)の堅物刑事っぽい川口ジャベだからこそ、メンヘラ感が面白いのですよね。
岸ジャベは、戸惑って狼狽しているという感じでしたが、彼は明らかに精神の均衡が崩れて病んでいるなと思いました。
その取り乱しっぷりを観ていると、自殺は必然なのだろうなと感じました。

今まで、メンヘラっぽいと思ったジャベは記憶にないので、新たな発見でした(笑)。


ファンテーヌ

知念里奈ちゃん(4/24、5/31)

13年に観た時よりも悲壮感のあるファンテに見えたような。地声を引っ張っても、良い意味で歌がそこまで強そうに聴こえなかったからかもしれません。
旧演出時の知念ファンテっぽさがあって良かったなと。

死に際に見せる母性的な表情が泣かせました。
ファンテで初めて観た時に既に知念ちゃんは私生活でも母親でしたが、年を重ねるごとに演技も加わって、立派なファンテーヌになったのだなと妙に感慨深くなりました(今更?)。
ファンテは若い母親だとは思いますが、ある程度年を重ねた方が母親らしさが出るのかなと思いました。

このシーンの歌い方は希望が感じられて、そこがまた泣けたというか……。
死ぬ事は判っているのだけど、コゼットを預ける人間が見つかって安心したという気持ちも感じられました。
知念ちゃんの表情を見て、思い残す事がなくなったからファンテって死んでいくのだな~と思いました。
いや、今まで漠然と弱ったから死ぬぐらいにしか思っていなかったので……(駄目)。

知念ファンテのお陰で新たな発見でした。
ラストのハーモニーは玲奈ちゃんとの方が気持ち良かったですかね。

和音美桜サン(5/13)

ファンテの中でも、個人的にお気に入りの和音サン。
そもそも顔が薄幸そうというか(コラコラ)、儚げな雰囲気があるのも日本人が好む(というか私が好む)ファンテのイメージと合っているなと思います。
和音サンは以前からそうですが、強めに出る歌でもそこまで主張が強くなくて聴きやすいです。
おとなしそうで貞淑そうに見えれば見えるほど、娼婦になってしまった時の哀れさが一際で胸が痛い(ノД`)・゜・。
可哀想という事に関しては、和音ファンテが一番なんじゃないかなと思います。
母親らしさもある(子供と一緒にいる姿が想像しやすい)ので、病院での最期のシーンも印象的に映ります。

個人的に和音ファンテの見所はラストシーンでした。
登場した瞬間も神々しくて美しいのですが、何より素敵なのは笑顔。
生前は悩ましくて悲しい表情が多い分、解き放たれたような笑顔が感動的なので、観ているこちらも救われた気分になりました。
“♪鎖は切れてみな救われる”の歌詞の通りなんですよね。

5/13の回は、和音ファンテの笑顔もラストの感動の1つを担っておりました。

里アンナさん(5/27)

里サンは新演出からのファンテですが、実を言うとちょっと苦手だったんですよねく(´□`;)スミマセン
ただ、今回ちょっと見方が変わりました。

どうしても、旧演出のファンテのイメージがあって強めの歌い方やお芝居のファンテが受け入れづらい部分があったので、どう見ていいか判らなかったのですが、今回は“現代人に通ずる強い女性”としてのファンテが確立しているように見えたので、「なるほど!」と膝を叩きながら観ておりました。
里ファンテは現代なら強く生きられるけど、時代のせいで生きていけなかった人なのだろうなと思います。
『夢やぶれて』も、以前はただ強く歌っているだけのように聴こえていたのですが、自分の貧しい暮らしや、不幸に対するジレンマが強く感じられました。
他の2人のファンテから感じられるのが“嘆き”だとしたら、里ファンテは“悔しさ”
知念ちゃんや和音サンとはちょっとアプローチが違ったので新鮮でした。

私自身の理解が深まった事もあるでしょうが、里サン自身の芝居も以前より確立しているように見えたので、最終的に一番心に残るファンテでした。

少し残念な事があるとすれば、他の2人よりもやや母親部分が希薄に感じられたところですかね。
それは現代の強い女性像に近い里ファンテだからそう見えたのかもしれません。
今の女性って未婚の方も多いですからね(^^ゞ←自分含む

里ファンテは新演出に相応しいニュージェネレーションのネオファンテ(何?)なのだなと感じた観劇後でした。


エポニーヌ

平野綾ちゃん(4/24、5/13)

前回観られなかった彼女のエポをやっと観られました。

元々華やかなお顔立ちだと思いますが、薄めの化粧で印象が違いますね。
典型的なツンデレキャラ。細くて小柄で、見た目にも実に可愛らしいエポでした。

最初に観た日は台詞調の歌が弱くて、ワンシーンの印象が薄いなと思ったんですが、2回目は台詞調も自然になって良かったです。
個人的に胸に迫ったのは『プリュメ街』の“♪捧げてしまう”の笑顔交じりの泣き顔。
切なすぎてうるっときました(ノД`)・゜・。
乙女の顔してるんですよね~(言うまでもなく乙女です)。

『オン・マイ・オウン』も良かった。
とても表情豊かに歌い上げてくれます。
“♪抱かれて”では、抱かれている自分を想像して嬉しそうに、でもその後はふっと悲しげな表情を浮かべたりと、非常にドラマチック。
歌い上げも不安のない歌唱力とロングトーンで◎。
彼女が帝劇に初登場したのは正に新演出のレミゼからですが、きっちり歌の練習を重ねたから来たのだろうなと今更ながらに感心。
今はもうタイトルロールも務める立派な主演女優サンですので、そこは言うまでもないですけどねく(´□`;)

海宝くんとのカップルも可愛らしい2人で◎。
個人的には原田くんとの組み合わせよりも、海宝くんとの方が瑞々しさがあって好きでした。


昆夏美ちゃん(5/27)

前回のレポにも、唯一苦手なエポだと書いたのですが、やっぱりその印象は変わらずでした(すみません・汗)。

見た目とかではなく、可愛くないのですよ。……というか、可愛げがないという言い方の方が正しいのかもしれません。
こう、リトルテナルディエという感じで……(オイ)。
これも以前書きましたが、あのテナルディエ達の娘だなというのが一際判り易いのですよね。
いや、実際そうなのだから、そう見えるのも悪くないとは思うのですが……。
何となくですが

他エポ⇒本来可愛い娘なんだけど強がってる
昆エポ⇒性格悪いけどたまに可愛い時もある

っていう感じなんですよね(本当にすみません)。
私の歪んだ心がそう見せている可能性もありますが(濃厚)、どうしてもマリウスに愛されない事に説得力がありすぎるように思えて……。

『オン・マイ・オウン』は、やっぱり悪い意味で主張が強すぎるし、特に“♪愛しても思い知らされる”とかの強めに出すところでは「愛してるんだから、そっちも愛しなさいよ!」と押し付けられてるようで、素直に聴けない自分がおりました(汗)。

好みの問題もあるので、私の勝手な希望になりますが、昆ちゃんはこの強気生意気路線でやるならもうちょっと違うアプローチを考えた方が良いような気がします。
強気で生意気だけど、実はふと弱くて悲しいところが顔を見せる……みたいな。
それが垣間見える一番判り易いところが正に『オン・マイ・オウン』なのだと思いますが、これも怒りや悔しさに身を任せてるような歌唱に聴こえてしまうのですよねく(´□`;)
怒りや悔しさのある歌唱もまた新鮮かもしれませんが、その後のマリウスを庇って死ぬ芝居と上手く折り合いがついていないので、やっぱりアプローチの問題なのかなぁと。

辛めの感想になってしまい、好きな方は申し訳ございませんく(´□`;)
昆ちゃんは、好きな役は勿論幾つかあるのですが、エポに関してはどうしても苦手意識が出てしまいました。
ご容赦下さいませ。

笹本玲奈ちゃん(5/31)

玲奈エポはおかっぱヘアーですね。
新演出お披露目時には少し若返ったかな?と思ったのですが、やっぱりエポに関しては頭打ちなのかなぁと今回思いました(すみません)。

以下は、かなり個人的な感想になってしまうのですが……。
玲奈エポと最も相性が良かったと思ったのは、09年が最後だったいずみんマリ。
09年の千秋楽の2人の演技の応酬は実に凄まじいものがあって、玲奈ちゃんは「もしや今年で最後?」と思うぐらいでした。
私には、あの時が彼女のピークだったのではないかなと思えてしまうのですよ。
2011年も良かったけど、あの時感じたような鮮烈さや瑞々しさは感じられなくなった気がします(本当にすみません・汗)。
その分達者になったところはあるけど、エポニーヌに求められるのは必ずしも達者さや慣れではないのだろうなと。

今回の玲奈エポは若さを出そうとしているからなのか、全体的にやや芝居がかり過ぎていて違和感がありました。
相手は初加入の海宝くんでしたし、どうしても彼よりもお姉さんっぽさが出ますね。

それでも、貫録だなと思ったのは『オン・マイ・オウン』。
以前のレポでも書きましたが、感情の入れ方の細かさが他エポを圧倒する勢い。
歌詞が自然と耳に入ってくるし、自然と涙が出ました。
“♪縁などない”の声量も圧巻。
今年の『オン・マイ~』で涙を流すに至ったのは、玲奈エポだったのですよね。いやー、さすが。

芝居がかりすぎと書きましたが、『恵みの雨』の時の芝居は自然でここでも『オン・マイ~』の流れでホロリとできます。

玲奈エポは好きなのですが、あまりに小慣れすぎていて、そろそろ誰かに椅子を譲ってもいいのではないかなぁと……(すみません)。
今はまだ想像がつきませんが、いつかファンテーヌで戻って来て欲しいです。

こちらも、ちょい辛口な感想で、お好きな方は申し訳ございません。
ご容赦下さいませ。


字数制限に引っかかるので分けます。
よろしければ、次回もお付き合い下さいませ。

更にパワーアップ~15年レミゼ1~4回目観劇・後半戦

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前回に続きまして、レミゼ東京公演の今更レポです。
よろしければお付き合いを。

マリウス

海宝直人くん(4/24、5/31)

海宝くんはマリウスにピッタリだろうと思っていたので期待していましたが、期待を裏切らないマリウスぶりでした( ̄∀ ̄)
というか、もっと早くキャスティングされていても良かったぐらいだと思うのですけどね。
以前、『ファントム』のシャンドン伯爵で観た時は全然貴族っぽくない、普通の兄ちゃんという感じでしたが(オイ)、マリウスぐらいのお坊ちゃんなら良いですね。

ちょっと驚いたのは、遠目で観ると岡田浩暉サンに似てるなと思った事。
私が初めて観たマリウスは彼だったので(^^ゞ
とはいえ、当時の見た目は覚えていないので、近年観て来た岡田サンと似てるなと。

正統派の小ギレイで育ちの良さそうなマリウスで、歌は申し分ないし、非常に好みでした。
普通の男の子っぽかったのも好印象で、堅物……とは違うかもしれませんが、真面目で恋愛に疎そうな雰囲気はしっかり伝わりました。
最初に観た時は、恋を知ってからのちょっと浮かれ度が足りないなと思いましたが、前楽ではすっかり浮かれ度が上がっていて、更に正統派に変貌しておりました。
マリウスは浮かれてナンボですからね(何か間違い)。

彼のマリウスなら、多分どのエポコゼとも上手くいくのではないかなと思います。
モロにミュージカル歌唱なので、歌の相性としては綾ちゃんより玲奈ちゃんの方が合ってましたかね。
キャラの相性としては綾ちゃんの方が良かったかもしれません。
コゼは3人とも声楽系なのでハーモニーもキレイでした。

アンジョは同じく今回初登場の上山くんとの組み合わせしか観ていませんが、大分前からキャスティングされてるのではないかと錯覚しそうな安定感。
新鮮さもあるのですが、ベテラン感の方が際立っていたような(笑)。
この組み合わせもまた◎。
2人とも顔の系統が似ていて兄弟みたい(笑)。

密かにツボだったのは、後半の『バルジャンの告白』シーン。
バルがコゼットの元から離れると伝えた後の“♪そうします”が

やたらと潔い。

離れるのは寂しいけど犯罪者だから仕方ないよね!ぐらいの潔さに聞こえてちょっと笑ってしまった(オイ)。

『カフェソング』は歌自体は上手かったけど、あまり印象に残りませんでした(すみません)。
ここは、これから深まっていくところですかね。

そういえば、あまり海宝くんとは関係ありませんが『心に愛は溢れて』の後、2人が手を繋いで家の後方に捌けて行く時、以前はコゼがエスコートしていた気がしますが、私が観た日は海宝くんがエスコートしてました。
これは海宝くん仕様なのかどうか……原田くんは覚えていない(駄目)。
まぁ、流れとしてはマリウスがエスコートした方が良いですよね。コゼがエスコートするとやたらと肉食女子っぽく思えてしまうし(笑)。

あと、この流れの襲撃シーンで、マリウスがエポを助けずに先にテナ達がいなくなった事を確認しにいくとのとか、何気に結構酷いよねと(超今更)。
先にエポを助けろよと(笑)。
マリウスって今更ながらにツッコミどころ満載だなと思いました(^^ゞ

海宝くんは回を重ねれば更に良くなりそうだったので、次回も是非登板して欲しいなと思います。
ここ近年観て来たマリウスの中ではなかなかのヒットでした(どんな立場?)。


原田優一くん(5/13、5/27)

前回観た時は綿引エポとの組み合わせが好きだったのですが、今回は観られませんでした(泣)。

数少ない旧演出からの出演者で、もはやベテラン感のある原田くん。
彼のマリウスは非常に好きだったのですが、今回は印象が変わったような……。
ちょっと太りましたかね……?顔がテカテカパンパンで、腹回りもやや……。
ぴっちり横分けの髪型も相俟って、香港映画に出て来る愉快な人みたいな見た目になってしまっていてダサメン感が……(すみません・汗)。
駄目な方面のお坊ちゃまになってしまったような……(コラコラ)。
原田くんはもともとアンジョだったので身のこなしの颯爽としたところなんかも好きだったのですが、それも一気に鈍臭く見えてしまって、お芝居以上にそのあたりが色々気になってしまいました(芝居を気にしろよ)。
歌は勿論上手いのですが、ただこんなに声細かったかな?と感じるところがちょこちょこありました。
見た目の印象が変わったので、視覚の情報に惑わされた可能性もありますが(そうですね)。
ただ、コゼとのハーモニーに関してはやっぱり貫録。『心は愛に溢れて』はさすがの美しさでした。

原田くんは、エポへの対応がとても親しげで好きなのですが、そこは変わらず。
昆ちゃんとも、綾ちゃんとも2人でキャッキャッウフフとしていて(どんな?)心温まります。
エポが彼を好きになるのは判るけど、マリウスにあまりその気がないのも判り易いですね。

アンジョとの組み合わせはどちらとも良かったです。
ただ、野島くんと並ぶとどっちも鈍臭い見た目になってしまうので(本当にすみません)見映えはあまりよろしくないかもなと(汗)。

『カフェ・ソング』は小手先でやっていたように聴こえていたキャスティング当初と比べると、大分上手くなったなぁと思いますが、泣けるほど素晴らしいという感じではないかも。
私の中のデフォルトが、禅サンやいずみんなので、求めるものが違うのかもしれませんが(^^ゞ

原田くんは、もう少しマリウスで観たい気持ちもあるんですが、今回はちょっとダサメン化(オイ)が進んでいたのが気になりました。
次回もし登板があるのなら、以前のすっきりした原田マリが観たいです。

色々と失言もありまして、好きな方は申し訳ございませんでした。
原田マリ好きなんですけどねく(´□`;)

コゼット

若井久美子サン(4/24、5/31)

新演出のコゼは没個性感があって、あまり見分けがついていなかったりして他レポ以上に自信がありませんが……(駄目)。

若井コゼはつるんとした顔の美人サンで、今回のキャストの中では一番大人っぽいコゼかな?と思います。
マリウスに出会ってからは、かなり判り易く浮かれまくっているというか、調子こいてる感じで(褒め言葉です)、同じくはしゃいでいるマリウスとテンションがピッタリ(笑)。
奥ゆかしいメンタリティのコゼとは違いますかね。
新演出のコゼは、そもそも奥ゆかしい設定ではなさそうですけどね( ̄∀ ̄)

『プリュメ街』では、“♪もう大人よ”で背筋を伸ばして大人っぽさをアピールしているところが可愛かったです。
ここの強がり方は、気の強さの表れなのかもしれません。

ハーモニーに関しては、海宝マリ原田マリどちらとも良かったです。
最後に観た分、原田マリとのハーモニーの方が印象に残りました。


磯貝レイナさん(5/13)

前回登板時に、一番若そうなコゼットだなと思いましたが、今回も若さが感じられて良かったです。
可愛らしいし、美人サンですね。
恋する活発な娘サンというイメージで、初恋の素直な表現が◎。
表情も豊かで、今回のコゼの中では一番元気があるなと思います。
その分、気の強さも感じられました。

お相手は原田マリでしたが、ハーモニーもしっかりしていて良かったです。
海宝くんとの組み合わせも観てみたかった。


清水彩花サン(5/27)

今回初登板ですね。アンサンブルさんでは何度も観ていますが(^^ゞ

旧来のコゼットに近いなと思ったのが清水コゼ。
恋愛に対する初々しさとか、ちょっと奥ゆかしげなところとか、懐かしかった(笑)。
あまり気の強さや大人っぽさは感じなかったですかね。
今回の中では一番年若く見えました(実年齢も一番若いと思います)。

元のお顔は明るい顔立ちで可愛らしいと思うのですが、メイクのせいなのかどうにも可愛く見えないのが気になりました(すみません・汗)。
あの髪型は似合う似合わないがはっきり出そうなので、それも原因かもしれませんが……。
清水サン自体は原田マリとのハーモニーも素晴らしく、可愛らしいコゼットでした。

彼女の日はバルがヤンさんでしたが、エピローグの時ヤンバルがなかなかコゼの手を離さないのでちょっとやりにくそうに見えたのが面白かったです(面白がるな)←そうは言っても号泣した。


テナルディエ&テナルディエの妻

KENTAROサン(4/24)

今期初回に観たテナ。
以前観た時はまだ若いな~と思った記憶がありますが、随分と貫録が出て凄味も感じさせるテナになっていました。
鋭い目つきも◎。
今回の谷口サンとの組み合わせは以前も観た組み合わせですが、大分夫婦としての印象も強くなっていました。
宿屋での連携プレーもお見事。
さすがダンサーさんだなと思わせる動きのキレで、客から盗んだ物を放り投げ⇒谷口マダムがキャッチの流れもテンポが良く音楽とも合っていて楽しいシーンになっていました。
歌唱の方も不安なく◎。

今回、かなりテナのキャラが確立していたので以前より楽しく観られました。
でも、やっぱりもう一回ジャベでも観たいなぁ……(しつこい)。

駒田一サン(5/13、5/27、5/31)

萬谷サンが未だ観られないまま、駒田サンにチケが偏りました(汗)。
駒田テナは全マダムとの組み合わせが観られましたが、ちゃんとマダムによって演技を変えているのが判るので改めて感心。

モリクミさんとは安定のコンビ芸。ひょうきんなテナが楽しめます。
連携プレーの息の合い方も長年の技ですな。
浦嶋サンとは生活に疲れた熟年夫婦という感じで、谷口サンとは若い妻を娶ったオジちゃん(笑)。
谷口サンとの組み合わせは以前も観ていますが、まだ駒田サンとの間に格差があるように思えたので、今回は大分関係性が確立しているのではないかと。

駒田テナは宿屋の客に対する対応も良いので、客に好かれるものよく判ります。
その反面、凄味があるところも魅力。

個人的には、ジャベールの介入シーンで“♪誰がおしえたかご存知でしょうが~”のところで、警官の拘束から逃れ一回ジャベに詰め寄り、でもジャベの怖さに慄いて自ら再び拘束されるところが流れもキレイだし面白くて好きです( ̄∀ ̄)

改めて感心したのは、襲撃シーンでちゃんと話声をウィスパーっぽくしていた事。
確かにそうしないとバレちゃいますもんね( ̄∀ ̄)

下水道のソロは楽しそうでめちゃくちゃイキイキしとりました。

結婚式シーンのラストはモリクミさんとがやっぱり印象が強かったですかね。
しんみりしたシーン前の最後のひと盛り上がりという感じで、笑えると共にちょっと寂しくなります。


谷口ゆうなサン(4/24、5/31)

前述の通り、KENTAROサンと駒田サンとの組み合わせで観ました。
組み合わせとしては、KENTAROサンとの方が新鮮に感じましたが、年の差カップルとしては駒田サンとの方が面白かったです。

以前は若いなぁという印象が一番で、もう少し経ったらまた観たいな~なんて思っていましたが、元気の良さと愛嬌はそのままに、すっかり貫録のあるマダムになっていました。
それでも、良い意味で若いマダムという印象は変わらずで、迫力のある谷間は肌がピチピチ(そこ?)。
動きの機敏さも若いなと思います。

宿屋シーンでは、客から盗んだ鳥を可愛がっていましたが、容赦なくひき肉にされて悲鳴を上げているシーンがウケました。
これは、どのマダムも大体同じような事をしてるんですが、谷口サンが一番鳥を可愛がっていたっぽいので印象に残りました。

今回、結婚式でウェディングケーキが出る演出になりましたが、それをフォークで突き刺して食べるシーンは谷口サンが一番面白かったです。
「うぉお、甘い!」とか迫力のある一言を放っていました。

歌唱は無論の安定感ですが、ちょっとコブシを効かせすぎだったかも?

森公美子サン(5/13)

一時期痩せていましたが、体型ほとんど元通りになってますね(笑)。
モリクミさんは高値安定ですね。
心なしかちょっと演技が若返ったような気がします。

コゼットに水を汲みに行かせるところから既に動きが面白い(笑)。
コゼを追い払うように手をぶるぶるさせていて、会場の笑いを誘っておりました( ̄∀ ̄)

駒田サンとは熟年カップルの貫録。
やっぱり、この組み合わせが一番安定感がある及び一番好きだなと改めて(萬谷サン未見だけど)。
連係プレーも◎

結婚式シーンでは、ウェディングケーキを「おいしー!」と喜んで食べていました。
宴会乞食の表情の豊かさは一番。
スカートをまくりあげながら(なかなかまくり上げられなくて一生懸命なところが笑える)歌っていました。


浦嶋りんこサン(5/27)

3マダムの中では、一番生活に疲れていて愛嬌のないマダム(褒め言葉)だなと思います。
3人の中では唯一明らかに毛色が違うので、このままでいて欲しいです(どんな立場?)。
旧演出で言うなら阿知波サン系統のマダムだと思いますが、ちゃっかりしているところもあるので憎めなさもあります。
体型は他マダム同様のぽっちゃりですが、サイズは一番小さいかも。

駒田サンとは熟年夫婦という感じで、モリクミさんとはまた違う方向で長年連れ添っているように見えます。
がっつり尻に敷いているというか。
ただ、宿屋の連携はややイマイチで、他シーンでもコンビとしての印象は他マダムの対駒田サンに比べると薄いかもしれません(すみません・汗)。

宴会乞食シーンでは、無表情感が他マダムと違って面白かったです。

カテコでは乳をがっつり強調していて笑えました。


アンジョルラス

上山竜治くん(4/24、5/13、5/31)

いつの間にやら改名しとりましたな。
今回キャストで一番期待をしていた上山くん。お陰で随分チケが偏りました( ̄∀ ̄)
個人的には、新演出で観たアンジョの中では一番理想に近くてかなりお気に入りになりました。

初回に観た時はリーダーシップはあったものの、まだ歌がところどころ甘くて不慣れだなと思いましたが、2回目観劇以降は歌も安定していて精悍な顔つきのリーダーになっていました。
歌唱は高音やロングトーンがたまにサカケンを彷彿させる部分がありました。
上山くんはどちらかと言うとダンサーさんイメージで歌下手では決してないですが、とはいえ歌唱力系の人でもないので、アンジョを演じるに当たってボイトレも頑張ったのではないかなと思います。
2回目以降は、『ABCカフェ』の“♪群れとなりて~”のロングトーンと盛り上がりも最高でした。

リーダーシップもしっかり感じられて、とても熱いリーダー。
一挙一動暑苦しい時があって(褒め言葉)、ここはとても上山くんらしいなぁと思いました、
民衆から出たリーダーというのも判り易い。
彼を中心に徐々に学生達が盛り上がっているのが判るので、カフェから皆が死んでいくシーンまで駆け抜けるよう。
彼に“♪死のう僕らは”と言われたら皆絶対拒否はせんだろうなと。

死ぬ間際グランと抱き合うシーンがめちゃくちゃ泣かせます(ノД`)・゜・。
グランに対する態度も割と好意的というか、ちゃんと仲間だと思っているのが判りますね。

ダンサーさんだけあって、バリケードからの落ち方も美しい(そこ?)。

組み合わせは海宝くん、原田くんと観ましたが海宝くんとの方が印象が強かったです。
彼に対しては、対等に近いけどちょっとお兄サンっぽさも感じられてバランスも良かったと思います。

上山くんは芸歴が長い割には、大舞台ではそこまでの大役はない印象だったので、今回のアンジョ抜擢は個人的にとても嬉しかったです。
主演レベルの実力はある人だと思うので、いずれ帝劇の主演で観られたらなぁ……なんて思っていたりします。

正直、『1789』のロナンだって徹平くんよri……げふっげふん!!(本当にすみません・汗)


野島直人くん(5/27)

野島くんもアンジョ歴が長くなってきましたよね。

個人的にはちょっと苦手なアンジョで、衣装を来た時の見映えの悪さとか、皆が集まった時に埋没しがちなところとか、ちょっと気になってしまうのですよね(すみません)。
今回は、原田くんももっさり増ししてたので、颯爽とした原田マリと比べて見映えが……という事はなかったです(色々すみません・汗)。

それでも、民衆の中から生まれたリーダーという部分は相変わらず判り易く、歌唱も声量があって気持ちが良いです。
今回は若くて熱いリーダーの上山くんが加入したので、相対的に見て野島アンジョは気が良くて親しみやすいお兄ちゃんという感じだなと思いました。貫録も出ましたよね。

今回印象に残ったのは、バリケード内での“♪市民は来ない”の部分。
心底がっかりしているのが伝わり、かなり悲壮感があって、皆が死んでいくシーンの悲しみに繋がりました。

野島くんは安定感は申し分ないのですが、自分が求めるアンジョ像とはちょっと違うので苦手意識があるのかもしれません。
あくまで個人的な好みですので、好きな方はご容赦下さいませ。


★アンサンブルさん★
ガブとグランとのお芝居は、やっぱり今回もかなりの泣かせどころでした。

與名本ガブ、そもそもなんて読むんだろうこの名字……(どうでもいい)。
最初に観たガブは與名本くん。
元気いっぱいで、声量があって盛大にハズすタイプ(オイ)。
うっちーみたいですな( ̄∀ ̄)
エポが死んだ時に、マリウスに彼女の帽子を託すところが泣かせます。って、これは他ガブもやってますけどね。
『共に飲もう』で落ち込んでいるグランを慰めて肩をポンポンやるところが、もはやオッサンぐらいの包容力で(とても褒め言葉)、非常に大人なガブでした。

北島ガブ、2回目に観ました。精悍でしっかりしていて、子供らしいというよりかはカッコ良さすらあるガブでした。
言わば小アンジョといった感じで、将来は原田くんのように出世魚方式でアンジョもできるんじゃないかなと思わせます。
エポが死んだ時も、他ガブがグランにギュッと抱きつくのに対し、彼はきっちり耐えて悲しみを受け止めていて男らしい。
でも、グランが落ち込んでいる時には抱きつきに行くのが可愛い(全ガブそうだと思いますが)。
彼を慰めている姿も非常にイケメンでした(笑)。

松本ガブ、最後の2連発は彼。彼もまた、アンジョっぽさのあるガブかな。
とはいえ、逞しい悪ガキっぽさもあり、頭も良さそう。
歌声も力強くて上手いです。
グランの慰め方も堂に入っているというか、慰め慣れている感じで(笑)、この2人はいつもこういうふうにしているのかもしれないなと思いました。
3ガブの中では一番お兄ちゃんっぽいですかね。

あと、これは子役ちゃんと関係ないですが、新演出になってから、ガブってどの時点でジャベの事に気づいているのかなと思ったのですが、2幕最初でもう気づいているって設定なんですかね。
グランが“♪子犬も~”歌っている時に、ガブが彼の目の前を走り抜けますが、よく観るとジャベの後を追いかけてるんですよね(今更)。
考えてみれば、今回の演出だとジャベ介入シーンでガブは面と向かって礼をしたりしてるので、早い段階で気づいている筈ですもんね。
まぁ、それ言ったらマリウスが最初に気づけよって話なんですが(笑)。


菊地グランは、最初の1回しか観られませんでしたが、ナイーブそうなところが良かったのと、芝居の流れがちゃんと見えるのが◎でした。

丹宗グラン、後の3回は彼でした。懐疑主義という言い方をすると、彼が特別な思想を持っているように聞こえてしまいますが、一番常識人だと思います。
他の学生達は革命の名の下に異常な盛り上がりがある感じで、彼一人がどこか冷静な面を持っているように見えました。
こう見えたのは今回が初めてだったのですが、私のメンタリティが変わったのか、彼のお芝居が変わったのか……理由は判りません。
ガブに慰められてる彼は、駄目なお父ちゃんという感じでした(笑)。
レッド&ブラックシーンでは、マリウスに対して神父っぽい演技でおどけるなど、茶目っ気もあります。

新しい司教の中西サン、思った以上に背が高くて驚きました。喧嘩強そう(そこ?)。

工場長は、田村サン&石飛サン
田村サンのキャラが立ちまくっていておかしかったです( ̄∀ ̄)
石飛サンは工場シーンの歌唱のイントネーションが如何にも憎々しげで良かった。


31日は前楽だったので駒田サン司会で挨拶がありました。
アンサンブル代表で喋った石飛サンが工場長とはまるで違う気さくな喋りで好感度アップでした(笑)。


レポはこんなところで。
やっと終わった……。

でも、相当記憶が曖昧で、大分適当になっている事をご容赦下さいませ(滝汗)。
まだまだ、新演出に見慣れないのも理由かもしれませんが。

とは言え、今回のレミゼは前回以上にキャストの一体感も増して良い公演になっていました。
今は巡演中という事で、更にパワーアップしているのではと思いますので、今後の公演に期待しています。

では、めちゃくちゃしょぼい上に情報精度の怪しいレポですが、お付き合い頂いた方がいましたら、どうもでした!

ちょっと贅沢気分~『ミュージカル・ミーツ・シンフォニー2015』

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随分昔の話ですが(駄目)、初めてMMSを観て来ました!

“『ミュージカル・ミーツ・シンフォニー2015』~2015年5月3日(日)公演キャスト【マチネ】”

安蘭 けい
中川 晃教
新妻 聖子
平方 元基

ジョン・オーウェン=ジョーンズ
COLLABRO

やって来たのは、東京芸術劇場劇場・コンサートホール
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見事に文字が飛んでおります。

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改めて文字だけ……

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天井がキレイでした。

プレイハウスとか、シアターイーストだかウエストには行った事がありましたが、こちらに入るのは初めてでした。
本格的なコンサートをやるホールですもんね。縁がないわ(^^ゞ
いつもと違う広々としたホールにやや緊張気味でした(汗)。

席は3階J列42番。上手側。

で、コンサート自体は

良かった!

日本勢は、ちょっとオケに負け気味でしたが……(すみません)。
本格的なオーケストラも聴けて、良い体験をしました。

では、曲ごとにレポなどを。
忘却しとりますので、軽く……


1幕

Nobody's side~『CHESS The Musical』
最初は、トウコさん・聖子ちゃん・平方くん3人の歌唱。
トウコさんはキラキラ付きのパープルのドレス、聖子ちゃんはベージュっぽいバラ付きドレス、平方くんは青スーツって感じの衣装でした。
その後女性陣はお着替えがありましたが(男性陣もあったけどスーツの色が変わったぐらい)、どのタイミングだったかはあまり覚えていません。
2幕になったら着替えてたかなぁ……(駄目)。

さておき、『CHESS』は最初のコンサート版を観ているだけなので、この曲がどこで使われているのだかはさっぱり覚えておりません(駄目)。
でも、フローレンスとフレディのデュエットナンバーですよね?
フローレンス=トウコさん、フレディ=平方くんにしても聖子ちゃんは……という謎。
そういう編成だったからなのか、トウコさんがメインの歌唱であとの2人はコーラスという感じでした。

トウコさんの声は聴こえましたが、コーラス2人はちょっと聴きにくかったかも。
この曲に限らずだったので、音響の問題ですかね。響きすぎというか……。

君の瞳に恋してる~『ジャージー・ボーイズ』
フレディの本役あっきーは、ソロで登場。黒スーツ姿でした。
JOJサンの姿形を知らない私は、一瞬あっきーが彼だと思って勝手に「案外小さいな」とか思ってましたが、すぐに勘違いだと気づきました(本当に駄目)。

数か月後、日本版の本公演でも主演が発表されたあっきーの歌唱は、今思うと先んじて聴ける貴重な機会だったかも。
ステップを踏みつつリズミカルに歌唱。
あっきーの得意そうな音域で、楽しげに歌い上げます。
有名なサビ部分の“♪アイーラビューベイーベッ”のところは、声もよく通って気持ちが良かった。
いやー本公演が楽しみですね。

しかし、ポップなこの曲をオーケストラで聴くのは多少違和感があったような(オイ)。

この曲が終わった後、一旦MCが入りました。

Gold~『GOLD~カミーユとロダン~』
こちらも随分前に観たきりなので曲は全然覚えていませんが、聖子ちゃんの声量や懐の深さが楽しめるたっぷりしたナンバー。
小さな身体から大音量を発する聖子ちゃんはすっかり役に入っていて、ロングトーンも◎。
徐々に盛り上がっていくところも感情の高ぶりが感じられて良いです。

でも、やっぱりちょっとオケに潰され気味なのが気になりますね。
聖子ちゃんに限らずなんですが……(すみません・汗)。

あまり明るい演目ではなかったので、積極的に観たいとは思いませんが、聖子ちゃんのこの歌を聴く為だけでももう一回観たいなと思わせます。

本当の俺じゃない~『ロミオ&ジュリエット』
そして、無駄に壮大なティボルトのナイーブソング(オイ)。
個人的には、平方くんは断然ティボよりベン様の方が良かったと思っているので、どちらかと言うと『どうやって伝えよう』が聴きたかったです(コラ)。

歌唱自体は良かったのですが、どうしても声質が甘すぎて歌だけ聴くとロミオっぽさが否めないのですよねく(´□`;)
平方くんは元々歌下手ではなかったですが、前より上手くなったなぁとか今更思いました。

Anthem~『CHESS The Musical』
そして、お待ちかねのJOJサン登場。恥ずかしながら初見でございます。
歌うのはコルムさんもコンサートで歌っていたあの名曲!( ̄∀ ̄)←コルムコンで聴くまで忘れていたくせに
日本キャスト陣はどうしても声がオケに潰されがちでしたが、JOJサンは圧巻の声量でオケにも全く負けていませんでした。
いやー、これはオーケストラで聴く価値あるわ~。

コルムさんより若い分、全体的にパワーのある歌唱でした。
静かな歌い始まりから、徐々に声量が増していき後半にかけての盛り上がりは鳥肌ものです。
最後の“♪My Heart”も高めの音程で歌っていてロングトーンもお見事。
あんな髭の丸っこいオジチャンなのに凄いわ……(一言余計)。

この後、MCを挟んで次曲に続きます。

蜘蛛女のキス~『蜘蛛女のキス』
本公演を観たのは随分前で、その時は金志賢サンがこの曲を歌っていました(そういえばアフターイベントでカズさんも歌っていたけど)。
宝塚の男役だった方が得意そうな低音域の歌ですよね。
志賢サンの歌は本当に素晴らしかったですが、トウコさんも声を作りつつ雰囲気たっぷりに歌い上げていて◎。
低音の作り方は、ちょっと『サンセット大通り』のノーマっぽさもあったような。
ノーマは蜘蛛ならぬ、“蛇みたいな女”ですけどね( ̄∀ ̄)

Wishing you were somehow here again(墓場にて)~『オペラ座の怪人』
これ、オペラ座初心者の私は全く記憶になかったのですが、クリスティーヌが墓場で歌うナンバーですね(タイトル通りです)。
聴きながら、怪人ってこんなナンバーあったかな……とかずっと考えていましたが、思い出せるワケがない(汗)。
というか、何故この曲だったのだろうか……。

全体的に静かなナンバーですが、後半の歌い上げはクリスティーヌの可憐さは微塵もない怪人的なパワフルさでした(笑)。
終盤のちょっと『エンジェル・オブ・ミュージック』的な要素のある部分の盛り上がりが好きでした。

Over The Rainbow~『オズの魔法使い』/Somewhere~『ウエストサイド物語』
COLLABROサンの2曲続けての歌唱。IL DIVOっぽい5人組ですね( ̄∀ ̄)
それぞれ、黒とか青とかグレーなどのスーツを着ておりました。

初見の方々でしたが、やっぱりハーモニーが素晴らしいですね。
クラシックな曲調だとまた際立ちますね。オケの壮大さにも潰されない見事な歌唱でした。
ソロ部分も割と均等に割り振られていたのが良かったですね。

続いてはWSSから。
あの謎のバレエっぽいシーン(オイ)で使われている曲ですね。
低音(トニーパート?)にかぶさって来る高音(マリアパート?)がドラマチックで素敵でした。

この後に再びMCが入っておりました。
あっきーと聖子ちゃんは実にフリーダムでした。

愛していれば分かり合える~『モーツァルト!』
ここは日替わりでしたかね。私が観た日はこの曲でした。
あっきーと聖子ちゃんのデュエット。フリーダムなカップルで良い組み合わせ!
あっきーがあまりにフリーダムに歌うものだから、オケは合わせにくそう(あっきー自体は合わせる気がない・笑)。
聖子ちゃんは、元からそんなフリーダムな歌唱の人ではないので、ちゃんと歌っていましたが( ̄∀ ̄)
でも、すごく楽しそう。

最後のハモリは力強くて見事!
この組み合わせ、本公演でも観たかったな~。

メモリー~『CATS』
トウコさんのソロ。『CATS』好きそうでしたもんね。
四季版の歌詞でした( ̄□ ̄;)オォ‼
四季は生オケじゃないので、この曲をオーケストラで聴けるのは嬉しいですね。

良い意味であまり悲壮感のない歌唱。低音域には、やっぱりちょっと宝塚の名残りが感じられます。
まだ若そうなので、全然現役娼婦(褒め言葉)ですね。
最後の歌い上げのところは非常に力強くて◎。

『メモリー』自体を久々に聴きましたが、やっぱり名曲ですね。
トウコさんがグリザをやる日は来ないとは思いますが、ちょっと観てみたい。

Bring him home(彼を帰して)~『レ・ミゼラブル』
1幕最後はJOJサン。コルムコンでも聴いたこの曲。

最初はかなりか細い雰囲気で歌い出しますが、徐々に声量増大。
後半の盛り上がりどころは、どこまでいっちゃうの!?というぐらい伸びていき圧巻。
今年観た日本版バルジャンも素晴らしかったけど、やっぱり身体の作りから何から違うのね……と思ってしまいました(すみません)。


2幕

着飾って 輝いて~『キャンディード』
今回のコンサートの中でも、聖子ちゃんのこの曲が聴けたのは本当に嬉しかった。
東宝版『キャンディード』はもう再演もなさそうだし、演目自体もそこまで好きではなかったのですが(オイ)、聖子ちゃんのこの曲は圧巻だったので、また聴きたいな思っていたのですよね。
当時この難ナンバーを歌いこなす聖子ちゃんは実に素晴らしかったのですが、今回はあの時を上回る歌唱になっていて更に度胆を抜かれました。

台詞も入っていて、お芝居付きで見せてくれましたが、歌唱自体もコロコロ変わる曲調を表情豊かに歌い上げていて劇中と遜色ない歌声だったと思います。
どの音域も無理なく出ていて、あの小さな身体のどこからその声が出ているの!?と言いたくなる凄まじさ。
いやー、恐れ入りました……。

この曲を聴くだけでも、料金の価値はあったというもんです。

闇が広がる~『エリザベート』
笑撃……いや、衝撃(オイ)の、あっきートート&平方ルドの組み合わせ(笑)。
あっきーにこれ歌わせていいの!?と客席で正に衝撃を受けていました。
どうせなら、JOJサンに歌って頂いても良かったのでは……( ̄∀ ̄)

あっきーはいつもの独特の節回しで、オケも平方くんも(笑)無視気味に自由に歌います。
お陰でデュエット部分は全然息が合っていなくて、笑えるやら悲しいやらの微妙な気持ちで聴いていました(オイ)。
平方くんみたいな面白くもおかしくもないタイプ(言い方を変えろ)とは一切噛み合わなさそうなトートでした。
そもそも、トートだったかどうかも怪しい気すらしますが……。

懐かしの平方ルドは、本公演よりも落ち着いた大人っぽい歌唱でした。
相手があれでは大変だったであろう……(コラコラ)←愛情

実に面白いデュエットでした。

サンセット大通り/With one look~『サンセット大通り』
続いて、サンセットからジョーのナンバー。本役の平方くんが歌います。

本公演の歌唱は鑑賞済みですが、こちらは大分真面目に歌っておりました
当然ながら本公演の方はもっと役に入って歌っていましたからね( ̄∀ ̄)

かっきーやマリオくんのを聴いた時はあまり思わなかったのですが、平方くんが歌うとこの曲が難しいのだろうなというのがよく判りました。頑張って歌いこなしている感が出てしまっているというか……(すみません)。
声はちょっとオケに潰されてしまってましたかね。
最後のロングトーンでコブシ?を効かせてましたが、付け焼刃っぽくてあまりよろしくなかったです(コラ)。

若干辛めになってしまってすみませんく(´□`;)


続いての『With one look』も本役のノーマ、トウコさんが歌います。
ノーマに相応しい大舞台だったのではないかと(笑)。

こちらは手慣れた歌唱。
低音も高音も無理なく出ていて、さすが。
オーケストラ映えする曲で聴き応えがありました。

Stars(星よ)~『レ・ミゼラブル』
MCを挟んで、COLLABROのスターズ。
スパンコールだか、ラインストーンだかがついていてスーツにお着替えしていたような……最初からだっけ?(聞くな)
しかし、何でこの曲を彼らに……というのは若干謎でしたが(オイ)。

でも、コーラスで聴くこの曲も実に新鮮で良かったです。
サビ部分(かな?)では、5人が四方にパッと広がる振付(という程でもない)が印象に残りました。
ハーモニーも美しくて感動的。ソロ部分は確実にジャベじゃないだろと言いたくなるお上品な歌声の方もおりましたが(笑)。
いやー、フルオーケストラで聴くと更に壮大ですな( ̄∀ ̄)

Bui Doi~『ミス・サイゴン』
そして、COLLABROをコーラスに従えてのJOJサンのブイ・ドイ。
曲のラインナップがコルムコンとかぶりますなぁ。要するに、皆が聴きたい曲という事なんですけどね。

COLLABROの美しいハーモニーも素晴らしいですが、JOJサンの訴えかけるような力強い歌唱が何より素晴らしい。
コルムコンのアールさんは、もっとストレートに迫る力強さでしたが、JOJサンのはもう少し懐の深い朗々とした包容力も感じられる力強さという感じです(自分でも何言ってるかよく判らない)。

アールさんに続き、このジョンにも惜しみなく援助をしたいな思いました(笑)。

僕こそ音楽~『モーツァルト!』
そして、皆様お待ちかね(謎)のあっきーヴォルフ。

歌い出しをフライングしてしまうというハプニングもあって(笑)ちょいとドキッとしましたが、やっぱりあっきーと言えばこれですね。
本公演程元気に歌ってはいませんでしたが、オケを無視して(またか)歌うフリーダムさが正に奔放なヴォルフそのものなんですよね。
最後の“♪僕こそミュージィ~~ッ(↗↗)ク”の高音部分はフェイクを入れたりして、痺れる歌声でした。
あっきーのヴォルフ、もう一回観たいわぁ。DVD……(号泣)

Phantom of the opera~『オペラ座の怪人』
MCを挟んで、JOJファントム&聖子クリスティーヌによるデュエット(´∀`人)キャー
オペラ座初心者なのでよく判りませんが、原曲よりテンポがちょっと速めですかね。
だからなのか、ちょっとポップ?な感じに聴こえました。

聖子ちゃんのクリスティーヌは気が強そうな歌声(笑)で新鮮。
JOJサンはワイルドめな怪人( ̄∀ ̄)
デュエット部分は歌い合いになっていて良かったです。

聖子ちゃんの終盤の高音は凄かった。
さすがにあまりに高いので、最後の方は超音波並に声が細くなっていましたが見事に音域をカバーしとりますな。
無理だろうけど、彼女のクリスティーヌも観てみたい。

そういえば、この時地震が起こるというハプニングがありましたが、舞台上の2人は動じずに歌い続けていてさすがでした。
いや、正直最初はあまりに大音量なのでそれで椅子が揺れていたのかと思った……という勘違いは胸にしまっておきます(はみ出てます)。

Till I hear you sing~『ラブ・ネバー・ダイ』
続いてJOJサンからラブネバのファントムの曲を。
ラブネバの曲は、クリスティーヌのソロぐらいしか覚えていないので、これもどこの曲だか全然覚えておりませんが(オイ)、JOJサンぐらいの迫力の歌唱で聴くと名曲ですね(調子がいい)。

JOJサンがラブネバのファントム……は、ないだろうなぁ(オイ)。

Tomorrow~『アニー』
日本人キャスト全員での歌唱。
『アニー』は未見なので、思えばこの曲をフルコーラスで聴いた事なかったんですよね。
でも、今更ながら何て良曲なの!と密かに感動しておりました(本当に今更)。
歌詞もシンプルで判り易いですし、この日以来、近年の映画版のこの曲の動画を何度も見ております(映画観ろよ)

ラストの4人のハーモニーも◎。
中でもあっきーの声は独特でやっぱり目立ちますね。

Do you hear the people sing(民衆の歌)~『レ・ミゼラブル』
こちらは海外キャスト含めての歌唱。
歌い出しはJOJサン。
ゲストだからそこは納得だし、歌唱も素晴らしいのですが、アンジョだと思うとちょっと笑えてきます(オイ)。
そして次に歌ったあっきーは、やっぱりちょっと独特( ̄∀ ̄)

ラストに相応しい盛り上がる曲でした。


かなり軽めですがこんなところで!
もはや遠い昔の話なので忘却の彼方ですからね……(駄目)。

ライブ自体は楽しかったですが、オケが立派過ぎてキャストの声が負ける事が多々あったので、私は普通のガラコンの方が好きだなと思いました(すみません)。

では、亀の歩みで他レポも何とか終わらせたいと思います。
また、余裕で年を越すペースですな……。

では、お付き合い頂いた方がいましたらどうもでした!

ラーメンとちょうちんと悲恋と~『星影の人-沖田総司・まぼろしの青春-/ファンシー・ガイ!』 by宝塚歌劇団・雪組

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もう本公演の方も始まってますし、相当昔の話になりますが(駄目)。
雪組の博多座公演を遠征して参りました( ̄∀ ̄)


“『星影の人―沖田総司・まぼろしの青春―/ファンシー・ガイ!』
~2015年5月20日(水)公演キャスト【マチネ&ソワレ】”

沖田 総司 /早霧 せいな    幾松    /白峰 ゆり
玉勇    /咲妃 みゆ     明里    /妃華 ゆきの
土方 歳三 /華形 ひかる    染香    /早花 まこ    
近藤 勇  /奏乃 はると    市哉    /笙乃 茅桜
山南 敬助 /彩凪 翔      玉葉    /野々花 ひまり
桂 小五郎 /彩風 咲奈     玉菊    /彩 みちる
井上 源三郎/鳳翔 大      おゆき   /星南 のぞみ
山崎 丞  /蓮城 まこと    お島    /愛 みちる
永倉 新八 /央雅 光希     篠原 幸三郎/鳳華 はるな    
斉藤 一  /真條 まから    並木 祐一郎/水月 牧
原田 佐之助/天月 翼      江波 大介 /諏訪 さき
藤堂 平助 /和城 るな     松本 吉次郎/星加 梨杏
佐藤 忠四郎/煌羽 レオ     豆福    /夢乃花 舞
高木 剛  /真地 佑果     豆千代   /華蓮 エミリ
横井 良玄 /透真 かずき    豆鶴    /羽織 夕夏
早苗    /沙月 愛奈     豆若    /希良々 うみ
喜久    /梨花 ますみ    豆吉    /桜庭 舞
おみよ   /星乃 あんり    花鶴    /水沙 瑠琉
安紀    /此花 いの莉    室 宅之助 /眞ノ宮 るい
加代    /桃花 ひな     伊東 隼之助/ゆめ 真音
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幕末の動乱期。勤皇佐幕両派が相争っていた頃。沖田総司は、新選組一番隊組長の位置にあった。
文久四年の夏。祇園の一角で、激しい斬り合いの音がする。沖田が七、八人の浪士を相手にしていたのだ。帰り路を急ぐ沖田に雨が降りかかる。そこへ傘をさした芸妓玉勇が通りかかる。傘を貸した玉勇は、新選組の沖田という名前を聞いて、何か心に残るものがあった。
壬生の新選組の屯所に、町人姿に身をやつした山崎丞が、桂小五郎の居所を突き止めたと駆けつけてくる。さっそく副長の土方歳三や沖田を先頭に、祇園の小料理屋へと向かう。祇園の街角。虚無僧姿の桂が足に怪我をして逃げてくる。その前に立ち塞がる沖田。二人は、まだ沖田が江戸にいた頃、ある道場で手合わせをしていた。沖田は、怪我を負っている桂に敢えて剣を抜かなかった。桂を見送った沖田は、偶然にも玉勇と再会する。そのまま別れてしまうに忍びぬ二人は、あくる日の午後、会う約束をする……。
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あらすじは、公式からお借りしました。
相変わらず時代物はまとめる自信がない……体力もない(駄目)。


やって来たのは初見参
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博多座

この赤ちょうちんを生で観る日が来るとは!
いやー、出不精なもので一生行く事はないと思っていましたが、意外と簡単に行ってしまいました( ̄∀ ̄)
久々の飛行機だったので、前日緊張と興奮では30分ぐらいしか寝られませんでした。
わざわざ、空港のホテルに泊まったのに……(駄目)。

そこはさておき、劇場自体は音響も良く、ロビーも売店が多くて賑やか、座席も心地良くて非常に良い劇場でした。
博多座って、チケ代が高いイメージがありましたが宝塚なので料金は大体本公演と変わらない値段でした。

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今回の公演のポスター

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飾ってある人形とか色々撮ってみる。

席はマチネが1階P列43番上手側、ソワレが2階H列33番センターでした。

で、肝心の舞台の方は

めちゃくちゃ良かった(ノД`)・゜・。

いや、実際泣く程ではなかったですが、NHKの時代劇みたいで良かったです( ̄∀ ̄)
感動したのはショーですかね。
本公演よりもずっとよくなっている( ̄□ ̄;)
衣装も一部変更で、本当にこれが本公演でなかった事が悔やまれる……。

では、レポへ~。

忘却の彼方なので相当軽めに……(好きな雪組でも記憶がもたない奴)

※ネタバレあり

★『星影の人―沖田総司・まぼろしの青春―』全体の感想★

最初は高座(せり?)から登場した沖田のソロ歌唱でスタート。
セットは豪華ではないですが、場所はカバーしている感じです。
途中に出て来る紅葉のセットなんかは鮮やかで美しかった。

新撰組という事で、お馴染みの青と白の羽織姿の男役陣が観られるので眼福でした( ̄∀ ̄)
あとは、娘役陣は舞妓や芸妓役が多いという事で、それぞれの衣装も華やかでとても可愛かったです。

物語は、幕末の動乱期が舞台。
幕末と言えばの新撰組が物語の中心。その中の沖田総司を主役に、隊士達の恋愛や青春が描かれていきます。
和物の中でも好まれそうな題材ですね( ̄∀ ̄)
今回は三度目の再演で、これまでも全て雪組が公演しています。
水・白羽時代にも公演していて、全ツで私の愛する音月サンも土方歳三を演じていたんですよね(  ̄- ̄)ミタカッタナ…

作は柴田侑宏サンですが、今回の演出は中村暁サン
新撰組モノなので、隊士達の活気のある姿や殺陣なども印象的ですが、しっとりとした恋愛部分も見どころ。
季節感が感じられる演出なのも◎。

ナンバーは、歌謡曲っぽいものが中心ですかね。
最初と最後に歌われる『生きるときめき』が覚えやすい旋律で良かったです。

和物の雪組を堪能できる手堅い演目で、その後のショーの楽しさも含めて満足でした。

お次はキャストさん感想へ↓
軽めに

沖田総司●早霧せいなサン
ここ近年私が観て来たちぎっこは、年上や兄貴分や女役という感じで、沖田のような儚い美少年(謎)みたいな役柄は観た事がなかったのですよね。
敢えて言うなら映像で見た『ニジンスキー』なんかが近いですかね。
でも本来は、こういうナイーブな役も上手い方なのだと思いますし、以前はよく演じていたようなイメージが……(愛と知識が足りなくてすみません)。

沖田は若々しく聡明な少年で、ハキハキとして可愛らしいです。
他隊士より年下役なので、自分より下級生の子達が先輩をやっている訳ですが、ちゃんと年下らしさがあります。
高下駄を履いているのでいつもより少し大きいですね。
歩き方はのしのしでポニーテール(言い方)が振り子のように大きく揺れるので、ちょっとヤンチャなイメージもあります。
しかし、ちぎっこって全く病弱なイメージが本人にはないのに、芝居ではそう見えるのも凄いなと(笑)←相手はプロです

ベルばら全ツからお披露目のルパンまで、ユウミちゃん(咲妃)を引っ張る立場の役が多かったですが、今回は逆。
年上女房(ではないけど)のユウミちゃんと年下でウブなちぎっこという感じ。
でも、これが全く違和感がないので驚き。立場逆転もイケるのか!と感心でした。
年下(何だよね?)ながらも玉勇の前で男っぽさを見せる沖田は少年らしい男らしさがあって◎。
2人のしっとりした関係性も萌えどころ。

あと、何気に注目どころは喀血の芝居ですね。
これが、真に迫っていて◎でした。
もう、血以外も色々出てるんじゃないかというぐらい(何が出るのか)。
『伯爵令嬢』でも殴られて痛がる演技がやたら上手かったので、こだわりがあるんでしょうな。

台詞もちょいちょい面白いところがあって、玉勇に新撰組で一番強いと言われた時に

「一番強いというのは困るなぁ、ぼくは他の人よりちょっとすばしっこいだけです!」(台詞不確か)

と、謙遜に見せかけて自分が強いという事は特に否定はしないという、ナチュラルに自信満々なところとが面白いなと(笑)。
あとは、玉勇と別れた後に刺客たちに狙われた時の

「今夜の私は……強いですよ(キリッ」

の一言とか、ストレートな言い回しで恥ずかし面白かったです(恥ずかし面白いって何?)。

殺陣は、いつものちぎちゃんっぽい大振りな感じでしたかね。
もうちょっとコンパクトで鋭い方が沖田っぽい気がするのですが(すみません)。

歌唱に関してはいつものクオリティ(コラ)。
でも、最初と最後で歌う『生きるときめき』の歌唱は印象的でした。
冒頭は、若々しくキラキラ可愛らしく、ラストは嘆きながらも低く強く。
表情も全然違って、玉勇と出会って沖田は男になったのだなと思いました。
音程はイマイチだけど、歌い分けはできていたという感じでしょうか(オイ)。

若干ツッコミがあるとすれば、玉勇の死で話が終わるところですかね

「え、お前が死ぬんじゃないの!?」

と、驚きました。
いや、完全に沖田の方が死亡フラグビンビンだったろというか、実際に病死しますしね。
何気に意外なラストでした(笑)。


玉勇●咲妃みゆサン
ユウミちゃんは雪組に来てからはどちらかと言うと幼い役柄が多かったですが、今回はちぎちゃんより年上(多分)の芸妓サン。
月組時代に観た『THE MERRY WIDOW』なんかはある程度の年齢の人だろうなという感じでしたけど、雪ではこの手の役は初めてですよね。

前述の通り、これが全く違和感がなくて良かった。
年下男子に包容力を見せる年上女子という感じですな( ̄∀ ̄)
沖田が全方位にモテまくりでしたが、肉食系(?)で男の扱いが上手そうな彼女が頭一つ出たのは納得(笑)。

声の質や低さ、喋りのスピードなんかも、マリーやコリンヌとは全然違って大人の女性。
京言葉や芸妓サンの喋り方はそこまで詳しくは判りませんが、でも上手くこなしていると思いました。
和物にすっかり馴染んでおりますな。

強い女性ではあるけどどこか影があって、年上ながらも沖田をしっかり支える献身的な女房ぶりには胸が熱くなります。
ちぎちゃんが下駄を履いてないと若干身長差が気になりましたが(コラ)、彼に寄り添う姿も印象的でした。

ラスト沖田を庇って斬られるシーンは、倒れながら上手く髪留めを外していてキレイに髪の毛が落ちてました。
この流れは、時代劇観てるな感が(笑)。

私は涙を流すには至りませんでしたが、客席の涙を誘ったのはユウミちゃんのお芝居じゃないかなと思います。
沖田は余命が近いけど明るく笑っている切なさ、玉勇は尽くす女の切なさというか……。
とにかく、ユウミちゃんのお芝居の上手さが堪能できる役柄だったと思います(色々諦めた)。


土方歳三●華形ひかるサン
雪組でみつるサンを観るのってなんだか不思議ですな。
鬼の副長の名の通りの厳しい雰囲気で、出て来るとしっかり場を締めてくれます。
皆に慕われているのも判るわ。
切れ長で涼しげな容姿がカッコよく、大人の色気漂うセクシーな色男。
加代と安紀を従えて、膝枕で寝転がる土方サンのセクシーさたるや、「うひょー!」と立ち上がって叫びたくなる程でした(迷惑)。
自分の命を狙った2人に対する対応も余裕があって素敵。

殺陣はみつるサンが一番キレイでまとまっていました。
それに、一番強そうに見えます。沖田が一番強い筈なのだけども(笑)。

いつもは厳しいけど、沖田には何となく甘めなのがツボでした。


山南敬助●彩凪翔サン&桂小五郎●彩風咲奈サン
翔くん、最初に新撰組がズラーッと並んで出て来るシーンでの殺陣がカッコ良かった。袖を上げる仕草が何とも言えず素敵なんですよね~。
新撰組衣装も似合っていて、きっちりと和風イケメンになっとります。
沖田の兄貴分で、彼に慕われているという設定でとても違和感が(オイ)。
一応、その辺りは何とかなっていたようななっていなかったようなという感じでした。
遊女の明里と出会い、色々と価値観が変わり、新撰組を抜けようと思いますが結局切腹する事になってしまいます。
新撰組の事はほとんど知らなかったんですが、組内ルールが厳しすぎ!……と軽く衝撃を受けていました(駄目)。
そりゃ、ついて行けなくもなるよな……と変に共感してしまいました(笑)。
しかし、山南サンは潔くそれを受け入れます。悲しみに暮れる沖田とは良い対比となる演技でした。
彼の最後のシーンで、切腹に向かう姿を背中の演技で見せていましたが、ここは正直かなりイマイチだったなと思いました(すみません)。
背中でお芝居するのってどう考えても難しいですよね……。
翔くんはもうちょい経験値が必要かも(コラ)。


さっきーな、長州浪士で敵側の役ですね。
沖田より年上でしたが、これがちゃんと年上に見えるのですよね、ビックリ。
体格の良さが手伝っている部分もあると思いますが、ここら辺のお芝居に関しては、翔くんよりさきちゃんの方が上手くこなしている気がします(すみません・汗)。
義理堅い性格で、自分を見逃してくれた沖田にはちゃんと礼を返しているところが男らしいですな。
沖田との殺陣もなかなか迫力があって良いです。

桂のお相手も芸妓サンですが、この辺りの男性のお相手役って芸妓サン率が高いのですか。出会いが少ないからでしょうか。
こう、プロ野球選手の結婚相手が女子アナが多いというのと同じパターンなのかなと思いつつ観ていました(雑念)。

☆その他の方々☆
キング(蓮城)が、ルパンのエロオヤジとは真逆のカッコイイ役柄で良かった。
着流しも似合っていてカッコイイ。密偵みたいな(何か違う)。

あんりちゃんは、沖田を慕う役柄ですが野暮ったい感じが可愛い。沖田モテモテですな。

あゆみちゃん(沙月)は、医者の良玄の娘役ですが、かっちり着物姿で何故?と思ったらお琴を弾くからですね。
いつ好きになったか判らなかったですが、何気に彼女も沖田が好きなんですよね。
やっぱり、怖そうなお兄サンの中でも彼は優しそうに見えるからですかね(どうでもいい考察)。
お歌はそれなりでした(オイ)。

あとは、カリちゃんの新米隊士の初々しさが可愛かったのと、最後のまからくんのカゲソロが非常に良かった。
いや、ちぎちゃん随分歌ウマいなとか思ったら(笑)、いやそうですよね(色々失礼)。

舞妓芸妓の出番が出て来るからか、娘役の子達の出て来るシーンが多くて良かったです。
みんなキャッキャッウフフでカワイイわぁ。


レポは以上で。
本当にもう観てなくても書けるレベルのレポですが(駄目)……。

でも、演目自体は非常に楽しめました!いいですな、和物。

ではお次はショーの感想へ。
本公演とは大分変更点もあり非常に良かったです!
こちらも軽めに……。


★『ファンシー・ガイ!』全体の感想★

第1章 プロローグ~Fancy Zone~
第1場 プロローグ~エクストラ!~、第2場 ダンシング・マシーン
セットは本公演と同様で、ちぎちゃん(早霧)の歴代写真が貼ってある幕があり、センターの三角部分がペロッと捲れてご本人登場です。
周りの男役と衣装の色は相変わらず身体に悪いアメリカのグミみたいな色。
メイン陣が紫ジャケ&蛍光黄色のソフト帽・シャツ・ズボン。他の方々は逆のカラーリング。
しかし!ちぎちゃんは黒ジャケになっていました!(ノД`)・゜・。ヨカッタァアア!!
センターが黒いだけで大分締まって見える……。

第3~4場 スーパー・エクスプレスA~B
そして、後方の幕が開くとユウミちゃん(咲妃)率いる娘役陣が登場。
ユウミちゃんも揃いの黒いジャケットになっていて良かった!
その他の娘役は、男役陣と同じカラーリングの衣装。ここも変わらずですね。
転調して、ソロは大ちゃん(鳳翔)から。
本公演で、だいもん(望海)・ともみん(夢乃)が歌っていたパートは、大ちゃんとみつるサン(華形)が歌っていましたかね。
あとは、本公演でもソロがあった、さっきーな(彩風)&翔くん(彩凪)は引き続き歌っていました。
歌うパートはチェンジしてたかも?

トップ2人のデュエダンの時に周りが「お熱いね~」とばかり帽子で仰ぐ仕草をするシーンが健在で嬉しかったです(笑)。
ここは、密かな笑いどころでした(笑うシーンじゃない)。


第2章 チネチッタ~ローマ~
第5~7場 チネチッタA~C
本公演と同じくカメラマン役の天月翼くんが幕前に登場。
身体に博多名物のにわかせんべいのマークとか、ゆるキャラの博多明太子なんかを身につけてご当地仕様になっていました。
そして、博多弁でご挨拶と客席振り(細かい言い回しは覚えてませんが、「元気にしとーとね?」みたいな感じだったかと)。
で、驚きだったのは、ここでちぎちゃんも登場!
本公演の方を知っていると、サプライズ要素で喜び倍増( ̄∀ ̄)ワーイ
天月くんが「イケメンだなぁ」と言うと、「どこ見て言うとーと?」と自分の顔を指差し自信満々のちぎちゃんでした(笑)。

パンフの表記が大分まとめられていますが、流れは大体本公演と一緒です。
ガールズ達のファンシースパゲティの後、プレスリー達が歌い繋ぐ流れになります。
本公演では、れいこ(月城)・ひとこ(永久輝)がやっていたところは、カリちゃん(煌羽)1人にまとめられていました。

その後の大ちゃん(鳳翔)・キング(蓮城)のプレスリー、翔くん(彩凪)・さっきーな(彩風)のプレスリーは本公演同様でした。
翔プレスリーの横で歌っていたシンガーはヒメ(舞咲)から、あゆみちゃん(沙月)に変更。
あゆみちゃんは、芝居同様にまぁまぁでした(オイ)。
でも、ダンスは本当にキレッキレでカッコイイ。
周りの女性ダンサー陣は、あんりちゃん(星乃)が目立つ場所にいるので目に入りました。
本公演でのあゆみちゃんの立ち位置ですかね。

ラストは、天月くんの「カットー!」と共にコーラスガールが出て来て盛り上がる~という流れで本公演同様でした。
プレスリー達の客席振りで近くに来たのは大ちゃんでした。美しいわぁ。


第3章 キャバレー~ベルリン~
第8場 タンゴA
がっつり変わっていたのはこれ以降ですね。
だいもんサンのソロ歌唱だった部分は、幕前でのみつるサンとカリちゃんのタンゴシーンに差し替え。歌唱もあり。
OSKの桜花サンの退団公演だった『春のおどり』で、高世サンが歌ってた曲ですよね。
有名なタンゴの曲だと思うのですが、タイトルは判らない……(駄目)。

青スーツで踊る2人はとてもカッコ良く、カリちゃんの出番が予想外に多いのも嬉しかった( ̄∀ ̄)


第9場 タンゴB~第10場 チェ・タンゴ
幕が開くとちぎちゃん登場。将校姿でなく、最初からスーツですね。
キャバレーシーン、男同士のお耽美シーン、幻の女シーンはがっつりカット。
曲も違う曲に差し替えになっていました。
そして、嬉しかったのはここで既にユウミちゃんが登場!
ちぎちゃんとアダルティなタンゴを踊ります。
本公演では本当に彼女の出番が少なかったので、この時点で2人のデュエダンが観られる事に感動でした

最初からこれにしてくれよ!!(コラ)

第10場からは転調、みつる・カリも加わって群舞になります。
これは本公演と同じ流れですね。


第4章 メスキータ~マドリッド~
第11場 シナトラ・メドレー
シナトラメドレーの流れ、奏乃サンが司会で登場し、そこからメドレーが始まるのは本公演に同じ。

大ちゃんの『The Coffee Song』からスタート。
お次、本公演では、れいこ・ひとこに囲まれてたキングが、1人で『Goody Goody』を。
一人で“♪グディグディッ”って(笑)←笑うなよ
続いてさっきーなの『FLY ME TO THE MOON』そして、翔くんの『Night And Day』
この辺りの流れも同じですね。


第12場 ソフィシティケイテッド
ここもがっつり違ってました。
とりあえず、ストレンジャー=ちぎちゃんが出て来るところまでは同じ。
魔女が出て来たり、天使が出て来たり、花嫁と引き裂かれたりな謎展開はカット、とても良かった!(オイ)

キセルを持った赤ドレスのユウミちゃんが登場してちぎちゃんとデュエダン。
最後はちぎちゃん1人になってジャケットを使いつつソロダンス。
何だ、全然こっちの方が良いじゃないか……ボソボソ


第13場 エル・クンバンチェロ
本公演は中詰めの概念がない感じでしたが、今回はラテンシーンが中詰め的に挟まっていました。
最初に青金のサンバ衣装に身を包んだみつるサンが登場。
さすが元・花男。似合うわ~( ̄∀ ̄)
他キャスト陣も続々登場。
最後に登場するのは、白サンバ衣装に身を包んだちぎちゃん。
ピンスポのソロ歌唱に移行すると、サイドにいるみつるサンから

「よっ!男前!!」

とコールがかかり、客席も盛り上がります。
確かに、男前だわ~。イケメンよりしっくりくる( ̄∀ ̄)

いやー、ちぎちゃんにクンバンチェロ似合うわ~!
あんなに元の顔はキレイなのに

物凄いしゃくれてました。

え、顔芸?(オイ)
暑苦しいのしのし歩きも良かった。ちぎちゃんこういうラテンのも好きなのじゃないかしら。
客席振りもあって、ドヤ顔感満載で良いです。
件の客席振りはあゆみちゃんが最後まで頑張ってくれてました。

大詰めの盛り上がりが最高で本当に楽しかった。
そして、最後は彩彩コンビとみつるサンのダンスで締めでした。
あ~、このシーンだけでも何度も観たいわぁ(´∀`人)


第5章 オペラ座~ウィーン~
第14場 第3のワルツ~第15場 星は光りぬ~第16場 ボレロ~炎
幕前に紫ドレスと丸い髪飾りのアリアシンガー登場。
本公演だとゆきえちゃん(透水)が歌ってましたかね。
今回はいのりん(此花)が中心で、他2人はひなちゃん(桃花)とありちゃん(愛)でした。

そして、ロビーで大迷惑ダンスシーンは変わらず。
相変わらずの係員注意せいや案件です(どんな?)
ちぎちゃんとユウミちゃんの切なげなデュエダンは良いのですけどね。

ちぎちゃんのシャドウが出て来るところでは、みつるサンも加わっておりました。


第6章 フィナーレ~パリ~
第17場 スーパーデュオ~第18場 ロケット~第19場 アダージョ~第20場 デュエット~第21場 パレード
本公演で、ともみん&だいもんがデュエットしていた『Time To Say Goodbye』は、彩彩コンビでした。
なかなかハモリもキレイでした。

ツアーや持ち小屋以外でのロケットは豪華仕様になるので密かに楽しみだったりするんですが、今回はきゃびこ(早花)やあゆみちゃんも加わって良いものが観られました( ̄∀ ̄)
そして、ありちゃんのムチムチっぷりにやっぱり目がいきます(コラ)。

19場で大階段というか中階段からちぎちゃんが出て来るシーン。
本公演ではともみん&だいもんと踊っていましたが、こちらも彩彩に差し替え。
おおぉ~、何か彩彩ががっつり目立っている!と、変に興奮の自分(笑)、

ちぎちゃんが一旦捌け、選ばれし男役陣とユウミちゃんのダンスのメンバーは、みつる・大ちゃん・翔・さっきーな・キング・カリという面子でした。
カリちゃんカッコエエ!
みつるサンがユウミちゃんをキレイにリフト。ちぎちゃんもリフトもうちょっと上手くいけばなぁ(すいません)。
だいもんサンが歌っていた『愛の賛歌』はさっきーなが担当してました。
思った以上にちゃんと歌えとりました!(コラ)

そして、トップ2人のキャッキャッウフフなデュエダン(どんなだよ)を挟んで、パレードへ。
エトワールはみつるサンでした。


相変わらず内容のない上、情報精度の怪しいレポですが、こんなところで。
いやー、本当に楽しかった!
博多座も良い劇場だったし、本当に遠征して良かったです。

あとは、熊本の方に住んでいる友人と合流して

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ラーメン食ったりして帰宅しました( ̄∀ ̄)
とんこつラーメンうめぇ。

では、こんなところで!
お付き合い頂いた方がいましたらどうもでした!

更年期なら仕方ない~『ブレイン・ストーム』 byミュージカル座

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遥か遠い昔の話ですが……。
サカケン主演の舞台を観に行きました~。
初ミュージカル座です。

“『ブレイン・ストーム』~2015年5月24日(日)公演キャスト【マチネ】”

黒瀬 壌    /坂元 健児   三上 聡史 /SINGO
香山 さゆり  /初風 緑        高城 満  /鈴木 良一 
陽子      /瀬戸 早妃   東海林 雪江/水希 友香
黄色いドレスの女/大塚 加奈子  蒲生 昌子 /吉川 千晶

★その他の皆様(月組)★
高松 舞、梅沢 明恵、鶴野 久美、武隅 史子、東 ゆい
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ハードボイルド作家・黒瀬壌は、かつての栄光も今は昔、スランプに陥り妻の・陽子にも逃げられ、酒浸りの日々を送っていた。
そんな堕落した毎日を変えようと、彼は出版社編集長高城満から紹介された精神科医・香山さゆりの元へ行く。
最初は乱暴だった黒瀬だったが、徐々に自分の過去を振り返り、自身のこれからの人生と向き合っていく……
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やって来たのは、六行会ホール
席はJ列17番上手側。

で、肝心の内容は……

まぁまぁでした

すみませんく(´□`;)
つまらなくはないけど、ちょっと全体的に冴えない出来だなと思いました。
さすがにこれはサカケンの無駄遣いと言わざるを得ない……。

では、レポへ~

かなり軽めに……。

★全体の感想★

セットはかなりシンプル。大道具類等で場所はカバーという感じですかね。

こちらの作品は2011年に公演した作品の再演。
初演は、阿部裕サンがやってたんですよね。
ハードボイルド小説作家似合うなぁ( ̄∀ ̄)

内容は、スランプに陥り、妻にも逃げられ、人生どん底状態のハードボイルド小説作家を主人公に、彼が再び立ち直っていくまでを描いていきます。

六行会ホールは主に学生ミュージカル劇団サンの観劇で足を運ぶ事が多かったので、こういう名前のあるプロの劇団サンの公演が観られるのはを楽しみにしていたのですが……う~ん(すみません)。
話が冴えない。というか、よく意味が分からない。
主人公のキャラ付けもしっかりしているし、その彼が立ち直っていくまで~……という話なので、一本芯は通しやすいと思うのですが、不思議と話がまとまっていないのですよね。
主人公は精神科に通って生活を立て直そうとする(周りが立て直そうする?)けど、結局更年期障害だ何だとか言われていて、それ精神的な事じゃなくて老いじゃねーかと。
更年期のオッサンがイライラを乗り越える話と、自分自身のジレンマや精神的な弱さから抜け出す話とじゃ、大分こちらの受け取り方が違ってきますよね(汗)。
スランプを抜け出す為に絵本を書こうとしてみたり、ラジオのパーソナリティをやってみたりとか、ここら辺の流れも立ち直るのに必要なのかどうかもよく判らず、一貫性のない展開に思えてどうも乗り切れないまま話が終わりました(すみません)。
面白い事をしているであろうところも掛け合いがサムくて、会場から笑いも大して起きず、何だか気まずい空気でした(コラ)。

ミュージカル座サンはキャスト集めも上手いし、良作もたくさんあるのだろうと思いますが、とりあえずこれを再演しようと思った意味は私には判りませんでした。
全体的に楽曲もぼんやりしているというか、私が物覚えが悪い事を差し引いても耳に残るものはなくて、内容含めてこれをミュージカルでやる意味はあるのかな……とか元も子もない事まで考えてしまいました。
そこが、逆に中劇場ミュージカルとしては良かったのかな?とも思いましたが。

ただ、大劇場とは違う手作り感のある中劇場ミュージカルの温かさは感じられたので、それを今回の主演陣で観られるという事に関しては観る価値はあったかなと思います。

キャストは主演陣の実力と歌唱は申し分ないですが、その他の方々の実力不足が目立ちました。
そもそも、ミュージカル座の舞台なのに歌唱が物足りない人も目立って、そこも気になりました。
カンパニーとしてのまとまりもちょっとイマイチ。
メインの人達は基本的に客演サンだと思うので、仕方ないような気もしますが、もうちょっと頑張って欲しかったかなと。

辛い意見が多くて大変申し訳ございませんでしたく(´□`;)
初ミュージカル座で楽しみにしていただけに、物足りずにがっかり感の方が強く残ってしまいました。
好きな方はご容赦下さいませ。


では、お次はキャストさん感想へ↓
こちらも軽めに

黒瀬壌●坂元健児サン
勿論のお目当てです( ̄∀ ̄)
中劇場とはいえ、主役で観られる機会はなかなかないので貴重な演目ですな。

ハードボイルド小説作家役。最初は真っ直ぐで若々しい青年、そして売れて以降はワイルドで無骨で乱暴……という、近年のサカケンには珍しい役柄。
でも、これが予想外になかなか似合っていました。
ちゃんと疲れたオジサンっぽさも出てます(褒め言葉)。
考えてみれば、サカケンって緻密な芝居をする人ではないので、無骨で不器用な役柄って案外合ってるのかもしれませんね。
コミカル部分が封印気味なのも新鮮です。

以前ハードボイルド作家として名を馳せ、モテまくっていた彼も(笑わずにはいられない)今は妻にも逃げられ、精神科医にお世話になる始末。
最初はイライラしまくりで香山先生にも当り散らしていましたが、周りの(余計な)サポートもあって、だんだんと自分を取り戻していきます。
彼がラジオのパーソナリティを務め、リスナーの相談に応えるというコーナーは人気コーナーになり、またそれを通して彼も立ち直るきっかけを得ます。
何となく、黒瀬みたいなズバッと物を言うタイプの人が持て囃されるのは判る気がしますな。

狭い劇場の中で響き渡るサカケンの声は、どう考えてもこの六行会サイズじゃなく、贅沢なんだか勿体ないんだかよく判らない複雑な気持ちでした。
ハードボイルド作家とは思えない清廉な歌声(笑)で聴かせてくれます。

初風サンとの絡みは面白そうな雰囲気があったのですが、そこまで絡みはなくちょっと残念。
妻役の瀬戸サンとは、若干年齢差と実力差が気になりましたが、いつぞやの神田沙也加ちゃんとの絡みよりかは犯罪っぽさはなかったです。
瀬戸サンもそこまで若くない筈なんですが……(オイ)。

もうちょっと脚本や楽曲が良ければ入り込めたのだろうと思いますが、イマイチサカケンの良さは楽しめなかったようが気がします(すみません)。
というか、贔屓目はナシにしてもさすがに勿体ない!
サカケン、仕事選んで……(本当にすみません・汗)。


香山さゆり●初風緑サン
ガイチさんは、セラミュの初演以来ですかねぇ。
彼女のスタイルの素晴らしさも、六行会サイズじゃなかったです(笑)。
他の人も勿論スタイルが良いのですけど、やっぱり次元が違う……さすが元ジェンヌ( ̄∀ ̄)

元男役の方のチャキチャキ感が生きる、有名な精神科医の先生役。
バシッとした物言いと、ピンと伸びた背筋がデキる女っぷりを物語っています。
パンツルックも似合うわ~。

雑誌の取材シーンでポーズを決めるところは男役感満載のカッコ良さで痺れました。
テンポよく決まるポーズに会場からも笑いが( ̄∀ ̄)

サカケンとの絡みを期待しましたが、前述の通りあまりありませんでした。
そもそも、彼女の出番自体も思ったよりなかったし、そこまで本筋にがっつり絡む役でもなかったような……。
サカケン同様に色々と残念でした。


陽子●瀬戸早妃サン&黄色いドレスの女●大塚加奈子サン
瀬戸サン、多分初めて観る方だと思います。黒瀬の妻役。
アラサーなのでそこまで若くはないと思うのですが(すみません)、サカケンと並ぶと犯罪とは言わないまでも若すぎな印象を受けます。
声質やお芝居の雰囲気のせいかな?全体的に下手ではないと思うけど、未熟に感じられるところが年齢差に反映されてしまったのかも。
歌唱は悪くなかったですが不安定な部分もあり、大舞台で聴くには心許ない感じで、逆に彼女はこれぐらいの劇場で頭打ちかな?と思ってしまいましたく(´□`;)スイマセン
美人サンだし、清純で純粋な妻ぶりも良かったのですけどね。
相手がもうちょい若い人だったらそこまで気にならなかったようにも思います。

大塚サン、黄色いドレスの女って劇団四季の『コンタクト』かよって感じなんですが(笑)。
黒瀬を惑わす幻影的な存在で、彼の負の部分に語り掛けてきます。
彼女は、今年観た『天国のシャボン玉ホリデー』でも拝見していますが(ブロードウェイ・ミュージカル・ライブでも観る予定)、宣材写真と大分印象が違うような……(オイ)。
全体的にスレンダーよりも丸っこいフォルムの方ですが、ダンスはお上手でした。
小悪魔的な表情も印象的です。


☆その他の方々☆
鈴木サンは、出版社の編集長。黒瀬をサポートします。
見た目はお髭のいかつい方ですが、滅茶苦茶気の良い人。黒瀬への献身的な愛情(何か違)が素敵。
水希サンは、その妻の雪江役。2人のラブラブの掛け合いが楽しいやら寒いやら(オイ)でした。

SINGOサンは、マネージャー役。マネージャーというか、タップダンサーのHIDEBOHサンみたいな(笑)。
小柄なオシャレ眼鏡さんでした。


レポはこんなところで。
本当に軽くなってしまいましたが……。

つまらなくはなかったのですが、課題ありな脚本だと思います。
あと、キャストのバランスの悪さもちょっと気になりどころでした。
ミュージカル座サンの他の演目は面白いのだろうか……。

辛めな感想になってしまって、好きな方には申し訳ございませんでした!
いずれミュージカル座サンはリベンジを……(追い打ち)。

では、お付き合い頂いた方がいましたらどうもでした!

スカーフェイスは大分善人~『アル・カポネ-スカーフェイスに秘められた真実-』 by宝塚歌劇団・雪組

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相変わらず遥か昔のレポですが……。
雪組のもう片方のグループを観ました。

“『アル・カポネ―スカーフェイスに秘められた真実―』~2015年5月29日(金)公演キャスト【マチネ】”

アル・カポネ         /望海 風斗   ベン・ヘクト           /永久輝 せあ
メアリー・ジョセリン・カフリン/大湖 せしる  ジャック・マクガーン       /真那 春人
エリオット・ネス       /月城 かなと  エドナ           /透水 さらさ
ジョニー・トーリオ、アンドリュー・メロン    /夏美 よう   ジム・コロシモ(ビッグ・ジム)/朝風 れい
ジョージ・モラン(バグズ)  /香綾 しずる  デール・ウィンター        /舞咲 りん
フランキー・イエール、エドワード・オヘア    /久城 あす   アルバート・フランシス・カポネ      /有沙 瞳

★その他の皆様★
千風 カレン、雛月 乙葉、杏野 このみ、悠斗 イリヤ、桜路 薫、花瑛 ちほ、妃桜 ほのり、橘 幸、蒼井 美樹、彩月 つくし、沙羅 アンナ、叶 ゆうり、 彩波 けいと、陽向 春輝、月華 雪乃
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1929年、ニュージャージー州の刑務所。そこにはアメリカ一のギャングスター、アル・カポネが収監されていた。
彼は特別な房で、とある脚本を読んでいる。それは自分をモデルにした新作映画『スカーフェイス』の脚本だった。
カポネは脚本家であるベン・ヘクトを呼び出すと、「よく出来た脚本だが、真実と違う」とヘクト相手に自分の半生を語り始める。それは、とある青年がギャングスターと呼ばれるようになるまでの物語……。
また、スカーフェイスの名の理由となった顔の傷が何故ついたのかが明かされる真実の物語であった。
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やって来たのは、赤坂ACTシアター
ロビーには、だいもんサン(望海)のサイン付の酒樽が( ̄∀ ̄)

席は、2階J列6番。下手側です。

で、肝心の内容は

良かった!

ちょっと、ギャングを美化しすぎてる感もありましたが、宝塚的には良かったのではないかなと。

ではレポへ~。
かなり軽めに……

★全体の感想★

セットは巨大な酒樽が4つ舞台上にあり、それを裏返すと部屋のセットになっていたりして、工夫が凝らされていました。
樽の床部分は酒の名前が印字されています。
似たようなセットの舞台を観た事あるなと思っていたら、『シェルブールの雨傘』ですね。
あれも、円柱状のセットの裏側がセットになっていたりしましたよね(再演は分からないけど)。
どちらの装置も松井るみサンが作っているので似ているのは当然かな。

物語は、実在のギャングアル・カポネが主役。
彼は既に刑務所内で、自身を主役に据えた映画『暗黒街の顔役』(原題:『スカーフェイス』)の脚本を担当したベン・ヘクト(こちらも実在の人物)を呼び出し、真実を知って貰うため、回想形式で現在に至るまでの経緯が語られていく……という展開。

『暗黒街の顔役』は1932年の映画で、ジョン・ウェインの『リオ・ブラボー』や、マリリン・モンローの『紳士は金髪がお好き』なんかで有名なハワード・ホークスの監督作。
後に、ブライアン・デ・パルマ監督×オリヴァー・ストーン脚本の『スカーフェイス』としてリメイクされました。
今回の登場人物の関連作としては、カポネを追う刑事エリオット・ネスを主役に据えた『アンタッチャブル』なんかも有名ですよね。
同じくデ・パルマの作品ですが、こちらもTVドラマのリメイクなんですねぇ。
ベビーカーが階段から落ちていくシーンとかご記憶の方も多いかと。

今回の演出は、原田諒サン
彼の直近の作品は、テル様退団公演の『白夜の誓い』ですが、こちらが個人的にはイマイチだったのでそこまで期待はしてなかったのですよね(すみません)。
でも、良かったです。
主人公が宛書レベルでハマってたことや、群舞のカッコ良さ、キャストの魅力で持っていった感があります。
ただ、マフィアを主役にしている割にはあまりにも善人に描きすぎているところが非常に引っかかる部分でした。
宝塚なのでそこは仕方ないのかもしれませんが、折角マフィアが主役ならもうちょっと悪の魅力で見せても良かったのではないかなと。
“実は善人でした!”って展開だと、本人が回想している物語だから一気に胡散臭くなっちゃうんですよね。
そりゃ、自分に都合の良い事ばかり言うだろうよという感じで、カポネがめちゃくちゃ小物に思えてきます。
いや、カポネが決して大人物ではなかったという部分も描きたかったのかもしれませんが……。
あと、個人的にはマフィアや不良(一気にスケールダウン)は他人には迷惑かけまくりだけど、自分の周囲の人間には優しいってのは、よくある話だと思うので、カポネが夫人に優しくしているシーンは微妙に冷めどころだったりしました。いや、他人にも優しくしてたけど、そこも本人回想だから疑わしいというか……。
どうせなら、ネスの目線で描けば良かったのでは。
でも、前述の通り、そういうツッコミどころをキャストの魅力で大分カバーしていたので、最終的には楽しめました。
ちょこちょこ笑わせどころがあるのも力が抜けて良かったです。

ナンバーはそこまで覚えていませんが、禁酒法の歌は大分ダサかったです(オイ)。

トップ組の『星影の人』のしっとりした物語とは対極とも言える、マフィアの世界という対比も両方観ている人間としては面白く感じました。
層が厚くて安心ですな(どんな立場?)

では、お次はキャストさん感想へ↓
こちらも軽めに

アル・カポネ●望海風斗サン
今回の公演を支えていたのは、やっぱりだいもんサンだなと思います。
カポネを善人に描きすぎているというのは前述の通りですが、彼女に宛書されたのかなと思えば何となく許せるような気もします(笑)。

今回、少し新鮮だなと思ったのは“主演登場!拍手!”の宝塚のいつもの流れがなかった事ですかね。
サラッと登場して拍手するタイミングはあまりなかったような。

冒頭、現在のカポネから話が始まりますが、その後の回想シーンでの若い時分との演じ分けがとても上手かったです。
同一人物とは思えないぐらい声も佇まいも変貌しておりました。
酒場で働き始めたシーンでちょっと面白かったのは、ショーガール?みたいな子に「髪切った」だかなんだか言われて「全然判らない」と言った時の素のテンションっぽい感じがウケました。
カポネに笑わせどころは特にないですが、ここはちょっと笑えました。

カポネが一番ヘクトに知ってもらいたかったのは“顔の傷”の理由(確か)。
史実では、酒場で女の子に「いいケツしてるな」だか言って、彼女のお兄サンに傷をつけられたから~というのが理由になっているのだそう(よく知らない)。
でも、今回の映画では後に妻となるメアリーを庇って傷がついたというのが真実として語られています。
ここも、カポネ自身が語ったと思うと、「絶対嘘だろ、どこのイケメンだよ」とかツッコみたくなるところですが(コラコラ)宝塚及び、だいもんサンだと思うとまぁいいかなと思えてきます(笑)。

後半の、マフィアらしくなったところはカッコ良く、群舞シーンでは元花男らしい男臭いダンスが楽しめて満足でした。
一幕ラストの抗争シーンのカッコ良さは必見ものでした。
そして、彼女といえばやっぱり歌唱が気になりどころでしたが、これも大満足。
ラストの歌は大迫力で、ここに限らずソロ歌唱では一気に世界に引き込んでくれます。お見事。
2幕のネスとのデュエットも対象的な2人の姿と赤と青のライティングも印象的で(または旧レミゼの『ワン・デイ・モア』的で・笑)良かったです。

せしこ(大湖)との組み合わせもアダルティな雰囲気で○。
見た目的にも美しい。身長差や体格差は若干気になりましたが……(すみません)。

彼を追うネスとの組み合わせも注目どころでしたが、ネスの出番が遅いのでもうちょっと観たかったかなという感じでした。
2人並んで話している姿は男っぽくて良かったのですけどね。

途中までがカッコイイだけに逮捕が決まった時の焦った表情が引き立っていて○でした。
悪い奴なんだろうと判っていても、残念な気持ちに思わずなってしまうというか……。

脚本にツッコミどころは多かったですが、だいもんサンを楽しむという部分に関しては大満足な出来でした。
本公演も楽しみですな。


メアリー・ジョセリン・カフリン●大湖せしるサン
話が男臭いので、存在感的にあまりヒロインと言えるような人はいないなと思ったのですが、でも実質のヒロインは妻役のせしこですね。
毎回言ってると思いますが、とにかく美人です(今更)。
ショーガールなダンスシーンは体格も良いのでやっぱり見栄えがしますね。
身のこなしや表情もセクシー。
でも、歌唱力の方は変わらず課題ありですかね(すみません・汗)。
アップテンポな歌はかなり気になりましたが、スローテンポの歌は割りと聴けました。

マフィアの妻となる女性なので、肝が据わっていて包容力も感じさせるこの役は、せしこにはピッタリだったと思います。
実際のメアリーもカポネよりも2歳ほど年上だったらしいので、程よく姉さん女房っぽさもあります。
結婚してからの2人の絡みは愛し合っているのが伝わってきてキュンどころ満載でした。
2人の並びも美しい。
まぁ、前述の通り展開として冷めてしまった部分もあるのですが……(すみません)。

だいもんサンが次期トップだと考えると、ヒロイン枠は次期娘役候補に譲るべきなのかもしれませんが、個人的には彼女のヒロインをもう少し観たいななんて思っています。好きなので(本当に個人的)。


エリオット・ネス●月城かなとサン
『アンタッチャブル』で、ケヴィン・コスナーが演じていた役ですな。
今回演じるれいこちゃんは、コスナーほど渋くはなく、若くて正義感の強いしっかり者という感じでした。

エリオット・ネスとして本格的に登場するのは2幕から。
1幕ではアンサンブル的にちょこちょこ出ていますが、群舞でも大きくてカッコイイから目を引きます。
でも、ネスとしても実は少しだけ登場していて、それは抗争の最中にカポネが助けた若いカップルの2人。
それが後の彼と、恋人のエドナでした。ここで助けられた事と、カポネの人柄を目の当たりにした事が彼への逮捕を躊躇させるきっかけになります。

れいこちゃん自体はネスの人柄を丁寧に演じていて、またカポネとの会話シーンもだいもんサンに見劣る事無く、ほぼ対等にこなしていて感心でした。
落ち着いたお芝居が様になっております。
ただ、ネスの登場が遅いので男同士の友情を噛み砕くにはもう少し時間が欲しいなと思いました。
2人の並びも非常に良かっただけに勿体無い。
前述の通り、赤と青のライティングの中でのデュエットも印象的で、歌ウマ2人の歌唱は非常に満足度が高かったです。

ゆきえちゃん(透水)とは、ルパンに引き続きカップルですね。
今回はれいこちゃんの方がリードしているように見えたので、立場逆転ですな(笑)。

れいこちゃんは良かったけど、もう少しカポネやエドナとの絡みも観たかったし、葛藤シーンももう少し長く尺をとって欲しかったと思います。


ベン・ヘクト●永久輝せあサン
『暗黒街の顔役』の実在の脚本家ですね。
カポネの話の聞き手役として、最初と最後に主に出番があります。
実際、ヘクトはカポネより年上だったようですが、ひとこちゃんは明らかに年下の若手脚本家という感じでした。
一応、今回求められているキャラとしてはそれで良かったのだと思います。
瑞々しいお芝居が○でした。
歌はちょっと不安でしたが、思ったよりも歌えていました(オイ)。

カポネの真実を聞き、ヘクトは脚本を「こうして悪は滅びた」というラストから「世界はお前のもの」というラストに変更します。
実際の映画もそうらしいので、そこを知っているともっと楽しめたのかも。

☆その他の方々☆
まなはるは、カポネの手下役。最初のあどけない少年の演技が若く良かったのですが、徐々にカポネの子分として男らしくなっていくまでのお芝居も非常に良かった。

はっちサン(夏美)は、ギャングのジョニーとネスの上司のアンドリューという対極の二役を演じていました。ギャング役似合うなぁ。

がおりん(香綾)は、ギャング役ですが限りなく小物(笑)。
最低ですが、仲間に陰口叩かれていたりして、なかなか憎めない悪党でした。笑わせどころは大体彼女だったような。

ヒメ(舞咲)は、ショーガール役ですが、こちらもコミカルな役柄で面白い。

ゆきえちゃん(透水)は、ネスの彼女役で、今回はルパンから立場逆転。
それでも違和感なく観られました。ショーガールとしても登場します。

あすくん(久城)は、二役。カポネを裏切るエドワード役の眼鏡男子ぶりが実に素敵でした。フランキーとの演じ分けも◎。

くらっち(有沙)は、カポネの息子役。出番が少なかったのが残念ですが、少年役も可愛らしかった。


フィナーレは、フォッシー風というか『CHICAGO』っぽい感じでしたが、物語の舞台がシカゴだからですかね。

相当軽めなレポになってしまいましたがこんなところで。
相変わらず情報精度は激しく怪しいです(駄目)

だいもんサンの悪役の魅力をもう少し楽しみたかったなという気持ちは残りましたが、良い舞台だったと思います。
スーツ姿の男役陣や、ショーガール姿の娘役のセクシーさも楽しみの1つでした。
本公演も楽しみだな( ̄∀ ̄)

では、今更なレポでしたが、お付き合い頂いた方がいましたらどうもでした!

新時代OSK~『レビュー 春のおどり』 by OSK日本歌劇団・1~2回観劇

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既に三越公演も始まり、新しい東京公演の予定も明らかになり、遥か昔のレポですが……。
高世サンのお披露目公演観て参りました!

“『レビュー 春のおどり』~2015年6月3日(水)公演キャスト【マチネ&ソワレ】”

高世 麻央  牧名 ことり
桐生 麻耶  折原 有佐
真麻 里都

悠浦 あやと、楊 琳、虹架 路万、恋羽 みう、白藤 麗華、愛瀬 光、舞美 りら、遥花 ここ、香月 蓮、和紗 くるみ、城月 れい、華月 奏、翼 和希、麗羅 リコ、実花 もも、千咲 えみ、星南 ゆり、かなめ 樹里、由萌 ななほ、美月 あんじゅ、穂香 めぐみ、栞 さな、桃葉 ひらり、すばる 未来、りつき 杏都、登堂 結斗、天輝 レオ、結菜 ほのり、成瀬 未斗、藍莉 かのん、壱弥 ゆう、朔矢 しゅう

特別専科:朝香 櫻子、緋波 亜希

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やって来たのは、大阪松竹座

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ロビーで高世サンパネルがお出迎え( ̄∀ ̄)

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ロビーの桜飾り。華やか!

席はマチネが3階1列16番、ソワレが1階12列16番でした。

前回は東京公演があったんですが、今回は東京公演がどうやらなさそうという事で、遠征待ったなしという感じでした。
高世サンのお披露目は何としてでも見届けねば!
そして、今回は何といっても元宝塚の演出家である荻田浩一サンが洋レビューを担当するという事で、個人的には話題騒然……いや、きっと他の方々も話題騒然だった筈!(笑)
なかなかエキサイティングな遠征でした( ̄∀ ̄)

で、レポの方は相変わらずのクオリティですが、更に時間も経っているので大分ウロってると思われます。
とはいえ、実はブルーレイも購入済みで、全て書き終えた後、答え合わせ的に映像で補完して何とか完成しました。

カンニングではないです。答え合わせです(言い訳するな)

でも、映像をレポる訳にもいかないので、結果的にやっぱり低クオリティです……(駄目)。

ショー自体は本当に楽しかったので、京都公演に向け多少なりともお役に立てればと……

では、レポへ~


★第1部 道頓堀開削400年 浪花今昔門出賑★

第1景 オープニング
『春のおどり』恒例の“♪春のおどりは~~よいやさぁ~~”のコールと共にチョンパでスタート。
このコールは、確か城月れいちゃんだったと思います。
去年もそうでしたかね。
前奏は前回はちょっとレミゼの『一日の終わりに』みたいだなと思いましたが、今回はもっと和楽器の効いた感じでした。

照明が付くと、桜満開・春爛漫のセットと鮮やか着物姿のキャスト陣。
いやー、気分が華やぐわぁ。

注目は勿論、今回トップお披露目の高世麻央サン
彼女に合った紫の着物と赤い羽織?でセンターに。若様だわ……。
そして両サイドを固めるのは水色の着物の2番手桐生麻耶サン、3番手の真麻里都くん
高世サンのお披露目もおめでたいですが、里都くんの3番手の着物姿にもめちゃくちゃ胸が熱くなりました。
お披露目はトップだけじゃないのね、このトップ3の並びなのね!と思い、OSK歴が長い訳でもないのに、やたらと感慨深い気持ちになってしまいました(笑)。

トップ娘役の牧名ことりサン(退団が決まってしまいましたが・涙)と、2番手娘役(多分)の折原有佐サンがピンクの着物、他の皆様はオレンジ色というカラーリングでした。

あと大きなセットに関しては、京都なんかでよく見かける神泉苑の法成橋とか、賀茂御祖神社の輪橋みたいな、赤い手すりで弓なりになっている橋が目を引きます。
ああいう橋って何て言えばいいんだろう……(無知ですみません)。
この橋は、盆でくるくる回り、そこをキャスト陣が踊りながらズラズラと渡ったりします。
横から見るとそうでもないんですが、正面から見ると結構傾斜がきつくて歩くのは大変そう。
ソワレでは下級生の娘が転んでヅラが取れてしまって一旦捌ける~なんてアクシデントもありました(汗)。

テーマソングは、前回桜花サンの退団公演だった『春のおどり』よりもテンポ遅めでミディアムテンポぐらいですかね。
春らしい華やかでキラキラした音が印象的でした。

高世サンの花道ソロ舞踊は優雅で美しかったし、この人がトップになったのね~という実感がひしひし沸いてきました(涙)。
そこから、高世サンが赤い橋の上に移動し、前述の通りそれを挟むようにズラズラ他キャストが列を成して踊り歩いて行きます。壮観でした。

オープニングあたりは、うっとりしていたらもはや時間が過ぎてしまったという感じであまり記憶が……(それ以前に時間が経過しているので記憶が曖昧)←駄目

最後は牧名サンと折原サン達娘役中心の群舞になり、花道から退場でした。


第2景 浪花道頓堀
道頓堀開削400周年ということで、茶色い着物に身を包んだ緋波亜紀サンが扮する、安井道頓が花道から登場。
道頓堀の成り立ちをお話してくれます。
後方には、道頓堀の写真がついた幕が。

緋波サンの語りはお上手なんですが、2階席で観た時はちょっと長く感じました。
私が道頓堀のことを良く知らないからそう思っただけだと思いますが(有力)。
1階席で聞いた時は、台詞が耳に入ってきやすかったので集中して聞けました。

この回では、色んな劇場なんかの事を話していたと思います。
それを受けて次の“殺陣”のお芝居に続きます。


第3景 THE 殺陣
『THE 殺陣』ってタイトルが既に

ザ・ダイソーみたいでダサい!

とか思っていたのですが(オイ)、何となく観ていくと意味が判ります。

男役トップ3が三度笠を持ちせりから登場。
高世サンは白着物と紫の袴、他2人は水色着物と深緑の袴でした。
笠や剣を使いつつ一通り舞った後、悠浦あやとくん、楊琳くんを筆頭に敵が現れ、殺陣芝居が始まります。
最初は普通の殺陣。大勢の敵に桐生サンも里都くんも追い詰められ、やがて残された高世サンに一斉に敵の刃が……!
というところで、何故か時代劇に似つかわしくない黒いソフト帽のような帽子が登場。
里都くんがそれを拾い上げひと踊りをして捌け、続いて桐生サンも。
高世サンに帽子が回った~と思うと、何故か着物からマイコー風の衣装に変身!
桐生サンと里都くんは『スリラー』の時のマイコー風衣装で再登場。
レーザーっぽい映像が映し出される中、最初に演じた殺陣をスタイリッシュにリプライズ。
これは、なかなか考えたなと感心なような、面食らったような(笑)。
敵達が一列に並んで『Choo Choo Train』のあの振付をやっていたのにも、ちょい笑ってしまった( ̄∀ ̄)

高世サンの殺陣は舞踊的。刀捌きが素早くて見事。
刀をくるくる回す動きでは速すぎて残像しか見えない!(大袈裟でなく)
桐生サンは正統派で力強い殺陣で、里都くん少し新感線なんかを彷彿とさせるスタイリッシュさ。
特に刀を回しながら踊っている時の足捌きが本当に見事で惚れ惚れしました。
しかもまたそれをクールな顔でこなすんですよねぇ。カッコイイわ~。

最後まで見て、THEの部分は終盤の現代風なところにかかっていたのねと気付きました。


第4景 川祭り
お次はお祭りシーン。

花道から赤と黄色のぐるぐる模様がついた傘を持った黄色い浴衣の娘役陣が登場。
幕が開くと他のピンクの着物を来た牧名サンと折原サン中心に娘役キャストが。
後方には先程の赤い橋が両サイドに、センターには屋台船を模したようなパネルのセット。

高世サンは赤、桐生サンは青い着物で登場。
手ぬぐいを器用に使いつつ、高世&牧名、桐生&折原という組み合わせで踊ります。
メインの4人は花道にも出て来てくれます。
娘役陣は、袖の扱いも美しくて◎。

転調してアップテンポになると娘役中心の群舞。
そして、手ぬぐいをねじり鉢巻のように頭に巻いた若手男役陣の踊り。
水色と黄色の着物が清々しいです。
里都くん筆頭の若手陣の力強くて速い踊りが素晴らしい!
あやとくんはやっぱり笑顔がかわいいですね(笑)。
娘役陣も途中から参加して、踊り合いのようになります。

その後、獅子舞を使った舞。
操るのは高世サンと桐生サンかな。女性が踊っているとは思えない男っぽい踊りでカッコイイ。
獅子舞を外した世サンは非常に判りやすくドヤなキメ顔で素敵でした。
その後のぶわーっという優しい笑顔も堪りません。
全編に渡ってここまでドヤなお顔はここだけだったと思うので、個人的には密かな見所だったりします。

最後は「お手を拝借!打ちましょう~ヨイヨイ!」と大阪締めで締めます。
私は三本締めしか馴染みがなかったのですが、大阪には独特の手締めがあるのですね。
勉強になりました( ̄∀ ̄)


第5景 浪花道頓堀
「やっぱり祭りはええですなぁ~」と、再び道頓サン登場。
ここでお茶屋遊びの説明をしてくれます。
宗右衛門町が何とか言っていたような(曖昧ですみません)。
ウチの祖父がよくカラオケで平和勝次とダークホース の『宗右衛門町ブルース』を歌っていたのですが、お茶屋遊びが盛んな町だったんですね。というか、関西の町だったのか……と、思わぬところで繋がりました(無知ですみません)。

そして、後のへらへら踊りに続きます。


第6景 南地大和屋へらへら踊り
一幕娘役陣の最大の見せ場。
セットも畳張りと襖のお茶屋セットに様変わりです。

“へらへら踊り”とは、初めて聞く単語でしたが、宗右衛門町のお茶屋サン、大和屋に伝わる踊りだそうで、関東大震災で活気のなくなった経済界に明るさを取り戻そうと始まった踊りだそうです。
座席の余興で芸妓サンが踊っていたとか。
お茶屋遊びなんて縁がなさそうなので、こういうところで芸妓サンの踊っていたものが観られるとは良い経験になりました。

後方の襖から、娘役陣が登場し、正座で三つ指でご挨拶。
道頓サンの拍子木の後、三味線や和楽器の音の中、へらへら踊りがスタート。
もっと日舞っぽい踊りなのかな?と思いきや、コミカルで茶目っ気満載の踊りでした。
品と色気のある、女性版どじょうすくいというか(どんなだよ)←コミカルな踊りという意味で……
お尻を振る振り付けも可愛らしく、それぞれの表情もコミカルで誰を観ようか迷いますな( ̄∀ ̄)
個人的に見所は和紗くるみちゃん。後姿がキレイなんですよ。首が色っぽい!
千咲えみちゃんの愛嬌のある表情も好きだな。
途中片袖を脱ぎ、大和屋手ぬぐいを頭に巻く流れがあるのですが、牧名サンは巻く姿も非常に美しかった。さすが!

最後の見せ場の三点倒立?は2回とも皆手こずっていて、上手く揃っていませんでした。
OSKを持ってしても手こずるとは(別に三点倒立のプロ集団ではない)、難易度が高かったのでしょうな……。
揃って倒立できてた日はあるのか、ちょっと気になりどころでした。

とはいえ、娘役陣の可愛らしさとコケティッシュさを楽しめる踊りで楽しめました。
へらへったらへらへらへ~♪の歌も耳に残ります。
このお茶屋に行きたい!接待されたい!(無理)


第7景 蝶
一転、しっとりとした高世&恋羽みうちゃんの幕前デュエダン。
黄色い着物のなたねの精の群舞からスタート。
みうちゃんは薄桃色の着物で上手から出てきます。高世サンは薄い水色の着物で、歌舞伎では人間じゃない役が出て来る事でお馴染みの(笑)花道のせり(スッポン)から登場。
なたね達が2人を遮るような振り付けをしていたりしたので、織姫と彦星だろうと思って観ていましたが、どうやら蝶々のカップル?だった様子。
よく観ると後方の幕も蝶々柄なんですよね(気付くの遅い)。
2人の優雅なダンスは息も合っていてとても美しい。柔らかいピアノの旋律もドラマチックで良い感じ。
高世サンは祭りシーンのドヤなお顔はどこへやらの柔和な表情で若々しい。
みうちゃんともちゃんと対等に見えます。

終盤に、脱皮(謎)して白い蝶に変化。2人の羽ばたくような振付が印象的。
モロに蝶っぽい模様が描かれているのですが、本当に虫っぽくて結構気持ち悪かったです(オイ)。
ソワレは脱皮が上手くいかず、みうちゃんの片袖が出ないというアクシデントもありました(汗)。
でも、みうちゃんはイナバウワー的な振り付けもこなしていて、背中柔らかいなと感心しとりました(そこ?)。


第8景 エピローグ
大阪歌謡曲メドレー。
私はあまり馴染みがない曲だったので、ネットから拾った情報を元に書きますが……(駄目)。

娘役とトップ男役2人が背を向けて板付きで待機。途中から他の娘役達が加わります。
『道頓堀行進曲』の前奏から始まり、最初は『大阪ラプソディー』を城月れいちゃんから。
踊るお相手はあやとくん。
舞美りらちゃん(お相手は楊くん)→折原有佐サン(お相手は里都くん)と歌い繋いでいきます。
そして、『浪花小唄』牧名サンが。
やっぱり、牧名サンの歌の安定感は抜群。
『OSAKA RAINY BLUE~蛸焼き橋~』桐生サンが。
桐生サン、歌謡曲似合うな~(笑)。
あ、関ジャニのじゃないですよ!(それは、『大阪レイニーブルース』)。
後ろでは他キャスト陣が踊り、橋も盆でくるくる回っておりました。

真打、高世サンが橋から登場し、『道頓堀行進曲』を歌います。
最後は皆での合唱になり、メドレーは締め。
その後に

「道頓堀開削400年おめでとうございます!」

のコールがあってから、テーマ曲の流れとなります。

テーマ曲のソロは上手側あやとくんから。
あやとくん、やっぱり澄んだ良いお声をしとります。
その後、両サイドで白藤麗華ちゃん&恋羽みうちゃんのデュエットと続きます。
男役はあまりソロがなくて、ちょっと寂しいですね。娘役の方は結構歌ってたんですけどね(^^ゞ
終盤は客席降りで通路に降りて来てくれました(´∀`人)


★トップ披露ご挨拶★

和レビューの後、休憩を挟んでお披露目の口上がありました。
皆様紋付き袴でピシッと舞台上に並んでおりましたが、口上自体は舞台挨拶のようにフランクに進んで行きます。
団員達が、それぞれ高世サンの印象などを述べるのですが、色々と面白かったので怪しい記憶ながら概要を簡単にレポらせて頂こうかと思います。

マチネ
桐生⇒バレエのレッスンの時にバレエシューズを忘れ、高世サンが貸してくれたけど、あまりにサイズが違い過ぎて爪先を丸めながら頑張って履いた。

牧名⇒高世サンはお寿司に例えると中トロ。程良く脂が乗っていて後を引く。自分達は醤油となり、わさびとなり、ガリとなって高世サンを支える。

折原⇒高世サンの誕生日に生まれた人が、どんな人なのか調べた。頭の回転が速い人が多いらしく、全くその通りだなと思った。

真麻⇒高世サンは花に例えると金木犀。良い匂いがしたなと思ったら高世サンがいる。

悠浦⇒高世サンの失敗エピソード。稽古場に来る途中に転んでしまい、近くにいた人が心配より先に「劇団の方ですか?」と聞いてきたので、「ハイ!OSK日本歌劇団です!」即答した。

⇒高世サンの体型について。高世サンは見ての通り華奢で激細なんですけど、意外と肩幅あって広い背中です!


この中では楊くんの“激細”発言が笑えました( ̄∀ ̄)
桐生サンとあやとくんの出してきたエピソードも面白かった。


ソワレ
桐生⇒初めてあやめ池で高世サンを観てファンに。ラインダンスでフラフープみたいなのがあって、曲も今でも覚えてる。
桐:「チャチャチャーッ♪」
高:「ヤッ!」←合いの手とポーズ
2人とも息ピッタリ( ̄∀ ̄)
桐生サンは高世サンの同じ写真を10枚も買ったとか。

牧名⇒高世サンをフルーツに例えるとバナナ。細くて白い。昔、高世サンにバナナを貰って、それから苦手なバナナが好きになったけど、高世サンに貰ったバナナしか受け付けない身体になった。どうしてくれましょう。

折原⇒高世サンの誕生花を調べた。野ばら、ラナンキュラス、アスパラガス。無意識の美しさとか、名誉とか、良い花言葉があるとか。

真麻⇒舞台で高世サンに料理を出す役をやり、何でも出していいと言われたのでビスケットを出した。驚きながらも食べてくれた。後に謝罪に行くと「口ん中モソモソになるやん!」と(笑)。

悠浦⇒学校時代に高世サンが稽古場に来る事になり大掃除。アドバイスを貰ったが緊張しすぎで全く覚えてない。

⇒高世サンを食べ物に例えると白米。白くて食卓になくてはならない存在。高世サンも白くてOSKになくてはならない存在。

やっぱり楊くんが若干ズレてる気がする(笑)。
高世サンと櫻子サンは変な流れ(オイ)を正すように、きっちりした挨拶をしていました。

いやー楽しかったです。
男役の子達は特に普段とのギャップが可愛らしくてキュンキュンしとりました(キモ)


★第2部 Stormy Weather★

続いて洋レビュー

第1景 プロローグA レイニーデイ“雨の降る街”
華やかな桜のセットから一転、大きな木のセットが。
賑やかで爽やかな春の世界観から、一気に静かで薄暗い雨の世界に突入。
そんな中、白いドレスで青い傘を持った娘役達が花道から登場。
上手側から傘を持った、専科の朝香櫻子サンも。
金髪姿が美しい。
和レビューには出てなかったので、待ちに待った登場でした。

そして、トレンチコートを纏った高世サンがせりから出てきます。
春も素敵ですが、雨の中でも絵になる男(笑)です。
その高世サンを囲む三人娘のダンスもキレッキレでカッコイイ!
娘役のダンスの力強さもOSKの魅力ですな。

高世サンは途中で黒燕尾にお着替え。
ソロ歌唱とダンスの途中、極楽鳥役のあやとくんが出てきます。
頭とお尻に色とりどりの羽根がついた、黒っぽいダルマ衣装。
あやとくんの娘姿といえば私の中では、去年の『春のおどり』のキンノスケですが、これはまたスケールが違うというか、めっちゃスタイル良い!(今更)
物凄く個人的な感覚ですが、あやとくんの使い方にちょっと音月サンの面影を感じました。
荻田サンは音月サンの事を結構気に入っていたみたいで、番手と関係なく別枠っぽい使い方をしてましたが、何となくそんな感じ(どんなだよ)。
音月サンもあやとくんも中性的な男役サンというところが共通項なんですよね。
あやとくんは、オギーワールドと相性いいんじゃないかなとかぼんやり考えながら、ダルマ姿を眺めてました。


第2景 プロローグB ハリケーン“カリブ”
そして、静かなシーンから一転、虎柄衣装の群舞。
キャスト陣が後方から踊りながら前ッ面へ距離を詰めてきます。
この迫力、一階席だと堪らないのですよね。隊列を観るなら断然2階なんですけども。

やや薄暗い照明の中でのダンスなんですが、ここの熱気がまた素晴らしいのですよ。
ワイルドで激しいダンスで男役は勿論、娘役達も男前ぶりも必見。
特に、牧名サンの男前ぶりは他の追随を許しません、カッコイイ!
これは前方席で観る価値ありました。

そして、ギラギラ衣装に身を包んだ雷神=高世サンが花道のせり=スッポンから登場。
緊張感のある群舞が始まります。

途中、牧名サンのソロが始まると、再び極楽鳥のあやとくんが登場。高世サンがせり上がりの高い場所で踊ります。
ここの儀式みたいなスローな振り付けが結構新鮮で面白かったです。
桜花サンではちょっと想像がつきませんが、高世サンならこの振り付けもありだなと思いました。
因みに、あやとくんの極楽鳥は更に後方のせり上がりの所におります。
周囲のキャスト陣も雨乞いをしている感じの振付ですね。

高世サンとあやとくんのちょっとしたデュエダンがあり、再びテンポアップしてひと踊りしてから高世サンが退場します。


第3景 スコール“ニューオリンズ”
再び牧名サンのソロ。
それに合わせて(多分)里都くんがソロダンスを披露。
またこのダンスがドラマチック。もっと大きな会場(即ち演舞場)で躍らせてあげたい……!(パトロン?)
ダンスと関係ないですが、里都くんちょっとメイクが上手くなりましたかね?
前回までよりもカッコ良く見えたのですよ。
私の目に彼女が輝いて見えただけという説もありますが(濃厚)。

途中紫ドレスの櫻子サンが意味ありげに登場して、里都くんと微妙にシンクロしたダンスを踊ります。

そして、舞台はニューオーリンズへ。酒場のセットが出てきます。
最初にスーツ姿の楊くんが登場し、水兵姿の虹架くんなど続々と酒場に人が集まってくると、黒いドレスの娘役とスーツ姿の男役陣の群舞がが始まります。
スーツ姿の男役陣とセクシーな娘役陣は眼福ですね。
折原サンの役は高世サンが好きらしく気にしております。
一方のあやとくんは、みうちゃんにちょっかい。
櫻子サンは賑わいに参加する事無く、意味ありげに存在しています。

そして、運命的な出会いで?恋に落ちる高世サンとみうちゃん。
2人が酒場を出ると、赤いドレスの牧名サンが妖艶に歌い上げます。
それを観て、悲しみの表情の折原サンが踊る嘆きの舞(謎)がドラマチック。
櫻子サンはロミジュリの愛と死のダンサーのように別枠で踊っております。

恋する高世サン&みうちゃんのお2人はデュエダン。
しかし、やがてあやとくんとみうちゃんを奪い合う争いに発展。あやとくんは死亡、それを見てキレる里都くんの演技が印象的でした。
ソロ歌唱は桐生サンにバトンタッチ。

高世サンはみうちゃんから引き離され、あやとくんの仲間の男2人に捕らえられ今にも殺される~というところで、牧名・桐生・楊の3人(多分)が歌って終了でした。


第4景 タイフーン“上海”A~B
前シーンからの流れで水兵姿の虹架路万サンのソロからスタート。
最初は幕前シーンだったかな?
上手から航海士役のあやとくん、花道から同じく航海士役の桐生サンが登場。
チャイナドレスの女達が桐生サンやあやとくんを誘惑しダンスになります。

そして、中国っぽいセットが登場し、桐生・真麻・楊と赤いドレスの白藤・舞美・麗羅のタンゴダンス。
セットとアンバランスで面白かったですが、娘役が持っている扇は大きくて辛うじてチャイナっぽかったです(笑)。

後方からせりで楊貴妃姿の高世サンが登場。
華やかなパステルカラーの衣装と髪飾りが美しい!高世サンも美しい!(当然)
すみれ色ドレスで赤いハエ叩きみたいな扇(名称が判らない)を持った娘役達も参加して更に華やかに。
あやとくんのソロに乗り、皆が優雅に踊ります。長い袖捌きも素敵です。

何故か楊貴妃がモンキーダンス(何か違)みたいなダンスを踊り出し転調すると、今度はジャズの世界へ。
白スーツの男役達、ピンクドレスの娘役達も登場。宝塚的に言うと中詰めっぽい流れですね。

歌は桐生サンからスタート。花道で歌います。お次は里都くんも加わってデュエット。
里都くんの歌が上手くなっていて驚きました。
歌詞が若干聴き取りにくかったので、そこは課題ありかなと思いましたが(すみません)。
お次は、華月奏くんだったかな。
そして、今度は里都くんが娘役を引き連れてソロ歌唱。上手側ではあやとくんと楊くんが踊っていたかと。

一旦いなくなった高世サンがギラギラの衣装に着替えて再登場。ソロ歌唱から軽く牧名サンとのデュエダンがあります。
牧名サンは冒頭の男前ダンスから一転、キラキラのニコニコで非常に可愛かった。
桐生サンとのデュエットもちょっとありました。

そして照明が暗くなり、今度は白いドレスの櫻子サンとのデュエダン。
息も合っていてロマンチックで素敵です。


第5景 モンスーン“異郷”
旅の最後は南国。怪しい中国の占い師っぽいっぽい桐生サンが幕前に登場(笑)。
幕が上がると、娘役陣が続々と登場し、牧名サンのソロがスタート。
今回は牧名サンの歌が多くて嬉しいな~。
娘役陣は青緑の民族っぽいドレスで、男役陣はオレンジ色でマッサージ屋の兄ちゃんみたいでした( ̄∀ ̄)
民家のセットの雰囲気含めてバリ島っぽいイメージでしょうか。
途中から青い衣装の高世サンが上手から登場し、入れ替わり立ち代りの群舞になります。
基本的にセンターは高世サンで、スリリングなダンスが繰り広げられます。

群舞の素晴らしさは言うまでもないですが、牧名サンの表情が良いのですよね。
不穏な雰囲気で、一呼吸一呼吸表情が移ろいでいって、ダンス中でも見事な芝居心だなと思います。
彼女を観ているだけでもとてもドラマチックです。
東京に来ないまま辞めてしまうなんて(号泣)。

そして、再び冒頭の衣装の傘を持った櫻子サンが登場し、高世サンのソロ歌唱が始まり、やがて牧名サンとのデュエットになり、他キャストもコーラスに加わります、

嵐が来て、過ぎ去って、再び穏やかな日々が戻って来たって感じですかね。
ここの静かな締めからフィナーレの流れがめちゃくちゃ宝塚っぽいなと思いながら観てました(笑)。

熱帯気候って、荻田サンの持っているこうベタッとした湿っぽい部分とフィットしますね(とても褒めてます)。


第6景 トルネード“フィナーレ”A
ここからはフィナーレの流れですね。
皆の合唱の後、幕前のダンスシーンに以降。主要娘役陣の歌唱の後、里都くん中心に若手男役陣のダンスシーンと繋がります。
この辺りも、色んな人の歌声が聴けますね( ̄∀ ̄)

そして、青い衣装のロケット。
今回は愛瀬光くんが、ロケットボーイとしてセンターに。ソロ歌唱もなかなかでした。
いつも通りに、速くて見事なロケット。これだけでも料金の価値がありますな……。


第7景 ストーム“フィナーレ”B
中階段(笑)に、飾り燕尾の高世サンが登場してソロダンス。
途中から桐生サンが加わり。ザ・男役なデュエダン。
更に若手御三家(真麻・楊・悠浦)が階段に登場し、男役陣のダンスになります。

そして、娘役陣が登場、高世サン⇒楊⇒あやと⇒桐生⇒里都と歌い繋ぎます。
他キャストがいなくなると牧名サンと高世サンが階段上でデュエダン。
再び他キャスト陣も登場し、櫻子サンとも軽くデュエダン。両手に花ですな。

ここで耳慣れない声での歌が聴こえるな~と思ったら、翼和希くんでした。びっくり!
以前、あやとくん主演のオ・セイリュウのショーの時に2人いる男役のうち、片方の歌は安定しているなと思った記憶がありますが、あれが多分翼くんだったのですよね。
でも、まさかこんなにお上手とは思いませんでした。彼女にソロを与えたのはすごい!
荻田サンが与えたのだとしたら感謝です(どんな立場だよ)。


第8景 パレード“フィナーレ”C
そしてパレードは櫻子サンから。
そこから続々と出てきます。歌は最初に折原サン⇒白藤サン⇒虹架・愛瀬・華月⇒若手御三家⇒桐生サン⇒高世サンの順番だったかな。
牧名サンは歌ってませんでした。何故……
まぁ、劇中ではめちゃくちゃ歌ってましたから満足ですが。

高世サンは雉羽のついた大きな羽根を背負って登場。
彼女がトップになったのね~と改めて実感。

最後は勿論、桜パラソルの『桜咲く国』で締め!


大分ウロってますがこんなところで……。
今までのOSKレポの中でもダントツで低クオリティになってしまいました(汗)。
もう、3ヶ月以上も前の話ですしね……(遠い目)。
そうこうしているうちに、牧名サンの退団が決まってしまうという、めちゃくちゃショックな出来事があったりして、楽しかったけどモニョっとした気持ちです。
せめて、東京に来てから辞めてほしかった!牧名サン東京出身なのに!とか、恨み節が尽きないところですが、ご本人が決めた事ですので、東京の地から念を飛ばさせて頂きます(何か怖)。
彼女の退団公演になる京都も行けたらなぁと思っておりますが……。

でも、それはさておき、ショー自体はとても楽しかったです。
宝塚時代の荻田サンのショーは生で観た事はありませんが、宝塚ファンの方の中では評判の良い彼のショーを歌劇団の枠組みで観られたのはとても貴重でした。
またいつもと一味違うOSKが楽しめました!
そして、クールな天才肌・里都くん(主観)にどハマリして帰宅しました(´∀`人)ステキー
そういえば、ソワレには前トップの桜花昇ぼるサンも来ていました。
めちゃくちゃスタイル良かった……。

今回は、京都でも同演目をやるという事で、是非レビュー好きの方は足を運んで頂きたいです。
オギーショーの為に観に行って、OSKにハマって帰って来れば言う事なしでございます( ̄∀ ̄)←回し者

来年は是非、演舞場で高世サンのトップ就任をお祝いしたいものです。
博品館も楽しみですけど、三越より狭いですしねぇ……松竹サンお願いします!
という願いを最後に、レポを終わりたいと思います。

もしお付き合い頂いた方がいましたら、どうもでした!

愛と怒りの輪舞~2015年『エリザベート』1~4回目観劇・前半戦

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相変わらず時間経ちまくりですが……。
東宝版のエリザを観て参りました( ̄∀ ̄)

4回観たので、各日付のキャストを↓

“『エリザベート』~2015年6月12日(金)プレビュー公演キャスト【マチネ】”

エリザベート    /蘭乃 はな   エルマー         /角川 裕明
トート       /城田 優    シュテファン       /広瀬 友祐
フランツ・ヨーゼフ /佐藤 隆紀   ジュラ          /安部 康律
ルドルフ      /京本 大我   リヒテンシュタイン伯爵夫人/秋園 美緒
ルドヴィカ、マダム・ヴォルフ/未来 優希   シュヴァルェンベルク侯爵 /朝隈 濯朗
ゾフィー      /剣 幸     ラウシャー大司教     /安部 誠司
ルイジ・ルキーニ  /尾上 松也   グリュンネ伯爵      /石川 剛
マックス公爵    /大谷 美智浩  ヴィンディッシュ     /真瀬 はるか
少年ルドルフ    /大内 天

★その他の方々★
奥山 寛、上垣内 平、川口 大地、後藤 晋彦、白山 博基、高橋 卓士、田中 秀哉、福永 悠二、横沢 健司、石原 絵理、折井 理子、可知 寛子、七瀬 りりこ、原 宏美、福田 えり、真記子、松田 未莉亜、百千 糸、安岡 千夏、山田 裕美子

トートダンサー/乾 直樹、五十嵐 耕司、岡崎 大樹、小南 竜平、鈴木 明倫、田極 翼、楢木 和也、宮原 由紀夫

裁判官の声/菅生 隆之

席は2階M列5番。最後列下手側。

“『エリザベート』~2015年7月1日(水)公演キャスト【マチネ】”

エリザベート   /蘭乃 はな
トート      /井上 芳雄
フランツ・ヨーゼフ/佐藤 隆紀
ルドルフ     /京本 大我
ゾフィー     /香寿 たつき
ルイジ・ルキーニ /山崎 育三郎
少年ルドルフ   /大内 天

席は2階C列53番。上手側


“『エリザベート』~2015年7月3日(金)公演キャスト【マチネ】”

エリザベート   /花總 まり
トート      /井上 芳雄
フランツ・ヨーゼフ/佐藤 隆紀
ルドルフ     /京本 大我
ゾフィー     /剣 幸
ルイジ・ルキーニ /尾上 松也
少年ルドルフ   /大内 天

席は1階U列11番。下手側。

“『エリザベート』~2015年7月22日(水)公演キャスト【ソワレ】”

エリザベート   /花總 まり
トート      /城田 優
フランツ・ヨーゼフ/佐藤 隆紀
ルドルフ     /古川 雄大
ゾフィー     /香寿 たつき
ルイジ・ルキーニ /尾上 松也
少年ルドルフ   /池田 優斗

席は1階U列21番。センター寄り下手側。

劇場の様子、入口。
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劇場内垂れ幕。裏表の組み合わせはこれで合ってると思うのですが(^^ゞ
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こちらは、劇場内の撮影スポットですな。

今回のエリザは、キャストも演出も一新との事で、期待半分、不安半分という感じでした。
いや正直、↑あの珍妙なポスターヴィジュアルを見た時、及び一部のキャストが決まった時には不安だらけでしたが、概ね成功した新版だったと思います( ̄∀ ̄)ヨカッタ!

ただ、本当に一部のキャストに対しては未だ怒りが抑えきれないレベルで、東宝にも色々と文句をつけたいところです(初っ端からすみません・汗)。

では、レポへ~

★全体の感想★

衣装とセットは全体的にかなり変わっていました。
開演前から幕がなく、セットが剥き出し状態。前回セットに比べるとかなり豪華になった印象でした。
前回と比較してどうと言うのはキリがないほどに全く別セットになっているので、ざっくりと気になったセットを。

●崩れ去った神殿のようなセットと石棺のような四角いセット。
石棺のようなものは3つほどあり、移動出来るようになっている上に色々とギミックも仕込まれていて、キャストはその上で芝居する事も多いです。
でも、石と石の間に隙間が開いていたりして、ちょっと危ないなと思いながら観ていました。

●トートはゴンドラでなく、黒い大きな羽根を背負って垂直に降りてくる
初っ端から爆笑待ったなし!中二病まっしぐらの登場シーンに変貌していました(笑)。
というか、羽根は置いて行かないといけないですしね……『ダンス・オブ・ヴァンパイア』の伯爵風ですな。

●私だけのすべり台
『私だけに』の歌唱の際、石棺セットの上の部分が飛び込み台のように跳ね上がり、シシィがそこからすべり台のように滑り落ちるという変わった演出?がされていました。
某Tサマが「乗り越えようとする歌なのに、滑り落ちるのはない」と言っていて確かにと思いました(笑)。
私は楽しそうだなと思いながら観ていましたが(駄目)。
でも、越えられない壁もあるかもしれないけど、負けずに乗り越えていきたい!みたいなニュアンスなのかなと。

●鏡張りの大きな窓のような?セット
これは、ちょっと宝塚版を彷彿とさせました。
鏡はモロに客席を映し出していて、客席がこの裁判の傍聴人だよ~みたいな意図があるのだと思います。

●大きなハプスブルグの紋章
こちらは、後方にぶら下がってる?ような状態で、所々で象徴的に登場します。
ライトも仕込まれていて、色とりどりに光るのが若干品がないなと思いました(すみません・汗)。

個人的に気になったのは……体操室のセット
前までは、「吊り輪高いだろ!体操選手か!」とツッコんだものでしたが(オイ)、今回は現実的な高さになっていました。ぶら下がり健康機みたいな(台無し)。
あとは、精神病棟。混乱して患者達が騒ぎになる演出入っていたり、シシィのソロの合間に患者達が彼女を嘲笑う演出(世間に笑われている、自嘲しているというのの例えだと思いますが)が入っていたりしました。
嘲笑う演出は説明的すぎる気がして私はあまり好きではありませんでした(すみません)。

好きだった演出は、『不幸の始まり』のエリザベートが持ち上げられるところとか、『闇が広がる』が始まる時、ハーケンクロイツの旗の後ろからトートが出て来るところですかね。
『ミルク』のダンスでルドルフ役が紛れる演出が復活したのも注目どころでした。

逆に、好きじゃなかったのは、『我ら息絶えし者ども』のサビの部分で死人役の面々が階段をバタバタ降りて来るところ。
普通に急いで降りて来ていて、あまりに人間味がありすぎて嫌でした。
発車ベルが鳴った後の駅のホームみたいだった……(コラ)。

あと、『計画通り』で、シシィの持っている

マカロンが凄くデカイ

あれは、ウーピーパイレベルだったと思う……(とてもどうでもいいところ)。

とりあえず、こんなところで……。
他にも色々あるんですけど、本当にキリがないので(汗)。

ナンバーに関して、前回演出からマイナーチェンジがあったところは、冒頭の『エリザベート大合唱』ですかね。
前回まではほぼルキーニが歌っていましたが、今回はトートも参加。ウィーン版に近くなりました。

衣装も結構変わってますかね。
トートはキャストによって変わるし、同じキャストでも年によって変わったりしていましたが、シシィはそこまで変化がない印象だったので新鮮に感じました。
でも、心なしかスケールダウンしたような……。
三色旗ドレスってもっと立派じゃなかったでしたっけ?
思い出補正ってやつかしら……。
それはともかく、このシーンは判り易くなっていて、民衆達が掲げる三色旗を下げさせるという演出が加わっています。
皆が三色旗ドレスを喜ぶのは、その矢先の出来事だったからなんですね。
今まで、「あのドレス超ダセェ!」と思っていた事を深く反省致します(本当に反省しろ)。

内容は大きく変化はありませんが、ただ、前回演出時に石川禅サンが言っていた

「全員が棺桶に入ったところから話が始まるんです。彼らは同じ事を何度も繰り返していて、それがハプスブルグの呪いなんです」

という設定はなくなっていると思います。
前回演出は棺桶に入ったシシィが再び出てくるところから始まるので、繰り返しているのが公式設定なんだろうなと思いましたが、今回はそもそもシシィが棺桶に入らず、彼女の初登場も子供時代の姿から始まるので(前回は死に装束?から子供時代の衣装に着替える下りがある)、別に繰り返しではないんですよね。
物語のニュアンスが前回とは違うのかもしれません。

私が今回感じたのは単純に

物語の流れが今までで一番判りやすい

というところでした。
それは、演出のお陰なのか、キャスト陣のお芝居のお陰なのかはちょっと分からないのですが(駄目)。

個人的に今までで一番謎だったのは、

トートは、シシィが自ら死を選ぶ事を望んでいたのに、何故最終的にルキーニに殺させたのか。

という事。
しかも、途中シシィが「殺してくれ」と言っても拒みますしね。
これが、どんなに考えてもなかなか答えが出ずに毎回悩んでいたのですよね(悩むほどの事でもない)。
今回の公演でそれがストンと落ちたんですよ。

以下、勝手な解釈

思い返すと、劇中で明確に死ぬシーンが出てくるのは、ゾフィー、ルドルフ、シシィの3人。
その誰もが例外なく、生きる希望(=誰かとの繋がり)が断たれた時にお迎えが来てるんですよね。
ゾフィーは息子のフランツ、ルドルフは母親のシシィ、シシィは夫であるフランツ。
だから、トートはシシィから生きる意味を一枚一枚剥ぎ取っていこうとするのですよね、夫、息子、美しさ(これは加齢のせいですが)。
トートが「殺してくれ」と懇願するシシィを「まだ俺を愛してはいない」と突き放すのは、彼女とフランツの繋がりが断たれていなかったから。
その流れでの『夜のボート』だと思うと、今までと見方が変わってきます。
シシィは最後までフランツの事を愛していて、でも、あのナンバーですれ違いが決定的になってしまい、彼女の最後の生きる希望=人との繋がりが断たれてしまった。
だから、満を持してトートが迎えに来るのですよね。
トートはシシィの周りに存在している不穏な空気の擬人化であって、シシィの負の部分の分身=概念でしかないので、ラストに2人が“♪命委ねる 私だけに”、“♪俺だけに”と別の事を言うのも納得。
トートが分身だと思うと、結局命委ねたのはシシィ1人なので、矛盾はないですよね。

漫画やアニメだと

敵:「俺は、お前の不安な心の分身だ。お前は俺だ」
主人公:「いや、嘘だ!」

みたいな流れはよく見かけますが(謎)、エリザもそういう側面があったのかもしれません。
どうしても、宝塚脳の演出家が作っている(オイ)ので、シシィとトートの愛の物語という考えが捨てきれないのですが、東宝版もウィーン版もあくまで“エリザベートという一人の女性の物語”ですしね。
トートは『モーツァルト!』におけるアマデのような存在(厳密に言うと色々と違うけど)という考え方もできるのかも。

私自身がそこまで前演出に思い入れがないので(オイ)、新演出は楽しく観られました。
キャスト陣も一部を除いて良かったですし、少なくとも去年の花組エリザで不完全燃焼だった想いは浄化できました(すみません)。

では、お次はキャストさん感想へ↓
一部、かなりキツイ口調になっていると思われますが、読まれる方は予めご容赦お願いします……(汗)

エリザベート

蘭乃はなサン(6/12、7/1)

最初に観たシシィは彼女でした。

え~と、これから相当キツイ言葉が数々飛び出す事が予想されます……
宝塚エリザも含め、彼女のシシィが好きだった方には、かなり不快になる言葉もあると思われますので、そういう方は回れ右、もしくは読み飛ばしを推奨致します。
以下の他のキャスト感想も、別に読む価値もない内容なので(駄目)、個人的には回れ右を強くお奨めします……。
怒りのあまり感情的な文章にもなっていると思うので、その辺りも御了承の上で、それでも尚、読んで頂けるという方はちょっと下へ





いや、正直、こんなに酷いシシィは初めてです(早速……)。
キャスティング段階で色々と文句はありました。それなりに褒められていたであろう花組の『エリザベート』は少しも良いと思えないどころか、全然入り込めなかったことは以前のレポでも書きました。
蘭はなちゃんに関しても、歌の多少のスキルアップ以外で良い部分を見つける事が私にはできませんでした。
それでも、東宝のエリザベートはシシィがタイトルロールで主役。
宝塚とは多分音域も違うし、蘭はなちゃんも長くトップ娘役を務めてきたのだから意地を見せてくれるのかな?と一縷の望みに賭けていましたが、まさかの

宝塚版より、更に駄目な状態で現れる

という、考えられない事態に陥っていて絶望感を味わいました。
全般に渡って声が裏返る、ファルセットは下手、一曲としてまともに歌えているナンバーはありませんでした。
音程がとれている部分も、裏返らないようにソロソロ歌っているのが丸分かりで聴けたもんじゃありません。
更に酷かったのはお芝居。
出ない声をカバーする為に声を張り上げたりと、誤魔化し方が素人並で、そのせいで芝居の整合性がとれなくなったりととてもプロとは思えない有様でした。

今までも、確かに歌えないシシィはいました。
その度に残念ではありましたが、芝居の面でそこまでがっかりしたシシィはいませんでした。
むしろ、音程が取れなかったとしても、他の面でカバーしていたり宝塚特有(?)の力技で何とか……という事も多々ありましたが、蘭はなちゃんにはそれすらないので、鑑賞中は怒りが抑えきれず客席で悶々としていました。

一応、要所を順を追って……

『パパみたいに』プレビュー時は、彼女が歌いだした瞬間に客席が凍りついたのが判りました。
全然声が出ていない。声も裏返りっぱなしで、正直私も客席で嫌な汗をかきました。
この曲は、お花様もキツそうだったので、宝塚とは音域が違うのかもしれません。
お転婆ぶりは判りやすかったので、そこは良かったと思いますが、歌がここまで酷いとそれぐらいの良い部分ではカバーしきれないかと……。

『最後のダンス』ダンサーさんなので、ここは良かったと思います。
動きもスムーズ。

『私だけに』これがまた……。歌もそうなんですが、それまでの流れが良くなかった。
彼女のシシィはかなり気が強くて、主張が強いんですよ。
それが悪いとは言いません。でも、その後に自我の目覚めを歌う事を考えるともうちょっと力加減が必要だったのではないかと。
ネックなのは、宝塚版から改善する事がなかった、“ワガママな小娘感”
これが、ラストまで付き纏います。
シシィがこう見えてしまうと、このナンバーが“自由を求めた女性の自我の目覚め”ではなく、“ワガママを貫き通そうと決意した女”の歌という、誰にも共感のできないナンバーになってしまうのですよ。
その上、彼女に不自由を強いているとされるゾフィー達が全面的にマトモに思えて、「こんなキツイ嫁もらって可哀想……」と、そっちに共感が移っちゃうのですよね。
こんな子供みたいな人には、そりゃあルドルフだって任せられないもの。
いや、新たな切り口だ!と言われれば、確かにその通りなので何も言えないですけどね……(遠い目)。

『結婚生活の様子』ここも、地声で通そうとしておかしな発音になっていたりして、かなりのアチャー状態でした。
どの歌なら音域が合うんだい、君は……。

『私だけに(リプライズ)』ここも、宝塚版から変わらず。全く女王感がありませんでした。
それまでの芝居でも女王を印象付けられていなかったので仕方ないとは思いますが、オーラって一朝一夕ではどうにもならないですよね……。

2幕『私が踊る時』こちらも、本当に酷かった……。
地声とファルセットの切り替えがあまりに下手で、声が彷徨いまくっていました。
地声で通すところも『結婚生活の様子』と同じく変な発音になったりしていてがっかり。
でも、ワガママで気位が高いところだけはやたらと主張されていて、余計に腹が立つというか……(すみません)。
“♪人に認めさせた”という歌詞も、相当ツッコミどころ満載になっていました。
でも、城田トートは受け方が上手くて、彼が悔しそうにしている事によって、彼女の芝居も何とか成り立っていたと思います。偉いよ、城田……(贔屓)。

『精神病院』ヴィンディッシュの方が女王の威厳があるという残念な事態に(汗)。

『夜のボート』今回、彼女を観て、ここまでの積み重ねが本当に重要である事を思い知りました。
いざ聴いてみて驚いたのは、

“♪あまりに多くを望みすぎるよ” “♪少なすぎるわ”

のやり取り。これは、どのシシィで聴いても夫婦すれ違いが判る歌詞でした。
説明するまでもないですが、シシィが望んでいたのは自由ただ一つだったけど、それが判らないフランツには多くを望んでいたように見えていたということですね。
それを理解して聴いた私にすら、彼女はフランツの言うように“多くを望みすぎた人”に見えたのですよ。
そのせいで、“少なすぎるわ”の返事に、かなり違和感を覚えましたし、「いやいや望んでたでしょ」とツッコミたくなってしまいました。
ワガママ娘がネックというのは正にここで、それまでの流れでシシィが自由ただ一つを求めた女性に見えないと、こういう事が起こってしまうのだなと、ある意味新鮮だったというか……。
いや、こんな新鮮さはいりませんでしたけど(オイ)。
歌唱もかなり問題がありましたが(というか話にならないレベルでしたが…)、何より一番問題だったのは、ここを表現できなかった事だと思います。
老いの演技に関しても、ただの低音棒読みだったので工夫が必要じゃないかと。

ラスト、今回シシィ自ら服を脱ぎ捨て白い衣装になるという演出に変更になりました。
この演出自体は感動的で良かったと思いますが、蘭はなちゃんのこれまでの流れではとても感動はできませんでした。
自分のワガママで首を絞めてきたように見えた彼女が自由になったところで、感動が生まれる訳はありませんので……。

ただ、もし彼女のお芝居でも物語が成り立つ解釈があるのだとすれば、

ハプスブルグの悲劇

という視点だと思います。とんでもない嫁をもらったばかりに没落してしまったハプスブルグ家の悲劇……(汗)。
そう見ればしっくりくるんですが、話が変わっちゃいますしねく(´□`;)

彼女がキャスティングされた経緯に、どんな事情があるかは判りません。
でも、こんな状態で舞台に立たせて良いものなのか、東宝には本当によくよく考えて頂きたいです。
東宝エリザベートの歴史に完全に泥を塗ってしまったと言って過言ではないと思います。
来年もエリザの公演が決まりましたが、彼女のリベンジの為にお金を払うのはまっぴらなので(さすがにもうチケは獲らないと思いますが…)別の方のキャスティングを説に願います。

彼女に対して客席がどういう思いを抱いていたかは、いつぞやのカーテンコールで、彼女が振り向いた瞬間に拍手が起きなかった事でも明白だろうと思います。

………
………本当に申し訳ございませんでした(汗)
でも、未だ怒り収まらずで、書かずにはいられませんでした。
エリザは好きな演目の一つだし、再演を楽しみにしていたのに、ここまで酷い役者を平気で舞台に上げるとは予想外でした。
好きな方には、大変申し訳ございませんが、これが私の正直な感想です。
ご容赦……とはとても言えない文章になってしまいましたので、読んでしまった方は、ただの口うるさいオバチャンの独り言だと思って華麗にスルーをお願い致します。



花總まりサン(7/3、22)

お花シシィは、以前ガラコンで少しだけ観ていますが、その時から東宝での登板をお待ちしておりました。
宝塚初演のトートは既にシシィを経験済みですが、やっと初演シシィが観られて嬉しい限りです( ̄∀ ̄)

いやー、非常に良かったです。
欲を言えば、もう少し力強いシシィの方がウィーン版に近い東宝版の理想ではあります。
歌唱に関しても、安定感はありましたが声が細いので、やっぱりガンガンくる方がそれっぽいのかなと。
でも、お芝居の一貫性や判り易さに関しては目の醒める思いでした。
今回、演出が変わったのでそのお陰でもあるとは思うのですが、彼女のお芝居で補完できたところも多かったです。

一応順を追って……
相当飛ばし飛ばしですが(^^ゞ

『パパみたいに』ここは、やっぱり音域がキツそうですね。
でも、パパへの愛情、本当にパパになりたいのもちゃんと伝わってきて◎。
ここが印象的だと、コルフ島のシーンが生きてきますし、後に不自由になる彼女の人生を思うと悲しくもあります。
お転婆だけど、育ちの良さも感じられたので、シシィって本当はこんな娘だったのかもしれないなと。
元男役の方が演じると、育ちの良さよりお転婆が勝りますからね(笑)。
しかし、お花サマ驚異の若さですね……。年齢不詳だわ(汗)。

『不幸の始まり』ここの不安そうな表情がドラマチックで好きです。
後の『最後のダンス』では、トートに(特にプリンス)ぶんぶん振り回されていて可哀想でした。細いから余計に……。

あと、どうでもいいですが、お花サマって王冠を落としそうには見えませんよね(笑)。

『私だけに』は『皇后の務め』からの流れも含めて良かったです。
「1人にして下さい」の台詞の溜め方も個人的に好きでした。ただ、シュガーフランツがその間を埋めるお芝居ができていなかったのが、若干残念ではありましたが(すみません)。
続く、『私だけに』は後半につれ徐々に盛り上がっていくという理想的な歌い方。
そして、自我の目覚めという点でも判り易く、シシィの決意の表情で既に泣けます(早)。

『私だけに(リプライズ)』ガラコンでも思っていましたが、ここの女王感は素晴らしい、
登場した瞬間から、シシィではなくてエリザベートに変身したというのが判ります。
旧演出に比べると、そこまでドーンとした登場ではないので、あまり誤魔化しはきかないと思うのですが、そこを上手く見せていたのは凄いですね。

2幕『私が踊る時』これは、断然城田トートとの方が面白かった。
プリンストートに対しては、そこまで強気には出ていませんでしたが、城田に対しては余裕と強気の表情で対抗していて非常に見応えがありました。
そこまでガンガン強気の役のお花サマを観た事がなかったので、新鮮に感じました。
また、サイズの差も良いのですよね~( ̄∀ ̄)
個人的に好きな組み合わせは、お花×城田コンビでした。

『微熱』老いの演技も自然で良かったです。低音もわざとらしすぎずで。
トートに追い詰められた時の狼狽した表情が臨場感があって良かったですね。
特に城田トートはデカいので、表情がより切羽詰まったものに感じられました。

『パパみたいに(リプライズ)』これは、冒頭のシーンが際立っていたので、しみじみしたシーンになっていました。
今回演出は、何となくパパとシシィの繋がりが希薄になったような印象があったのですが、ここは上手く繋がってましたね。

『死の嘆き』ルキーニに写真を撮られた後の立ち去り際の悲鳴のような声は1回目と2回目でははっきり違いました。
その時の気持ちで言い方を変えているのだろうなと思います。ライブ感ですな……。
あと、ここでのフランツとのやりとりで、シシィはまだフランツを愛している気持ちが残っているのだなと気付けたので、全体感想で書いた解釈に繋がりました。
トートが彼女の中にまだフランツがいる事に気づいて突き放すのも納得。シーン1つ1つがちゃんと引き立ってますな。

『夜のボート』最後に観た日のシュガーフランツの台詞に万感の想いを感じたので、その日のこのナンバーは非常に胸に迫りました。2人のハーモニーも◎。
これ以降、シシィが生気がなく本当に死んだようになっているのが判ったので、トートのお迎えは必然だと感じました。
夫との最後の繋がりも断たれてしまったし、彼女にはいよいよ“死”で得られる自由しか残っていなかったワケですからね。

お花サマの集大成は、とにかくラストの表情にあります。
これが、本当に泣かせるのですよ(ノД`)・゜・。
今までのシシィ……蘭はなちゃん含みますが、死ぬ事によって解き放たれてリセットされた表情をしていた印象だったのですよね。
でも、お花サマは全く違って、懸命に生き抜いてきた人が疲労しながらも噛みしめている自由という感じなんですよ。
やっと辿り着いた山頂で、最高に美しい景色を見たかのような表情。
その表情は、再びシシィを演じられたお花サマの喜びのようにも見えたし、何か色々こみ上げてくるものがあって、泣かずにはいられませんでした。
ラストシーンだけでも、本当に感動的で観る価値がありました。

お花サマは、歌唱に関しては少し物足りない部分もありましたが、音域のカバーぶりを聴くにボイトレも相当頑張ったのではないかなと思います。
でも、それ以上に細やかなお芝居が何より魅力的でした。
ラストは、本当に彼女と共に人生を歩んで来たような気分にさせてくれて、胸が熱くなります。
やっぱり、日本初演シシィは伊達ではなかったなと思い知らされました。

次回、続投するかは判りませんが、是非また彼女のシシィが観たいです。
更に進化するかもしれませんし( ̄∀ ̄)
期待しております。


トート

城田優くん(6/12、7/22)

最初に観たトートは彼でした。
5年ぶりのトート復活ですな( ̄∀ ̄)オカエリ~
一度いなくなってしまった時は、もう出戻りはないだろうなと思っていましたが、何となくスケジュール的にもプリンストートと相反する存在としても、経験者の城田の出戻りは可能性大なのでは……と期待していました。

5年前の城田は、悪い意味でなく存在感の薄い死で、正に“彼女に付き纏っている死の影が具現化したもの”というイメージでした。
アンニュイでそっと彼女に寄り添っているトート。
でも、今回の彼はまた前回とは違い、やや肉食系にシフト。存在感も前回よりあるし、ちょっと尊大になったような気も(笑)。
良い意味でいやらしさもアップしていて、以前より湿度が増して絡みつくような雰囲気になっているというか……物理的にも、シシィには接近戦を挑んでおりました(笑)。
人間っぽさがないのは以前と変わらず。
ここは、城田トートの最大の魅力ですね( ̄∀ ̄)

衣装もイメージが変わりましたかね。あまり厚ぼったい服はなかったような。
露出度は上がっているように見えますが、良く見ると刺青の入った襦袢のようなものを着ています。
城田トートは目元メイクが黒くてちょっと怖かったので、黒い衣装の時は

宝塚的な世界観にいきなり出てきたDIR EN GRAY

という印象でした(DIRファンの方、引き合いに出して申し訳ございません)←他のヴィジュアル系バンドの名前が浮かばなかった

歌唱に関しては、以前より大分パワーアップしていると思います。
他演目を観ても感じてはいましたが、同じ役で改めて観るとよく違いが判りますね。
声も太くなりました。
でも、ザ・ミュージカルという歌唱とはまた違い、良い意味であくまでカジュアル。

一応順を追って……。
ブロローグのルキーニとのデュエット部分は舞台前っ面の階段のところにシンメトリになって(多分)歌います。
高音シャウトを交え、大いに盛り上げてくれました。

『愛と死の輪舞』は思ったより印象が薄いかなと思いました。
時間が経ってしまったからそう感じるのかもしれませんが……(駄目)。
でも、歌唱に関しては以前より上手くなったので聴き応えは増しましたね。

『不幸の始まり』ここの、「すべて、汝の意志であることに間違いはないか」の後の、笑い声のエコー。
2010年は、単調であまり色がついてないなと思ったのですが、今回は色んな笑い声が聴こえたので楽しかったです( ̄∀ ̄)
思わぬところが成長!

『最後のダンス』ここは、冒頭は座って歌っているのが印象的でした。プリンスは普通に立ってたので彼仕様ですね。
全体的に肉食にはなったけど、少しアンニュイ部分も残っとりますな。
ここは、フェイクも色々工夫していて良かったです。
思ったより踊ってましたね(笑)。

最後通告のシーン、以前までは照明がつくとトートがデスクのところで待機していましたが、今回はイスの後ろからぬっと現れていました。これは両トート共通ですが。
前より死神っぽいですね。
ここも、城田トートは大分接近戦でいやらしい感じで、本当にありがとうございました(唐突なお礼)

2幕。個人的に好きなナンバーで見所なのが『私が踊る時』
これは、各シシィによってはっきり演じ分けをしていました。
気が強い蘭はなシシィに対してはムキになって。
余裕綽々のお花シシィには余裕で。
特に、お花シシィとの組み合わせは余裕の表情の中にバチバチッと火花が見えるようで見応え十分でした。
城田トートってお花シシィと同じような表情をしている事がちょいちょいあるんですよね。
彼はお花シシィの鏡になる瞬間があって、その芝居を観た時に、トートってシシィの分身なんだなという解釈もありえる事に気付きました。
そこも含め、全組み合わせの中で個人的にお気に入りなのは、お花×城田コンビでした。

『ママ、何処なの?』、子ルドへの対応は優しく妖しくな感じ(どんな?)。

体操室のシーンは、噂の壁ドンが観られました(笑)。
体格差もあるので、なかなか良い壁ドンですな( ̄∀ ̄)

『闇が広がる』ここも、振り付けから何から大分変わってますね。
城田トートは、プリンスが立膝でルドと間を詰めていたところを、四つん這いでバタバタッと近づいてきて怖いです(笑)。貞子……(オイ)。
まぁ、ここも人外っぽい動きで良かったんですけどね。
ここのルドルフとの組み合わせ。
京本ルドは、幼いルドなので騙したトートが断然酷く見えます。何も知らない彼を正にそそのかした感じ
四つん這い攻撃にも怯えていたような……(笑)。身長差も萌どころですね( ̄∀ ̄)
古川ルドは、国の為に何かするのは決まっていて、その決意の矢先、「王座なんてどう?」上手く吹き込んだように見えました。

『マイヤーリンク』のキスシーン。
ここは、今回の演出からルドの方からキスをしに行くようになりましたね。
京本くんよりも古川くんの方が相思相愛っぽく見えました(何の話?)
いや、ウェルカム感があったというか(笑)。
頬に添えられる手がいやらしい( ̄∀ ̄)ヒュー←何?
これは、それぞれのルドの死の向き合い方によって見え方が違いますかね。

ラスト、シシィとのキスシーンは長いというか、ディープでした(言い方)。
最後の歌詞、“♪命ゆだねる私だけに”、“♪オレだけに”
お花シシィの分身に見えた城田トートの“♪オレだけに”は“オレ=シシィ”なのだなと思いました。
2人が違った歌詞を言っていると思い、色々と辻褄が合わないようなと感じていましたが、2人は同じ存在だと思うと歌詞に矛盾はないので納得ですね。
トートはシシィの不穏な影、彼女の不安の擬人化、概念でしかないのだなと思いました。
と、これは前述の通りですね。
城田の方が判り易かったですが、プリンスの方も基本は変わらないかと。

城田トートは、前回よりも更にパワーアップしてとても見応えのあるトートに変身していました。
惜しいところがあるとすれば、姿勢の悪さですかね。
首が前に出ているのが気になる……(すみません)。
でも、それ以外は、初出演時と変わらずに好きなトートでした。
次回の公演にいるかは分かりませんが、できればもう一回観たい!

井上芳雄くん(7/1、22)

皆が待ち望んでいた、プリンスのカムバックですね( ̄∀ ̄)
ただ、一部のキャストのせいで、カムバックの話題性が薄れてしまったのが残念ですが……(すみません・汗)。

今回観て思ったのは、2人のトートは“補い合っている”という事。
初めて、『モーツァルト!』を観た時も、Wヴォルフだったプリンスとあっきーは補い合っていて、2人観ると補完できる部分があったのですよね。それと似たものを感じました。
2人は全く違うタイプのトートで、

城田=完全に人外、黄泉の帝王と王子の中間
井上=ほぼ人間、黄泉の跡取り王子←上に帝王がいそう

というイメージでした(謎)。

あと、メイクがちょっとイマイチでしたかね(すみません)。
目下のラインの入れ方があまり上手くないというか……。もうちょっと似合うメイクにした方が良いのでは……

城田は何だかんだ経験者だけあって慣れているなと思いましたが、プリンスはまだ硬いかなと思うところがありました。
もともと、硬い芝居をする人だとは思いますが(オイ)。
それでも、頑張って全体的にドヤなお顔を作ったり、普段と違う事をしようとしていました。
あと、今までのプリンスの役柄であまり意識した事がなかったのですが

物凄く心の闇を感じる

(笑)←笑うな
城田は全体的に人間味がなく、概念としての要素が強いですが、プリンスは物凄く病んだ人という感じで人間味満載でした(笑)。
シシィへの愛情表現も、黄泉の帝王なりの愛情表現ではなくて、病んだストーカー男の歪んだ愛情表現という言い方が一番しっくりくるような(オイ)。
プリンスは苦悩役が上手い人で、考えてみればそれなりに闇の部分も表現していたような気もしますが、病んでいると思った事はなかったので、そこが非常に新鮮でした。

身のこなしに関しては城田トートよりキレイだったと思います。
指先とか、神経が行き届いてますね。

一応順を追って……

『愛と死の輪舞』、これはちょっと物足りなかったかも(すみません)。
多分、他役だったら情感たっぷりに歌えるのだろうと思いますが、トートという特殊な役だったから仕方ないのですかね。
キャラに引っ張られ過ぎているような。
プリンスだったら、もっと恋をした喜びなどを含めた、違う表現で歌えるのではと勝手に思っているので、今後に期待という事で……(どんな立場?)。

『最後のダンス』、城田とは対照的に歌い始めは立っています。
シシィの事をぶんぶん振り回しながら歌っていて、ちょっと可哀想(笑)。
ここの表情なんかも、病んだ感じで良いですね。
歌い終わりでマントをバサッとするのが好きです( ̄∀ ̄)

あと、個人的に面白かったのは、シシィの娘の死体を出した時の、如何にも嬉しそうな顔(汗)。
精一杯の愛情表現だったんだね……間違ってるよ……(コラ)。

2幕、『私が踊る時』、こちらは城田の方がシシィとバチバチ感があって楽しかったですかね。
バチバチしてないワケじゃないのですが、緩めというか。
お花シシィに関しては、彼女の当たりもそこまで強くなかった気がします。

『ママ、何処なの?』ここは、プリンスが表情豊かで面白かった( ̄∀ ̄)
子ルドが“♪猫を殺した~”と歌うと、ビックリした表情をしたり、うんうん、すごいねぇ~みたいな表情をしたり、結構優しそうなお兄サンでした(笑)。
でも、子供を騙すならその方が正解かもしれません。

『闇が広がる』ここは、京本ルドとの組み合わせしか観られていませんが、なかなか面白かった。
京本ルドがあまりにあどけない上に、トートに乗せられてすっかり希望に目を輝かせているのに対し、プリンストートはしてやったりな表情で、本当に京本ルドが気の毒で仕方なかった(ノД`)・゜・。

『マイヤーリンク』のキスシーン、プリンスの方が長かったかな?
どちらにしても、今回トートはされる側ですからね( ̄∀ ̄)

面白かったのは、『死の嘆き』
プリンストート、“♪まだ 俺を愛してはいない”と言った後、悔しそうに床を叩くんですよね。

お前は、尾崎豊かよ。

とツッコミたくなるところでした(尾崎は別に床は叩いていないと思いますが、何となくのイメージ)。
そういえば以前、1幕最後で壁を叩くしんでぃトートを観て同じツッコミをしたような(笑)。
ここも、なかなか人間味満載でした。

ラストは、時間が経ってしまったのでそこまで覚えてないのですよね……(駄目)。
どちらかと言うと、ここはシシィの表情に注目してしまいがちなのでく(´□`;)
でも、死んだシシィを壁に寄りかからせる演出ってどうなんですかね←そこ?

何か適当な感じで終わってしまいましたが、プリンストートと城田トートはどちらも違った個性で、見比べる楽しみがありました。
城田トートはほぼ完成されていると思いますが、プリンスはまだ模索中という感じがしたので、今後また変わっていくのだろうなと思います。
きっと、長くキャスティングされるでしょうし、来年も期待しております。


字数制限に引っかかりそうなので分けます。よろしければ、次回もお付き合いをm(_ _)m

愛と怒りの輪舞~2015年『エリザベート』1~4回目観劇・後半戦

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前回に引き続き、エリザレポです。
よろしければお付き合いを。

フランツ・ヨーゼフ

佐藤隆紀サン(6/12、7/1、3、22)

評判の良かったマリオくんも観たかったのですが、何故か彼に全てのチケットが偏りました(計画性皆無)。
シュガーフランツのあだ名で親しまれている彼ですが(謎)、以前同じくLE VELVETSの日野くんが『ファントム』に出た時に、かなりガッカリしたので(すみません)あまり期待はしていなかったのですよね。
でも、プレビューの段階から完成されたフランツで安心しました。
歌は声楽的な安定感のある歌唱と懐の深い声で上手いし、声自体も良いので演技に多少硬さがあっても、歌で聴かせられるのは強いなと思いました。

ただ、やっぱり開幕して当初の演技の硬さはネックでしたかね。
最初の時点では表情が乏しくて、それによって台詞に気持ちが入っていないように聴こえちゃうんですよね。
シシィへの想いへの積み重ねもイマイチで、ちょっと盛り上がりに欠けるなと思いました(すみません)。
意外にも、年の重ね方はメイン陣の中では香寿サンの次ぐらいに上手かったんですよね。
年の演技って失敗すると、声を低くしただけだったり、ただの無感情喋りになりがちなんですが、そういう不自然さがなく自然と老いているのがなかなかの感心どころでした。
そこまで芝居経験はなさそうだったのに、日野くんより大分センスがあるんだなと思いました(コラコラ)。

芝居に関しては回を追う毎に良くなっていて、特に一番最後に観た日には見違えるように良くなっていて驚きました。
緊張も解れたようで表情も柔らかくなったし、歌にも更に感情が乗るようになってきて◎でした。

人物像としては、マックスが歌う“♪マザコン皇帝”が最も納得できるフランツだったなと。
体型もぽっちゃりとは言わないまでも、がっちりしていてやや鈍臭い動きなのが、よりマザコン感を助長しているような(褒め言葉)。

シシィとのやりとりで気になったのは、『私だけに』の前にシシィに「1人にして下さい」と言われたところ。
主にお花サマとの時ですが、彼女がこの台詞を言う前に間をあけるので、完全にその間を埋め切れずにいるところがちょっと頼りなかったかもなと(すみません)。
ここは、仕方ないかもしれません。

でも、対お花サマでは、三色旗ドレスシーンの「エーヤン、ハンガリー!」の後、喜ぶ国民を観て見つめ合って笑う2人は雰囲気が良くて素敵でした。

注目どころは『夜のボート』
ここは、当初はそこまで良くなかったのですが、最後に観た日の、万感の思いがこもった「シシィ、帰っておいで」はかなり胸に迫りました。
その後の歌の感情のこもり方もそれまでと比べ物にならない程良くて泣かせてくれます。
公演の間に随分成長したのだなぁ。
最初から、大きな不満のないフランツではありましたが、これだけ良くなったのだったら是非次回も登板して欲しいなと思いました。


ルドルフ

京本大我くん(6/12、7/1、3)

京本政樹サンの息子サンなんですねぇ。随分とチケットが彼に偏りました(笑)。
初めてのジャニーズからの刺客(謎)という事で、ミュージカルファンからは不安視されていたり、よく思われていなかったりで、私も例に漏れず……でした(すみません)。
いやいや、今となっては本当に申し訳ない気持ちです。非常に良かった。
歌唱は声も細いし、課題ありかなと思いますが、ちゃんとミュージカル歌唱にシフトしてきているのはかなり好印象でした。
音をハズす事は基本的になかったので、その点は安心して聴けました。

今回『ミルク』でルド俳優がダンスに加わる演出が復活しましたが、京本くんはすぐに発見できます。
とは言え、プレビューはルキーニに気を取られてたので観てませんでしたが(駄目)。
ダンスにキレがあって上手いのもありますが、ジャニーズ的なダンスだったから判別し易かったというのも一因ではないかと。

舞台に立った時の華やかさは、Jr.とはいえやっぱりジャニーズを背負うアイドルなのだなと思わされます。
いやー、やっぱりカワイイですねぇ。あっさりしたお顔立ちですが、色も白くて金髪も似合います。
お肌の張りが違うわぁ(そこ?)
初演のプリンスは未見なので、そことは比べられませんが、少なくとも私が観て来た中では一番若くて幼いルドルフでした(実際年齢も若いですが)。
あんなに革命家の面々が

子供をたぶらかす悪いオジサンたち

に見えたのは今回が初めてでした(笑)。

正義感が強くて、しっかり者で、国の為に何かをしたいとは思っているけど、まだまだ政治の知識には浅くて……如何にも大人達に利用されそうなルドルフ。
それが、最後の痛々しさに通ずるのですよね。

『闇が広がる』、城田トートとの時に印象に残ったのは、四つん這いのトートに距離詰められてビクついてるところでした(そこ?)。
前述の通り、プリンストートとの時が面白くて、京本ルドは“♪闇が広がる”と歌いながらも、希望に満ちた表情をしていて、一方のトートは「してやったり」の顔をしていて、この表情の差がすごく良かったのですよね。
この時点で、既にルドがトートの手の中で、恐らく死んでしまうのだろう事が判って

トートひでぇ!!(ノД`)・゜・。

となって、悲しくなってきます。

革命ダンス。隊列や振付も大分前回から変わっていますが、さすがジャニーズという感じですね。
やっぱり、ジャニーズ的ダンスなのでアンサンブルさん達とは違った雰囲気。

捕まった後の「ルドルフ……ハプスブルグ」は、最初の方と後とでは言い方を変えていました。
プレビュー時は、「ハプスブルグ」でくしゃっと顔を崩して泣き声で言っていて、非常に母性本能をくすぐられたのですが(オイ)、次観た時には放心したように言っていたので、演技プランを少し変えたのかもしれません。

『僕はママの鏡だから』も、弱々しくてめちゃくちゃ切ない。
シシィの足元に縋りつくルドが本当に子供のようで、ここでもオバちゃんは母性本能……以下略。
幼く見えるだけに“息子”という側面が伝わり易いルドだと思います。

『マイヤーリンク』、ここも動きが滑らかで◎。
ブラウス姿になると首が長くてスレンダーなのが判って良いですね。羽生結弦くんみたいでした(笑)。
最初放心したような表情でダンスしているのですが、途中少し取り乱しつつも縋るように銃へ。

今回、旧演出と違い、トートへのキスはルドからする事になりましたよね。
死因が自殺だと考えると、今回の演出の方が納得できますな。
京本ルドは鬼気迫る表情でガバッといくのですが、キスをした後は驚くほど穏やかな表情になって、死ぬ瞬間は笑みさえ浮かべていて、めちゃくちゃ切ない(ノД`)・゜・。トートヒドイ!

京本くん、色々とプレッシャーはあっただろうと思いますが、繊細で儚いルドを好演しておりました。
ジャニーズ事務所のあれそれがあるので、映像や音声が残らなかったりと、そういった部分での残念さはありましたが、ご本人には何の不満もありませんでした( ̄∀ ̄)

ルドルフ●古川雄大くん(7/22)

小池お気に入りの(笑)古川くん。
旧演出からの唯一の残留組ですが、う~ん……。
思ったより良い変化はなかったかなぁ(すみません)。
というか、むしろ貫録がついてしっかり者ぶりが増してしまったので、革命が普通に成功しそうに見えてしまうんですよね。
ここはあまり変わって欲しいところではなかったので、ちょい残念でした。
むしろ、変わって欲しかった歌唱力はほぼ変化ナシで、未だに声量もあまりないし、喉に負担がかかったような声の出し方が気になります。
ロミオとか大型公演の主演も重ねた筈なのになぁ……(すいません・汗)。

『我ら息絶えし者ども』から死人の芝居が、そこをちょっと通りがかった人みたいな感じで気になりました。
子ルドに目をやるのは雰囲気出てて良かったんですけどね(^^ゞ

あと、何故か毎回ダンスが上手いと言われている気がしますが、その点に関してもやっぱり普通ではないかなと(コラコラ)。
『ミルク』でも、京本くんほど判別はできなかったです。
まぁ、彼はジャニーズ特有の踊り方だから……というのもありますが、キビキビしててキレがあるんですよね。
同じテニミュ出身でも、中河内くんぐらい上手いと私にも判るのですが、古川くんのダンスに関しては、未だよく判らない自分がおります(本当にすみません)。

ただ、京本くんとはキャラが違うので、そこは見比べる楽しみがありました。
ガラスのように繊細で若い京本ルドと、精悍で聡明な古川ルド。
彼の場合は、国の為に何かをするという事は決定事項で、そこに上手くトートが「王座とかどう?」とそそのかした感じ。
あんまり誘惑に負けそうな雰囲気には見えませんが、トートのそそのかしのタイミングが良かったと考えればすんなり観られるかも。

『僕はママの鏡だから』は、精悍な時と随分ギャップがあるので、その落差は非常に良かったです。
まだまだお母さんの愛情が必要なのね……。

『マイヤーリンク』、ノーブルなダンスでした。
彼は最初から自殺するつもりだったのか、潔かったと思います。
それを後押ししたのが「死にたいのか?」というトートの囁きだったのでしょうね。
トートへのキスも、覚悟してキスしたように見えた京本ルドと違って前述の通り相思相愛(何か違)感がありました。

色々と厳しい感想で、好きな方は申し訳ないですく(´□`;)
でも、キャリアを考えると、もうちょっとスキルアップしていても良いのではないかと思うので、せめて歌唱は頑張って欲しいかなぁ。
ルドを続けるのであれば、違うアプローチがないと本当にいつか革命が成功してしまいそうなので、革命ダンスまでの流れの中でどこか危うい部分もあれば良いのになと思いました。


ゾフィー

剣幸サン(6/12、7/3)

今までのゾフィーに比べると、迫力という面ではやや足りないかな?と思いましたが、全てが“ハプスブルグの為”という点においては非常に判り易いゾフィーでした。
こう、人間的というか(今までのゾフィーは何だと?)。
皇太后というよりかは、母親としての側面も強く感じられます。
子ルドに対する当たりも優しめですかね。ちゃんとおばあちゃん感があります。

最期のシーンは物悲しさがあって良かったです。
フランツに責められた時の「引き裂く?」の一言がめちゃくちゃ切ない(ノД`)・゜・。
そんな気はないだろう事はそれまでの流れでちゃんと判るので、シシィに続きこちらもすれ違いですな。

歌唱は音域ドンピシャではなかったと思いますが、危なげなくこなしておりました。

香寿たつきサン(7/1、22)

香寿サンは、剣サンに比べると怖めなゾフィー。
対照的に、母親よりも皇太后としての側面が強かったです。
“♪強く~厳しく~”も低音が効いていて◎でした。
『皇后の務め』では、フランツが自分と同じ意見である事が判ると、勝ち誇ったような笑みを浮かべておりました(確か)。
子ルドに対する当たりはやや強めですかね。

お芝居に関してはやっぱりさすがで、特に年の重ね方は見事。
登場する度に徐々に老いていて、背格好がちゃんと変わってるんですよね。声の枯れ方も自然。
死ぬ直前の悲しげな表情からの死ぬ瞬間の無念そうな表情、この移り変わりも本当に泣かせました。
公演的にイマイチだなと思っても、香寿サンの芝居で大分持っていかれるので、舞台を締めてくれているなと思います。


ルイジ・ルキーニ

尾上松也くん(6/12、7/3、22)

こちらも大分チケットが偏ってますな( ̄∀ ̄)

松也くんはかなり判り易く変化が観てとれましたかね。
プレビュー時はあまり存在感がなくて、ちょっと物足りなさがありました。
冒頭の裁判シーンの「俺はとっくに死んだんだ」あたりは、如何にも芝居してます!って感じでやや拒否反応が(すみません)。
歌唱に関しては下手な人ではないと判っているのでそこまで心配してはいませんでしたが、高音の処理は苦戦しているようでした。
ファルセットが苦手なんですかね。
そこに関しては、最終的に音を低く出したり、台詞調にする事で上手く誤魔化していました。

『キッチュ』も演出が変わり、今回はハガキをちゃんとバラ撒いていました( ゚Д゚)オォ!
これまで、渡す渡さないの攻防が客席で繰り広げられていたので、良い変化だと思いました。
ルドルフ人形なんかも登場していて、きっちり客席の笑いと手拍子をもらっていました。

お芝居に関して。
演出段階の話かもしれませんが、今回のルキーニはエリザベートがどういう人生を送って来たかを見る事によって、感情の変化が生じているなと思います。
これは、度合の違いがあるとはいえ、彼だけではなくて戦ルキーニも同じでした。
前演出の“皆が同じことを繰り返している”という解釈が成り立たなくなったと感じたのは、このお芝居があったからでもありました。

個人的には、ルキーニは傍観者である方が良いのではと思うので、このお芝居は松也くんに限らず蛇足に感じました。
特に、今回はルキーニの存在が、興味本位の民衆の鏡であって、ゴシップを流布する存在でもあるという部分が非常に判り易くなっていたので、余計に蛇足だったというか……。
エリザベートに気持ちを注ぐのはフランツとトート、あとは客席だけで十分だと思うのですよね。
ルキーニまで感情を動かされたら舞台がうるさくなるような(コラ)。
それに、彼は“偉そうな奴なら誰でも良かった”という理由で彼女を殺していて、実際彼女は贅沢しまくっていたワケですから。
自由を求めてたって言っても、裕福な暮らしをしておいて何を……と民衆側から思われても仕方ないと思います。
なので、ルキーニがそこに気持ちを入れる理由が私には判りませんでした。
まぁ、これは私の勝手な好みなんですけどね(^^ゞ

あまり松也くんと関係のない話になってしまいましたが、最後に観た日の彼は存在感も増していて、かと言って目立ち過ぎず、狂言回しとしてきっちり役割を果たしていました。
歌唱に関しても、プレビュー時よりも抑揚が上手くついていて聴き易くなっていました。
ただ、某様から、8月あたりは小芝居が増えて目障りになっていた(コラ)という話も聞いているので、私が観た時は丁度いい状態だったのかもしれません( ̄∀ ̄)

あと、やっぱり高音がサカケンに似てるんだよなぁ~(毎回言う)。

山崎育三郎くん(7/1)

キャスティング時点でちょっと不安ではあったのですが、そこまでおかしな事にはなっていませんでした(オイ)。
松也くんが出だしの時点でやや存在感が薄かったのに対し、戦は真ん中に立つ人が演じるルキーニという感じで、物語を引っ張る存在としては引き付けるものがありました。
ただ、懸念していた低音を作って小手先の芝居をするのでは~という点は、結構予想通りでした(すみません)。

彼が苦手な俳優だという事は、度々ブログに書き記しているので、どうしてもただのアンチっぽい意見に見えてしまうかもしれませんが……。
やっぱり松也くんと同様、色々と課題があるルキーニではないかと思います(早速……)。

『キッチュ』での客席の温め方は良かったと思うし、今回から本当に飛び回るようになった鳥の人形の扱いなんかもクスッとできたのでそこは手慣れていて◎でした。
ただ、ネックなのは前述の“真ん中に立つ人が演じるルキーニ”という点で、端々で“俺が主役”みたいな顔をしている時や、出しゃばった存在感や芝居過多の時があって、そこはもうちょっとどうにかならないかなと思いました。
確かに、ウィーン版は宝塚や東宝版よりルキーニの扱いが良いですし、目立つ存在ではありますが、狂言回しとしての役割も重要な部分ですよね。
ウィーン版は映像やガラコンでしか観ていませんが、少なくとも今回演出よりも扱いが良いウィーン版でも、ルキーニが出しゃばっていると感じた事は一度もありませんでした。
なので、これはやっぱり彼の芝居のさじ加減に問題があるのではないかなぁと……。

今回の彼のルキーニを褒めている方が多くいるのは重々承知しております。
私が観た限りでは称賛のほとんどが、エリザベートの生涯を追う事によって、彼の中でエリザベートに対する想いが変わっていく様を上手く表現した事に対してなように思われます。
それは、確かに今回の新たな切り口でもあるので、戦の芝居で“そういう考え方もあるのか”と感心した方も多くいる筈。
その辺りは、勿論好みの問題なのですが(^^ゞ
でも、松也くんのところでも書いたように、私にとってはそれこそが最も蛇足だと感じていた部分なので、そこを主役かのように演じてしまった彼には、かなり苦手意識が出てしまいました(すみません・汗)
宝塚のようにトップ2人=シシィとトートを過剰に引き立てろとは言いませんが、ルキーニには物語をさりげなく導く存在としてそこにいて欲しいのですよね。
そして、自分が主役になる『キッチュ』では思いっきりハジケて頂いて……。
それ以上の芝居はちょっと煩いような……(オイ)。


今思うと、高嶋兄ルキーニは、毎回様々なアドリブを見せてくれたりというサービスこそ希薄でしたが、キャラとして濃さはあっても、各シーンで変に存在感を主張する事はなかったので、良いさじ加減で存在していたのだなと今更ながらに有難さを痛感しました。
飽きたとか言ってごめんよ、兄……。もっと早くWキャストとかになってくれれば、良さに気づけたかもしれないのに……ずっと独占してるから(戦関係ない)。

戦も松也くんも、決して悪いルキーニではなかったですが、もうちょっと違うお芝居を観てみたいなと感じました。
戦に関しては、俺が主役芝居を心底何とかして欲しい……もしくは、俺が主役キャラを極めに極めぬくかどちらかにして欲しいな……というのは、私の勝手な希望です。

こちらも、色々と辛口になってしまって申し訳ございませんでしたく(´□`;)
戦に関しては、もはやいつもの事なんですけどね、愛情が足りなくて申し訳ないです(そこ?)


ルドヴィカ、マダム・ヴォルフ●未来優希サン

今回、ウィーン版同様にルドヴィカとマダムが兼任になりましたね。
ルドヴィカは、ちょっと空気を読まない感じのお母様でおかしかったです。
でも、個人的にはマダムが見所でした。
前回までの伊東サンはSMチックな格好でしたが(マダムというか調教師というか・笑)、今回のハマコさんは如何にもマダムっぽい格好。ファーも雰囲気出てますね( ̄∀ ̄)
体型がムッチリなのもかなりイメージ通りで満足でした。
歌も声量&迫力があり、短い出番ながらハマコさんの魅力が十分楽しめます。


☆その他の方々☆
パパ役の大谷サンは、今までの村井サンや今井サンに比べるとシシィとの関係がやや希薄に感じられました。
演出が変わったせいだろうか……。
でも、対お花サマとのコルフ島シーンは良かったです。

エルマー役の角川サンは、慎吾ちゃんの『オーシャンズ11』以来ですかね。
京本くんという純情少年のせいで、やたら悪者っぽく見えてしまいました(笑)。
歌は低音美声で、今まで通りのエルマーという感じです。

ヘレネの原サンは、重圧を感じているのが非常に判り易かったです。
彼女の様子を見ていると、皇后は重責っぽいので、これで良かったのだろうなと思えます( ̄∀ ̄)

ヴィンディッシュの真瀬サンは、『十二夜』では音月サンの替え玉役でしたね。
前回までの河合サンに比べると芝居過多なようにも思えましたが(すみません)、少なくとも蘭はなちゃんよりは女王でした(コラコラ)。

マデレーネの可知サンは肉食系美女。前回よりもミステリアス感のある美女なような。
今回は貞操帯をつけていてビックリ。ルキーニがそれを開けたり閉めたり(そんなに何回もしていない)する演出がアダルティ☆エクスプレスでした。


レポは以上で!

色々と感情的な部分満載で本当に申し訳ありませんでしたく(´□`;)
どうしても、言わずにはいられなくなってしまい……。
でも、演出変更に関しては違和感なく受け入れられたので良かったです。
既に来年のツアー公演も決まり、キャストが気になるところですな。
おかしな事にならなければ良いけども……(オイ)。

とりあえず、期待1/5ぐらいで待ちたいと思います( ̄∀ ̄)←オイ

では、今更なレポでしたがこんなところで。
お付き合い頂いた方がいましたらどうもでした!

王子もいいけど、オジ三銃士もね~『cube三銃士 Mon STARSコンサート』

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相変わらず今更のレポですが……。
ミュージカル界が誇るオジサマ達のコンサートを観て参りました( ̄∀ ̄)

“『cube三銃士 Mon STARSコンサート』~2015年7月6日(月)公演キャスト【マチネ】”

橋本 さとし
石井 一孝
岸 祐二

★ゲスト★
シルビア・グラブ、石井 一彰

やって来たのは、初見参

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草月ホール

建物が大きいので全体像は収められませんでした。雨も降ってましたしね。
席は2階21番。2階席は一列しかないんですねぇ。
かわいらしいサイズのホールで、2階でも舞台との距離は近かったです。

今回のコンサートは、発表された時からめちゃくちゃ楽しみにしておりましたが

凄く良かった!

いやー、笑った笑った( ̄∀ ̄)
レミゼもエリザも男性キャストは若返っていたので(レミゼはそこまで前回から変化がないですが)、オジサン大集合の今回のコンサートは本当に嬉しかった(ノД`)・゜・。
私もオバチャンなもので、やっぱりオジサンの方が安心するのですよね~。

しかし、このネーミング、明らかに某ユニットを意識している気が……。
そして、件の本家からはお花も

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きっちり話のネタを提供してくれております(笑)。

コンサート自体は楽しかったですが、販売の導線が悪かったり、セットリストは商品を購入しないと渡してくれなかったり、そして一番安いウチワはすぐ売り切れてしまったりと、色々手慣れていない印象でした。
セトリはただの白い紙なので、一席一枚ぐらい配ってくれての良いのでは……と思いましたく(´□`;)
貼りだすと狭いロビーは大変な事になりそうですしね。

またコンサートがあるなら、この辺りは改善して頂けるとありがたいなと思います。

では、早速レポへ~。
時間が経ってかなりウロっておりますが軽めに……

ひとりはみんなのために~PARIS~クリスタルの天使/『三銃士』
cube三銃士のタイトル通り、ミュージカル『三銃士』のナンバーから。
カズさんもダンカンが潰れた煽りでCubeに移籍致しましたしね( ̄∀ ̄)
『ひとりは~』はアカペラで、触りだけちょろっと歌っていたかな。
3人共、劇中同様にポンチョみたいなのを羽織っていて非常に懐かしかった。

で、カズさんと岸サンはともかく、はっしーは坊主に近い髪型とグラサンで完全にあちらの人みたいな格好で驚きました。
チキンなのに……(オイ)。
グラサンはともかく、髪型は戦争ドラマに出るからだと後のMCで語っておりました。
はっしーってロン毛のイメージがあるので、インパクト絶大でした。

そして、流れで『PARIS』が始まります。
地名部分は、“赤坂”や“草月ホール”と歌詞を変えていて、コンサートならではのサービスでした。
しかし、この演目が相当忘却の彼方で、『ひとりは~』はともかく、『PARIS』の存在はほとんど忘れていました(駄目)。

その後は、アトスのソロ曲だった『クリスタルの天使』
前方にはっしーがおり、他2人は後方でそれぞれのキャラっぽいお芝居。カズさん=アラミスは本を読んでいて、岸サン=ポルトスはそれにちょっかいを出す~みたいな感じでした。
この曲はロック調のカッコイイナンバーで、劇中でも印象的だったので覚えておりました( ̄∀ ̄)
当時、はっしーの歌唱が後半になるにつれて大変な事になっていた(コラ)のが思い出されますが、今回は勿論しっかり歌いこなしていました。
というか、むしろ初っ端からの超熱唱で、ロックコンサートさながらの迫力!
他2人もコーラスで加わり、ハーモニーも◎。
これは舞台ではありえないので、嬉しい演出ですな。


この歌の後でMCが入りました。
そこまで詳しくは覚えておりませんけども(駄目)。
カズさんは『クリスタルの天使』の最後のBフラットのロングトーンを「男で出る人はなかなかいない」褒めていましたが、はっしーは楽譜が読めないらしく良く判っていなかった様子。
そうか、楽譜を読まないでもミュージカルはできるものなのか……!そういえば、サカケンも読めないって言ってたような(笑)。

因みにコンサートのきっかけは、やっぱり4年前の『三銃士』で意気投合したからだそうで、ずっと仲良しだったみたいですね。
4年前からやりたいと熱望していたけど、なかなか実現しなかったとか。
まぁ、3人共忙しいでしょうし、当時はカズさんが事務所違いましたしね。

MonSTARSのネーミングについても話していて、「スで始まるグループは意識してない」みたいな事を言っていました(笑)。
それは嘘だろって感じですが、本人達もユニット名なのか、コンサートのタイトルなのかが良く判っていないご様子でした。

あとは、一応カラーリングが決まっていて、
はっしー⇒赤、カズさん⇒青、岸サン⇒黄色らしい。
三銃士なんだから、トリコロールにすればいいのにとか余計な事を考えてしまった。
でも、『激走戦隊カーレンジャー』をリアルタイムで見ていた私には、レッドレーサーだった岸サンは完全にレッドのイメージなんですよね~。
岸サンもその辺りは不服らしく、ブツブツ文句を言っていました(笑)。
というか、今回の3人って全員赤っぽいイメージなような。暑苦しい感じで(とても褒め言葉)。

詳しくレポれなくて申し訳ないですが、3人のMCは仲の良さも伝わってくる上に、笑いの絶えないトークで大満足です、

First Transformation~Alive/『ジキル&ハイド』
お次は、カズさんのソロ。他2人を机やら赤いビーカーになって参加しろと言っていましたが、結局一人での歌唱です(笑)。
英語詞で歌っておりました。台詞部分も英語。

これがまた熱演で素晴らしい。こちらも初っ端から手加減なし(笑)。
薬を飲んだジェスチャーの後は転げ回って場面を再現しておりました。
照明もなかなかキレイで気分が盛り上がります。
歌自体も文句なく◎。
ジキハイって色んな人がやりたがっている演目だと聴いた事がありますが、多分カズさんもやりたいんだろうなぁ。

歌唱の後、2人が再び入って来て、自分達が参加する部分はなかったと言っていてまったくだなと( ̄∀ ̄)
他2人が机やらビーカーやらやっていたら巻き込み事故に……。

しかし、いつもは汗だくのカズさんがこの時はあまり汗をかいていない上に、顔が真っ白になっていてちょっと心配でした。
その辺りは岸サンもツッコんでおりました。
カズさんは「汗が出ないときは調子が悪い。汗がバロメーター」と言って水を飲んでおりました。
確かに、汗だくじゃないカズさんはカズさんではないですからね(謎)。

ブイ・ドイ/『ミス・サイゴン』
お次は岸サンのソロ。コーラスで他2人も加わります。
こちらは動きこそないものの、劇中と遜色ない熱唱でした。
むしろ、本公演よりも適度に力が抜けて良い歌唱になったかも。
コーラスも豪華ですしね( ̄∀ ̄)

新鮮だったのは、歌詞が新演出版だった事。
旧演出で“♪この子らを見て 私も気付いた”だったところって、”♪こんな私でも気づかされたのだ”みたいな歌詞になってましたよね(不確かですいません)。
多分、それで歌っていたと思います。
岸サンはこの歌詞になる前にサイゴンからいなくなってしまったので、ちょっと驚きました。
でも、岸ジョンは現キャストよりも、この歌詞がピッタリだと思います。
新演出のジョンって岸サンのイメージじゃないのでカムバックは難しいかもしれないけど、もう一回舞台で聴いてみたいなぁ。

歌唱後のMCでは、この演目が3人の最初の出会いと話していて、なるほど~と。
私が初めて観た時には、既にカズさんがいなくなっていたので3人の最初の共演に立ち会えなかったのは実に残念(^^ゞ

君住む街/『マイ・フェア・レディ』
お次は、『マイ・フェア・レディ』からのナンバー。
こちらは、公演グッズのうちわを買った人の中から、抽選で1人を舞台に上げて3人から求愛を受けられるというサービスナンバー。
件の即売り切れていたウチワですな( ̄∀ ̄)

いやー、この3人に求愛されるなんて羨ましいような、濃ゆすぎるような(笑)。
3人はそれぞれ自分のイメージカラーの薔薇を差し出してアピール。
歌は勿論上手いですが、これってフレディのナンバーですよね。
3人ともどちらかと言うとヒギンズ教授だと思うのですけど(笑)。実際、カズさんは経験者ですしね。
でも、そのカズさんが歌声的には一番しっくりきました。

女性が一番好きだったのは、はっしーだったようで、他2人は「やっぱりリーダーが一番人気なんだよな~」といじけておりました( ̄∀ ̄)
はっしーは、喜んで女性を席までエスコートしとりました。

対決/『レ・ミゼラブル』
ナンバーの前に、いそいそと布団を準備し、中に入るはっしー。
カズさんが「コントじゃないよ~」みたいな事を言っていて、一体何が始まるのかと思いきや、前奏が始まった瞬間客席が「そういうことね」と納得(笑)。
はっしーの布団はファンテのベッドという体ですね。

そして、現役岸ジャベとバルジャン経験者のカズさんのデュエットが始まります。
このナンバーって、ガラコンとかでもまず歌われないナンバーなので非常に嬉しかった。
特にカズさんのバルジャンはCDでしか聴いた事ないですしね。
むしろ、今の年齢や歌い方の方がバルジャンにしっくりきそうな気がするので是非舞台で観たいのですが。
岸サンとの組み合わせは暑苦しそうで良さげです。

で、はっしーはと言うと途中からガバッと起き上がって参加(笑)。
しかも、いつの間にやら赤ちゃん用のボンネットみたいなものを頭にかぶっていて(実際はファンテを意識したのだろうと思いますが)、いやいや

コントじゃねーか!!

と心の中で激しくツッコんでしまいました。
そして、3人での歌唱に。岸ジャベは、“♪もう逃げられない”と歌っていましたが

もう逃げられないのはどっちだよ!!

と、こちらも激しくツッコみどころ。
怪力2人に挟まれたら勝ち目ないだろ……。

これも、コンサートならではのキャスティング&演出で笑わせて頂きました。
『三銃士』だけでなく、共通の演目が多いというのは強いですな( ̄∀ ̄)

One Day More/『レ・ミゼラブル』
続いてもレミゼから。
3人しかいないので役は持ち回りで

はっしー⇒バルジャン、エポニーヌ、マダム・テナ
カズさん⇒マリウス、テナルディエ
岸サン⇒コゼット、ジャベール、アンジョルラス

いちいち着替えをしていて、過酷なナンバーになっていました(笑)。
一番大変そうだったのは岸サン。というか、岸コゼって!
でも、案外高音もしっかり出ていて驚きました。凄いわ……。
フォルムもかわいらしくしていたのがツボ。
でも、アンジョは往年のカッコ良さ健在で素晴らしい。
テナ夫妻は、確かあっち向いてホイとかをしながらふざけ合っていて笑えました。
しかし、カズさんは声が若いなぁ。彼を観ると毎回言ってる気がするけど、声だけなら全然若者ですもんね(だけとか言うな)。
スペシャルキャストとかでいずれマリウスやらないかなぁ。

しかし、こちらも完全にコントなんですけど(笑)。

ゲストコーナー:Once Upon A Time/『ブルックリン』
コントの流れ(違)を断ち切るように、今回のゲスト、シルビア・グラブさん登場。
『ブルックリン』からのナンバーですね。英語で歌っていたかな?
こちらの演目は未見ですが、ミュージカルナンバーというよりかは、往年の洋楽ロックポップスっぽい響きで聴き易い。
シルビアさんのハスキーな歌声にもマッチしていて非常に良かった。
声量も気持ち良く、モンスターズ3人に負けない迫力です。
今回、千秋楽を獲ったのはシルビアさんの歌声を聴きたかったからなので大満足でした。
照明もキレイだったなぁ。


そしてMC。
本格的なコンサートになった~と3人も褒めておりましたが、全くその通りで(オイ)。

件の『ブルックリン』はカズさんも出演していて、シルビアさんの旦那様役だったそうですが、この曲の事はすっかり忘れていた様子( ̄∀ ̄)ヒドイ!
舞台袖で周りに何の曲か聞いていたと暴露されておりました。

そういえば、今回コンサートの3人の女性ゲストは瀬奈サン、和音サンと全て三銃士出演者ですね。
シルビアさんもアンヌ王妃で出演していましたが、3人との絡みはほとんどなかったとか。
出番自体少なかったですし、王妃様ですもんね。
でも、ミレディ=瀬奈サンが自殺するシーンで、落ちる姿を見下ろしながらカズさんが発する一言(実際は口の動きだけ)は舞台袖で毎回楽しみにしていたそう。
客席には背中を向けていたので見えませんでしたが、どうやら「オー・マイ・ゴッド!」と口が動いていたらしい。
確かにアラミスは信心深い役柄だったけど、そもそもフランス人なのに……とツッコむと、「オー・マイ!」だけだったり、「ジーザス!」だったり色々変えていたようです。
いや、それも英語じゃないのって感じですが(笑)。
このあたりのエピソードが本当に面白くて会場も爆笑でした。

ゲストコーナー2:You Don't Know ~I am the one/『ネクスト・トゥ・ノーマル』
お次は、『ネクスト・トゥ・ノーマル』の曲ですが、ここで何ともう一人ゲストが登場。
スタッフTシャツみたいな服を着ていたので、一瞬誰だか分かりませんでしたが、何と石井一彰くんでした。
石井くんはシルビアさんに引っ張られながらぐったりした表情をしていて、「話が長い」と待ち時間の長さに文句を言っていました。そりゃそうだ(笑)。
で、Tシャツは今回のコンサートにかけて『モンスターズ・インク』デザインのものな上、『ネクスト・トゥ・ノーマル』のイメージカラー?である紫色と、ちゃんと考えて着てきていたんですね。
あれですね、ユニクロのやつですね、きっと(余計な事を言うな)。

このナンバーは、主人公(ダイアナ)・夫(ダン)・息子(ゲイブ)の3人での歌唱。
石井くんは、本当はカズさんがゲイブパートを担当する筈が難しくて無理だと拒否ったようで、名前が似ているという理由で選ばれたとか(笑)。
演目は未見ですが、ゲイブ役はWで片方はコニタンでしたよね。
石井くんって顔立ちはコニタンの系統だし、歌は彼より上手いし(コラコラ)適任なのではないかしら( ̄∀ ̄)

そして、シルビアさん、岸サン、石井くんの歌唱。
スリリング?でカッコイイ曲。苦悩したように歌うシルビアさんが印象的。
両サイドの男性2人の語りかけるところも良かったです。
カズさんが言っていたように、難解な曲に聴こえましたが、主人公が躁うつ病という設定なんですね。
カッコイイけど、観ているこちらも心が不安定になるように感じたのはその設定のせいかしら。

当時観ようかどうか迷って結局観なかった演目ですが、今更ながらに後悔中です(遅)。

Wonderful Life
続いて、岸サンの歌唱。
明らかにポップスっぽい曲でミュージカル曲ではなさそうだなぁと思ったら、岸サンのアルバム曲でした。
現在は廃盤で手に入らないとか。
ZABADAKサンの曲なんですねぇ。

岸サンは、ゴリゴリのミュージカル曲を歌っているイメージが強いので、ポップス調のこの曲は新鮮でした。
しかも、ラブソングだったので、ちょい恥ずかしかった(何故?)。
いや、ラブソング歌うイメージもあまりなかったもので(笑)。

No Rain,No Rainbows
そして、カズさんのソロ。こちらもオリジナル曲でした。
作曲はカズさんがやっているんですね(^^ゞ
作詞は違う方ですが、カズさんに合ったキラキラした(謎)歌詞が当てられていました。
明快で判り易い旋律のサビ部分は、カズさんの真っ直ぐな歌唱にも合っていて良かったです。

傷だらけのローラ
他2人が真面目にしっとりと歌い上げたと思ったら、はっしーはヒデキだったよ!( ̄□ ̄;)ヒデキカンゲキ!
言うまでもなく、西城秀樹サンの曲。
はっしーは当時のヒデキっぽい白いプレスリー風衣装。袖にはそうめん付き( ̄∀ ̄)
ロン毛ヅラも着用。
もう、出オチだろって感じですが、彼の大熱唱で客席も大変盛り上がりました。
ズボンがちょっとローライズ気味なのか、半ケツ見えそうな勢いで、多少のスリリングさも味わえました(笑)。
しかし、またこのナンバーが似合うなはっしー。

次回はジュリーを歌いたいと言っていたかな?

歌謡曲集(君だけに~NAI・NAI 16~仮面舞踏会)
懐メロの流れで、何故かジャニーズメドレーになります( ̄∀ ̄)
まぁ、3人組の男性グループとなると限られますもんね。
特に今回の3人ぐらいの年代だと、少年隊とかシブがき隊なんかはかぶってますでしょうし(^^ゞ

というワケで、最初は少年隊の『君だけに』
こちらは岸サンセンター、上手がカズさん、下手がはっしーという立ち位置でした。
私は少年隊世代ではないけど、3人が指をパチンと鳴らす振付で何の曲か判ってしまいましたよね(遠い目)。
濃ゆい少年隊ですが、バラード調の歌でもしっかり聴かせてくれます。
何気にはっしーのシェネが安定感があってキレイでした(笑)。

お次は、シブがき隊の『NAI・NAI・16』
この辺りからダンスが激しくなるので、かなり一生懸命感が(笑)。
立ち位置は、はっしーセンター、上手カズさん、下手岸サンでした。
特に岸サンは踊り慣れていないというか、鈍臭い感じでめちゃくちゃ可愛かったです(そこ?)。

最後は再び少年隊の『仮面舞踏会』
少年隊と言えば、シブがき隊以上にダンスメインのグループだったので、いよいよオジサン達は大変な事に!
振付も、結構忠実にやっていたんじゃないかなぁ。
会場も、「うわー、頑張れー!」な空気になっていたような(木の精?)
この曲、本当はラストにバック転をするんですけど、オジサン達はバック転のふりだけしていてウケました。
そりゃそうだ~。

歌唱終了後、3人は相当息切れをしていて、「アイドルはすごいね」という結果に落ち着いていました。

確か抽選会がこのタイミングで行われていて、それぞれ告知なんかをしていたかと。

Mon STARSのテーマ
こちらは、今回のコンサートに当たって作られたテーマ曲でした。
作詞は3人で、作曲はカズさん。カズさん凄いなぁ( ゚Д゚)ホォ
3人共ハードロックが好きなようで、曲はハードロック調のノリノリのものになっていました。
考えてみれば、Mon STARSのロゴもメタリカちっくですもんね(ハードロック&ヘヴィメタ系のバンドのロゴは似た系統が多いですが)。
StarSの方は、やたらとアイドルなテーマ曲で恥ずかしかったけど、こちらは如何にも往年のロック好きのオジサマ達が楽しく作った曲~という感じで微笑ましかったです( ̄∀ ̄)
歌詞は、モンスターというかエイリアンっぽくなってしまったと本人達も申していましたが、確かに10万光年の彼方にとか、長き眠りから呼び覚ましとか、SFファンタジーテイストの歌詞(笑)。
ハードロックなので歌詞はあまり聞き取れませんでしたが、歌詞の全容はカズさんのブログで見られました(^^ゞ

サビの“モンスターズ”のところで、手を前に出して引っかくようなモンスターポーズをしてくれ~というご注文で、客席はそれに応えて盛り上がりました。
私は、恥ずかしくてあまりできませんでしたが(ザ・日本人)。
ちょっと、『ダンス・オブ・ヴァンパイア』の最初のヴァンパイアダンスを思い出す振付でした( ̄∀ ̄)ナツカシイ

ひとりはみんなのために/『三銃士』
最後は再びこの曲。今度はフルで歌います。
100均で買ったおもちゃの剣みたいなのを持ちながら歌ってくれました(笑)。

間奏の台詞だったかな?
はっしーが「あいつが羨ましいよ、デビューが帝劇の腹黒王子で、今日は2000人集めてお誕生日会だってさ」みたいな事を言っていて、最終的に3人で「おめでと~」の流れになっていました(台詞不確かですみません)。
この日、プリンスはお誕生日だったらしく、本当に帝劇で『エリザベート』の貸し切り公演してたんですよね( ゚Д゚)ホオ
彼らのお陰でプリンスの誕生日を知る事ができました(笑)。

アンコール: Was Made For Lovin' You
アンコールは、3人がハードロック好きという事で、KISSの有名曲ですね。
このタイミングかな、皆モンスターズロゴのライブTシャツに着替えていました。
こちらは、シルビアさんと石井くんも加わって歌います。
はっしーは、KISSのお面をかぶってギターを演奏していました。
しかし、今回のお客様にこの曲の需要はあったのか……と若干謎ではありましたが、3人が楽しそうにしているのを見るのが一番ですもんね( ̄∀ ̄)

アンコール2:彼を帰して/『レ・ミゼラブル』
更にアンコールはレミゼから。
この歌は舞台は勿論、数々のコンサートで歌われているのを聴いていますが、基本ソロ曲なので三重唱になっているのは非常に新鮮です( ゚Д゚)!!
はっしーのこの曲は信心深さがまるでなくて、すごく好きだったのですが(笑)、今回はそこまで神様を無視している感じではなかったですかね。結婚もしましたし(そこ?)。
カズさんはCDでしか聴いた事がないですが、その時よりも大分声が落ち着いていて良かったです。
一番の見所は、本公演ではバルジャンを演じていない岸サンの歌唱ですが、これがまた良いのですよ。
懐の深い歌声で、ちゃんと父性も感じられますし。
ジャベールも非常に良かったんですが、いずれはバルジャンも演じて欲しいなと心から思いました。


レポはこんなところで。
曲の感想もさる事ながら、MC部分は更にかなり不確かで申し訳ないですく(´□`;)

でも、コンサート自体は非常に楽しくて大満足でした。笑い過ぎて頬が痛かったです(笑)。
3人はしきりに(特にカズさん?)「僕たちを武道館に連れて行って下さい」と言っていましたが、暫くはアットホームなサイズの箱でライブを重ねて、いずれは武道館という形でも良いのではないかしら~と個人的には思いました。
そりゃ、年齢的にはすぐにやった方が良いかもしれませんが(オイ)。
でも、折角だから近い距離で3人の楽しいMCや歌を聞いていたいなぁという自分がおります( ̄∀ ̄)

StarSファンのホタルイカになるのは躊躇いますが、Mon STARSファンのモン下生にはちょっとなってみたいなと思った鑑賞後でした。私もオバチャンですからね(実はStarSもオジサンに片足を突っ込んでいる事を忘れてはならない)←オイ

では、今更なレポでしたが、お付き合い頂いた方がいましたらどうもでした!

横顔新幹線でした~『つじたく Vol.1』

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相変わらず時間経ちまくりですが……。
タクフェスを観に行って参りました( ̄∀ ̄)
何気に七夕観劇だったのですよね~。

“『つじたく vol.1』~2015年7月7日(火)公演キャスト【ソワレ】”

【新幹線B席!】
部長   /辻本 茂雄
部下   /伊賀 健二
チンピラ /葉石 充
眠れない男/宅間 孝行

【初恋レストラン】
山野 達夫/宅間 孝行
風間 凛 /佐藤 めぐみ
ウエイター/辻本 茂雄

【誘拐犯の憂鬱】
巌先輩/辻本 茂雄
友男 /宅間 孝行
京香 /佐藤 めぐみ
刑事A /谷川 功
刑事B /葉石 充

【DUET】
隆介 /宅間 孝行
サキ /佐藤 めぐみ
シロー/伊賀 健二
天野 /辻本 茂雄

★その他の皆様★
ハレルヤシスターズ、BLENDA、mellow

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やって来たのは、Zeppブルーシアター六本木
席は23列27番。後方上手寄りセンター。

アミューズ・ミュージカル・シアターの時代に行った事があります
韓国の小劇場系ミュージカルで通すのはなかなか難しかったのですかね(^^ゞ
もう1回ぐらい行けば良かったなぁ。

名前もブルーシアターに戻った劇場は、以前使われていた入口が使えなくなっており、敷地に入ってからもエライ遠回りで既に心が折れそうでした(早い)。

で、今回の舞台は

吉本新喜劇の辻本サンが東京で観られる数少ない機会!

という事で、行って参りました( ̄∀ ̄)
実は、自分はゆる~く新喜劇が好きでして、特に辻本組が好きなんですよね。
OSKを観る度に新喜劇に心惹かれながらも強行スケジュールでなかなか足を運ぶ機会がなくく(´□`;)
宅間サンの舞台も観たかったし、楽しみにしておりました。
で、舞台自体は

楽しかった!

笑いと感動と~という感じで盛り沢山でした。
宅間サンの脚本が意外とロマンチックでちょっと意外でした(笑)。
その宅間サンは、開演前まで舞台下でサインや撮影などに応じておりました( ̄∀ ̄)

舞台はオムニバス形式。4本の短編で構成されています。
ちょっと面白かったのは各話の間にダンスや歌のパフォーマンスがアイキャッチ的に挟まっていて、イベントっぽい雰囲気が漂っていた事。
こういう形式の舞台を観たのは初めてかもしれません。
そのダンスもレベルが高くて楽しめました。

パフォーマンスパートを担当しているぽっちゃり歌手のお2人、ハレルヤシスターズさん達の進行で舞台は進んで行きます。

レポは、各話毎に書きたいと思います。
かなり忘却しとりますので、簡単に……。


新幹線B席!

3話のうちこちらだけは、辻本サンの作・演出です。
新喜劇の『茂造の情熱屋台で会いましょう』の最初でやってたコントですね。
いや、正直見ている間はすっかり忘れていましたが、後に動画で見て思い出しました(駄目)。
新喜劇では、辻本サンは彼の持ちキャラである茂造の格好で演じていましたが、今回は普通の姿でした。
ポスターヴィジュアルも茂造じいさんの格好だし観られるのかな?と思っていましたが、特に茂造じいさんになる事はありませんでした。ちょっと残念(笑)。

内容は、新幹線のB席……言うまでもないですが、3席並んでいる中央の席ですね。
そこに座ってひと眠りしたい男性が、その両端に座ったおかしな上司と部下に挟まれなかなか眠る事ができずに大変な目に遭う~という流れ。
変な人に巻き込まれるというのはコントの王道ですよね( ̄∀ ̄)
新喜劇の方では、巻き込まれる男性は吉田裕サンがやってたんですよね。
すっちーとの「乳首ドリルすな!」のコントで東京でもちょこちょこ見かけるようになった彼です。
今回はその役柄を宅間サンが担当、MCのハレルヤシスターズの方に「大阪では大笑いのネタだけど、今回はツッコミ役が違うので宅間サン次第」とプレッシャーをかけられておりました。

部下役は伊賀健二サン
辻本組の公演では毎回「横顔新幹線やん!」と茂造じいさんに言われている彼ですが、今回もちょこっとそのやりとりがあって嬉しかった。
生で観ても、やっぱり横顔が新幹線でした(笑)。

私のお目当ての辻本サンは上司役。やっぱりチャーミングな表情とボケで大いに笑わせてくれました。
伊賀サンとのやりとりも流石に息が合っていて◎。
あたりめを食べた時の「あははいッ!!あははいッ!!」の奇声はホントおかしくて笑い袋につられ笑いするのと同じような要領で笑ってしまった(どんな笑い方だ)。
新幹線の窓から見えるものしりとり(だっけ)で、“さ”が回って来た時、新喜劇では佐村河内守と言っていましたが、確か今回は澤穂希と言っていたかな?

宅間サンも、ちゃんとツッコミが冴えていて、会場は爆笑でした。
吉田サンの関西弁ではなく、標準語のツッコミはなかなか新鮮でした。
基本的に新喜劇は全員関西弁ですもんね。

オチも王道でこれぞ新喜劇という感じでした。
生でこのノリが観られたのは嬉しかった( ̄∀ ̄)


初恋レストラン

ここから3作は、宅間サン作演出の作品です。
元々は、NHKBSプレミアムの『ラスト・ディナー』の中の一編らしい。
因みにドラマ版のキャストは、凛=ともさかりえサン、ウエイター=小林正寛サン、達夫は今回に同じです。

“逢いたいと願った人に逢える”レストランにやって来た女性と、そこにたまたまやって来たトラック運転手の男性の物語と、そこに水を差す(笑)ウエイターの物語。

女性は風間凛という芸名でアイドルから女優に転身を遂げた人物。でも、落ち目で仕事がなくなり自分の今後に不安を抱えている様子。
偶然入店してきたトラック運転手の男性は、実は凛……本名、神保幸(サチはこの字で良いのかしら)の元カレ。
2人きりになると、昔に戻って長崎弁の会話になる幸と達夫。
そこから、昔話に花が咲き甘酸っぱい話になっていきます。
実は2人が別れたのは、凛のマネージャーの仕業だったんだ~とか、付き合っていた当時の話とか……。
ここら辺の会話が個人的に結構恥ずかしいというか、むず痒い感じで、しかも作演出してる本人が相手役をやっているというところも私の心の中のモジモジ感(何?)に拍車をかけました。
もし、結婚してたら幸は、“山の幸”になっちゃうし、達夫が婿養子にはいったとしても“神保達夫(チ●ポタツオ)”になっちゃうし~みたいな会話とか、ベタベタ過ぎて本当恥ずかしかったです(コラコラ)。
達夫が、ウエイターに向かって幸の事を褒めまくって「俺にはもったいない女だよ!」……あ~、恥ずかしい。
恥ずか死する!(どんな死に方?)

そこに、辻本サンが良い感じで笑いを挟んでくれたりするので丁度良かった(笑)。
一応、動画もチラッと観ましたが、やっぱり辻本サンだとコントっぽさが増しますね。
お盆でトラックの鍵をやりとりするところとか、ライブ感があって楽しかった( ̄∀ ̄)

超ベッタベタの話で、何を今更とか思っちゃいましたが(すみません)、そこに華を添えた辻本サンは偉大だなと(褒めてるのかディスってるのか)。


誘拐犯の憂鬱

こちらは、今回の公演の為に書き下ろした作品だそうです。
映画『アリス・クリードの失踪』にインスパイアされたとか。映画は未見なので、あらすじを確認してみましたが、パンフにもあるようにほぼパクリですね(笑)。
でも、この映画に限らず、狭い部屋と少ない登場人物の中で物語が二転三転していったり、人物達の隠された関係性が見えてきたり……っていうのはよくある手法ではないかなと。
『テープ』『ストーミーナイト』然り(我ながら極端な2つしか思い浮かばなかった事が悲しいですが・汗)。

物語は誘拐犯の2人=巌先輩と友男が、1人の女性=京香を人質に、身代金を要求しようとするところから始まります。
実は、友男と京香が恋人同士だったり、京香には秘密があったり、巌先輩にも……って事で、前述の通りに話が二転三転していきます。
このレポを書いている前日が、丁度『よしもと新喜劇』の放送日で辻本組だったのですが、あれも次々にメインキャストに関わる登場人物が出て来たり、夫婦だと思っていた2人が実は不倫カップルだったりとか、二転三転していたのでちょっと通ずる部分があるなと。
因みに、新幹線コントと同じ下りもあったりして個人的にタイムリーでした(笑)。

宅間サン的には、巌先輩はふざけてるように見えるけど、本当は怖い人みたいな印象をつけたかったようですが、変装シーンでトラブル発生。
巌先輩は、プーさんの着ぐるみ風パジャマを着るのですが、急いで着たせいで足を左右逆に入れてしまい、ねじれた状態で芝居をするハメに(笑)、
最初はわざとなのかな?と思っていたのですが、どうやら本当に間違えだったらしく、その後の緊張感が要されるシーンはすべて笑えるシーンになってしまいました( ̄∀ ̄)
宅間サンは自分の思惑と違う事になってしまい地団太状態。
初日でしたしね~。いやー、ライブですなぁ。

何となくぐだぐだな空気もありつつも、短時間で上手くまとまったお話でした。


DUET

こちらは、以前演劇コンテストに出品する為に書いた短編だとか。
泣かせる話として書き下ろしたようなのですが、やっぱり何かむず痒い(オイ)。

物語は、公園のベンチに座る2人の男=シローと隆介の会話からスタート。
最初は、1人の女性を巡った先輩後輩の会話のように聞こえますが、実は隆介は既に死んでいる幽霊。
後に現われる女性=サキは隆介の元恋人。
シローは、サキに告白しようと決意して彼女を呼び出していて、嫉妬した隆介は成仏せずにウロウロして文句を言っている~という設定でした。

辻本サンは隆介を連れて行こうとする天使・天野として途中から登場します。
全身白タイツ姿の辻本サンはぽっちゃり気味の体型とあいまって、キューピーちゃんのようで可愛らしかった(笑)。

何となく良い雰囲気になりかけている2人の邪魔をしようと色々とちょっかいを出したり、写真に写り込んでみたり(心霊写真・笑)する隆介。
更にそこにチャチャを入れたりツッコんだりする天野のお陰で前半は笑える展開。
辻本サンの動きがまたチャーミングで面白いんですよね~( ̄∀ ̄)

新幹線コント以来の伊賀サン。新喜劇でしかお芝居を観た事がなかったですが、やっぱり舞台慣れしていてお上手でした。
新喜劇だとやっぱり予定調和だったりしますが(そこが面白いんですけどね)、そういう部分も気にならずに観られました。
やっぱりプロなのね(当然だ)。
佐藤サンも本作含む3作品、違った女性像を上手く演じ分けていたと思います。

最終的には、2人に協力しようと決心し、背中を押す(物理的にも)隆介。
そして、2人を見守りつつ成仏します。


いやー、宅間サンの作品を観る事自体が初めてでしたが、泣かせ展開が本当にベッタベタでこっぱずかしいというか……。
しかも、それを本人がやっちゃうんだもんな。別の俳優サンだったらそこまで恥ずかしいとは思わなかったと思いますが、一番良い役を演出家自らやっちゃうって恥ずかしさ倍増させる要素なのだなと(すみません・汗)。
何というか、ちょっとだけキャラメルボックスなんかを彷彿とさせました(ここで泣けー!ってところとか)←多方面ディスってすみませんく(´□`;)

でも、それに華を添えた辻mo……(以下略)。


物語の合間には、今回参加の3グループの歌やダンスが挟まれていて楽しかった。
ダンサーさん達は本格的なダンスでカッコ良く、ミュージカル好きには前のめりになる要素でした。

カテコでは辻本サンや宅間サンも頑張って踊っていて可愛かったです( ̄∀ ̄)

辻本サンからの舞台挨拶もあって、新喜劇は稽古が短くて2時間ぐらいしかないとか、ふざけた芝居をすると宅間サンが凄く怖かった等の裏話もチラッと聞けました。
しかし、新喜劇の人達ってそんなに稽古時間少ないのか……。
丁度公演日は新喜劇放送日で、辻本組だったので宣伝すれば良かったのに~と思いましたが、東京の放送内容まではいちいち気にしてないですかね(^^ゞ

結局、辻本サン連呼になってしまいましたが、彼や伊賀サンが東京で観られたのは本当に嬉しかった。
宅間サンのお芝居もやっと観られたなぁという感じでしたが、今回の作品については面白かったというか、恥ずかしかったので(オイ)、また別の一本物で観られる機会があればなと思いました。
大阪の次なる目標は新喜劇だなぁ。

そういえば、以前ちぎちゃん(早霧)が『CAFE BREAK』で、「すっちー座長が好き」と言ってたんですよね。
12月にはサンシャインで、小藪座長に続き彼の座長公演があるみたいなので、ちょっと観てみたいかもなんて思っています。
予定が合うかは判りませんが……。

では、こんなところで!
お付き合い頂いた方がいましたらどうもでした!

彼女の辞書に美魔女という文字なし~『サンセット大通り』1~2回目観劇

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相変わらず今更感満載なレポですが……。
ロイド=ウェバーの再演演目を赤坂ACTシアターで観て参りました!

ダブルキャストだったので、2回観劇です。
いつもの如く、レポはまとめて書こうかと(^^ゞ

キャストは以下↓

“『サンセット大通り』~2015年7月8日(水)公演キャスト【マチネ】”

ノーマ・デズモンド       /安蘭 けい  アーティー・グリーン/水田 航生
ジョー・ギリス         /平方 元基  シェルドレイク   /戸井 勝海
マックス・フォン・マイヤーリング/鈴木 綜馬  セシル・B・デミル /浜畑 賢吉
ベティ・シェーファー      /夢咲 ねね

★その他の皆様★
小原 和彦、高原 伸輔、戸室 政勝、那須 幸蔵、橋本 好弘、ひの あらた、安福 毅、若泉 亮
彩橋 みゆ、家塚 敦子、石井 亜早実、石井 咲、木村 晶子、栗山 絵美、福麻 むつ美

席は2階J列12番、下手側。


“『サンセット大通り』~2015年7月10日(金)公演キャスト【マチネ】”

ノーマ・デズモンド/濱田 めぐみ
ジョー・ギリス  /柿澤 勇人

席は2階H列17番、センターブロック下手側。

初演のあらすじ&キャスト、レポ⇒


★全体の感想★

初演は青劇で観たような記憶にすり替わっていましたが、場所は変わらずACTシアターですね(駄目)。
アリスと混じったかしら……(どうでもいい)。
そういえば、場内アナウンスはマックス役の綜馬サンがやっていました。
劇中と同じく、静かな声で雰囲気たっぷりでした。

セットは初演から大きな変化はなく、盆の上を大きな階段のついたセットにはノーマの家やらのセットがついていて、それがぐるぐる回って色んな役割を果たすという感じですね。

初演から共通だと思いますが、今回感じたことは

ベティやアーティー達のいる世界と、ノーマの世界の差が判りやすい

というところ。
セットやライティングの雰囲気だとは思いますが、ノーマの家って完全に時間が止まっているんですよね。
そこに、ジョーがふらふら迷い込んだ感じ。
同じ舞台上に華やかな現実世界と、忘れ去られた過去の世界が上手く作り上げられているなぁと改めて感心でした。
スタンダードナンバーの『サンセット・ブールバード』がスリリングに、効果的に使われているのも良いですね。

キャストは前回からの残留組+新規組。メインはダブルキャストで組み合わせは固定。
選ぶ手間が省けて良かったですし(笑)、観た感じではこの組み合わせ一択だろうなと思いました。
新規組も大方良かったですが、一部に不満がなきにしもあらずな感じです(すみません・汗)。
歌唱に関してはそこまで危ない人はいなかったので良かったです。

演目としては音楽のインパクト含めて、非常に良作だと思うので、是非繰り返し再演を続けて欲しいなと思います。
では、お次はキャストさん感想へ↓
軽めに

ノーマ・デズモンド

安蘭けいサン
初演に引き続きのトウコさん。初演も素晴らしかったですが、今回の方が年齢が判りやすかったなと思います。
実際に前回から3年の時が経過しましたしね(^^ゞ
歩き方が上手いのですよ。老人ではないのだけど、50~60代ぐらいの女性なんだろうなというのが歩き方で判ります。

とにかく、登場した瞬間の往年の女優オーラが凄い。
って、これは初演の時も言いましたけどね。改めて。
どんなに年を重ねても現役で続けているなら、時代によって芝居が変わっていくものだと思いますが、トウコさんのノーマは一線から退いて洗練されないままここまで来てしまったというのが非常に判りやすい。
頑なに自分のスタイルを変えない事もあって、仕事がなくなったのかなぁなんて想像力も働きます。

『With One Look』の目力は初演同様の迫力がありましたが、今回は手の動きや背筋の動きなどにも目がいきました。古臭いんですよね(褒め言葉)。
古臭いというか、オバさんが若作りしているというか(褒めてますって)、痛々しさが上手く表現されてました。
サロメっていうか妖怪だよねと(笑)。メデューサみたいってジョーにも言われますし( ̄∀ ̄)
まぁ、50歳で10代のサロメやろうとすれば妖怪にもなるよな……(いや、少女役が上手い年輩の女優サンもいますけどね!)←謎のフォロー

初演時は、2幕の撮影所で歌う『As If Me Never Said Goodbye』に感動しましたが、今回はそこよりもラストのインパクトの方が印象に残りました。
いや、ラストに関しては前回も衝撃だったのですが、どちらかと言うと白髪になったインパクトに気をとられていたというか……(駄目)。
お馴染みの(笑)某Tサマが、「前回は隠してた白髪が露になったのかと思ったけど、今回はショックで白髪になったのかどっちなのだろうと思った」と言っていたのを聞いて、確かにと思いました(遅)。
ノーマは狂人になる一歩手前の状態で、そこをマックスが現実を見せないようにして何とか支えているんですよね。
でも、ジョーに捨てられた上に現実を知り、ショックで完全におかしくなってしまったように見えました。
これは、狂気の度合いが違うとはいえ、どちらのノーマも共通だと思います。
その流れが見えた事もあってか、ラストの階段のでのお芝居が怖凄くて(どんな日本語だ)圧倒されました。
今回に関しては、ショックで白髪になったという解釈でもしっくりくるのかなと思います。
公式はどっちだか判りませんが(^^ゞ
あと、老いの演技が上手いから、ラストの哀れさが凄まじいんですよね。
若い娘のつもりなんだけど、そう演じようとすればする程老いが際立ってしまうという……(ノД`)・゜・。

平方くんとの組み合わせは、完全にトウコさんが助けているなという感じで、もうちょっと違う組み合わせでも観たかったかも(すみません)。
綜馬サンとの連携に関しては、経験済とあって濱田サンより判りやすかったです。

トウコさんのノーマは、普通に年相応の役なら映画に出られた女優サンのように思えました。
撮影所では何だかんだ皆感動してたワケですから。
今は美魔女という言葉もありますし、50代でもキレイな人山ほどいますからね(^^ゞ
初演時の3年前以上に日本ではそういう風潮があるので、ノーマのように若い自分こそ美しい!老いた自分は全否定!という考え方は風化していくかもしれませんね。
そうであるように願います。大女優でも美人でもないにしろ、私もオバチャンなので(笑)。

濱田めぐみサン
今回初参加の濱田サン。
衣装はほぼ同じだったと思いますが、登場シーンのストールみたいなものは、濱田サンは虎柄でトウコさんは豹だったような……。
いや、かなり曖昧です。同じだったかも(駄目)。
口紅が黒かったので迫力がありました。

トウコさんのシングルキャストだった初演も良かったですが、濱田サンがいる事で見比べる楽しみが広がりました。
個人的な印象として

安蘭ノーマ→老いた事や落ち目を認めたくない人
濱田ノーマ→老いた事や落ち目を分かってない人

こんな感じでした。
正統派な安蘭・平方組に比べて、濱田・柿澤組は良い意味でアンダーっぽいというか、自由な感じ。
加えて元四季同士というのもあって演技の応酬も判りやすいです。
特に冒頭は、かっきーと並ぶと何故かコミカル感がありました(かっきーの芝居の受け方のせいもある)。
往年の大女優という感じのトウコさんと比べると、変わり者で気難しい女優サン(例:桃井かおりサン)のようにも見えたので、その辺りもコミカルさに拍車をかけたのかなと(笑)。

『With One Look』はやっぱり歌が上手いですね。歌唱力に関しては、トウコさんよりも聴き応えがありました。
ここのお芝居を見比べて、トウコノーマは今でも通用する大物女優に見えたけど、濱田ノーマは完全に時代が過ぎ去った主演女優に見えたので、その違いが非常に面白かったです。
演技モードになると一気にスイッチが入るところが普段の時との落差でちょっと笑えました。

そんな変わり者の側面を持つ、濱田ノーマが、ジョーと出会って女である事を思い出したように見えたのが面白かった。
かっきーとの演技の連携も上手くいっていて、1幕最後やラストの下りは両組観る事で上手く補完ができました。

今回、ジョーの終盤ノーマにかける台詞がちょっと変わって「ノーマ、50歳であることは悲劇ではないよ。25歳のふりをしない限りは」(台詞不確か)となっていました。
かっきージョーは優しく言ってはいましたが、濱田ノーマはそこでスイッチが入ってしまったように見えました。
トウコさんは最初は強がって辛がっていたけど、カメラの前に出て完全にスイッチが入った感じなのかなと。

ラストの濱田ノーマは、哀れさよりも狂気的な部分が際立っていてトウコさん以上に怖かった。
老いの演技がそこまで上手くないので(すみません)白髪になったインパクトは薄かったのはちょっと残念でしたかね。
あと、時折寄り目になるところも苦手だったかも(^^ゞ

個人的な好みですが、前半はコミカルな雰囲気が新鮮だったので濱田サンが好きで、後半に関しては哀れさのあるトウコさんの方が好きでした。
濱田サンはノーマをやるにはちょっと若かったかなぁ(トウコさんと年はそんなに変わらないんですけどね)。
もう何年か後にまた、円熟した濱田ノーマが観たいです。


ジョー・ギリス

平方元基くん
う~~ん(初っ端から……)。

この演目は、一応ノーマが主演の扱いですけど、実質主役はジョーですよね。
そもそも、彼の目線で話が進みますし。
考えてみれば、平方くんを主演扱いで観る事自体が初めてだと思うのですけど、真ん中を務めるのはまだ早かったのではないかなと(すみません)。
華がないというか、オーラがないというか……(本当にすみません・汗)。

初っ端の歌は歌唱力不足が目立ちました。
平方くん自体は音痴ではないし、決して歌えない人ではないのですが、単純に表現力がない。
抑揚が下手で、鼻にかかった声になって全体的に軽くなってしまうのも大分不利ですね。
カラオケで上手い人の域を出ない歌唱だと思います。
脇役でいた時は、そういう部分をあまり気にしていなかったのですけど、主演って求められるモノが大分変わってくるのだなと今更ながらに痛感しましたく(´□`;)

お芝居に関しても全体的に軽いんですよ。
ジョーは軽い人だとは思うので、役として軽く演じる分には問題ないとは思うのですが……。
ノーマに対してどういう感情を抱いているのか、どう気持ちが動いていったのか、段階を踏んで表現していないので、1幕最後は大分唐突に思えました。
どう考えても、ノーマを捨てて行きそうな人に見えたもんな……(汗)。

あと、マックスに対してもあまりにも上から目線で感じが悪すぎなので、こんな人ベティが好きになるかな……というか、婚約者のアーティーを差し置いてこの人を好きになるベティってどうなん?とか思ってしまい、間接的にベティまで嫌な人に思えてしまいました(すみません)。

ただ、ベティと惹かれ合う段階に関しては、かっきーよりも平方くんの方が判りやすかったです。
でも、これは平方くんもかっきーも共通……何ならねねちゃんも共通ですが、全く脚本を書きそうな人に見えない
ゴシップ記事ばっかり書いてる三文ライターみたいにしか見えない……(コラコラ)。
ここは、平方くん以下、若手陣はもうちょっと頑張って欲しかったかなと。

エリザのルドや、ロミジュリのベン様とか、平方くんの好きだった役はいくつかありますが、主演を演じるにはかなり課題ありだなと思います。
歌唱力も、最初にロミジュリのティボルトで観た時からあまり変化が感じられないので、オーラがないなら歌唱力や演技力ぐらいはもうちょっと磨いておかないと物足りないかなぁと思いました。
スキル面に関しては、ダブルのかっきーとは大分水をあけられている印象でした(かっきーをエコヒイキしているからではないですよ!)←説得力皆無

今回は初演経験者のトウコさんに大分助けられていたので、もし再演で演じる事があるとしてら、もっと頑張って欲しいです。

厳しい意見満載で、好きな方は大変申し訳ございませんでしたく(´□`;)
平方くんは決して嫌いではないのですが、主演は早かったように思います。
もう暫くは、オイシイ脇役の立ち位置で観ていたいかなぁ。

柿澤勇人くん
こちらも初参戦組のかっきー。
平方ジョーは、チャラ男で嫌な奴という感じでしたが(オイ)、かっきージョーは

懐疑主義のクズアメリカン

という印象でした(どっちにしても酷い)。
平方くんで観て単に感じが悪いなぁと思ったところ……主に最初の方のベティへの返し等ですが、大体アメリカ人的なユーモア交じりの皮肉に聞こえました。
とはいえ、結局感じは悪いし、その上ヤカラっぽいんですけど(笑)。
同じ台詞なのに、平方くんとここまで印象が違うのは面白いところですね。
あと、身振り手振りのクサさもちょっとアメリカンっぽいかなと思いました。

かっきーへの勝手な印象ですが、正統派なお芝居をするには気恥ずかしさがあるというか、本当は現代劇のコメディとかラフに台詞が喋れたり、自由にお芝居ができる演目の方がやりたい人なんじゃないかなと思うんですよね。
何となく今回も端々にそれが表れていて、全体的に台詞の後にひと芝居挟むんですよ。
余計っちゃ余計なんですけど(すみません)、それでクスッとできたりして、ここはかっきー本人のキャラが出ているなと思いました。
受けの芝居もコメディなノリがあって、特に冒頭は彼の受け芝居で濱田ノーマが大分面白い人になっていました(笑)。
掛け合いのテンポも安蘭・平方組とは違うコミカル路線でした。

非常に感心どころだったのは、ジョーがノーマに対してどういう想いを抱いていて、どうしてそうなったのかを判りやすく演じていた事。
これは、平方くんは元より、初演のマリオくんもあまり上手く演じられていない部分だったので、今回かっきーを観る事で補完ができました。

見所は1幕終盤の大晦日のシーン。
ノーマとジョー2人でタンゴを軽く踊るところがありますが、何気に足捌きがカッコよかった( ̄∀ ̄)
かっきーって踊りが下手だって公言してるけど、全然そんな事ないと思うのだけどなぁ。
ただ、リフトは下手でした(オイ)。
「ノーマ、腰が痛いよ」と言う下りで、ノーマが離れてからこっそり腰を回しているのがウケました。
これも、前述の通りの台詞後のひと芝居ですな( ̄∀ ̄)

この一連のシーンで、ジョーが今までドン引きしてたノーマに対して別の感情が芽生えてきているのだなというのが分かります。
2人の時間を過ごすうち、だんだん彼女の世界に引き込まれてヤバイと感じてるんですよね。
だから、その後のナンバーで“誰かに会いたい”と言うのだなとすんなり繋がりました。
ここはピンときていないシーンだったので、なるほど!と感心。
ジョーがこの心持ちだったら、多分また屋敷に戻るだろうなと思いました。
恋愛とはちょっと違うかもしれませんが、一種の“情”のようなものが芽生えたのでしょうね。

安蘭・平方組は、多分1幕最後で関係を持ったのだろうなと思いましたが、濱田・柿澤組はちょっと微妙なラインかも。
いや、ただの感覚ですけど(駄目)。

ラスト、ノーマとベティとの間で板挟みになり、苦しんでいる様も良かった。
恋愛感情を抱いているのはベティだけど、ノーマの事も完全に退けられないぐらい情が芽生えていて、だからめちゃくちゃになって自分から立ち去ろうとしたのだなと思いました。
ベティを追い返して泣いているシーンは本当に辛すぎて、ジョーにがっつり感情移入してしまいました。
そして、前述の「ノーマ、50歳で~」の台詞。
この言い方が非常に良かったのですよ。あんなクズアメリカンなのに(言い方)、この台詞はとても優しく言っていて、これがジョーのノーマに対する最後の愛情で、最後の説得だったのだなと。

ノーマに出会ってから死ぬまでのお芝居に一貫性があって、尚且つ彼女への想いを段階を踏んで見せたのは凄い。
かっきーが、こんなにお芝居ができる子だったとは……(どんな立場?)。
濱田サンとの演技の連携も◎。さすが元四季の先輩後輩同士( ̄∀ ̄)

ただ、ノーマに対しての愛情は分かりやすかったですが、ベティというかねねちゃんとのお芝居の相性はイマイチでしたかね。
平方くんはクセのない人なので多分相手はそこまで選ばないと思いますが、かっきーはラフな部分があるので、宝塚芝居そのままでやって来たねねちゃんとは相性が良くないのかも。

歌唱は、音域ドンピシャではないですが上手く歌いこなしていました。
抑揚がちゃんとついているので、歌詞がちゃんと耳に入ってきます。
抑揚がイマイチで、歌詞があまり耳に入ってこなかった平方くんと比べると大分スキル面で上をいっていると思います(すみません・汗)。

今回、かっきーが私の想像していた以上にお芝居ができる人だという事が分かり嬉しい驚きでした(どんだけ見くびっていたのか)。
アリス初演以来の濱田サンとの共演も何気に嬉しかった( ̄∀ ̄)
平方くんとは大分愛情に差がある感想になってしまった事をご了承下さいませ(汗)。


マックス・フォン・マイヤーリング●鈴木綜馬サン&アーティ・グリーン●水田航生くん
綜馬サンは、初演同様眼差しのお芝居が印象的。物静かにノーマやジョーを見つめていると思いきや、ピアノを弾くシーンではちょっとお茶目だったりします( ̄∀ ̄)
マックスの正体については、既に分かっているのでその新鮮さには欠けましたが、トウコさんとの組み合わせに関しては前回以上に結びつきを感じられました。
濱田サンとはその部分がちょっと希薄に感じられたので(トウコさんとに比べればの話ですが)そこはやっぱり回数の差ですかね。
あとは、濱田サンが50歳より若く見えてしまったからというのも原因かもしれませんが。
そういえば、安蘭・平方組の日、ノーマの過去の映画を鑑賞するシーンで『ジャンヌ・ダルクの試練』を『ジャンヌ・ダルク悲劇』と綜馬サンが言い間違えていて、平方くんが「じゃあ、見てない」と言うやりとりが生まれておりました(笑)。
私は気づいていなかったのですが、後のトークショーで知りました(遅)。
このシーンで、ジョーに寄り添うノーマを見つめるマックスの視線も鋭くて良かったです。

水田くんは、出番があまりないですが、やさぐれているジョーと比べて爽やかで幸せな雰囲気で良い対比になっていました。
ねねちゃんとの組み合わせも悪くなかったと思います。
やっぱりダンスシーンがないのは残念ですね。歌はイマイチなので(コラ)
しかし、アーティって親友と婚約者の関係を何も知らずに気の毒ですね(汗)。


ベティ・シェーファー●夢咲ねねサン
蘭はなちゃん同様、大分キャスト発表を待たせましたよね(汗)。
その上、ベティシートとか変に特別扱いで、正直開演前からげんなりという感じでした(すみません)。
というか、稽古時間は十分にあったのだろうか……。

宝塚を退団して直後の舞台との事で、本当にそのまんまで来たなという感じでした。
全然宝塚節が抜けていなくて、キャストの中ではかなり浮いた存在だったと思います。
そもそも、宝塚節を抜く時間もなかったですよね……。

歌唱に関してはそこまで悪くはなかったですが、全部裏声で処理をしているのがちょっと気になりました。
地声でおかしくなるよりはずっとマシだったと思いますが、そこもキャストの中では浮いた存在になる一因だったかも。

前回がゆみこサン(彩吹)という、かなり年齢的にナシな(コラ)キャスティングだったので、ジョーが惚れる若い娘サンという点に関しては大分ねねちゃんの方が分かりやすかったし、妥当な線だったと思います。
ただ、どうにも脚本の良し悪しが分かる女性にも、手直しができる女性にも見えない(すみません)。
今回のジョー2人も脚本を書きそうに見えなかったので、ねねちゃんだけがどうって事ではないのですが……。
でも、あまりにも歌も声も芝居も喋り方もおバカっぽい上、走り方もおバカっぽくて、キャラクターの説得力には大分欠けるかなと思いました。

後半、ジョーに惹かれる展開。前回のゆみこサンは落ち着いていたのと、ジョーとの年齢差に気がとられていたのもあって(コラ)「どうなん?」と思いつつもややスルーでしたが、今回は大分気になりました。
いや、そもそも私がねねちゃんのキャスティングに物申したい気持ちがあるから気に障ったとか、それもなきにしもあらずなんですが(大人げない)、多分若い女優サンが演じれば大抵共感は得られない展開だと思われます(ゆみこサンでも共感はできなかったけど)。
いや、だってジョーって定職にも就いていない感じだし、正直人間性も微妙ですよね(散々)。
ただ少しまとまった時間を一緒に過ごして共同作業をして……って、完全に文化祭カップルが誕生する構図で好きになったようにしか見えないのですけども。
あとは、マリッジブルーで他の男に引っかかりやすくなっていたとか。
何にしてもただただ、事実を知らないアーティーが気の毒(汗)。

カップルとしての組み合わせは、前述の通り平方くんとの方がバランス的に良かったと思います。
かっきーとは、お互いの持ち味が邪魔をして芝居の相性がよろしくなかったです(すみません)。
ただ、面白かったのはそれぞれの組み合わせでベティの印象もちょっと変わって、

平方ジョー相手⇒ベティも大概だけど、ジョーはもっと嫌な奴だな
柿澤ジョー相手⇒ベティしつこい!

という具合。
どっちにしても、ベティはあまり良い印象でなくてすみません(そもそもジョーも良い印象じゃない)。

辛口な意見……というか、何の愛情もない感想になってしまって申し訳ございません(汗)。
蘭はなちゃんといい、宝塚トップ娘役の人事のせいで外部の舞台が掻き回されているのがどうにも嫌な気分で、どうしても素直には観られなくてですね……。
ただ、ねねちゃんに関しては、もともと全てにおいてめちゃくちゃ上手い人ではないという事は宝塚で観て知っているので、予測の範囲内のベティだったなと。
ただ、宝塚節だけは抜いてくれないと、かっきーだけでなく他のキャストとも合わないと思うので、『1789』までにはもうちょっと頑張って欲しいです。あと歌も……。


シェルドレイク●戸井勝海サン&セシル・B・デミル●浜畑賢吉サン
戸井サンは、メインのソロ曲がないのは残念。
でも、変わらず嫌味な上司みたいな役柄がお上手です( ̄∀ ̄)
イケメンなのに、何でかああいう軽い役柄が似合うのですよね。

浜畑サン、撮影所の他の人は、彼女の事を過去の遺物としてバカしている人もいそうでしたが、セシルは彼女の為に明るく振舞おうというのが見て取れました。勿論、盟友の再会したという素直な喜びもあるのでしょうが(^^ゞ
初演同様にノーマと再会した後で歌うソロ曲が良いです。
セシルが哀れむ姿を見せる事で、ノーマが外の世界では現在どう思われているのかというのがよく判りますね。
歌っている最中は泣いているの?というぐらい瞳がキラキラしていて、ちょっとウルッとできます。


安蘭・平方組の日はトークショーがあり、ちょっと得をしました( ̄∀ ̄)
平方くんが想像以上にバカっぽくて(褒め言葉)、サングラスという単語が出て来ずに「丸い日除け」と言ったのには驚きました。
城田がアイライナーを思い出せずに墨汁と言った時以来の衝撃(笑)。
そのトークショー内で、ジャンヌ・ダルクの下りが出て来て、平方くんの冷たい返しに大して綜馬サンが文句を言っていました( ̄∀ ̄)

相変わらず遅いレポでしたが、こんなところで。
一部、厳しくなってしまったところもございましたが、ご容赦下さい(汗)
ちょっと色々言わずにはいられないところがありましてですね……く(´□`;)

では、お付き合い頂いた方がいましたらどうもでした!

群舞で持っていく~『1789-バスティーユの恋人たち-』 by宝塚歌劇団・月組

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相変わらず遥か昔のレポですが……。


“『1789―バスティーユの恋人たち―』~2015年7月15日(水)公演キャスト【マチネ】”

ロナン・マズリエ    /龍 真咲     ヨランド・トゥ・ポリニャック     /憧花 ゆりの
マリー・アントワネット /愛希 れいか   ハンス・アクセル・フォン・フェルゼン  /暁 千星
オランプ・デュ・ピュジェ    /海乃 美月    オーギュスト・ラマール/紫門 ゆりや
カミーユ・デムーラン  /凪七 瑠海    トゥルヌマン     /輝月 ゆうま
マクシミリアン・ロベスピエール    /珠城 りょう   ロワゼル       /朝美 絢
ジョルジュ・ジャック・ダントン   /沙央 くらま   デュ・ピュジェ中尉  /飛鳥 裕
シャルル・アルトワ   /美弥 るりか   ジャック・ネッケル  /光月 るう
ルイ16世        /美城 れん    ジャン・ポール・マラー/綾月 せり
ラザール・ペイロール  /星条 海斗    ミシェル       /煌月 爽矢
ソレーヌ・マズリエ   /花陽 みら    ジャック       /宇月 颯


★その他の皆様★
響 れおな、琴音 和葉、玲実 くれあ、瑞羽 奏都、白雪 さち花、貴千 碧、有瀬 そう、咲希 あかね、千海 華蘭、貴澄 隼人、真愛 涼歌、風凛 水花、輝城 みつる、星那 由貴、翔我 つばき、早乙女 わかば、煌海 ルイセ、香咲 蘭、美泉 儷、夢羽 美友、楓 ゆき、晴音 アキ、優 ひかる、早桃 さつき、美里 夢乃、春海 ゆう、夢奈 瑠音、茜 小夏、叶羽 時、桜奈 あい、颯希 有翔、蓮 つかさ、朝霧 真、佳城 葵、蒼瀬 侑季、姫咲 美礼、周旺 真広、麗 泉里、紫乃 小雪、音風 せいや、蒼真 せれん、清華 蘭、紫咲樹 れの、美園 さくら、輝生 かなで、舞雛 かのん、英 かおと、朝陽 つばさ、ひいな 凜、陽海 ありさ、桃歌 雪、蘭 尚樹、風間 柚乃、夏風 季々、空城 ゆう、妃純 凛、新 斗希矢、天紫 珠李、結愛 かれん、彩音 星凪、礼華 はる、花時 舞香、甲海 夏帆、佳乃 百合香
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1780年代、マリー・アントワネットルイ16世の時代のフランス。
貴族達の優雅な生活とは真逆に、困窮する民衆達の怒りは限界に達しようとしていた。
官憲に父親を銃殺された上に、農地を奪われたロナン・マズリエは、その復讐を果たす為にパリヘと向かう。
革命家達の集まる、パレ・ロワイヤルでロベスピエール、デムーランといった革命家達と出会ったロナンは彼らの仲間に加わる。
しかしある夜、マリーと不倫相手フェルゼンの密会に遭遇してしまったロナンは、マリーに付いていたオランプに罪を着せられ投獄される事になってしまい……
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やって来たのは、東京宝塚劇場
席は、2階14列38番。どセンターですね。

で、肝心の舞台は

まぁまぁでした。

すいませんく(´□`;)
フレンチミューって宝塚と合わんなというのが最終的な感想でした。

では、早速レポへ~。


★全体の感想★

セットは基本的に全部の場所をカバーしていて、さすが宝塚。
パレ・ロワイヤルのセットは奥行きを生かしたセットになっていて開放感がありました。
あと、気になった大きなセットは最初と最後に出てくる城壁のセットですかね。

衣装はかっちりしていてキレイでした。色合いも可愛い。

物語は、宝塚及びミュージカルではよく見かけるフランス革命の時代のお話。
元の舞台はフレンチロックミュージカルですね。

宝塚はフレンチミュージカルの『ロミオとジュリエット』の初演が成功して以降、『太陽王~ル・ロワ・ソレイユ~』や、ロミジュリの作曲家のジェラール・プレスギュルヴィック氏を作曲に迎えた『眠らない男・ナポレオン―愛と栄光の涯に―』などを上演してきていますが、どれもイマイチというか……(すみません)。
『眠らない男』に関しては作曲以外は小池(敬称略)がやっているので、星組に合った作品になっていましたが、戯曲をそのまま持ってきた『太陽王』はどう考えても星組は元より宝塚には合わない演目だったと思います。

ロミジュリが宝塚の演出にもフィットしたのは、あくまで原作が古典だからであって、元の戯曲の持ち味がなくなっても全く問題がなかったし、むしろ素敵な演目になっていました。
いやー、雪組版は映像で30回は観ましたなぁ( ̄∀ ̄)<サイエン,マダー?

でも、実際のフレンチロックミュージカルの持ち味や面白さって、フランスっぽい洗練されたドライなカッコよさとか、キャストが歌って暗転のショーっぽさであるとか、華やかな宝塚には求められない部分にあるのですよね。
むしろ、そのまま宝塚でやろうとすると無理している感が出てしまって返ってダサくなっちゃうんですよ。
決してフレンチミュージカルと宝塚って相性は良くないと思います。

今回の作品も例に漏れずで、返ってダサくなってるなぁと(すみません)。
曲のポップさと宝塚の台詞回しと振り付けが全くマッチしていなくて、全体的に違和感満載になっていました。
元の戯曲をちゃんと観たワケではないですが、本当は内容なんてないんじゃないでしょうか。
宝塚だから仕方なく内容を付けただけで。
それで爆死したのが正に『太陽王』なんですが、今回も似たようなものを感じました。

ただ、良かった部分もあって、それは

月組の群舞が楽しめたこと。

でした( ̄∀ ̄)
今現在、宝塚で群舞に迫力がある組ってやっぱり月組だと思うので、特に2幕最初のまとまった群舞は拍手モノのカッコ良さでした。
いや、最初は正直曲がラップみたいで超ダセェとか思ってたんですが(オイ)、群舞の力強さでしっかり巻き返してくれました。
ここは多分音がなくて足を踏み鳴らしたり、手を叩いたりで音を出しつつの群舞だったと思いますが、それがまた群舞を引き立ててくれて良かったのですよ。
三角になってバッと広がるところもカッコ良かった(説明下手すぎ)。
月組の持ち味を生かしたシーンで大満足でした。

ラストは、正直何の結末にもなってないし良く判りませんでした。
多分、そこも内容のないショー要素の強い演目に昇華できていれば、気にならなかったのだと思うのですけどね。

やっぱり、戯曲自体を宝塚でやったのが間違いだという想いは否めず、今回も「オイ、小池」の想いが強くなってしまいました。
最近、彼の作品で当たりってあったかな……。新版エリザはまぁ悪くなかったですが、再演モノですしね……。
来年の雪組は新作だし心配すぎなんですけど……(コラ)。
新作ならむしろ大丈夫ですかね(  ̄- ̄)
それよりも、来年は帝劇で同演目を彼が担当することになりましたが、せめてそちらはカッコイイ作品にしてほしいなと思います。
決して、荒廃した近未来のフランスみたいなマッドマックス的世界観はやめて頂きたい。
……前科あるしね(ボソ)。


厳しめの感想で好きな方は申し訳ございません(汗)。
でも、できればもう宝塚でオシャレなフレンチミューをやるのはやめて欲しいなというのが正直なところです。
明らかに乗りこなせていないので(汗)。


では、お次はキャストさん感想へ↓

ロナン・マズリエ●龍真咲サン
え~~っと、以下かなり辛口な感想が並んでおりますので。好きな方はスルーをお願い致します……。


いや~、ちょっと芝居と台詞回しが凄まじすぎじゃないかなぁと。
勿論、その辺りはよくよく知ってはいたんですけども。
今までは、概ね合っている役とか、笑って済まされる役を演じていたのでそこまで感じなかったし、少しは真面目な役柄を演じられる引き出しがあるのかな?と思っていたんですが、まさか全然なかったとは……(オイ)。
そういうところが彼女の持ち味だと言われれば、本当にそれまでなんですけど、一応役が役なのでもう少しちゃんとしたお芝居もして欲しいなぁという……。

とにかく、全体的に緊張感が本当にないです。
父親が殺されようと、拷問されようと、悲壮感がまるでなくて、特に拷問シーンは随分愉快な感じになっていました。
いや、正直思い出してちょっと笑いそうになっているので、まさおサンだしそれでも良かったのかなと書きながら思い始めてますが、観劇中はなかなかにドン引きだったんですよ(コラコラ)。
結構痛めつけられたのに、解放されてからもあまりダメージを受けてそうに見えなくて気になりどころでした。

オランプと惹かれていく過程も全然分からず、むしろ彼女と2人して「何だコイツら」感が漂っていて、全く共感できないヒーローヒロインになっていました。
むしろ、不倫してるマリーの方が感情移入できるって駄目なんじゃないかと思うのだけど……。

革命家としてもツッコミどころ満載。
彼の仲間であるロベスピエール達は、裕福な層の革命家という事で、途中そそのかされた(?)貧民出身の彼は造反して仲間を一時的に抜けます。
で、何をしたワケでもなく、謝罪もなく、何食わぬ顔で戻ってきて、何故か皆に歓迎されて革命を先導する立場になるという意味不明の特別待遇で、観ている間はクエスチョンマークの嵐でした。
そもそも、まさおサンの持ち味のキラキラ感が災いして全く貧民出身に見えない(汗)。
ロベスやデムーランの方が中流階級以下だけど頑張って革命を先導している人達に見えて、相対的に見てロナンが「何だコイツ、めっちゃ偉そう」とむしろ駄目さが際立つという……。
ここの辺りはトップが全ての宝塚においては判り易い展開ではあるんですが、そこに大量のツッコミどころを与えてしまったのはまさおサンのお芝居のせいでもあるので、もうちょっと力技で何とかならんかったかなぁと(力技はあるにはあるけど、斜め上なような…)。

あとは、2幕の群舞ですかね。
前述の通り、非常に満足したシーンでしたが、それはあくまでたまきっサン(珠城)が先導していたところまでという感じで、ロナンが先頭になってからは一気に群舞の迫力が落ちて、かなりがっかりでした。
彼女が踊れない事はよく知っていましたが、こんなに違ってしまうとは(汗)。
確か、ツアー版の『Fantastic Enargy!』でも同様の自体が発生していたようなく(´□`;)

ラストはよく意味が分からないままの突然の死でちょっとビックリ。
しかもラストは白い衣装で登場して、ベルばらのオスカル編を思い出しました。宝塚ですしね……。
確か、このラストって本国ではロナンが死ぬバージョンと、オランプが死ぬバージョンがあると聞きましたが、帝劇はどっちになるのでしょうね(知らんがな)。

歌唱に関しては特に不安はなく、ポップス調の歌も上手く歌いこなしていたと思います。


………本当に申し訳ございませんでした(汗)。
まさおサンの持ち味はよく理解しているつもりですし、これまで観てきた役はむしろ好きなものの方が多いのですが、今回ばかりは作品が合っていないように思えて全編に渡って観ているのが厳しかったですく(´□`;)
次観る機会があれば、彼女の持ち味に合った演目で観たいです。


マリー・アントワネット●愛希れいかサン
今回、ほぼまさおサンと接点のない役柄ですね。
どうしても宣材写真では並ぶ事になるので、多少は絡むのかなと思いましたが全然絡んでなかったです(多分)。

いやー、非常に良かったです。衣装も可愛い。
特に冒頭のルーレット柄衣装は度肝を抜かれました。2階席からだとかなり壮観です( ̄∀ ̄)
見た目も、ベルばら的なマリーではなくて、映画の『マリー・アントワネット』みたいなカラフルでオシャレなものになっていました。
薄いブルーとピンクの派手派手ドレスも可愛かったなぁ。
ちゃぴサンは首が長いので、首が出るドレスとか似合いますよね。

元の舞台はどうだか分かりませんが、今回の宝塚版においては一番オイシイのはマリーでした。
彼女が成長する過程もそれなりに描かれているし、勿論主役ほどスポットが当たっているワケではないですが、短時間でそこを上手く演じられれば、やっぱり一番の見所になると思うのですよ。
ちゃぴサンはそこが上手くて、マリーの気持ちの移り変わりも分かりやすかった。
最初のワガママ娘から、女王の自覚が生まれるまで、唐突さもなく丁寧に演じていたと思います。
コンパクト版『エリザベート』というか……。
女王の威厳もしっかりありました。
是非、彼女でベルばらのフェルゼンとマリー・アントワネット編を観てみたい( ̄∀ ̄)

歌唱に関しても、高音部も無理なく出ていてきっちりこなしていました。

今、宝塚で面白味満載のカップルといえば、まさちゃぴだと思うので(間違った認識)、2人の絡みが観られないのは残念でしたが、ちゃぴサンの魅力を楽しめるという事に関しては、このマリー役が今まで観た中では一番でした。
オランプよりも、長くトップ娘役を務めている彼女に相応しい役柄だったと思います。


オランプ・デュ・ピュジェ●海乃美月サン
わかばちゃんも気になりどころでしたが、今回はうみちゃんでした。
わかばちゃんに比べると美人系のお顔立ちで美しかった( ̄∀ ̄)

ザ・ヒロインな役柄ですね。ベルばらのロザリーっぽい感じでしょうか。
うみちゃん自体は歌も上手かったし、まさおサンとの並びも見栄えがよくて良かったのですが、キャラがロナン同様ツッコミどころ満載でした。
いや、ロナンの珍プレー芝居で巻き込み事故的にそう見えたという可能性もありますが……(コラコラ)。

ロナンが拷問にあったのって完全に彼女のせいですよね?
いくらマリーを守る為とはいえ、罪のない善良な市民(?)をあんな風に巻き込むのって相当酷い行為だと思うのですけど、思ったより反省していないような……。
いや、まさおサンのお芝居も大分悲壮感がなかったので、むしろバランスがとれていたかもしれませんが、彼女の父親まで「許してやってくれ」ってどんな家族だよ……。
むしろ、娘に怒って詫びさせるのが筋なんじゃないかと。

そんなおかしなヒーローとヒロインの唐突な銀橋キスシーンなどときめくワケもなく、前述の通りの「何だ、コイツらは」な心境で、ポカーン( ゚д゚)でした。

彼女のヒロイン役に何の不満もありませんでしたが、役柄的にはちょっと微妙だったなと思いました。
いや、ロナンがもうちょっと……(以下自粛)。


カミーユ・デムーラン●凪七瑠海サン&マクシミリアン・ロベスピエール●珠城りょうサン
カチャさん、予想以上にリーダーシップがあって嬉しい誤算(オイ)でした。
歌唱は安定感がありますが、声が通らないのが惜しいところです。毎回言ってる気がしますがく(´□`;)スイマセン
ロナンより彼女の方が貧民~中流階級ぐらいの出身に見えました。
決してみすぼらしいというワケではなく、親しみやすい雰囲気というか。
そこが逆にロナンより好感が持てた理由なんですけどね(^^ゞ

たまきっサン、リーダーシップめちゃくちゃありました!
前述の通り、2幕の群舞を最初に率いていたのは彼女でしたが、その時の存在感やパワーが素晴らしい。
群舞のセンターにいる存在として抜群の安定感でした。
『宝塚をどり』のよさこいを思い出しますな。
革命家の中では、彼女が一番貧民出身っぽかったです。
みすぼらしいというワケではなく……理由はカチャさんに同じです。


ジョルジュ・ジャック・ダントン●沙央くらまサン&シャルル・アルトワ●美弥るりかサン
コマさん、革命家の中の一人ですが、真面目な堅物ではなく軽妙な雰囲気。
コマさんに合った役柄ですね( ̄∀ ̄)
ロナンとの掛け合いは気の置けない2人という感じで良かったです。
コマさんとまさおサンの元々の仲の良さが出ているのかもしれませんね。
娼婦のソレーヌを狙っていますが、ロナンの妹だと分かってショックを受けてる姿が笑えました。
しょんぼりした立ち姿も可愛い(それがこのシーンだったか忘れましたが)←駄目。


みやちゃん、ルイ16世の弟。全体的に黒っぽい衣装とメイクで妖しい雰囲気。
色悪な感じで非常にカッコ良かったです。
毎回、美弥ちゃんの台詞の語尾が独特で気になったりしていたのですが、今回は気にならず、むしろ素敵でした。
あまり歌唱が上手い人というイメージはなかったですが、安定感のある歌声で◎。
しかし、策士っぽいのに随分部下がマヌケできになりどころでした(笑)。


ルイ16世●美城れんサン&ラザール・ペイロール●星条海斗サン
さやかサンは、物凄く裏がありそうなルイでした(すいません)。
偉そうなのか穏やかなのかよく判らないというか……。
人民を弾圧したくないというのも、ちょっと疑いたくなりました(コラ)。
貴族的な嫌な雰囲気もあり、そこはちょっとリアリティがあるのかなと思ったりしました。
アニバーサリー期間のベルばらと同じく、マリーとの年齢差はちょっと気になったかも。

マギーさん、態度がデカイ、声もデカイ(笑)。
ロナンを拷問担当であり、また彼の父親を殺した人。
冷徹で偉そうで◎。非常に迫力ありました。さすが( ̄∀ ̄)
歌と台詞はちょっと直線的すぎるので、聴いていて疲れました(すみません)。


☆その他の方々☆
みくちゃん(花陽)は、肉感的なボディで、魅力的な娼婦でした(褒め言葉かどうかは迷いどころですが…)

暁サンは、最初観た時に比べると随分演技がお上手になったなぁと。
若いフェルゼンでしたが、大きいのでマリーと並んでもバランスが良かったです。

ゆりや・あーさ(朝美)・ゆうまは、アルトワの部下ですが、三バカで面白かわいかった。


フィナーレは下手からみやちゃん登場。
劇中のアルトワ伯とは違う、白っぽいキラキラ王子様衣装でした。

ラインダンスは、赤組・青組・白組の3チームに分かれたトリコロールカラー。
トリコロールのラインダンスってよく見かけるような……。

そして、大階段に座っている男役陣。
スパンコールで白い太いラインが入った燕尾っぽい形の衣装でした。
後からまさおサンが登場し群舞になります。
サイドにはたまきっサン&暁サンがおりました。

途中から、みや・カチャ(凪七)・コマ(沙央)・マギー(星条)が揃って大階段から登場して群舞。
みやちゃんの魅惑的な表情が素敵(´∀`人)
マギーさんは劇中と違って比較的ニコニコしていて、コマさんはポーカーフェイスで人形っぽかったです( ̄∀ ̄)

途中サイドに輪ができて、その中心で上手たまきっサン、下手暁サン(多分)がソロダンスするシーンがありました。
暁サンはガタイもよいし、踊ると動きが大きくて素早くて目が奪われました。

トップ2人のデュエダンはいつも通りで(適当)。

エトワールはすずなサン(憧花)でした。

シャンシャンはトリコロール柄のハートに1789の文字にLEDが仕込まれていました。
やっぱりカワイイわシャンシャン( ̄∀ ̄)

まさおサンのお辞儀はとてもお元気な感じでした(笑)。


レポはこんなところで。
相変わらず内容のないレポですが……。

色々と辛口な部分もありまして、好きな方は申し訳ございませんく(´□`;)
できれば、日本版でなくてフランス版の来日公演が観たいですね。

では、お付き合い頂いた方がいましたらどうもでした!
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